複雑・ファジー小説

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月光作戦
日時: 2014/04/20 16:25
名前: womille (ID: 98Nvi69E)





ある日突然、太陽は牙を剥いた。




もしもそれが神様の

気まぐれだとでも言うのなら
















——僕はどうすればいいのだろうか




Re: 月光作戦 ( No.1 )
日時: 2014/04/20 16:30
名前: womille (ID: 98Nvi69E)

クリックありがとうございます!!

初めての方は初めまして!womilleと申します。男です。
読み方は別にどうでもよいですが自分では「をーみる」と読んでます、ハイ。
以前ステノグラフロケーションという小説を書いてた者です。知ってたら嬉しいです!(←

そんなことはさておき、この話はむかーしむかし、
僕がシリアスダーク板で書いてた小説(途中挫折)をもとにして再構成したものとなっております!
まぁたぶん誰も知らないと思うのでここら辺の説明は省きますが。

注意点
・遅筆です。
・へたくそです。
・グロあるかもです。

と、いうことです。なにはともあれ下手糞なので。温かい目でお願いします……w



        〜目次〜

    プロローグ           >>0


        〜道のり〜

    14/4/19        執筆開始!

Re: 月光作戦 ( No.2 )
日時: 2014/04/20 21:43
名前: womille (ID: 98Nvi69E)




        第一章    月市



淡いオレンジの陽の光をわずかに感じながら、健全な男子高校生、黒崎唯月は走っていた。
青春などではない。重い小銃を抱えての訓練である。

もちろん、全面をドームで覆われたグラウンド内に差し込む夕日の光は、
超紫外線を通さない特殊なガラス越しに差しこんでいる。要するに、ここは閉鎖空間。
聞こえるのは仲間の息を切らす声。重装備が揺れる音。数多の足がグラウンドの地面を蹴る音。そして——

「だから遅ぇんだって!!腕を下げるなァッ!!!」

——クソ教官の罵声だけである。



        *



「あああああクソ野郎だマジであいつは頭がどうかしてやがるッ!!」

午後5時——
午後の訓練を終えた唯月は、泣き言と悲鳴が湧き上がる混雑した食堂で思いっきり愚痴を吐き散らかした。
ガシャン、と音を立てて料理の乗ったお盆をテーブルの上に落とす。

「あいつだろ?ハイポートの時の」
「そう!!確か名前は——」
「水戸部曹長」
「それだ!!」

唯月は振り返って後ろのテーブルに着いていた同期に向かって指を鳴らした。

「まぁ座ってまずは飯を食えって」
そうなだめるのは、唯月の向かいに座る八田峰哲生だ。
哲生は唯月と同い年で、高校時代からの友人でもある。

「なにより許せないのは」
唯月はドカッと椅子に腰を落とした。

「あいつの人を馬鹿にしたような顔!!」
「分かるぞー。わかるぞ唯月その気持ち!」
隣の同期が唯月の肩を叩く。

毎晩のことではあるが、汗臭い男共でごった返す食堂で、今日もまた訓練隊員による愚痴大会が始まった。

「足痛い」
「もうやめたい」
「もうやめる」
「やめたら田舎のカーチャンが……」
などという、口にしてもどうしようもないことばかりがポンポン出てくる。

「別に悪そうな奴じゃなさそうだけどなー、水戸部教官」
哲生はカレーを口に運びながら言った。

唯月は飲んでいた水を噴出して反論した。
「ど!こ!が!だッ!!あいつは人間のクズ野郎だっ!あんなやつに教えてもらいたくない!!」
「しょうがねぇだろ、四班の教官なんだから」

唯月は残りの水を飲みほしてため息をついた。
もうあんな奴の顔も見たくない。吐き気がする。

水戸部教官というのは、唯月と哲生が所属する月市防衛軍訓練兵隊、第四班の教育係を務める教官の一人だ。
他の教官は、まぁ厳しいがまともであるのに対し、水戸部は唯月にとって苦手……というか天敵だった。

「まず第一に、奴は挨拶を返さねぇ!」
唯月は空のコップをターンッ!とテーブルに叩き付けた。

宿舎の廊下や訓練場ですれ違う度に、唯月は挨拶の言葉を述べるのだが、
水戸部はじろりと睨むだけで、挨拶をまともに返したことなど一度もない。

「なんだよ!こっちが挨拶してるってぇのにあの態度は!!反抗期のガキかってんだ!」
「むしろお前が反抗期のガキだが……」
哲生はため息をつきながら冷静に突っ込む。しかしそれは唯月の耳には届いてない。

「あいつが笑ってるところ見たことねーよ」
「いやむしろ笑ってる姿を想像したくない」
「噂では女子の前だと笑顔になるらしいぜ!」
「うわっ!何それ気持ち悪っ」
などと、ほかの隊員も便乗する。

そうこうしているうちにあっという間にベルが鳴った。

あと10分もしないうちに、半『強制』自主体力トレーニングが始まる。

「そういや今日って自主トレの監督水戸部じゃないか?」
「まっじかよぉ……」
食器を片付けながら、哲生のその情報を聞いて唯月はガックリと肩を落とした。

「はぁ面倒くせぇ。ちゃっちゃと終わらせて早く寝よ……」
唯月は背を丸めながら他の隊員たちと共にトレーニングルームへと重い足を運んだ。

Re: 月光作戦 ( No.3 )
日時: 2014/04/20 21:49
名前: womille (ID: 98Nvi69E)




        登場人物



黒崎 唯月  [クロサキ イツキ] age:17  所属:月市防衛軍訓練兵隊 4班班員
    二等防衛士。春から防衛軍を志願し、毎日訓練に励む少年。

水戸部 剛  [ミトベ ゴウ] age:28  所属:月市防衛軍中央支部 訓練兵隊教育部 4班教官
    防衛曹長。厳しく、唯月の天敵である教官。

八田峰 哲生  [ヤタミネ テツオ]  age:17  所属:月市防衛軍訓練兵隊 4班班員
    二等防衛士。唯月と同い年の同期生。運動神経は抜群。


        世界観


太陽極化現象    数十年前から確認され始めた太陽の異常活動。
          巨大化した太陽から正体不明の宇宙線である『超紫外線(HUV)』が発せられるようになった。

超紫外線(HUV)   極化現象と共に確認されるようになった未知の宇宙線。
          普通の人間がHUVを浴びると、高熱・めまいなどといった症状が現れ始め、
          長時間浴び続けると全身出血、呼吸困難などによって死亡する。
          確認から数十年経った今でも発生原因とその正体は明らかになっておらず、
          最近の研究結果では、30分以上日なたに出ていた者の致死率は98%を上回るという。
          現在、月市によって通常の人間が日差しの下に出ることは禁止されている。

          人間には悪影響しか与えないHUVだが、一部のHUVを浴びた動物が突然変異を起こし、
          狂暴化しているという研究データも存在している。

月市[ツキイチ]政府   HUVによって人口が5分の1にまで減少し、混乱状態に陥った日本で確立された、新たな政府。
          現在日本において最も強い権限を持っており、その活動範囲は多岐にわたる。
          生存している国民を「月市市民」として認めると共に、その勤労と納税を強制する。

月市        月市政府が管理している市場、もしくは社会全体の事を指す。
          月市市民にとっては働くことが最重要達成条件であり、
          それが出来ない者は月市の警察とも呼べる月市防衛軍により、月市から追放される。

月市防衛軍     月市政府が保有する軍。その活動目的は月市の治安を守ることである。すなわち、
           ・勤労の義務を果たさない者への呼びかけと、それに応じない者の追放。
           ・犯罪者の追放。
           ・月市外部からの侵略者に対する防衛。
           ・HUVによって狂暴化した野生動物の駆除
          などがあげられる。
          毎年春になると、3ヶ月間の新隊員の教育訓練が行われる。


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