複雑・ファジー小説
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- 空を翔ける少年【キャラ募集だぜyeah!】
- 日時: 2014/06/06 17:39
- 名前: ブラックホール (ID: gOBbXtG8)
空を辿るのは楽しいよ。
俺は何度も下から同じ空を見てきたけど、俺の目にはどこか違うように映るんだ。
こればかりは、何故かやめられないね。お前も、俺と一緒に空の旅でもしようぜ。
飛行機なんていらんいらん。金がかかるだけだっつーの。その足で共に、世界の空を翔け回ろうじゃんか。
◇ ◇ ◇
皆様どもどもー。
ブラックホールという者です。去年あたりに投稿した小説を立て直すことにしました。
未だ文才は拙いですが、何卒よろしくお願いします。
現在、キャラクターを募集しています。テンプレートはこちら>>2
〜目次〜
零話〜目覚めたエアウォーク〜>>1
一話〜精神不安定の少女〜>>5 >>10
- Re: 空を翔ける少年【キャラ募集だぜyeah!】 ( No.12 )
- 日時: 2014/08/05 22:42
- 名前: ブラックホール (ID: gOBbXtG8)
長らくご無沙汰しておりました、ブラックホールです。
家の事情とパソコンの不具合とが相俟って、中々来れませんでした。
僕の小説を楽しみにしてくださっていた皆様、申し訳ありません。
これからはちょくちょくやって来れる予定ですので、更新もゆっくりではありますが、頑張っていきますね。
モンブラン博士さん>>
オリキャラありがとうございます。
クロワッサンとな!?これまたユニークなキャラをどうもですww
機会があれば出していきたいと思います。
さて、いい加減に更新行ってきます。明日になりそうですがw(汗
- Re: 空を翔ける少年【キャラ募集だぜyeah!】 ( No.13 )
- 日時: 2014/08/06 08:13
- 名前: ブラックホール (ID: gOBbXtG8)
その後、俺はその子と会話を交わす中で色々なことが分かった。
まずその子の名前が"佐倉天音"であるということ。
そしてその佐倉は本当に多重人格者であり、心身ともに非常に不安定な状況にあるということだ。
色々な事と言っても、まとめちまうとこの2つだけになるんだけどな。
俺はこの佐倉天音とやらの存在が非常に気になるところだ。
だが俺は午後から野暮用があって、もうそろそろタイムリミットが近付いてきていることに"今"気付いた。
とりあえずこのマンションまでの行き方は既に分かっている。昔から記憶力はいいほうだからな。
俺は何故か連絡先を交換したいと申し出てきた佐倉と連絡先を交換し、この場を去ることにした。
何で連絡先を交換する必要があるんだか。元々は赤の他人だろうがに。
何となく気になって理由を訊いてみたら、貴方なら私を受け入れてくれそうだから、だそうだ。
単刀直入に言おう。意味がわからん。
そうしてとりあえず、俺は愛知まで戻ってきた。
都会でもなけりゃ田舎でもないこの町で、俺が何をしなきゃいけねぇのかというと。
「よう、マーラー。来たぜ」
「あ、浩輔君! 来てくれたんだ!」
この町にある一軒のお菓子屋に赴いて、そこでお菓子を貰ってくるということ。
そのお菓子屋には"マーラー=ミルク"っていう、祖父が経営する店の跡継ぎ候補である子供がいて、将来菓子職人になることを目指して、祖父と共に日々努力を重ねているとのこと。
そんで俺の両親が、マーラーが菓子職人を目指すための手伝いをしているのだが、それはあくまで名目。
実際はタダで菓子を食いたいってだけ。んで、俺がパシリを食らってるというわけだ。全く、不快なことこの上ない。
味見役、と言っちまえばそこまでだろうが、いい気はしない。
だが実際は、マーラーの菓子作りの腕前は川越シェフ並であり、もう世界大会に出れるんじゃないかって思ってたりする。
全くの素人である俺が言うのもなんだが。とはいえ、コイツの作る菓子は素直に美味い。
親が食いたがるのも何となく分かる気がする。
マーラーは俺が適当な場所で座って待っていたら、色んな菓子が入ったバスケットを持って厨房から出てきた。
「じゃー、今日はこのお菓子ね!」
「サンキュー」
相変わらずコックみてぇな恰好が似合ってやがる。
因みに小柄で華奢で女の子みてぇなコイツ、列記とした男だ。
オレンジ色の髪はヤケにサラサラしてるし、緑色の瞳は大きくて潤んでいる。それでもコイツは男である。
俺も身長は低い方なのかも知れネェが、それでもこいつの身長は俺の肩にも満たない。言っちゃわりぃが低すぎる。
幼い少年とはいえ、それでも男だ。なんだか可哀想に思えてくるのは俺だけだろうか。
「じゃあな」
「うん! またお願いね!」
俺はマーラーに礼を言って、さっさと家に帰ることにした。
もうこうなったら、宿題だけ終わらせて寝ちまおう。
- Re: 空を翔ける少年【キャラ募集だぜyeah!】 ( No.14 )
- 日時: 2014/08/06 10:15
- 名前: モンブラン博士 (ID: CMSJHimU)
ブラックホールさんへ
お久しぶりです!マーラーくんが登場しましたね。天城浩輔くんの彼に対するツッコミが笑えました。これからも更新期待しています!
- Re: 空を翔ける少年【キャラ募集だぜyeah!】 ( No.15 )
- 日時: 2014/08/06 20:04
- 名前: ブラックホール (ID: gOBbXtG8)
その後だ。あまり量がなかったはずである宿題を、一夜のうちに全部終わらせたったのは。
何でかってーと、次の日が出校だから。出校日では出せる宿題があったら全部出せるもんで、意地でも終わらせたった。
後で楽をしたいからな。んでもって全部終わったのはいいんだけど、思った以上に大変だった。
昼の2時から始めて、答案を見ながらの書き写しに無我夢中になって、気付けば夜の12時というこのオチ。
答案無しで自力で頑張っていたらと思うと、何かめっちゃぞっとする。
「あぁ、ねみー」
「ンなこと言うなよ天城ー」
そんで、今は翌日。正直なところ、めっちゃねみぃ。
因みに場所は学校の体育館であって、どうやら校長先生(ハゲ)からのありがたい講和を頂くそうだ。
タダでさえ眠くなる校長先生(ハゲ)の話を、疲労全開である今日このころ、頑張って聞かなあかんこの事実。
思わず俺は溜息をついた。
「静かにしろー!」
————と、学年主任から全校生徒への怒号が響き渡った。
一気に静かになって、校長(ハゲ)の講和が始まろうとする。
だが、そんな校長(ハゲ)の講和は、どうやら誰も味方してくれなかったらしい。
パリンと、突然窓ガラスが割れたのだ。
女子生徒から悲鳴が響く中、体育館にいる生徒と先生全員が、入り口に向かって左側に視線を向ける。
俺も何となく、そちらへと視線を向けてみた。1つの窓ガラス派手に割れており、破片が落ちてきているのが見える。
「おーい、みんな落ち着け! 割れた窓ガラスから離れるんだ!」
先生からの指示が入り、みんなは一斉に退散を始めた。
向かう先は、割れた窓ガラスがある方向とは反対側の壁。
勿論俺もそちらへ移動しようとしたが、それはあらぬ形で阻まれた。
不意に割れた硝子の方から、銃弾が俺の目の前に飛んできたのだ。
「うお!?」
エアウォークの力が幸いして、俺は銃弾を避けきることに成功。
皆がいる方とは逆の方へと避け、見てみれば、銃弾は体育館の床に小さな穴を穿っている。
全く、この眠い中で何をしてくれようというのだ。
しかし俺には、そんな愚痴を零す猶予も与えられていなかったらしい。
俺は何かが襲ってくると感じて、懐からヨーヨーを取り出した。
何でヨーヨーか、答えは簡単。単に俺の武器だから。
そうして取り出したヨーヨーから刃を出現させて。俺は左手側にそれを投げつける。
がちん、と耳障りな音がして、ヨーヨーが何かに絡みつく。
「おっと、やるねぇ君」
見ればいつの間にか、俺と数メートル距離を開けた先に青年が立っていた。
俺よりも年上のようで、容姿はまるでホスト。それか俳優。こう言っちゃ何だが、本当にイケメンだ。
だがこんな生徒、うちの学校にはいない。もしいたなら、一瞬で人気者になっていたことだろう。
ヨーヨーは、その青年が持っていた棍棒に撒きついていた。
「随分と大騒がせなご挨拶じゃねぇか。こんな大仰かましやがって、何の用だ?」
「この学校に、天城浩輔という人物がいると聞いてね。是非とも殺したいと思って来たわけさ」
「へっ、そいつは残念だったな」
天城浩輔とは、紛れもなく俺の事だ。
この男、どうやら俺を殺す理由でやってきたらしい。
俺を殺す動機は不明だが、とりあえず今はやるしかない。周囲に気を配っている暇もない。
「この俺が天城浩輔だと言ったら?」
「あはははは、そりゃあいい! 丁度良かった、探す手間が省けたというものだよ」
突然男は、空いているほうの手で拳銃を構えようとした。
このままではやられる。
俺はその前にトランプを取り出し、奴の顔面に投げつけた。
そのトランプはスタングレネードよろしく強烈な光を放つ。
「みんな! 今のうちに逃げろ!」
俺は叫んだ。なるべく被害は最小限に抑えねばならない。
先生や生徒は我よ先にと、そそくさと逃げていく。
何となく胸が痛んだが、まあこれでいい。戦いに集中できる。
俺はヨーヨーを巻き戻して身構えたが、いつのまにやら、男は1人の少女によって獲物を失っていたようだ。
「ねぇねぇ、アスタルテも混ぜて?」
アスタルテと名乗ったその少女は、俺に可愛らしく小首を傾げてそう言って来た。
だが、こいつもまたうちの学校にはいないはずである。ここは高等学校だ。そのアスタルテとかいう子は幼すぎる。
差し詰め中学生だろうが、一体今の間に何処からやってきたのか、凄く気になるところだ。
因みにアスタルテはダガーを右手に持っていて、そのダガーであろうことか、男の武器を切り裂いて無力化していた。
一体何をしたらあんな風になるのだろうか。
「さてと、とりあえずあのお兄さんを邪魔するつもりなら殺すけど。どうするのかしら?」
あのお兄さん。さては俺の事だな。
流麗な見た目とは裏腹に発する言葉はかなりエグく、何か過去にあったなと俺は推測した。
まず、13歳にして何故武器を持っているのか、そこが気になるところだ。
というか、気になることがありすぎて頭がパンクしちまった。こういうときに俺の馬鹿頭脳が憎くなる。
気付けばいつの間にか、アスタルテは俺の方向を向いていた。ダガーの切先をその男に向けて。
何と言うか、突っ込みどころが満載だな。っていうかありすぎて突っ込む気も起きない。笑うしかない。
「お兄さんは、この男をどうしたいの?」
「は? ど、どうしたいって……」
「殺す? 生かす? どちらでもいいけど、生かして後悔しても私は知らないわよ?」
不意に問いかけられ、俺は戸惑った。
というより一体、アスタルテは何を言っているんだ。
殺すだの生かすだの、後で後悔するだの。
「まあ殺すのは私だから、貴方に罪はないわよ?」
「——じゃあ、殺していい……」
「分かったわ」
『あ、あれ?』
待て待て待て、俺は何も返事してないぞ。
誰だ、めっちゃ涼やかでクールな女の子の声で殺せって促したのは。
そうしている間にもアスタルテは、その男の喉笛をダガーで切り裂いていた。
「あら」
「っ!」
しかし、斬りきることはできなかったらしい。首が抉れて、血が滴っている。
男はまだ生きていて、苦しそうに息をしているのだが、その息が喉に開いた穴からヒューヒューいってしているのだ。
めっちゃグロい。俺は思わず吐き気を覚える。
アスタルテは、今度は完全に男の首を切り落とした。ボトッと首は落ちて、ドスンと身体は倒れる。
男の死に様を見届けたアスタルテ。俺のほうを向いて、呆れを多分に含んだ溜息をつく。
「全く、情けないお兄さんね。私よりも年上の癖して、人の死体を見慣れてないのかしら?」
「いや……」
まず、日常的に生活をしていて死体を見慣れるほうがおかしいから。
俺は心の中で、全力でそう突っ込んだ。ここだけは突っ込みたかった。
というかそんなことより。さっき俺の代わりに返事をした女の子は誰だ。
気付けば、俺の背後にアスタルテとは違う少女が立っていた。
- Re: 空を翔ける少年【キャラ募集だぜyeah!】 ( No.16 )
- 日時: 2014/08/09 10:46
- 名前: ブラックホール (ID: gOBbXtG8)
俺はその少女に見覚えがあって、思わず素っ頓狂な声をあげてしもうた。
「さ、さ、佐倉?」
「昨日ぶりだね、浩輔君」
なんと、そこにいたのは佐倉天音。
一体どうやってこの学校へ来たのだろう。そもそもやってきたのは、ここに俺がいることを知ってか。
それとも単なる偶然か。
佐倉の声に反応したのはアスタルテ。満面というわけではないが笑みを浮かべ、佐倉の元へと駆け寄る。
「久し振りねっ」
「うん。元気にしてた?」
その後佐倉とアスタルテは、俺の存在そっちのけで会話に花を咲かせ始めた。
俺はこの2人に色々と聴きたいことがあったんだが、とりあえず教室に戻ることにする。
これ以上は流石に、変なことに関わりたくないわけだし。
とはいえ、嫌でも関わっちまうに違いない。だったら俺が知りたいことは何れ分かるだろう。
◇ ◇ ◇
その後は大変だった。
俺に先ほどの件に関する様々な質問が飛んできたのだが、思った以上に量が多くて、さらにしつこくて。
下校時間になってからは、何も聞かないでくれと俺は言い残して、さっさと家に帰ることにした。
何と言うか、とにかく寝たい気分だ。寝て忘れたい。
「?」
1人で下校していると、体育館の近くに警察が来ているのが見えた。
そりゃそうだわな。あそこには人間の屍が1つ、無残にも転がっているわけだし。
だが殺したのは俺じゃない。殺害を誰かに促したわけでもない。完全なる第三者だぞ、俺は。
因みに警察の話を盗み聞きしていると、アスタルテと佐倉は既にどこかへと姿を晦ませていたらしい。
「おっと」
ふと、スマホに新着メールが入る。相手は佐倉だ。
俺はメールボックスを開くのが億劫だったので、家に帰ってから開くことにした。
どうでもいいから、とにかく早く家に帰りたい。
願わくはそのまま寝たいのだが、メールが入っているのでそういうわけにもいかず。
俺は溜息をついて、エアウォークを使って家に帰った。