複雑・ファジー小説
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- 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ
- 日時: 2014/07/13 17:16
- 名前: 紅 (ID: gOBbXtG8)
〜ごあいさつ〜
はじめまして、紅です。
小説を書くのは初めて……ではないのですが、未だ創作力も文才も拙いとしか言えない腕前にあります。
駄作覚悟でこの場を借り、書かせていただきますので、どうかよろしくお願いします。
〜コメント返信レス〜
>>3
〜オリキャラ関連〜
テンプレート>>4
応募されたオリキャラ一覧
>>5 >>6 >>7 >>9 >>18 >>19 >>22 >>24
〜お知らせコーナー〜※随時更新
・デフォルトキャラの解説コーナーは削除されました。
・オリキャラの募集を開始しました。
・コメント返信レスを作成しました。
お客様に対するコメントの返信やご質問などはこの場で一括で行います。
更新は臨時的ですので、ちょくちょく目を通していただけると助かります。
・様々な都合上、既にレスした小説の目次を編集、加筆することがあります。
加筆履歴
6/22(日)>>2を修正
!!重要なお知らせ!!
テンプレートに追加していただきたいことがございます。
それは、仲間割れについてです。僕としたことが、当初忘れていました。
そこで、テンプレートに書き加えをお願いしたいのです。
テンプレートの欄に、下記の追加項目をコピペして投稿してくださった自分のテンプレートに追加をお願いします。
お手数ですが、どうかよろしくお願いします。
尚、元から敵の場合は仲間割れの追加は必要ありません。
コピペ対象↓
仲間割れの有無:
仲間割れによる大怪我や死亡描写:
〜目次〜
プロローグ>>1
一章——世界を救う第一歩——
一話>>2 二話>>8 三話>>10 四話>>11
二章——動き出した歯車——
一話>>13 二話>>14 三話>>15 四話>>16
三章——溌剌少女と怪盗ナイン——
一話>>17 二話>>21 三話>>23 四話>>25 五話>>26 六話>>26 七話>>27
四章——オーブの脅威——
- Re: 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ ( No.24 )
- 日時: 2014/07/12 12:33
- 名前: 不死鳥 (ID: gOBbXtG8)
名前/飯尾天音(いいおあまね)
性別/女
年齢/17
容姿/赤いロングヘアを肩甲骨付近まで伸ばし、一部を結っている。目は髪と同色。
服装はヘソを出していたりとセクシーな服が多かったりするカジュアルコーデが中心。
性格/冷徹で口が悪く不良少女に思われがちだが、実際はとても仲間想いで優しい一面もある。
相手をからかうのが好きだが、からかいすぎて相手の機嫌を損ねることもしばしば。
武器/槍
エレメント/重力
住んでいる世界/魔法で創られた世界
キャラ関係/お任せします
敵か味方か/お任せします
大怪我、死亡ok?/ok
キャラ崩壊ok?/ok
仲間割れの有無:ok
仲間割れによる大怪我や死亡描写:ok
備考/両親を幼くして亡くし、その日以来、孤独に育った。
仲間想いで優しい一面はここが起因であり、冷徹な面もここが起因である。
ロリポップキャンディーが好きで、いつも口に銜えている。
SV/
「よう、元気だったか?」
「安心しろよ、ちゃんと守ってやるから。ここはあたしに任せな!」
「あたしに危害を加えようものなら、例えアンタでも容赦はしないからな」
「あたしが言いたいのはそうじゃねぇ。もっと自分の意思を明確に持てってことだ!」
- Re: 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ ( No.25 )
- 日時: 2014/07/12 15:34
- 名前: 紅 (ID: gOBbXtG8)
- 参照: 四話〜髑髏男と短パン少年〜
「はぁ……」
暁美は宿を出てから、もう何度目か分からないくらいついた溜息をまたついた。
先刻の事である。
暁美が水を飲むために夜に起きたら、布団から淳也の姿が消えていたという事実に気付いて彼女は慌てた。
そうして夜でも賑やかいスレインの町を歩き回り、淳也を探しているのだ。
もう宿に帰ろうと思い、踵を返そうとした時。
不意に低い声が暁美の鼓膜を揺らした。
「おーい、お譲ちゃん」
振り返ると、そこにはかなり奇抜な恰好の男がいた。
高身長で体格がよく、白に近い金髪が目を惹く。
だが何よりの特徴は、髑髏をあしらった数々の装飾と黒いマントである。
暁美は一瞬、その姿を捉えるなり光の魔法を放ちそうになったが、何とか抑えた。
「何?」
「何? ではない。こんな夜中に幾らスレインの町だからって、夜道の一人歩きは危険だ。さあ、帰るんだ」
正義のヒーローとは真逆の容姿をしているが、これでもどうやら、口振りからして正義を志しているらしい。
「元よりそうするつもりよ。貴方にとやかく言われる筋合いはないわ」
「おー、怖いねぇ……」
その後に"闇野髑髏"と名乗ったその男は、両手を上げたまま後退していった。
◇ ◇ ◇
いなくなった淳也を心配していたのは、何も暁美だけではない。
沙那もまた、彼女と同じように街中を歩き回って彼を探していた。
因みに暁美と沙那の2人だが、真菰がいなくなったことに関しては心配していないとのこと。
「——」
無言のまま町を歩く沙那。
たまに寄り道をしては、気になった店の中を覗いている。
果たして、彼女に淳也を探す気は本当にあるのだろうか。
「おーい、お姉さーん!」
すると、沙那は幼い少年の声に呼ばれた気がして背後を振り返った。
気付けば人気(ひとけ)が少なくなっていたこの頃、走ってくる短パンの少年以外に人はいない。
その少年は"山神春樹"と名乗ると、一枚のポスターを沙那に見せた。
「この人、最近見た?」
ポスターは指名手配書だった。
懸賞金4億9000万円と書かれている下には"怪盗ナイン"と書かれている。
人物像は正に怪盗。青いシルクハットとタキシードに身を包んでおり、手袋をしている。
だが沙那には心当たりがなかった。
「ない」
「マジかよ〜……まあいいや、ありがとうございます!」
春樹は走っていった。
一応、沙那はナインという怪盗の存在を改めて警戒することにした。
手配書が出ている以上、相当な腕前を持っているに違いない。
沙那は宿に帰ることにした。
- Re: 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ ( No.26 )
- 日時: 2014/07/12 19:43
- 名前: 紅 (ID: gOBbXtG8)
- 参照: 五話〜やるべきこと、聞きたいこと〜
再び、所変わって現実世界。
淳也と真菰は、校長である義雄の右手が燃え盛っていることに驚いていた。
「ルミナシアから来た魔法使いなど、そこら辺にゴロゴロと転がっとるもんじゃぞ」
「そ、そういうもの……なのか……?」
「まあ、それはどうでもよいのじゃ」
義雄は淳也の目を見た。
彼の瞳の奥に宿る、全てを物語る眼を読み取っているらしい。
淳也は目を逸らしたくなったが、とりあえずやめておいた。
やがて義雄が頷いた頃、目線は外される。
「ルミナシア側で、何やら大きな問題を抱えておるようじゃな」
「——はい」
「うむ、ならそれでよい。辞表など、出すだけ無駄というものじゃぞ」
義雄は逞しい背中を2人に見せ、部屋へと入っていった。
残された淳也と真菰。視線を交わし始める。
「——とりあえず真菰はルミナシアへ戻ってろ。俺はまだ、やるべきことが残ってる」
「分かった。じゃねー」
真菰は笑うと、魔方陣を展開してその場から姿を消した。
さて、と1人呟いた淳也。彼は早足に学校を後にした。
向かう先は、千影家。
◇ ◇ ◇
千影家についたとき、家の明かりは既に消えていた。
両親が恐らくは、淳也が学校にいる間に眠りについたのだろう。
淳也は忘れ物を取りにここまで来た。
そして、大きな疑問を解消するためにも、家の中に入る必要がある。
『よし、今のうちに……』
淳也はゆっくりと、なるべく音を立てないように鍵をあけた。
最悪の場合、魔法を使えばどうとでも誤魔化せる。
だがここが現実世界である以上、何か抵抗を感じて、あまりその手段は使いたくないと思う淳也なのであった。
淳也は足音を殺し、ゆっくりと2階へ上がって行く。
そうしてたどり着いた先の扉。取っ手に手を掛け、開ける。
「あら」
「っ!」
だが色々と想定外だったらしく、母親の恵子が未だに起きていた。
サイドテーブルの明かりだけつけて、読書をしていたのだ。
因みに父親の泰男は、この隣の部屋で鼾をかきながら熟睡中である。
分厚い壁を1つ挟んでも聞こえるほど、その鼾は大きい。
「あらあら、淳也じゃないの。おかえり」
「た……ただいま……」
「——」
「——えっと……」
「——どうしたの? 寝れないから一緒に寝てくれなんて、言うんじゃないわよね?」
恵子は微笑みながら淳也を見ている。
更に想定外だ。
何か言われるかと思いきや、何も言われなかったのだから。
「母さん、俺……」
何を言えばいいのか、淳也は分からなくなってしまった。
対して恵子はゆっくり立ち上がると、淳也の元まで歩み寄り、彼の頭を撫で始めた。
「ちょ……」
「いいのよ、何も言わなくても。今晩の事は父さんには内緒にしてあげるから、さっさと用事、済ませちゃいなさい」
「あ、あぁ」
淳也は言われるがままに、自分の部屋に行くことにした。
◇ ◇ ◇
『確か、ここに……』
淳也は自分の部屋へ入るなり、机の引き出しを探り始めた。
山のようなプリントを引っ張り出し、プリント同士の間を確認しながら目的のものを探す。
やがて机の上がプリントで覆われつくした頃、淳也は目的のものを見つけ出した。
『あった!』
それは、ヘマタイトが埋まった腕輪だった。
昔、淳也は父の泰男からこれを受け取っていた。
何時か自分に災いが降りかかりそうになったら、この腕輪を身につけていろ、と言われて。
因みにヘマタイトは、戦の神であるマルスの石とされる。
◇ ◇ ◇
「母さん」
「なあに?」
「ちょっと、聞きたいことがある」
淳也は腕にヘマタイトの腕輪を嵌め、再び恵子の部屋を訪ねた。
聞きたいこととは言わずもがな、父の事についてである。
だが、腕輪を見た恵子はその質問を跳ね返した。
「ごめんね、聞きたいことは大凡分かるのだけど、それには答えられないわ」
「何でだよ……」
「そうね……じゃあ……」
恵子は少し考える仕草をして、やがてサイドテーブルに本を置くと、淳也の元へと歩み寄り、また彼の頭を撫で始めた。
そしてこの上なく優しい声で、彼の耳元で囁いた。
「いつか淳也が試練を乗り越えれたら、教えてあげるわね」
淳也は、何となくその意味が理解できた。
- Re: 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ ( No.27 )
- 日時: 2014/07/13 13:24
- 名前: 紅 (ID: gOBbXtG8)
- 参照: 六話〜奴はどこだ!〜
スレインの町の中心には、世界的に見ても大規模な美術館がある。
展示されているものも全て国宝級であり、正に五本指に入る存在といえる。
だからこそ、そこを付け狙う輩も多い。そして警備も厳重——のはずであった。
「おい! 奴はどこだ!」
「い、いえ……奴の行方は未だ掴めていません……」
「馬っ鹿モォォン! 今度ナインの野郎にスレイン美術館に侵入されたら、ワシが泥を被ることになるのだぞ! お前はそれでもワシの部下か!? ワシに忠誠を誓った部下なのか!? えぇっ!?」
「け、警部……落ち着いてください……」
とある夜更けのことである。
スレイン美術館の前では今、パトカーが何台も待機していた。
警察官もかなりの人員が手配されており、全員に置いて例外なく、彼らは皆忙しそうに動き回っている。
あっちにドタバタこっちにドタバタと、忙しないことこの上ない。
そんな中、探偵風の恰好をしている年老いた男"サイモン"が、若手の警察官に怒声を発していた。
「これが落ち着いていられるものか! ナインめ、ゆくゆくはワシが自ら捕まえてみせる……」
サイモンは、スレインの町に派遣されたベテラン探偵の1人。
"捕縛の眼"という通り名が彼にはついており、一度目を付けられれば、事件の犯人は必ずや逮捕されるに至るという。
今回は、スレイン美術館の作品を狙う怪盗"ナイン"の行方を追うために派遣された。
だが、ナインの行方の捜索はかなり難航していた。
そんな現実に、サイモンはとうとう痺れを切らせたらしい。
「おいおい、どこに目つけてんだよサーモンさんよ?」
夜の街に突然、若い青年の声が響く。
皆が空を見上げると、美術館の屋上を見張っていたはずである警察のヘリコプターが離脱し始めていた。
垂らされたロープに捕まっているのはナインだった。
「ワシはサーモンではない! サイモンだ! 何度言えばわかるのだ!」
「ご生憎様、俺は人の名を覚えるのが苦手でね。特にややこしいのはさ」
「ま、待てぇー!」
サーモンと呼ばれて激昂するサイモンだが、ナインはそのまま、夜空の彼方へと姿を消した。
- Re: 常闇の魔法青年-Twilight of Anima-お知らせ ( No.28 )
- 日時: 2014/07/19 18:32
- 名前: 紅 (ID: gOBbXtG8)
「……へぇ」
翌朝の事。
現実世界から再びルミナシアへとやってきた淳也と真菰は、暁美たちに一言だけ謝り、朝食を摂っていた。
その際淳也は、宿から無償で配られた新聞に目を通していた。
記事は、件の怪盗"ナイン"の事について書かれている。
見出しもかなり大きく、よほどナインが世間を困らせていることを、まるで物語っているかのようだ。
「どうしたの?」
「あぁ、これ」
ロールパンを片手に暁美が、淳也が読んでいる紙面を覗き込んだ。
「怪盗ナイン……よほど大物らしいわね」
「昨日の夜、私、ナインについて尋ねられた」
「あら、そうなの?」
「春樹って人に」
「ふうん」
今やナインの行動は世界的にも有名である。
新聞の紙面にはそう書かれていた。
「へぇー、俺ってこんなにも有名なんだー」
「?」
不意に近くで青年の声がして、淳也は背後を振り返った。
「は? え? な、な、な……?」
「どうしたのよ淳也……って……」
淳也の背後に立っている人物を見て、一同は言葉を失って固まった。
何故ならそこには、変装した怪盗ナイン本人が立っていたのだから。
「あっれ? 俺の正体見破ったの? すげぇなお前ら!」
新聞に載っている写真と、見事顔が一致している。
「まさか、ナインか?」
「ピンポンピンポンピンポーン! 大正解だぜ!」
ナインは1人で盛り上がっている。
淳也たちの想像と違って、かなり賑やかい人柄らしい。
◇ ◇ ◇
「んで、何で俺達は飛行船に乗ってるんだ?」
その後、淳也たちは飛行船に乗っていた。
その飛行船はナインの持ち物であり、他のそれと比べてかなり高性能だとか。
「何だよ、ダークオーブぶっ壊しに行くんじゃねぇのか?」
「いや、確かにそのとおりだが……」
「だったらいいじゃねぇか。ここで会ったのもなんかの縁だ、ここから一番近いダークオーブの祭壇まで送ってやるよ」
淳也たちが旅をしている理由をナインが訊くと、彼は一行をテレポート魔法で飛行船まで連れてきていた。
送って行ってくれるのは皆にとって正直ありがたいのだが、それでも居心地は悪い。
他人の飛行船に乗っているという事実、ナインが盗んだであろう宝の数々。
何れの要素も、居心地を悪くしている。
そんな皆の様子を見て、ナインは場の雰囲気を誤魔化すように口を開いた。
「俺は仮にも怪盗。盗むのが仕事だからな。そこら辺の泥棒と一緒にしないでくれよ?」
「あ、あぁ」