複雑・ファジー小説

新任の養護教諭、香先生
日時: 2016/09/04 13:39
名前: 奈々化

 こんにちは  または久しぶりな方もいるかもしれませんね。

 奈々化です。パソコンの調子がいいので、このたび再開することにしました。

 さて、同じ題名ではだめだということで、似ている題名で書かせていただくことにしました。内容も頭からまったく変えてしまったので、前作の小説の内容は忘れてください。
 
 また保健室ネタ?!と思われるかもしれません……ですが、またこれから宜しくお願いいたします。


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Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.379 )
日時: 2017/02/25 10:59
名前: 奈々化

 安佐子side

 「皆さん、おはようございます」

 今日は七月最初の日。 全校朝礼で、池林校長の挨拶中です。

 「早いもので、一学期が始まって三か月となりましたね。 一年生の皆さんは、もうすっかり学校にも慣れたことだろうと思います。 今月は文化祭、体育祭もあるので、頑張ってください」

 あー、確かに。 今月、月末だったかしら。

 そろそろ話し合いを始めないと!

 「さて、先月。 と言っても、この前の日曜日ですが、サッカー部の試合がありましたね。 先生も観させてもらいましたが、すごかったですね〜。 後半戦の逆転は本当に見事でした」

 ホー、逆転! ってことは勝ったってことよね? 確かうちのクラスでは長瀬君と菅君だったかしら。

 「サッカー部の皆さん、お疲れ様でした。 皆さん、拍手」

 池林校長の言葉に、教員、生徒の拍手が講堂に響いた。 そんな中、チラホラと照れたり、頭をかいたりしている生徒がいる。 たぶんサッカー部なのだろう。

 それから後、いろいろな連絡があり、一時限目が始まる十分前くらいに全校朝礼は終わった。

 一時限目、授業が無かった私は、自然と保健室に向かっていた。

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.380 )
日時: 2017/03/11 21:51
名前: 奈々化

 香side

 「ふぁ〜あ」

 また、あくびが出た。 今朝からもう、何十回としている。 こりゃ駄目だ、寝不足だ。

 後ろを振り向けばベッドがあるのに寝られないなんて・・・ここは地獄か! まぁ、これもそれぞれの部活の大会が終わるまでの辛抱なんだけど。

 ふとカレンダーに目をやる。 「あと二つか」と、両腕を天井に伸ばした。

 養護教諭・・・わかりやすく言うと保健室の先生、の仕事は、ただ保健室に来る生徒のケガの手当て、面倒を見るだけではない。

 小学校の場合はどうかわからないけど、中学、高校の保健室の先生は、部活の大会に付き添って行くことがある。

 それは私の中でも、すっかり恒例となってきたけど、高校生の大会は県外も多い。

 今朝、土江先生に「養護の先生って、いろいろな部活の応援が出来ていいですよね〜」なんて言われたけど、付き添いは付き添いでいろいろ大変なのだ。

 まぁ、今日から四日ほど通常勤務だし。 そろそろ仕事しますか。

 そう思って私がパソコンを開いた時「しつれーい」と安佐子が入って来た。

 「・・・何?」 無意識に低い声が出た。 かと思うと、またあくびが出た。

 「まあ、大きなあくび」

 「見るな。 てか、用無いなら出てって」

 「ちぇっ、何さ。 部活の付き添いで疲れてるんじゃないかと思って来てあげたのに」

 「元気そうだね〜」と安佐子は、すぐそばの長椅子に腰かけた。

 「用が無いわけじゃないし。 聞きたいことあるし」

 「だから、何?」

 「昨日のサッカー部の試合にも付き添ってたんでしょ? どんな感じだったか教えて!」

 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.381 )
日時: 2017/03/05 13:21
名前: 奈々化

 長瀬side

 「優、すごいな!」 「ほんと、ほんと」

 教室に帰ってすぐ、俺はクラスメイトに囲まれた。 この前の試合について、皆の嬉しそうな声が飛び交う。

 「菅もお疲れ」と、西田が菅を振り返った。 それに菅は「ああ」と短く返事をしただけだった。

 が、思い出したように席を立って「今いいか?」と俺について来るように言った。 俺を囲む皆を「悪い。 また後で」と言ってかき分け、菅と廊下に出た。

 「この前言ってた、考えってなんなんだよ。 そろそろ教えてくれたっていいだろ?」

 「そんなに急かすなよ。 大丈夫、業間休みに俺について来てくれたら、そこで話すからさ」

 「・・・どこに行くんだ?」

 その質問に答えないでいると「場所くらい教えろ」と声が鋭くなったため、やれやれと思いながら「保健室」と答えた。

 「は? なんで保k・・・ああ、なるほど」

 菅は驚いたけど、すぐに納得したみたいだった。 やっぱり、この学校のほとんどの人はもう知っているんだ。

 「話してみてもいいよな?」

 菅に目を向けると「もちろん」と頷いた。

 一時限目が始まりそうになったため、二人で教室に急いだ。

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.382 )
日時: 2017/03/08 22:46
名前: 奈々化

 美羽side

 終わった。 テニス部、最後の大会が・・・終わった。

 確かに、いろいろ辛かったけど、いざこれまで頑張って来たものを失うのって、心に穴が開いた感じで寂しい。

 花に「今年の夏、引退予定」とは言ったけど、それは高校総体の試合に負けたらっていう・・・『もしも』の話だったんだ。

 でも・・・うん、負けたんだよね。 だから、素直に引退した。

 そんな思いで、窓の外を見ていると「あーあ、楽しかったなぁ〜」と言いながら、花が近づいて来た。

 「そう思ってたでしょ?」

 何でわかるかな〜。 ほんと、こういう時は察しがいいんだから。

 「負けたからって、本当に引退しなくても良かったんじゃない? すっごく後悔してるでしょ、その顔」

 「・・・ちょっとね」

 私達の話し声に気付いた仁井奈がこっちに来て「何の話?」と花の隣に立った。

 「ちょっとね」と私は小さく笑って、また窓の外を見る。

 仁井奈は首を傾げた後、私と同じように外を見て「テニスコートがどうかした?」と私に向き直った。

 しまった! また無意識で見てしまった。

 「あー、そっか。 仁井奈、知らなかったんだっけ? 美羽、テニス部引退したんだよ」

 「あ〜・・・なるほど」

 仁井奈がサバサバした性格なのは知ってる。 でも、もっと驚くかと思っていたのに・・・。

 「まぁ、でも、お疲れってことで、いいんじゃない?」

 仁井奈の言葉に、花も「そうだよね」と言ってうなずく。

 私もそんな二人を見ていたら、なんかちょっと気が楽になった、気がした。

 と、私はあることを思い出した。 一度、聞いてみたかったんだ。

 「花はさ?」

 「ん? 何」

 「退部した後って、こんな気持ちにならなかったわけ?」

 「えっ、いや、それは・・・、っていきなり言われてもな〜」

 「私には、すごく落ち込んで見えたけどね」と仁井奈が言った。

 「うーん・・・まぁ、寂しかったような気がする。 でもさ今だって、時々部活に呼んでもらったりしてるから、ほんと、退部したのか、していないのか、自分でもよくわかんないや」

 それを聞いた私は「クッ」と吹きだしてしまった。

 「わ、笑ったな〜、こら!」

 「ハハハ、ご、ごめんって。 でも、いいね、それ」

 そう言いながら、まだ笑っていると「美羽も声かけてもらえるかもよ」と仁井奈が笑いながら言った。

 そうかな?と私も仁井奈に笑い返した。

 そんな時、一時限目開始のチャイムが鳴った。

 

 

 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.383 )
日時: 2017/03/11 21:50
名前: 奈々化

 香side

 一時限目開始のチャイムが鳴ったが、安佐子はここを出て行こうとしない。 担当が無いのか。

 しばらく無視して、パソコン作業をしていると「ねえ」と話しかけてきた。

 「何?」

 「香ってさ、全学年の不登校の生徒って分かったりするの?」

 そんな安佐子の言葉に、私は思わず手を止めた。 彼女から、そんな言葉が出て来るとは思わなかったから。

 「いきなり、何?」

 「分かるの? 分からないの?」

 「出席記録を見れば、分かると思うけど・・・あんたのクラスには一人もいないよ」

 私がそう言うと、安佐子は首を横に振って「違うの」と俯いた。

 「別のクラスの子?」と私が言うと、今度は首を縦に動かした。

 「三年三組の子。 名前は分からないんだけど、いつも一つ空席があるの」

 (なんだ。 本当に聞きたいことって、そのことだったんだ。 でも、そんなこと言われても・・・)

 「それは私に聞くより、そのクラス担任の先生に聞いた方が早いんじゃないか?」

 「そうなんだけど、今日お休みなのよね」

 「・・・なるほど。 でも、私に何ができると?」

 「そうだよね。 ごめん、じゃ、上がるわ」

 本題を話せて、どこかすっきりとした顔色になった安佐子に、私も内心ホッとして、素直に保健室を出て行く彼女を見送った。

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.384 )
日時: 2017/03/17 17:24
名前: 奈々化

 香side

 安佐子が上に上がった後、作業は順調に進んだ。

 パソコン作業は終わり。 重ねていたファイルも、引き出しにしまう。

 「ふーう」 私は椅子に座ったまま伸びをした。 

 すると、保健室が「プツン」という音と共に真っ暗になった。

 「停電?」

 私は椅子から立ち上がり、暗がりの中、手探りで棚を探し、それを開け懐中電灯を探した。

 「あった」と懐中電灯を掴み、スイッチを入れ辺りを照らしてみる。

 保健室だけが停電しているわけではないだろうから、復旧には時間がかかるだろうな。 しばらく手元に持っていよう。

 そう思って、また椅子に座ろうと動き出した時、床に少し違和感を感じたので、足元に光を当て目をやった。

 すると私の足元にあったのは、保健室の黄色い床、ではなく、雨に濡れた土だった。 しかも、その上に私は裸足で立っていて、急に足が冷たくなってきたように感じた。

 それにどこか、体が軽く感じた。 白衣を着ている時の、肩の部分に窮屈さを感じない。 降り出した雨が、腕にザーザーと当たる。

 「どういうことだ?」 (!!!)

 今度は自分の声に驚いた。 今の、私の声じゃない。 まだ十代の頃のような声をしている。

 「ここは一体?」と私はあたりを見回した。 懐中電灯もいつの間にか手になかったが、月明かりのおかげか、周りはぼんやりと照らされていた。

 先にはどこまでも続いていそうな木々たち。 左には通路の向こうに、小さな明かりがポツポツと並んでいるのが見えた。 そして後ろを振り返ると、屋敷のような大きな建物があった。

 それらを見ているうちに、私はある一つの可能性を思い浮かべた。

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.385 )
日時: 2017/03/17 17:53
名前: 奈々化

 香side

 これはたぶん・・・あの時の夢だ。

 このようなタイミングで見ることになるとは。 よっぽど疲れているのかもしれない。

 私は屋敷を見上げて、今の自分に向けて自嘲気味に笑った。 そんな時「香」とふと自分の名前を呼ばれた気がして、林の方を振り返る。

 私の目の前には、母、清美の双子の姉、清子がいた。

 「気安く呼ばないで」とあの頃と同じような言葉が出てくる。 「あなたは私の母ではない!」

 「違うわ! 本当は私があなたn・・・」

 一瞬口調が強まった彼女だったが、だんだんとその姿は薄くなり、言葉も途切れ、霧のように消えてしまった。

 (何なんだ? 何が言いたかったんだ?)

 

 急に目の前が明るくなった。 もやもやしていた気持ちはどこか行き、眩しさに堅く目を瞑った。

 徐々に目が光に慣れてきて、パッと目を開けた。

 「ぬっ!」

 びっくりして、咄嗟に顔を上げた。 懐中電灯の光が目を直撃していた。 どうやら懐中電灯のスイッチを入れ、手に持ったまま机に突っ伏して寝てしまっていたらしい。

 何時だろう、と時計があるであろう位置を見上げる。 でも、まだ目がおかしいようで、細かい部分が見えない。

 しばらく瞬きを繰り返していると、やっと普通に見えるようになってきた。

 今はここも廊下の蛍光灯も、普通に点いている。 停電したと思っていたけど、もうそこからすでに夢だったのかもしれない。

 私は立ち上がって、懐中電灯を棚の中にしまった。

 と、そこにチャイムが鳴った。 時計に目をやると、二時限目が終わったらしい。

 



 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.386 )
日時: 2017/03/20 21:40
名前: 奈々化

 花side

 「あー、痛そー」

 私と仁井奈の声が揃った。

 「いや―、気が付いたら、もうこんな」と美羽は肘の傷を、笑いながら私達に見せる。

 私は目を反らし「笑いながら言うな」と仁井奈はツッコミを入れる。

 二時限目は体育。 今日は校庭であった。 いつ怪我をしたのか、美羽の肘は血で赤くなっていた。

 「もー、保健室行こう」と言って歩き出した仁井奈について、私も歩き出した。

 保健室の前に来た時、中から話し声が聞こえてきた。 

 「誰かいるみたい」と言う私に、美羽は私の服の袖を掴んで「なんか、傷見たら急に痛くなってきた」とバタバタし出した。

 「ま、いいよね。 怪我してんだし」と仁井奈が「失礼しまーす」と言って、保健室の戸を開けた。

 すると、私達の目の前には「お願いします!」と横田先生に頭を下げている、男子生徒が二人いた。 よく見ると、私達と同じように体操服を着ている。 

 「あ、小林さん」と先生が間から顔を出す。 「ちょっとごめんね」と男子生徒たちの間をかき分けて「どうしたの?」と近づいて来た。

 「あら、古志野さんと錦さんも」

 「どうも。 えっと、美羽がここ」と私は美羽の腕をとって、肘の傷を見せた。 「ここ、座って」と美羽は救急箱のある机の近くの椅子に腰かけた。 私と仁井奈は、入り口近くの長椅子に座った。

 「あー、いいい・・・」と美羽が痛みを堪えている声を聞きながら、私はチラッと二人を目だけで見ていた。

 「終わった。 お疲れ様」

 「はい。 ありがとうございました」

 美羽がこっちに向かって来ると同時に、その二人は保健室を出て行った。

 「今のって、長瀬君と・・・誰?」

 「菅でしょ」

 「あ、そう! その人だった」 私の声に「え、何? どうかしたの?」と美羽が肘の傷を、絆創膏(ばんそうこう)の上からさすりながら聞いてきた。

 それを見た仁井奈が「あまりかまわない」と長椅子から立ち上がって「着替えに行くよ」と先に保健室を出て行った。

 私も出て行こうとすると「古志野さん、ごめん」と先生が筆箱を差し出した。

 「あ、美羽の」と私はそれを受け取った。 

 「渡してもらえる?」

 「はい」と私は美羽たちを追って更衣室に急いだ。

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.387 )
日時: 2017/03/22 11:09
名前: 奈々化

 香side

 「清間 翔」

 私は、ついさっき聞いた名前をつぶやいた。 男子生徒二人が言っていた名前。

 長瀬君と、もう一人、体操服に菅と刺繍があった。

 「聞きたいことというか、相談というか・・・その両方っていうか」と長瀬君がどう話を切り出そうか迷っていると「清間 翔」と菅君が口を開いた。

 「知ってますか?」と続けて聞く。 私は首を横に振る。

 「その子がどうしたの?」

 「学校に来ていないんです。 新学期が始まった、この二か月くらい、一度も」と長瀬君が言った。

 「一度も? それはまた、どうしたのかしら?」

 「それが、分からないんです」

 「うーん、でも、私の記録している限りでは、始業式には来てたと思うんだけど」

 「はい。 俺たちも、その時は出会いました。 でも、それから数日後、ぱったりと姿を見なくなったんです」

 「それは、心配だね」

 私の言葉に「横田先生なら、何かできませんか?」と長瀬君が言う。

 「俺たち、アイツとクラスが違うんです。 連絡先は知ってて、こまめにやり取りしてたんですけど、全然返信もなくて」

 「お願いします!」と菅君が頭を下げた。 続いて長瀬君も頭を下げる。

 と、ここで一時中断。 今度は昼休みに話に来るかもしれない。

 私は、学年表を手に取り広げた。 ふと安佐子の話を思い出し、三年三組の生徒の名前に目を通す。

 「いた」

 

Re: 新任の養護教諭、香先生 ( No.388 )
日時: 2017/03/28 09:52
名前: 奈々化

 香side

 「三年三組の担任ですか?」

 「はい。 ここに長く務めている土江先生なら、詳しいお話が聞けると思いまして」

 そう言うと、土江先生は「うーん、そのことは・・・」と首を傾げた。 「私より、寺島先生の方が詳しいかと」

 すると「え」と、後ろから声が聞こえた。 振り向くと本人が立っていて「僕が何か?」と続けた。

 「あ、はい。 三年三組の担任の先生について知りたくて」

 「ああ、白根先生ですね」

 「白根先生?」

 「はい。 僕と同じ、数学の先生ですよ。 良かったら、どこか座って話しませんか?」

 私は寺島先生の提案に乗り、二人で職員室奥の茶室に向かった。

 「彼女とは同期なんです」と私の前に、コーヒーの入ったカップを置き、席に着いた。

 「女の先生なんですね」

 「はい。 あ、そうですよね。 普段、横田先生は保健室ですもんね。 じゃあ、知らないのも無理ないですね」

 寺島先生は、カップの中のコーヒーを啜って「彼女、体弱いみたいで」と寂しげな口調で言った。

 「この時期になると、決まって夏風邪になるんだそうです」

 「そうなんですね。 全然気づきませんでした」

 「仕方ないですよ。 横田先生、部活の試合の付き添いで、忙しくされてたんですから」

 そこまで話して、寺島先生はカップのコーヒーを飲みほした。

 「ところで、三年三組がどうかしたんですか?」

 「あ、いえ、その。 クラス全体の問題はないと思うのですが、ちょっと気になる生徒がいて」

 「ひょっとして、清間 翔ですか?」

 「ええ。 やっぱり、ご存知でしたか。 有名なんですね、清間君」

 「有名かどうかはわかりませんが。 僕は個人的に、白根先生からちょくちょく相談されてたので知ってるくらいで。 まぁ、三年生の数学は全クラス担当してますから」

 「あ、ちなみにですね」と、寺島先生はふと何か思いついて、ゴソゴソと何か探し出した。 「あった、あった」と携帯を取り出し、それを横にして「これ、始業式の時に撮った写真なんですけど」と人差し指で全体をたどり「彼女がそうです」と短い髪をした女性を指差した。

 

 

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