複雑・ファジー小説
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- 幻影物語
- 日時: 2014/07/26 18:55
- 名前: 山猫 ◆WBRXcNtpf. (ID: gOBbXtG8)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8244
〜プロローグ〜
とある警察官が、正真正銘の殺人事件を肉眼で目撃したらしい。
血相を変えて警部である"西城光"の元へと駆け込んできたその警官は、その後光の部下と共に事件現場へと向かった。
しかし報告の上では、そこには死体は愚か、血飛沫さえ残っていなかったそうだ。
それを多くの警部が「見間違いだ」と指摘しているが、その中で「またアレの仕業か」と思った光だけが溜息をついていた。
『幻影(イリュージョン)———どこまで俺を惑わせば気が済むのだ』
◇ ◇ ◇
どうも、新参の山猫です。
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連絡項目
・リク依頼の板にてオリキャラやリクエストの募集を行っています。よろしければご足労下さいな。
(上記URLから飛べます)
履歴
・2014年7月25日:スレッド設立
・2014年7月25日:リク依頼掲示板にて関連スレ設立。
・2014年7月25日:プロローグの一部を加筆、修正しました。
簡易コメント返信コーナー
モンブラン博士さん>>
オリキャラ確認しました。ありがとうございます。
本作の主役は、あたし的にはみんなが主役というイメージになっています。
〜目次〜
一夜〜逃げられた幻影〜
>>1
- Re: 幻影物語 ( No.1 )
- 日時: 2014/07/26 17:56
- 名前: 山猫 ◆WBRXcNtpf. (ID: gOBbXtG8)
幻影による殺人事件が発生して数時間後。
日が暮れて烏も鳴き出す頃、光は海沿いの堤防で夕日を眺めていた。
————不意に彼の背後から、コツコツと規則正しい足音が響く。
「まーた逃がしたみてぇだな、西城」
足音のした方角から、まるでヤクザのような声が彼の鼓膜を震わせる。
彼は振り向かずとも、その声の持ち主が誰だか知っている。彼はその声を聞くだけで不快を覚えた。
渋々彼は振り返る。全く予想通りの人物がいる方向へと。
そこに立っていた男はつり上がった赤い目を、光の睨むような目に向けていた。
「破壊者(ブレイカー)か。何だ、俺をおちょくりにでも来たか?」
「いいや、そうじゃねぇ。ただ、忠告はよく聞いとけよって事を伝えに来ただけ。それだけだ」
「よくそんな口が叩けたものだな。日本の警察舐めてんのか?」
「半分正解、半分外れってとこかねぇ」
溜息混じりに軽口を叩いているその男"高柳修也"
光は、彼が芝居かのように両手を挙げる姿が、どうも気に食わないのであった。
丁度その頃合に、逆巻く修也の赤髪が夕日の影になり、炎が燃えているかのような影を作った。
「ま、とにかくだ。破壊者(俺ら)の言うことはよく聞いとけよ? じゃあな」
「————待て」
光は立ち去る寸前の修也を引き止めた。
修也はニヤリとニヒルな笑みを浮かべ、その歩みを止めてゆっくりと振り向く。
「何だァ? お前から話しかけて来るとは珍しいな。明日は雨でも降るのかよ?」
「戯言はいい。それよりも、だ」
修也は笑っている。
————つくづくコイツは気に食わん。光はそう思ったが、彼は修也に言わねばならないことがある。
否、聞かねばならないことが。
「警察(俺ら)のやり方が気に食わないなら、破壊者共(お前ら)が自分でやればいいだけの話じゃないのか?」
「————あぁ? ンだよその態度。折角手柄を立てるチャンス、与えてやってるのによぉ」
夕日のほうを向く修也。光の言葉を聞いてから、表情は非常に険しい。
「手柄、だと?」
「そうそう手柄。お前ら只でさえ役立たずだからさぁ。ちったァ功績挙げネェと、国際的な信頼失うぜ?」
「国際情勢の"こ"の字も知らない分際で、良く言うな」
「ケッケッケ、言うじゃねぇかこの石頭」
2人は軽蔑の意味を含め、笑いあう。
そして一頻り笑い会った後、修也は再び踵を返した。
凛々しい背中が夕日に照らされ、より一層大きく見える。
「まあ、お前らが危なくなったときは俺らも動くからさァ。精々期待してなよ」
そういい残し、彼は去っていった。
彼の言い残しに対して、光は何も言わなかった。
- Re: 幻影物語 ( No.2 )
- 日時: 2014/07/26 18:14
- 名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)
山猫 さんへ
リク依頼版でオリキャラを投稿しましたモンブラン博士というものです。更新がんばってください。
ちなみにこの小説の主役は誰ですか?
- Re: 幻影物語 ( No.3 )
- 日時: 2014/08/20 22:41
- 名前: 山猫 ◆WBRXcNtpf. (ID: gOBbXtG8)
光の元を去った修也は、1人で夜の街を楽しんでいた。
彼との会話を終えて歓楽街に来たときには既に辺りは暗く、文句なしの満月が夜空に昇っていた。
霞のような雲がかかるその朧月を、修也は険しい表情で眺めていた。
否、彼は睨んでいる。何か積年の恨みを持っているように。
「やれやれ、物騒な夜だなぁ。おちおち寝れやしねぇぜ。なぁ?」
言い切ると同時に、修也は背後を振り向く。
歓楽街でも人が少ないこの裏通りでは、近頃巷を騒がせている幻影がいるとの事だ。
修也はそれに嗅ぎつけてここへやって来たのだが、何時しか背後には、噂に当たる彼の予想通りの男性がいた。
しかしその男性は、何か陽炎が立っているように、はっきりとした形を持たずにゆらゆらと揺れている。
「我の、邪魔をするか」
機械的な声を発するその男性に向けて、修也は懐から、マスケットナイフを2本取り出して突きつけた。
「言うじゃねぇか、この出来損ないが。所詮てめぇらは好き放題やった挙句、最終的には俺らに見つかってやられて、ハイ、ゲームオーバーと。警察ならまだしも、俺らも舐められるたぁな。正に世も末ってもんよ」
トーンを下げてそう言いつけ、修也は不意に男性へ踊りかかった。
振り上げられた瞬間に、キラリと、月明かりに照らされたマスケットナイフが光る。
男性は修也が持つマスケットナイフで斬られる寸前、文字通りその場から消え失せ、修也の背後を取った。
その間、約1秒。対して、その後流れた沈黙は5秒であった。
「我ら、世界を変える。邪魔するモノは、容赦しない」
「何だァ? 大人しくやられるとか、妙にしおらしいじゃねぇか」
「何? ぐほおおおおぉぉぉぁぁぁあああ!」
不意に、空気が切り裂かれた。
修也が発した、マスケットナイフによる鎌鼬である。
その真空刃は男性の不安定な身体を包み、血を振りまきながら肉という肉を刻み続けた。
そして男性は、内臓や骨など一切の例外なく文字通り微塵となり、絶命した。
「幻影なんて、所詮はこんなもんだ。分かってるか?」
「流石だね、私の気配を察するなんて」
少なからず黒いコートに返り血を浴びた修也は、建物の物陰に声を掛けた。
すると、静寂に包まれたこの場所に涼やかな少女の声が響いて、その場所から15歳ほどの少女が現れた。
少女は修也の元へ歩み寄る。
「お前はまだ、殺気が隠せてねぇんだよな」
「えー、大分隠してるつもりだけど」
「いいや、まだまだだな。まあ前よりかは成長してると思うけど」
そういって修也は、その少女の頭を乱暴に撫でた。
少女はヘアスタイルが崩れることさえ気にしないで、満面の笑みを浮かべて彼に撫でられている。
よほど嬉しいのだろう。
「もう、ずるいなぁ修也は。不意に女の子の頭をさり気なく撫でるなんて。反則だよ」
「生きていく中じゃ、反則もクソもねぇんだよ」
「あはは、じゃあ修也にとって、私は生きるために必要なんだ?」
「ま、まあ、な」
「ありがとう。嬉しいよ」
そういって少女は服を脱ぎ始め、数秒もしないうちに上半身裸の状態となった。
修也はそんな少女の様子を、慣れたような眼で眺めた後に彼女を抱き寄せる。
「こんな場所で俺を誘うのかよ?」
「だって、したいんだもん」
「しょーがねー奴だなぁ、お前は。でも、折角こんないい町まで来れたんだ。どうせならホテルでしようぜ?」
「うん、そうだね」
2人は仲良く手を繋ぎ、その場を去る。
そんな彼らの光景を水上の城から、双眼鏡を携えてみている女性がいた。
その女性は彼らの取った行動を目視するなり、引っ掴んでいた双眼鏡を思い切り湖へと投げ捨てる。
「うんぎいいいいいぃぃぃぃっ! 悔しい! あんなまだケツの青い高校生に、盗られてたまるもんですか!」
「お、落ち着いてくださいアリスお嬢様!」
アリスと呼ばれたその女性を、隣から見ていた執事が慌てて暴れる彼女を押さえ込んだ。
一先ず落ち着きを取り戻したらしい彼女。執事を乱暴に突き放し、柵にもたれかかる。
「まあいいわ。私には何てったって、この魅惑のボディがあるのですから、ね?」
ウインクと共に、倒れた執事に太腿を見せ付けるアリス。
「は、はい……左様でございます」
執事は、ただそう言うことしか出来なかった。
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