複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 恋愛幻想曲。
- 日時: 2014/11/23 01:49
- 名前: orderly。猫桜 (ID: te9LMWl4)
あの日…
あの時… 私は…何をしていただろうか。
何も思いだせない。
段々と無くなっていく記憶の中
ふと見えた人の影に助けを求める。
(待って!私は一体何をしたの? 私は何者なの?
今まで何をしてきたのかさえも もう思い出せないの、 ねえ…助けてよ……。
お願い…
私を一人にしないで。。。)
……………
『待ってるさ。いつまでも貴女を。』
そこで私の記憶は全て無くなった。
第1章 〜始まりの世界〜
目を覚ました私の脳に 最初に感じたものは
酷い頭痛と 気が狂ってしまいそうな程の
真っ白な世界だった。
「(ここは…一体?)」
白、しろ、シロ。。。
どこを見渡しても真っ白な世界。
そこに存在するのは私だけ。
「私は…一体どうやって?」
ここに来たのだろう。
というか
そもそもここは何処?
重たい頭をかかえ 考えてみても何も分からない。
「貴女はいったい何者だい?」
!?
背後からの突然の声に
私は驚きつつもそちらに目線を移す。
そこには 前髪で目の隠れた 長身の男が立っていた。
「一体いつの間に…? さっきまで私しかいなかったはずなのに。。」
「初めからいたさ。 ただ貴女に見えなかっただけだ。
それで?
貴女は一体何者だ? どうやってここに来た?」
「私?私の名前は…」
……おかしい
何故自分の名前が分からない?
そもそも私は一体何者?
寧ろ私が教えてほしいくらいだ。。
「??おい、 アンタの名前は、なんなんだ?」
「…別に貴方に教える必要はないわ。」
"彼"の表情が歪む
「まさか…記憶がないのか?」
見事に当てられた。
こいつはエスパーか何かなのか?
「そんなことない…こともない…かも。
というか貴方こそ名前は何なの?
人に名前を尋ねるなら まずは自分から………」
「あぁ はいはい。
本来は名前などないが 月冴とでも名乗っておこうか。」
…え?
「つか…さ?」
何処か懐かしい響きに反応して
その時私の頭で
何かが 思い出されようとしていた。
- 恋愛幻想曲。 ( No.1 )
- 日時: 2014/11/23 02:05
- 名前: orderly。猫桜 (ID: te9LMWl4)
「つか…さ?」
何故こんなにも懐かしいのか…
この人、初めて顔見たときもだけど 何処か懐かしい感じがする。
一度会ったことでもあるのだろうか?
でも向こうは 初対面のような反応だったし…
勘違い…かな?
「なんだ? 俺の名前がなにか可笑しいか?」
「いや!そういうわけぢゃないけど…
何か聞いたことがある気がして…」
「? そうか?
気のせいだろ。 俺は今初めて貴女と会ったのだから。」
「そう…か…。
そうよね。気のせいよね…。 ところでここは何処なの?」
「ここの世界に名前はない。 強いていうなら無の世界。
何故この世界が存在するのか、
どうやって ここにたどり着くのかさえ…
誰も知らない。ここに来た人間も貴方が初めてだ。」
「え!? ぢゃあ私はどうやってここに来たの?」
「それは知らない。 俺は初めから ここに存在していたからね。」
「……そうですか。」
しばらく考えて、 わたしはそこに 答えなど無い事に気づいた。
この月冴という人間は何かを知っているようだが、
どうも私には答えてくれそうにない。
…つまりは自分で 見つけなければいけないのだろう。
- 恋愛幻想曲。 ( No.2 )
- 日時: 2014/11/23 02:52
- 名前: orderly。猫桜 (ID: te9LMWl4)
- 参照: http://nekozakura.wish
この世界が作られ…
彼女が記憶を失ってしまったのも…
全ての原因は俺にある。
第2章 〜悲しみの始まり〜
たゆたう波の音
遠く、近くにと聞こえる海鳥の鳴き声
私の大好きな潮の香りが
鼻孔をくすぐりながら 風に乗り通り過ぎて行く
私は幸せだった 。
窓から大好きな海が見渡せる家と、
大好きな貴方が一緒にいるあの空間が
『————』
「———」
『——————!』
「———…おい」
「…ん」
「…起きたか?」
「あれ?私…」
何かをみてた気がする
でもそれが何だったのか覚えていない
…なにか…心地好いなにか
「何か考えているところ悪いけれど
とりあえずどいてくれないかな?」
声につられて 自分の状況を省みると、
私はいつの間にか月冴の膝の上で
泡沫の夢を見ていたようだ。
「——っ! ご、ゴメン!!」
「そんなに勢いよく謝られると 少し傷つくな」
笑いながらそんな事を言う月冴の声に
脳 裏が刺激される。
今…なにか思い出しかけてる様な…
Page:1