複雑・ファジー小説

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Painful rain
日時: 2015/01/11 20:37
名前: ∞ (ID: nWEjYf1F)

雨が降っている。
降り頻る雨雫は全て、まるで針のようで。
私の傷を確実に抉っている。


   ◇  ◇  ◇


※本編には暴力描写、性描写が含まれています。
※番外編は1話完結式になっております。また、本編の内容に関連を持たせてありますので、ご了承下さい。


〜目次〜


本編〜Painful rain〜


第0話〜彼方の日常〜
>>1

第1話〜人生のスパイス〜


番外編〜知らぬ間〜

Re: Painful rain ( No.1 )
日時: 2015/01/11 20:18
名前: ∞ (ID: nWEjYf1F)

 私の名前は東條暁美。青嵐高等学園に通う、しがない女子高生の1人。
 趣味は音楽を聴いたり、映画やドラマを見るのが好き。あとは読書とか、けっこう幅広い方だ。
 毎日休日でも平日でも、そんな私の周りには常に誰かがいて、何だかんだで平和な日常生活を送っている。

 こうやって、見た目は何の変哲も無い、普通のありきたりな女子高生だ。
 でも私には家族が沢山いて、これはちょっとした自慢でもある。
 そんな私たち"東條家"の家族構成は、私を含めて、母、父、祖父、祖母、兄、妹、弟の8人で成り立っている。
 今時珍しい8人家族で、みんな一緒に1つ屋根の下で暮らしてるから、家はいつだって、とっても明るい。

 私はそんな家族が大好きで、友達の事も大切に想ってて、退屈でも満足な日常を素直に喜んでいた。


 ————今までは。

Re: Painful rain ( No.2 )
日時: 2015/01/12 12:24
名前: ∞ (ID: nWEjYf1F)

 私には好きな人がいる。
 その人の名前は"喜多川浩太"って言って、かれこれ小学生の頃から知り合っている昔馴染みだ。
 成績も運動もあまり良いとは言えない彼だけど、何が素敵って、いつも私に優しくしてくれるから。
 本当に、親の関係で小学校の頃に知り合ってから、ずっと今まで。

 因みに浩太君は、私と同じ青嵐高等学園に通っていて、それでいてさらにクラスメイトという関係にある。
 私がこの高校に入学すると決めた時分に彼もここへ入学すると決めてたらしく、中3の頃一緒に受験勉強した記憶がある。
 そうして2人で入学できたのだけど、これは色んな意味で奇跡だった。
 私はともかく、浩太君は学力が足りてなかったから、ここへ入学するのに勉強面でかなり苦労していたのだ。
 もう何と言うか、見てるだけでも身に染みてわかるような感じだ。週末の明けには、いつも目の下に隈を作ってたし。
 それも一緒に受験勉強したとは言ったけど、今になって思い出してみれば、私が一方的に彼に勉強を教えていたような気がする。一応私も勉強はしてたけど、推薦が通ったから筆記試験はなかったし。
 まったく、合格通知を持った彼が私の家に飛んできたあのときが懐かしいや。
 私を抱きしめて何度も「ありがとう」って言うから、すごくドキドキしてたな。

 ——何と言うか、こんな典型的な恋の芽生えだけど、私はこの恋を素直に嬉しく思っている。
 でも、恋は実ってない。浩太君と私はまだ結ばれていなくて、今日はこれから告白する予定でいる。
 時は冬。しとしとと雨が降る放課後だ。


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