複雑・ファジー小説
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- 終焉の黙示録
- 日時: 2015/04/02 14:17
- 名前: 謳われる小鳥 (ID: rc8CMmgA)
黙示録は完全を求めよ。
たとえ———それが終わりであっても。
・ ・ ・
こんにちは、はじめまして!
謳われる小鳥と申しますです。
名前と違って謳われるような文章力は所有してませんが、なんとか読める文章にまでは仕上げたいと思ってます。
よろしくおねがいします!
【目次】
0 プロローグ
事実 >>1
現実 >>2
1 少年と、正念と、背負うネント
1 >>3
- Re: 終焉の黙示録 ( No.1 )
- 日時: 2015/04/01 08:38
- 名前: 謳われる小鳥 (ID: rc8CMmgA)
一"冊"の人間が死んだ・・・。
- Re: 終焉の黙示録 ( No.2 )
- 日時: 2015/04/02 10:10
- 名前: 謳われる小鳥 (ID: rc8CMmgA)
この世界は不平等である。
グラスに注がれた葡萄酒をなめる者がいれば、地べたに溜まった泥水をすする者もいる。
柔らかい毛布にくるまる者がおれば、薄っぺらい革一枚をはおう者もいる。
この世に生を受けた人間は、生まれ落ちた瞬間、社会の格差に縛られる。
金持ちに落ちれば幸なり、奴隷に堕ちれば這い上がることは許されず。
たとえそれがどんなに理不尽であろうとも。
生きるならば屍をこえろ。平穏を望まば地をなめよ。
世界は———残酷である。
- Re: 終焉の黙示録 ( No.3 )
- 日時: 2015/04/02 14:17
- 名前: 謳われる小鳥 (ID: rc8CMmgA)
1 少年と、正念と、背負うネント
—1—
二人の人間が街を歩いていた。
時は夕刻。太陽が疲れたと言わんばかりに光度を下げてゆく頃で、大小二つの影は縦に長く伸びる。
レンガ造りの美しい町並みが夕日に冴えていた。
昼に活気良く営業していた店は看板を片付け、代わりに夜が本番の店が開店し始める。
そんな中で、一人の少年と一人の女性は、仲良く並んで歩いていた。
一人は、まだ15にも満たない少年である。
しかしそれは外観だけで、中身は30をこえている。それはドワーフという種族ゆえであった。
冒険者のような服装をし、普通のドワーフがもっているような剣や髭をもっておらず、かわりに腰に杖を差していた。
短い薄茶色の髪と目をしていて、小さい以外はドワーフの特徴を持たない。
一人は20代前半の女性。
見目麗しいその小さな顔の上には、焦げ茶の猫耳がぴょこんと飛び出ていた。顔の横にあるべき耳はなく、耳と同じ色のツインテールが隠している。
放漫な胸を隠そうともせず、胸元の大きくあいたオレンジジャケットと、ショートパンツを身にまとっていた。
一見すれば仲の良い兄妹である。
もっとも—————その会話は、『仲良く』とは程遠い物であったが。
「レグレシアが暴走するから隊長が逃げたんでしょーが」
「貴方がしっかりしてないチキンだからでしょっ。私のせいじゃないもんだ」
「何ぃ! ぼくがヘタレだと言いたいのか?」
「ドワーフのくせにすっごく弱いし。ホント頼りになんない」
「ぼくは魔法が得意なのだ。君みたいな脳筋にいわれたくないね」
レグレシアと呼ばれた女性が、鋭いチョップを少年に繰り出す。少年は難なく受け止める。
「・・・・・・ヘタレが何やってるんだ。魔法で強化された体なぞ、この猫獣人様にかなうと思っているのかな?」
「ぼくはヘタレじゃないって言ってるだろう、ちょっとだけ注意深いだけだ。君はつっぱしっていっつも隊長に迷惑かけてるじゃないか」
「よく言うね、キリハ。戦闘が出来なくて魔法に逃げたくせに」
「魔法に興味を持っただけだ。別に逃げたってわけじゃない!」
「やーい、やーい、腰抜け、やーい」
キリハと呼ばれた少年が、丸めた拳を女性の腹にたたき込む。女性は難なく受け止める。
魔力灯に照らされるレンガ道の中央で、レグレシアとキリハはしばらくの間黙りこんだ。
そしてまた歩き出す。
———あれ、話題、ずれてね?
キリハが『隊長』を忘れていたことに気がついたのは、とっぷりと夜が暮れた時だった。
・ ・ ・
以下作者より
主人公が一話目に出てこない・・・!?
はい、お察しのとおり『隊長』なる人物が主人公であります。
二話目はもっと意味が分かる文にしたいです。でも忘れないで下さい。意味のわからなさは伏線になるということを・・・!!
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