複雑・ファジー小説

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十二宮の星戦士
日時: 2015/04/26 15:51
名前: 岩松 憂 (ID: 0L93mVYj)

「星が、動いている…。」

神殿の星図を見て呟く。

わずかな差だ。しかし、針の一刺し分のずれでも、この地に甚大な影響が及ぶ。

「どうして、いなくなってしまったの…?」

神殿の天井に描かれた十二の紋章。

この国を守り、この世界を守る十二の戦士が存在する証。

「集めなければ。私が、この命に代えてでも…!」

一つ、星が瞬いた。

そして、漆黒の闇に静かに流れていった。

Re: 十二宮の星戦士 ( No.1 )
日時: 2015/04/27 20:28
名前: 岩松 憂 (ID: 0L93mVYj)

はい、わけがわかりませんね、すみません(-_-;)

初めまして、岩松 憂と申します。

ライトな口当たりの中に少し苦味を入れた作風になると思われますが、こんな駄文でもお許しください。

また、ちょ〜〜〜亀更新ですので、そこのところあしからず。

楽しんでいただければ幸いです。

Re: 十二宮の星戦士 ( No.2 )
日時: 2015/04/26 16:42
名前: 岩松 憂 (ID: 0L93mVYj)

アストニア大陸 ルオール王国。

魔物や妖精、巨人や小人。もちろん人も住んでいる。

人の中にも魔力を持っている者もおり、魔物を狩ったり、精鋭部隊として軍に加わったり、魔術師として生計を立てたりしている者もいる。

そんなルオール王国のはずれの小さな村、サンズ村の郊外。

「そーれ…っと。」

地面をけり、宙に浮かんだ体で剣をたたきこんだ。

けたたましい鳴き声を立てて、人間の数倍の大きさのある魔物が倒れる。

張本人は、まだ年端もいかない少年だった。

「ふう。今日の食費確保。それにしても、最近魔物が増えてきたなあ。」

チャキン、と背中の鞘に得物を収める。

そして短いナイフでその皮と角をとった。

「黒羽獣牛の皮と角は言い値で売れるからな。ラッキーだったぜ。さーて、村に戻るとするか…ん?」

角を皮袋に入れてその場を立ち去ろうとしたとき、少年の目の前に、白い物体が倒れていた。

Re: 十二宮の星戦士 ( No.3 )
日時: 2015/04/26 18:13
名前: 岩松 憂 (ID: 0L93mVYj)

探し出さなきゃ、私が、この命に代えても…。

でも、本当はものすごく怖いの。

父上、母上、助けて……。







「ぅ………。」
「あ、気がついた。」

ベッドに横たえていた少女はガバリと勢いよく身を起こした。

木の天井、小さなベッド。布団は真っ白のシーツにフカフカの布団がかかっている。

ここはどこなのだろう。そう思って視線を巡らすと、自分と同じ年くらいの少年がベッドのわきの椅子に腰掛けていた。

「やっと気がついたか。大丈夫か?」
「えっと、あの、私はなぜ…?」
「お前、さっき村の入り口でぶっ倒れてたんだよ。ちゃんとしたもん食ってたのか?見たところ王都民だよな?」

白いワンピース。その生地はおそらく絹だ。金の糸で詩集が施されている。色味も高級品と一目でわかるくらいのものだった。
ここらの少女が身に着けるには少々高価な逸品だ。

「はい、王都リオーネからここまで、歩いてきました……。」
「歩いて!?お前正気かよ!?」
「まあ、少し…、ずれているのかもしれませんね。」

少女は自嘲気味に笑う。

その目の前に、木の盆と器に注がれたスープを差し出した。

「まあ、ひとまず何か腹に収めろ。食えるか?」
「あ、済みません、ありがとうございます。」

受け取り、スプーンでスープを口に含んだ。

温かい……。ただのスープでも身に染みわたるようだった。

「ここは俺が今住んでいるサンズ村の宿屋だ。少々値が張るところだが、今日の収穫で十分な宿代が払えそうなんだ。」

自慢げに持ち上げたのは、先ほどの黒羽獣牛の角だった。

「わあ、すごい…。」

黒羽獣牛は、黒い体毛に、小さな羽が生えている獰猛な魔物だ。

体躯は牛に似ているが、その大きさは二階建ての家の倍近くある。

「ずいぶんと前からこの近くで暴れているって言うから仕留めたついでに角と皮を頂戴してきたんだ。これで依頼料ももらえるし、これを売って儲けれるし一石二鳥!」

角は、その少年の肩幅くらいの大きさだった。

銀色の角に、細い管が巻き付いたような形状で、硬そうで、しかも美しい。

「すごいですね。黒羽獣牛といえば私も聞いたことがあります。あなたは…、剣士なのですか?」
「いや、俺はただの旅人だよ。魔力があり余ってるから人助けをしながら各地を転々としてるんだ。」
「へえ、すごい…。」
「別にすごくないよ。それより、お前は何で、こんな辺鄙な村に一人で、しかも歩いてきたんだ?」
「それは……。」

少女は、少しの間うつむくと、ベッドわきのテーブルにスープと盆を置く。

そして、少年に向きなおった。

「私はエメリアといいます。星戦士〈黄道十二宮〉を探しています。」


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