複雑・ファジー小説

【合作!!】三千世界のヴァルキュリア!!
日時: 2018/01/17 16:29
名前: <革命軍>
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=931

皆さん初めまして!
当スレは他の作家さんのオリキャラと一緒に冒険するクロスオーバー企画から生まれたスレです!
詳しくはURLのリク依頼掲示板のスレから是非参加してください!
誰でも参加でき、またルールは一切ありません!貴方のオリキャラの参加を待っております!


★あらすじ...(>>202
 突如出現したワームホールにより、未知のエリアー"異世界"に飛ばされたオリキャラ達。
 次元を超えたその先はー
 恐ろしい絶望の天使"ヴァルキュリア"達が侵略する、近未来の激戦区だった...(詳細は>>202


★用語集

●【異世界】
 次元の歪み=ワームホールから行くことが出来る未知の世界。そこは科学が発展し、最新のテクノロジーによって発展した近未来の世界だった。
 しかし未知の侵略者"ヴァルキュリア"の侵攻によって平和な時代は終わりを告げ、終わりの見えない激戦が繰り広げられている世界になってしまった。

●【協力者】
 青いオーラをまとって召喚された正義のオリキャラ達。そのオーラはオリキャラへ「創造」の力を与え、前世の武器や能力を全て使える。元の世界に戻るべく、ヴァルキュリアに立ち向かう。
この世界の物理法則に囚われない協力者は、「圧倒的 不確定要素」として侵略者達を圧倒していく。

●【ヴァルキュリア】
 人のような姿をした別の存在。それは人間でもロボットでもないとされている。とある理由から人間を駆逐し、自分たちの管理社会を作ろうとしている。

●【レジスタンス】
 ヴァルキュリアに対抗する民間軍事企業。街の防衛や協力者の召喚を行い、ヴァルキュリアに対抗している人々。正規の軍隊である連合軍と共同戦線を張っている。

●【上位者】
 何者かがこの宇宙に仕込んだ"ウィルス的存在"、黒幕。今作のラスボスで、いわゆる"神"。

●【ドラグーン・システム】
 ※ネタバレ注意(>>230)


★執筆者一覧
・スレ主 ・四季さん ・ハガ音さん ・流沢藍蓮さん ・ryuuuさん
・モンブラン博士さん ・ゼラチンさん ・amtさん ・彩都さん ・金平灯さん
・水滝契さん ・ルイージさん ・ハルサメさん


★協力的 登場人物(>>80) ★敵対的 登場人物(>>17


★目次(時間軸順)


☆一章「ザ・ファースト・ブラッド」(>>151

☆二章「オールド・キングダム」

●「ネオ」編
 >>153 Force of Dictator
 >>235 最弱のヴァルキュリア

●「ハロエット」編
 >>218 浮雲

●「カイザー&嘉元」編
 >>181 カイザーと佐治
 >>183 カイザーのパン屋の秘密
 >>191 シャドウの遺言
 >>210 午後の客人
 >>220 午後の客人 その2
 >>234 名探偵は男の娘!?
 >>240 イクプリスとの対峙
 >>241 ヨハネスの予言
 >>243 停滞と進化
 >>244 二人の会話
 >>247 美琴と目黒
 >>253 美琴の実力の片鱗
 >>223 暗殺者の遅い朝
 >>224 カイザーの決意
 >>227 ターミアの最期
 >>265 復活
 >>257 ヨハネスと美琴
 >>258 美琴の正体!
 >>259 再会
 >>260 スターの真意
 >>261 知られざる美琴の秘密!
 >>262 召し上がれ! シャドウの残虐反則フルコース!
 >>263 出るか、シャドウの最強必殺技!

●「ヨハネス」編
 >>239 ヨハネスの過去

●「北の塔」編
 >>165 ティータイム
 >>185 last operation
 >>186 last operation 2
 >>189 誘拐
 >>194 北の塔での一時
 >>204 ドーナツ消滅?
 >>208 それぞれの
 >>214 コンビネーション
 >>246 ただ、それだけ

●「旧市街編」編
 >>163 木陰の協力者
 >>169 時に雨降る異邦の地
 >>161 空駆ける白うさぎ
 >>177 鎧のヴァルキュリア
 >>187 追跡
 >>201 旧市街
 >>237 聖堂街で一休み
 >>254 白い少女
 >>255 おそろしいもの

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Re: 【合作!!】三千世界のヴァルキュリア!! ( No.263 )
日時: 2018/01/12 10:55
名前: モンブラン博士

タイトル 出るか、シャドウの最強必殺技!
登場人物 シャドウ、美琴、カイザー、スター(全て自キャラ)嘉元(彩都さんキャラ)

スターは試合を観戦しながら話を続ける。

「カイザー君の言う通り、美琴ちゃんは攻撃を食らうのを極端なほど恐れている。それは彼女の能力が理由なんだ。美琴ちゃんは自分が受けた攻撃を何倍にもして相手に返す能力者。
例えば敵がパンチを一発当てたら、彼女の能力により、数十メートル級の光の拳が生成され、パンチの雨が敵に降り注ぐ。しかも強力な磁場によって周囲を固められているから動くこともできず、全てまともに食らうこととなる。そうなれば敵は原型も留めないほど悲惨な状態になっているだろう」
「すると彼女は自分の能力でシャドウを殺めたくないが為に彼に気を遣って能力を発動しないようにしていると?」

カイザーの問いにスターは頷き。

「そうだよ。
最もこの事実をシャドウ君が知ったら侮辱されたと受け取っていたくプライドが傷つくだろうが……」

場外乱闘を辞めてリング上に復帰したシャドウは、焦りを覚えていた。
奥義や得意の反則を駆使しても試合は終始美琴のペースで進んでいる。
敬愛するスター様の前で無様な試合をしてもいいのだろうか。
何とかして美琴に一泡吹かせてやりたいが、どうすればいいだろうか。
思案していると、スターが大声で美琴に言った。

「美琴ちゃん、遠慮をしてはシャドウ君に失礼だから、攻撃を避けずに受けきるようにしなさい」
「……でも……!」
「大丈夫だよ、シャドウ君はタフだから。私を信じて闘いなさい」

ほんの少し顎に手を当て考え込んでいた美琴だが、パッと顔を上げて明るく微笑む。

「……分かりました。私、能力を解放して闘ってみます!」

彼女のその一言にシャドウは戦慄する。

(この娘、俺が6割以上の力を出して闘っていたにも関わらず、全く本気でなかったと言うのか! 能力がどのようなものかは知らぬが、奴も能力を解放すると言った手前、能力を発動するのだろう。今の俺がどれほど奴に通用するかは分からぬが、全力を出し切るのみ!)

リングの中央に急接近した二人は互いの頬に鉄拳を打ち込んだ。
美琴は頬を殴られ口を切ったのか、下唇からツーッと赤い血が滴る。
初めて自分の攻撃が命中したことにシャドウは手ごたえと薄い喜び、そして自分が6割の力を出しても及ばない敵の実力差に悔しさを感じた。
その刹那、美琴の頬が眩いばかりに発光しそこから衝撃波が放たれ、シャドウの腕は身体ごと弾き返されてしまう。

「今、何が起こったのだ……?」

突然のことに困惑しつつも美琴を見ると、その真上にはリングの照明に付きそうなほど強大な片手の光の拳が現れていた。

「まさか」

嫌な予感が全身を駆け巡ったのも束の間、シャドウは巨大な光の拳による拳骨を食らい、堅いマットに這いつくばらされる格好となる。間髪入れずに襲い来るパンチの一撃、二撃、三撃。

「がああああああああああッ!」

全身を圧縮機で押しつぶされているかのような凄まじい激痛のあまり、痛みには耐性のある彼も我慢の限界を超え、悲鳴をあげる。口からは血を吐き出す。
その様子を美琴は暗い表情で見下ろしている。

「……私の能力は受けた攻撃を何倍にもして相手に返す能力……
物理攻撃は光のエネルギーとなって返され、武器による攻撃はその武器を何倍にも強力にしたものが現れたり、私自身の四肢が武器と化して跳ね返すこともあります。この能力で、私はジョニーさんを葬ってしまいました。
できればこの力は使いたくなかったのですが、そうでもしないとあなたを止められないと思ったのです。まだまだ未熟な私を、お許しください」

美琴の切れた口は光のエネルギーがシャドウを殴る度に、血が引き、やがて止まり、遂には完全に癒えてしまった。十発もの打撃を終え光のエネルギーが消滅した後のシャドウは、軍服はボロボロに破れ、背中は無数の傷が出来てそこから真っ赤な血が滲んでいた。あまりに痛ましい彼の惨状に美琴は涙を一滴流して、試合は終わったとばかりにリングを降りようとする。だが。

「まだ試合は終わってはいない。待ってもらおうか」

全身を震わせ、愛剣を杖代わりにして立ち上がるシャドウ。
既に目は虚ろになり、姿勢を維持するだけでもやっとの状態だ。
だがそれでも尚立ち上がろうとするのはスター流の門下生としての意地か誇りか。

「俺はまだ闘える! 敵に背を向けるとは、お前はそれでも戦士か!?」

無防備に背を向ける美琴に得物である剣で袈裟切りをする。
斬られた部分の服は裂かれ、陶器のような白く美しい肌が露わになる。
そこから斜めに切り傷が生まれ、血がタラタラと流れていく。
だが、それらは常人ならば目に見えないほどの速度で癒えていき、美琴の両腕が巨大な日本刀へと変化し、振り返るなり無慈悲にシャドウを滅多斬る!
今の美琴は完全に能力により自我を奪われ、いわば意思のない戦闘マシンのような状態となっている。胸や腹を何度も斬られ、無数の切り傷を負い血を流しながらもシャドウは踏ん張りを利かせ、マットに膝をつけようとはしない。
刀から普通の腕に戻った美琴は自ら傷つけた相手の姿を見て、両手で顔を覆う。

「シャドウさん、もうやめてください! 
私はもう、これ以上、あなたの傷付く姿を見たくないんです!」
「甘い。甘すぎるぞ美琴よ。今のお前はターキッシュ・ディライトと同等、いやそれ以上に甘い!
この俺の傷つく姿を見たくないから、攻撃しないだと?笑わせるな!
お前はどれだけ俺のプライドを傷つければ気が済むのだ!」

声を荒げ、剣を放り投げると美琴に往復ビンタを見舞う。

「お前が避け続けていた理由がそれだと言うのならば、敢えて教えてやろう。
俺に情けは無用。悪である俺は敵や観客、同志からの罵声だけで結構!
優しさなどもとより一欠けらも持ち合わせてはおらぬ。
それがこの俺、シャドウ=グレイだ!」

美琴の首を両腕で固定すると彼女の腹に何度も膝蹴りを浴びせる。
すぐさまマシンガンのような膝蹴りの連発を受けるシャドウだが、ダメージを一切意に介さず膝蹴りを続行。

「能力が強力無比な程度の相手に簡単に白旗をあげているようでは、スター流の沽券にかかわるーッ!」

頭突きを食らわし、続いてボディスラムで美琴をマットに思いきり叩き付ける。
その数倍ものダメージを身体に受けながらも、シャドウは攻撃を止めない。
何度も彼女を反則技であるつま先で蹴飛ばし、噛みつき、髪を引っ張る。
攻撃をすればするほど身体は傷を負うにも関わらず、シャドウの闘志は些かも衰えていない。美琴には理解が出来なかった。
なぜ、この人はこれだけボロボロなのにまだ闘おうとするのでしょう。
普通の人なら降参しても不思議じゃないのに、どうして?
彼女の疑問をよそにシャドウはコーナーポストにゆっくりと昇り、最上段へと昇り切るとキューッと口角を思いきり上げ、アルカイックスマイルのような笑い顔を見せる。

「まさか、シャドウはアレをするつもりか!」

シャドウがコーナーポスト上に立った途端にカイザーはガタンと椅子から立ち上がった。普段は冷静な彼が椅子から立ち上がるのだから、ただ事ではないと嘉元は悟り、彼に訊ねる。

「アレって何よ?」
「シャドウの最強必殺技だ。その威力は不動の必殺技、不動倶利伽羅落地の比ではない。
これまで何千、何万もの命を奪ってきた恐怖の技だ。
放たれたら最後、決して逃げられない……
数多くの血も凍る伝説を生み出した彼の最強必殺技。その名は――」

Re: 【合作!!】三千世界のヴァルキュリア!! ( No.264 )
日時: 2018/01/13 15:28
名前: アンクルデス

モンブランさん


更新ありがとうございます!美琴やシャドウ達のキャラがどんどん深まってますね!!
自分も目次を更新しましたので、確認よろしくお願いします!!

Re: 【合作!!】三千世界のヴァルキュリア!! ( No.265 )
日時: 2018/01/16 01:20
名前: アンクルデス

タイトル:復活
登場キャラ:ターミア(四季さん、カッシウス(スレ主



「うーんとぉ、この辺りかなぁ?どっかのおバカさんが消しとばされたのはぁ」

山の麓から田舎町を見下ろす1人の少女。くせ毛ロングの銀髪は日光を反射して独特の色のハイライトをまとい、細い目とその下の泣きぼくろが色気を放っている。
少女はその脚力で崖から身を投げると、そのまま鳥のように眼下の町へ滑空していく。風を切りながら空を飛ぶ少女にみるみる町が迫ってくる。そしてその少女は一件の家の屋根の上で重力に反してふわりと一回浮き上がると、そのまま静かに屋根に降りた。
そして道に飛び降りると、鳥のような少女はそのまま鼻歌を歌いながら歩き出した。



人口1000人にも満たないこの町は、小さいながらも活気に溢れていた。少し歩けば商店街があり、子供たちがはしゃぎながら通り過ぎていく。店に数々には新鮮な肉や魚、野菜が並び、客で賑わっている。そんな光景を尻目に少女は歩き続けた。
商店街を抜け、橋を渡り、草原をも超えた辺りにその店はあった。
道の向こうにぽつんとある小さなパン屋。
少女がパン屋に近づくと、扉にクローズの看板がかけてあった。しかし中の照明はついており、棚にはパンが並んでいる。
彼女はドアを蹴破ると、そのまま躊躇なく店に入っていった。

「ハァーイ♪ “ヴァルキュリア”でーっす♪ 誰も居ないのかな&#12316;?かなかな?」

店の中央でつま先でクルリと一回転しながらその甘い声を響き渡らせた。しかし待っても返事はない。
少女はとりあえず手前にあったメロンパンに手を伸ばした。

「食べちゃおっ♪ はむっ......あらっ!美味しい!」

パンの表面はクッキーの様に香ばしく、そして中身は餅に弾力があった。爽やかな甘い味が口いっぱいに広がる。少女はあっという間にそのメロンパンを平らげると、次のパンへ手を伸ばす。しかしその手は途中で止まった。

「ーでも、太るからこれぐらいにしておこうかしら」

少女はくるりと背を向けると店を後にした。
店の外に出ると、なにやらどこからか土埃が風で飛んでくる。少女は首をかしげると、その方向へ歩いて行った。
それはそこからさほど離れてない場所にあった。少女はそれを見た瞬間、細い目を見開いて驚く。それと同時に狂気じみた笑い声を発した。

「あはっ!なにこれなにこれ&#12316;?隕石でも落ちたの?あ、そういえばクレスとかいうおバカさんが消し飛んだ場所もこうなってたわよね&#12316;。同じ奴の仕業なのかな&#12316;?かなかな?」

パン屋からしばらく歩いた先にあったのは、直径数百メートルはあろう、巨大なクレーターだった。地面が剥き出しになり、そこから土ぼこりがパン屋の方まで流れてきていたのだ。
少女はクレーターに飛び込むと、斜面を滑り落ちながら中心部を目指す。大きくS字を描きながら真ん中まで来た少女は、スカートの下からナイフを取り出すと地面に放った。そしてそれはほぼ垂直に地面に突き刺さる。
次に彼女は背中のリュックから無線機を取り出した。

「目的地に到着&#12316;♪座標を送りま&#12316;す♪」

無線機のプレストークを押すと、どこかへ現在地の座標を送る。そしてそれを終えると彼女は無線機をリュックへ戻し、何かを待ち始めた。
太陽は既に傾きかけ、そろそろ午後に差し掛かる時刻だった。赤土が剥き出しになった大地から砂が舞い、晴れた空を淀ませていく。
そして微かではあるが、地面からホタルのような光の粒が湧き上がり始める。それは徐々に増えていき、次第に少女の前で形を作り出した。彼女が口の端を吊り上げ、その整った顔からは想像のできない程の邪悪な笑みを浮かべる。逆巻く光の粒子の奔流から、しなやかな四肢を持つ黒髪の女性のシルエットが浮かび上がって来た。その瞳は闘志で煮えたぎっており、手にしたナイフが少女の方を向いていた。
そして光の奔流が吹き飛び、その中から一機のヴァルキュリアが現れた。

「ソル様のーはっ!これは!?」

黒髪のヴァルキュリアは言いかけた途中で自らが置かれている環境に驚愕した表情を見せた。

「おはようございます、ターミアさん。お迎えに上がりましたぁ♪」

「馬鹿な!わたくしはさっきまでカイザーと戦っていたはず......あなた一体何者!」

ターミアは目の前にいる少女の喉元に尖ったナイフを突きつけ、左手で彼女の襟を掴んだ。しかし少女は一歩も引くそぶりを見せず、ますますそのいやらしい笑みを撒き散らすばかりだった。

「うう&#12316;ん?あれれ&#12316;?”記憶”も修復されちゃったんですか&#12316;?こりゃびっくり能力ですねぇ&#12316;」

少女の態度に虫酸が走ったターミアは、手にしたナイフを更に強く喉に突き立てる。

「あ、遅れてすみません。私はヴァルキュリア部隊所属の”カッシウス”といいます、呼びにくかったらカシウスでもいいですよ」

「......これは一体どういう事?貴方の指揮官は?カイザーはどうなったんですの?」

「これは”バイバック”という能力だそうですよ、要は時間の巻き戻しです♪ 私の指揮官はもちろんソル隊長です♪
そして......カイザーなんて知りません、どーせイクリプスさん辺りにとっくに消されてるんじゃないですか?きゃははっ!」

(馬鹿な!時間の巻き戻しですって!?そんな能力を使えるなんてもはや......まさかこの娘の能力!?
ーっていうか、こいつ......笑い事じゃないっつの!ーまぁソル様のヴァルキュリアだったら信用出来るかしらね......)

ターミアは掴んだ手を離す。少女ーカッシウスは襟を直すと、再びまたあの気持ちに悪い笑顔を見せた。ターミアからすれば、本当になにを考えているのか分からないヴァルキュリアであるだろう。

Re: 【合作!!】三千世界のヴァルキュリア!! ( No.266 )
日時: 2018/01/17 14:13
名前: モンブラン博士

タイトル 試合の結末
登場人物 美琴、シャドウ(自キャラ)

「天空の斬首台!」

技名を告げたシャドウが蝶のようにコーナーポストから跳躍し、無防備であおむけに倒れてる美琴の喉に膝落としを食らわせた。
一見すると単なるニードロップで、巧みな返し技と身のこなし、相手の攻撃を倍にして返す能力を有する彼女にとってそれを対処するのは容易に思える。
しかしながらシャドウの「天空の斬首台」は並の膝落としとは訳が違った。
あまりの切れ味の為に食らった相手の首が刎ね飛ぶ恐ろしい威力を誇るこの技で、シャドウはこれまでに何十万人もの命を奪ってきた。
それ故技に自体が呪われており、斬首台から逃れようと抵抗する相手には無数の亡霊が取りつき体と能力の自由を奪ってしまう。
美琴も当然ながら逃げようとしたが、自分とシャドウにだけはその存在を見ることができる幾人もの首のない亡霊に四肢を掴まれまれ身動きが取れなかったのだ。
能力も使用できず指先一本さえも動かせない状況の中で、美琴は自分の敗北を悟って瞼を閉じた。刹那、首の辺りに鋭い衝撃が走り、乾いた音が聞こえたかと思うと、彼女は目の前が真っ暗になった。
それから何時間が経過しただろうか。ふと目を覚ますと、彼女はベッドにパジャマ姿で寝ていた。

「……ここは……?」
「カイザーの店の二階だ」

彼女の疑問に答えたのはシャドウだ。
彼は剣を壁に立てかけ、窓から外の景色を眺めている。

「……私、負けちゃったんですね」
「そうだ」
「……シャドウさんの最後の技、正直あれほどの技が来ると思っていなくて、驚きを隠せませんでした」
「言っておくが、あのときお前の命を奪おうと思えば簡単にできた。
だがそうしなかったのは、スター様の指示があったからだ。そのことを忘れるな。時に美琴よ、お前はなぜ、俺に負けたと思う?」
「……試合中のあなたから感じられた絶対に負けないという覚悟と執念、気力は凄まじいものがありました。あなたは私の能力でどれだけ痛めつけられても、決して勝負を捨てなかった。その覚悟の差が勝敗となって現れたのでしょう」
「左様。お前は確かに天才的な素質と強力な能力を持っている。だが、戦いにたいする覚悟が決定的に不足している。そこを磨けば更なる精進ができるのだろうな」
「……ありがとうございます。今回の試合で、私は沢山のことを学べました」
「礼など要らん。罵声だけで十分だ」

ぺこりと頭を下げる美琴をシャドウは一瞥し、剣をとって部屋の扉の前に進む。
ドアノブを掴んだ時、美琴が訊ねる。

「……あの、どこへ行かれるのですか!?」
「引退だ。老兵は此度の戦には必要ない」
「……そんな、待ってください! 不動さんもいないのに、私はどうしたら?」
「俺は人にものを教えることができぬ男だ。だから遠い昔に、初の弟子の育成も失敗した。
スター様が期待をかけてくださった弟子をろくでなしにしたのは俺の責任だ。
とにかく、お前は天才だ。俺のような老いぼれに教わることなど何もないだろう。あとは、自分で学んでいくといい」
「……あなたがいなくなったら、ヴァルキュリアとの戦いはどうなるのです?」
「案ずるな。もう一人の俺が来る」
「……もう一人のシャドウさん?」

言葉の真意が読めず首をかしげる美琴にシャドウはニヤリと笑ってドアノブを回し。

「さらばだ。スター様を頼んだぞ」

その言葉を最後に老兵シャドウ=グレイは皆の前から姿を消した。

Re: 【合作!!】三千世界のヴァルキュリア!! ( No.267 )
日時: 2018/01/20 00:31
名前: 流沢藍蓮 ◆50xkBNHT6.


 お久しぶりです。
 新しい展開でも作ろうかと参上しました次第。


 タイトル:飛翔する真の闇
 登場人物:デスタムーア(流沢藍蓮)


 ◆ ◆ ◆


「……何だ、あれは……?」

 小さく呟いた黒い影。
 闇を宿した漆黒の瞳と、闇よりもなお黒い髪。白い衣装の両腕には、巻きつく蛇のように黒い帯が絡み付いている。彼の右足にも同じものがあったが、それは途中からブーツで隠されていた。
 その胸元にはブルーダイヤモンドのネックレス。しかし彼の外見から色らしき色を感じられるのはそのネックレスくらいで、あとは皆モノトーン調だった。
 色彩のない男。
 普段感情を表さぬ彼はその眉を軽くしかめていた。
 その名を究極絶対神、デスタムーア・ドルフェアークという。
 彼は全宇宙の創造主にして破壊神。彼が望めばこの宇宙なんて破壊することは容易い。
 彼の宇宙にはたくさんの世界があるという。それは星の数だけ。

「不思議な気配……。おかしいぞ、世界渡りがそう簡単に起こるわけが……」

 宇宙の管理者たる彼は感じる。今、彼の知覚の中に不思議な世界があることを。
 通常、その世界に住まう存在は何者であれ、違う世界に渡ることはできない。世界というものは一つの閉じた空間であり、そこから移動できるのは彼のような創世神か彼が特殊な権限を与えた存在だけである。
 しかし彼は明確に感じた。神でもなく、特殊な権限も持たぬ存在が「ある世界」に渡っていくのを。
 それを宇宙の管理者たる彼が、見過ごしにできるわけもなく。
 彼は己の下位に当たる神々三体に呼びかけた。

「変な気配を感じる世界がある。俺は宇宙の管理者として、その実態をつかまねばならない。留守番を頼むぞ」

 それに反論したのは、光司るグランフィーダ。

「えー、デスタ、追いかけている人物は」
「後だ! 奴には何(いず)れたっぷり煮え湯を飲ませてやる。とりあえず向こうは今のところ害はない。だから得体の知れないところを先に調査する。その世界が宇宙に害をなすと解れば、しかるべき処置をする」

 デスタムーアの返答はにべもない。彼は己のやることのみを考えており、雑念などに心をとらわれることはない。
 石の心のデスタムーア。いつか誰かが彼にそう言ったことがあるが、それは当たらずとも遠からずだ。無から生まれた彼は生まれ出る喜びを知らず、ゆえに人の心を理解できない。機械のように、その時その時で最適な手段を選ぶだけ。ただそれだけしかできないのだ。

「行ってくる」

 宇宙の彼方、黒い衣装を翻して彼は宇宙を飛翔する。

――目指すは、名もなき不思議な世界。

 かくして彼もまた、ヴァルキュリアたちの闘争にその身を投げることになるのだった。
 敵か味方か。彼は呼ばれたのではなく自らの意志で世界を渡ってきたため、彼に明確な立場は存在しない。
 波乱はすぐそこにあった。

 ◆ ◆ ◆

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