複雑・ファジー小説

UNK専門探偵事務所【改装工事中】
日時: 2018/10/19 03:49
名前: 北見之栖

【連絡】
・只今更新停止中。
・登場人物に辻浦玲華を追加致しました。
====================================



これは話だ。一人ではない人の。人間の、彼奴らの、彼等の。
気楽な貴方、気掛かりなあの子も全てを包んで消えた都市は微睡む。
何もなくて何でもあるそんな都市の話だ。喜劇も悲劇も飲み込んで。何もかも、消えて無くなる。無くなるって?待て、それはーー

「さぁ、全て忘れて嗤おうじゃないか!」



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■目次■

■登場人物
随時更新
>>1

■用語解説
随時更新
>>2

■都市案内
随時更新
>>6

■異能力について
随時更新
>>3

■序章 第0都市「先駆け」
・探偵事務所にて>>7
・天海家にて>>8
・喫茶レジーナにて>>9
・喫茶レジーナにて2>>10

※本編と話が繋がってます。
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■本編

*第1都市 【天海教会にて】
・1区「依代様」>>11-19
・2区「いい考えがある」>>20-24
・3区「気にくわないな」>>25-27
・4区「それは」>>28-36
・5区「なんか…」>>37
*第2都市 【少女について】
・1区「忘れ物」>>39-45
・2区「そんなのって」>>46-48
・3区「お前の所為だ」>>49-53
・4区「リョウシン」>>54-60
・5区「涙と苛立ち」>>63-64
*第3都市【】
・1区「五感」>>65-70
・2区「妹」>>71-73 >>75-76
・3区「変態だ!」>>77
・4区「」>>
・5区「」>>
*第4都市【】
・1区「」>>
・2区「」>>
・3区「」>>
・4区「」>>
・5区「」>>
*第5都市【】
・1区「」>>
・2区「」>>
・3区「」>>
・4区「」>>
・5区「」>>

■スピンオフ「第0都市」【空想や夢、誰かについて】
・「」>>
・「」>>
・「」>>
・「」>>
・「」>>

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Re: UNK専門探偵事務所【不定期更新】 ( No.72 )
日時: 2018/06/02 00:12
名前: 北見之栖 ◆4yl6Iu6TuQ

■4区 要の家 書斎

「お兄ちゃんはお兄ちゃんいじめ断固反対!という事で中に入れてください玲華さん!」

部屋の扉の外から要の必死な声が聞こえる。ここは本来ならば要の書斎…の筈なのだが今は玲華に占領されている。

「あのー、玲華さん…」

啓が恐る恐る玲華に話しかける。

「玲華、もしくは玲華ちゃんでいいですわ」

「あの、玲華ちゃん…そろそろ要を中に入れてあげてもいいんじゃあ…」

「嫌ですわ」

玲華がキッパリと言う。そんなに要のことが嫌いなのだろうか。

「私、クソお兄様の事が大っ嫌いですの。だから絶対に嫌ですわ」

「気があうね、僕も嫌いなんだ」

「まぁ!貴方と私、気が合いますのね!」

玲華と仁が嬉しそうに手を取り合う。啓はそれを見て混乱しながらも思う。

ーオイオイ待て待て。ここは要の家だよな?本当に要の家なのか?当主が他にいるのか?てか、誰だよ、当主呼べよ

この家の主人はもちろん、要である。

ーてか、仁は玲華ちゃんと手を取り合ってキャッキャウフフするな。要がさらに入りづらくなるだろ

「もう本当に開けてください。俺は泣きそうです。あと俺の友達いい加減返してください。二人とも困っちゃってるだろ」

部屋の扉の外では要はコンコン…コンコン…と、ノックをしている。尚、部屋の扉は鍵がかかっているので外からは開けられない。

啓が扉の前へ行き要に声をかける。

「今、扉開けるから待ってろ」

啓がそう言い鍵に手をかけると何かが手の横に刺さった。

「えっ」

啓が恐る恐るその手の横の壁に刺さったものを見る。そこにはペン先を出したボールペンがまるでダーツの矢のように綺麗に刺さっていた。

ーなんだこれ!?てか、ボールペンってさせるものだったか?こんなペン先の鋭いボールペンなんてあったか?

啓はそう考えながら後ろを振り向く。そこには玲華がニッコリと微笑みながら立っていた。

「お兄様は、この部屋に入る必要は無くってよ。お兄様を部屋に入れないで頂戴」

「は、はい…」

啓は鍵からぱっと手を離す。この時の頭の中には、やはりどこの家も恐ろしいものとして一部の家のみの間違った知識がしっかりと記憶されたのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■4区 要の家 リビング

「俺の家なのに追い出され、俺の友達なのに連れていかれ…なんて酷い妹なんだ。めっちゃ怖い。しっかし、あいつなんで俺の事急に嫌いになったんだ?」

要は一人リビングのソファーに座り、顎に手を当てて考え込む。

「昔は確かお兄様お兄様って凄く懐いてた筈なんけどなぁ…俺なんかしたっけ?いや、なんもしてない…多分」

本当は要は何もしていないといい切ろうとしたのだが、思い当たる節がいくつかあったので多分と言ってしまう。

ーそういや俺よくよく考えると、玲華が家に来てる事知らずに風呂で鉢合わせたり、洗濯カゴに一緒に洗濯物入れないでって言われたのに入れたり、早く帰って来いって言われたのに帰らなかったり色々やらかしてないか?

「まさかこれで嫌われたのか俺は」

ーいや、まさか。風呂で鉢合わせたのは事故としてそれ以外は大した事なくないか?もしかして本当にそんなことで俺嫌われたのか?

「いやいやいや、だって、だって俺謝ったし。謝ったし!」

ーこれって謝れば済むというものでもないのか?謝って済むなら警察はいらないって事なのか?え、じゃあ俺はもうずっと玲華とこんな感じ!?

それはなんとしてでも避けたい。要は玲華とまた昔みたいに遊びに行きたかったのだ。

ー正直、玲華は可愛い。とても可愛い。だから変な虫がつかないか心配だ。玲華に寄ってくる変な虫を追い払うためにも俺は玲華とまた仲良くしたいんだッ!

玲華は要が嫌いだが、要は実は玲華の事が好きである。

Re: UNK専門探偵事務所【不定期更新】 ( No.73 )
日時: 2018/06/03 00:09
名前: 北見之栖 ◆4yl6Iu6TuQ

■4区 要の家 リビング

そんな事を数時間ずっと要が悩んでいると漸く、啓は若干疲れ気味な表情で、仁は楽しかったのか笑顔で部屋からそれぞれ書斎から出て来た。

「おぉ、お帰り。どうだった」

「玲華ちゃんに質問責めされたよ。途中から何故か仁まで加わって…俺一人に対して二人が一気に質問するとかいう地獄だった」

「そりゃあお疲れさん」

「僕は楽しかったな」

「楽しかったのは多分お前と玲華ちゃんだけだ」

「どうする?次は俺と話すか?」

要は啓に聞く。

「いや、もういい。少し疲れた。お前も捜査続きで疲れてんだろうからもう帰る。今回は残念だったがまた次話そう」

「あぁ、そうした方がいいな。なんか連れて来たってのに悪かった。家まで送る」

要が車の鍵を取り出しソファーから立ち上がろうとするのを啓が止める。

「俺たち二人で帰る。ここから駅まで歩いて電車乗ればそんなかからないし」

「本当にいいのか?」

「あぁ、それでいい。帰り道にこいつと話したいこともあるしな」

啓は仁と肩を組む。

「話したい事?」

「そうだ」

要は少し何かを考えると、自分で納得したようだ。

「わかった。玄関までは見送るよ」

そう言って要は立ち上がる。

「んじゃ、またな」

「よければ今度探偵事務所にも来てくれ」

「あぁ、もちろん行くさ」

啓と仁が靴を履き終えると要は手を振る。二人もまた手を振り帰って行った。要はドアが閉まると深呼吸をして頷く。

「やっぱ直接聞くか」

要はそう言うと玲華がいる書斎のへ向かい書斎の扉をノックする。

「おい、玲華。話があるんだけど…」

「嫌ですわ」

即答された。

ー即答かよ。まぁ、こうなるとは予想はしてたが実際この対応されると辛いな

要はもう一度ドアをノックしてみる。

「玲華、お願いだからここから出て来てくれないか?お前と話がしたいんだ」

「嫌ですわ」

玲華は先程と同じように返した。要は若干心が折れそうになったもののめげずに声をまたかける。

「お前と話がしたいんだ」

「お兄様、何度同じ事を言わせるつもりですの?もう三度目ですわよ」

「そんなこと言わないでくれよ玲華…そんなこと言われたら俺、悲しくて泣きそうになるんだ」

「勝手に泣いとけ、ですわ」

「そんな…酷いぜ玲華。俺本当に泣くぞ?」

「どうぞ」

「大の大人が部屋の前で大号泣。お前はそんな俺の情け無い姿が見たいのか?」

要がドアの前でそんな事を言っているとドアが急に開き、顔に思い切りぶつかる。

「ッだぁ!」

あまりの痛みに要は顔をおさえた。玲華はそんな事をしている要をイライラした様子で睨んでいる。

「お兄様がそこまで私と話したいと言うなら話に付き合って差し上げますわ。クソお兄様」

「あ、ありがとよ…」

要は顔をおさえながら頷く。

Re: UNK専門探偵事務所【不定期更新】 ( No.75 )
日時: 2018/06/29 22:17
名前: 北見之栖 ◆4yl6Iu6TuQ

■電車内 啓と仁の帰り道

「なぁ、なんでお前は要の事嫌いなんだ?」

電車の中で隣に座っている仁に啓は気になっていた事を聞いてみる。

「…聞きたいのか?」

仁がチラリと啓の方を見て聞く。啓は頷く。

「あぁ、聞きたいからきいてるんだ」

「そうか、絶対笑うなよ?」

「笑わない」

仁はそれを聞くと安心したのか話しはじめる。

「元々あいつが嫌いなだけって事もあるんだが…僕は、あいつが怖い」

「怖い?どこが」

啓は仁の言葉に首をかしげる。どこが怖いと言うのだろうか。

「この前、ファミレスに行く前に言った要の言葉が怖かったんだ。あの、正しい事は全て何だって正しい筈だ。俺は正しい事の為なら正しいことをやりきるって言葉が」

「それのどこが怖かったんだ?」

「あいつは本気で言ってたんだ。なんつーか…本当に正義の為だったらなんでもしそうな奴だった。あいつは多分正義に執着してるんだ」

啓は首を傾げたままだ。

「悪い、よくわからないな」

「あいつは、正義の為なら何でもやりそうだと思った。前に要がお前の異能に疑問を抱いてるって話はしたよな?」

「あぁ、そういえばしたな」

「あの時は言うのが不安で言わなかったが、あいつ僕達の過去を全部調べ上げてたぜ」

仁はファミレスでの出来事を思い出し若干苛立っている。

「どこからだ?」

「僕達が孤児院に入る前からだ。親と親戚の事を全部調べたみたいだ」

それを聞き啓が青ざめた。

「あの事は…知られてないんだよな?」

「安心しろ、知られてない」

啓は相当焦ったのだろう。冷や汗をかいている。

「…そうか」

啓はそれだけ言うと何かを考え無表情で、一言。

「あいつは俺達の敵になるかもな」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■4区 要の家 リビング

リビングの机に要と玲華は向かい合って座っており、二人はずっと黙ったままだ。

ーき、気まずい…

この雰囲気をなんとかしようと要は話を切り出す。

「き、今日はいい天気だな」

「あら、お兄様。今は外は曇りで真っ暗ですわよ」

ーし、しまったァァア!!外今曇ってて星ひとつ見えないし、いい天気でもなんでもなかった!

「そんな事よりも早く話したい事をおっしゃってくださる?」

「なんて言うか…俺の事、なんで嫌うのかなーって思ってさ。しっかり話した事なかったから話したいなーなんて…」

ヘラリと笑いながら要は言う。

「そんなの、お兄様のせいですわ」

玲華が俯きながら言う。

「やっぱ俺のせいか…俺なんかした?」

「……」

玲華は俯き黙ったままだ。

「あのさ、玲華。俺馬鹿だからちゃんと言わなきゃわかんねぇよ。頼む、教えてくれないか?」

玲華は暫く黙っていたが、ようやく口を開く。

「お兄様はきっと、頭がおかしいんですわ」

「頭がおかしい…?お前、馬鹿にして」

「ないですわ」

玲華に頭がおかしいと言われその発言にイラッときた要が怒鳴りそうになるが、玲華は淡々とした口調で言う。馬鹿にしていない、つまり玲華は本当に要の事をおかしいと思っている。

ー一体どう言う事だ?

要は考える。頭がおかしいと思われる要素など何処にあるのだろう。

Re: UNK専門探偵事務所【不定期更新】 ( No.76 )
日時: 2018/06/05 00:00
名前: 北見之栖 ◆4yl6Iu6TuQ

■4区 要の家 リビング

「俺のどこがおかしいんだ?」

「正義に異常に執着しているところですわ」

玲華にそう言われると要は首を傾げ無表情で聞く。

「俺の正義がおかしい…?なんでだよ…正義はいつだっていい事だろ?正義は絶対に裏切らない。正義は絶対だ」

「そういうところが嫌なんですわ!!」

玲華はそう叫ぶと机を思い切り叩く。

「いつも正義正義正義!!お兄様のソレは本当に正義なんですの?いいえ、お兄様の正義は自分勝手な誰かを傷つける独りよがりな正義ですわ!!」

「そんな事ない。俺の正義を否定するのはやめろ…これは絶対に正しいんだ」

要はじっと玲華のことを見て言う。玲華はそれを見て「本当にそう思っているの?」と聞くと要は力強く頷いた。

「…もういいですわ。お兄様とは話なんてできない。話をしようとした私が馬鹿だった」

玲華は強く拳を握り、小さく震えながらそう言う。

「お兄様なんて大ッ嫌いですわ!!」

玲華にそう言われて要は固まる。なんでそう言われたのか要にはわからない。玲華は自分の部屋として使っている要の書斎に戻ると必要最低限の荷物だけを纏めてでていこうとする。

そこで要はハッとして玲華の手を掴み声をかける。

「待ってくれ!まだ話は終わー」

要が言い終わらないうちに玲華は要の手を振りほどきドアを開けて出て行った。

「なんで…」

残された要は呟く。

「俺の正義が間違ってるとでもいうのか…いや、絶対にそんな事はない。正義が間違ってるなんて事はない」

要はふらりと廊下に倒れこみ顔を両手で覆う。

ーなんでだ?なんで…俺は正しいことをしようと決めたんだ。正しいことを正しいと言って間違ってることを間違えていると言うことの何が悪いんだ。俺は間違ってない間違ってない間違ってない…そうだ。あぁ、そうだ

「正義は絶対、だ」

要はそう、確かめるように口に出す。その目はかつて自身が正義を信じるきっかけになった何かを見ていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■5区 グレイス

「なぁ兄さん、やっぱあいつは今のうちに関係切るかバレる前にどっか逃げたほうがいいって!」

啓は少し考えるが首を横に振りながら言う。

「いや、あいつがアレを知ってからどうするかにもよるぜ兄さん。それに逃げるってどこへ逃げるんだ?」

「それは考えてないけど…もし事態が深刻化したらどうすんだ?」

「それは…あとで考えればいいだろ」

「本当にそれでいいのか?なんか…勘なのかな、分からないけど悪いことが起きる気がしてならないんだ」

「それは考えすぎだ」

啓もこの時確かに人と同じように悪い予感のようなものはしていた、だがどうしても啓としてはここを離れたくない、離れられない理由があった。

「なぁ、お前。なんか離れられない理由でもあんのか?」

「まさか」

啓は表情を一切崩さずにそう答える。

ー普通に答えられたよな?でも、バレてるか…ったく、家族ってのは恐ろしいもんだな。

Re: UNK専門探偵事務所【不定期更新】 ( No.77 )
日時: 2018/08/05 22:42
名前: 北見之栖 ◆4yl6Iu6TuQ

【変態だ!】

■5区 グレイス

「起きろ兄さん、もう朝だぞ」

仁の部屋のベッドの横で啓が仁王立ちで腕を組み立っている。仁はそれを見て珍しいものを見てしまったと言う顔をする。

「なぁ兄さん、なんで今日そんなに朝早いんだ?槍が降る…いや、そんなもんじゃない。人類が滅亡でもするんじゃないのか?」

「随分な言いようだな弟」

啓は口をへの字にしてムスッとしている。

「そりゃあ、いつもあんだけ起こしても全く起きない弟が6時に起きてたら驚くさ。あと、何か恐ろしいことでも起こるんじゃないかと思う」

「朝食も作ったぞ」

「人類滅亡しそうだな。てか、それ食べても大丈夫なものなのか?」

啓の言葉を聞き仁が信じられないという表情をする。

「失礼だなお前。柚子ちゃんも美味しいって言いながら食べてるぞ」

「こんな朝はやくからあいつ来てんのか。美味しいって本当かよ?」

仁は疑いながらリビングを覗いた。するとそこには美味しそうに何かを食べる柚子がいた。

「な?兄さん」

「あぁ、本当だ。驚きだよ兄さん。でもあいつは一体何を食べてんだ?」

「レバーのチョコレートがけ」

ー……。あぁ、聞き間違えたかな?レバーのなにがけ?あんかけ?あんかけは美味しそうだな。でもレバーにあんかけかぁ…相性的にはどうなんだろうなぁ

「悪い、もう一度言ってもらっても?」

「レバーのチョコレートがけ」

「へー…チョコレートがけ…」

仁が頭を抱える。頭を抱えながら仁は柚子に聞く。

「なぁ、お前本当にそれ美味いと思って食べてんのか?」

柚子は振り向き笑顔で言う。

「すっごく美味しい!」

ーそーかそーかー…そんなに満面の笑みで言っちゃったか。まぁ、好きなら好きでいいんだろうけど…けどさぁ、もっとなんかこう…食べ物の相性というかなんと言うか…おかしくないかなぁ?

「仁も食べー」

「パス」

仁は即答した。

ーしまったつい即答してしまった。でも僕はこんなもの食べられない。なんだこいつら味覚ぶっ壊れてんのか?ぶっ壊れてんだな。

「少しは食べろよ」

「悪いな兄さん、俺はそれを食べて美味しい!って満面の笑みで言えるほど味覚はおかしくない」

「レバーにチョコレートかけただけだろ?」

「それの相性が悪いってなんでわからないかなぁ!?」

仁はため息をつく。

「あ、そういえばさっき西野から連絡があって、今日は9時じゃなくて7時30分にこいだってよ。難しい依頼が入ったんだと」

「あー、それで起きたのかお前。普通に起こしても起きないのに電話かかってくると飛び起きるよな」

仁は棚から食パンを出してジャムを塗りながら言う。

「なんか電話かかってくると起きれるんだよなぁ…不思議なことに…よし、できた」

啓は鏡を見て髪を整えている。仁はそれを見て微妙な顔をして言う。

「お前さてはまだ寝ぼけてんな」

「それじゃあ僕と前髪の分け目が逆だろ」と付け足す。啓は鏡を見てハッとする。

「あ、本当だ」

啓は前髪をなおす。仁は朝食お食べ終わり、着替えようと服を脱ぎ始めたところを啓が止める。

「ちょっと待て」

「なんだよ?」

「今、ここには柚子ちゃんがいる。着替えるなら部屋行け部屋!柚子ちゃんにとって悪影響になるかもしれないだろ」

啓は柚子の目を塞ぎながら言う。

「わかったよ、部屋で着替えて来ればいいんだろ」

仁はため息をつくと部屋に戻る。

「ただいまー」

仁が戻って来た。啓は仁の格好を見て絶句する。

「な…」

「いやー、今日は暑いからな。この格好がいいかと思って」

仁は下着のみで部屋から出て来た。

「なんで下着だけなんだよ!?馬鹿なのかお前!!」

「知ってるか?男のパンツ一丁は公然猥褻にならないんだぜ?」

仁はドヤ顔で言う。啓は頭を抱えてため息をつく。柚子は自分の目を手で隠している。

「そう言う問題じゃない!!早く服を着てこい!!」

啓の怒号がグレイスに響いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■5区 UNK専門探偵事務所

「オハヨーゴザイマス」

「西野おじさんおはようございます!」

「どうもー」

「みんなおはようさん。早速で悪いんやけど今回は急ぎの依頼や。早く終わらせるで」

「俺達依頼内容聞いてないんですけど、依頼内容は?」

「あー…ペットの魚探し」

西野が苦笑いをしながら言う。

「魚って事は…川にでも行くのか?見つけられる可能性は低いと思うが」

「いいや、魚と言っても探すのは空飛ぶ魚さ!!夢があるだろう!?」

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