二次創作小説(映像)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【魔法少女まどかマギカ】悠久の魔女達
日時: 2012/07/06 20:25
名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)

どうも複雑ファジーの方で「妄想腐女子とボッチ女子」を書いては、はっちゃけてる緋賀アリスです。
今回そっちの方がネタ切れ気味なのでこっちの方も並行して書いていきたいと思います。

題名でわかる通り、まどマギ二次小説ですが、今回は本編で登場した魔女が魔法少女だった頃(魔女になるまで)にスポットライトを当てていこうと思います。

目次

the・1st・story
茨まみれのシンデレラ〜薔薇園の魔女〜

序章 >>01

第1章 >>04

第2章 >>09

第3章 >>13

第4章 >>14

第5章 >>15

Page:1 2 3



【魔法少女まどかマギカ】悠久の魔女達 ( No.11 )
日時: 2012/06/26 00:47
名前: 深玖 (ID: 6w.ezElv)

更新頑張ってください♪

Re: 【魔法少女まどかマギカ】悠久の魔女達 ( No.12 )
日時: 2012/06/26 17:46
名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)
参照: http://www.madoka-magica.com/tv/special/dic/card2.html

コメントありがとうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!

茨まみれのシンデレラ  第3章 ( No.13 )
日時: 2012/06/30 20:05
名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)
参照: http://www.madoka-magica.com/tv/special/dic/card2.html

「灰原!!藤宮に委員会の仕事教えてやってくれ!」
「あ、はい」
面倒臭いな……というと嘘になるな、本当は少し嬉しい。席が近いのにまだ一度も彼と喋れていないから。
「灰原さん……だっけ?君がこのクラスの園芸委員さん?、よろしく」
「ぅあ、う、うん」
近くで顔を見ると、さっき見たよりも魅力的でビックリした。肌は白く、綺麗で、睫毛も多分私より長い。少し中性的な顔でいて、でも長い首が体に繋がる……ちょうど彼と向か
い合うと私の目が当たる肩は他の男子と変わらずがっしりしていて顔とは反対に男性的だ。
「俺、前いた学校でも園芸委員だったんだ、だから大体仕事の内容はわかるよ。だから、倉庫とか会合をやる教室とかを教えてくれないかな?」

——し、視線が痛い……
さっき近くで見たから判るが(ちなみに私は視力が悪い)藤宮君はかなり格好いい、それは……通りかかった女子生徒ほぼ全員が二度、いや五度見する位に。
まぁそんな格好いい彼を私なんかが連れてるんだから、端から見れば異色だろう。お前ら安心しろ、恋人なんかじゃないから。
「でさ、前の学校では……」
かくいう彼は色々な事を話してくる、彼は意外とお喋りみたいだ。
会合を行う教室を教えてから、校庭にある園芸倉庫を最後に案内するのは……

委員会の花壇、それも私一人が世話を任されている花壇だ。私の花壇はちょっと特別な所、学校からの来客専用の車が入れるようになっている門の辺りだ。校庭から校舎に沿って
裏に回ると……着いた。

「うわぁ……」

彼が少し間抜けな顔をして驚いている。その顔なら気に入ったみたいだ。
「どう?気に入ったかな?」
「これは……君一人で育てたのかい?」
「うん、すごいでしょ?」
私は普段は地味だけど、花の話になれば幾分かは饒舌になるのだ。得にこの薔薇の花壇は最高傑作だと思っている。
「すごい……すごいよ、灰原さん!!こんな素敵な薔薇園、見たことないよ。」
この反応なら、お願いできるかもしれない。
「あのね……良ければなんだけど、この花壇、私一人じゃ大変だから、私と一緒に手入れしない?他の委員会の花壇はお世話する人がきっちり数が割れてるし」
しばし沈黙の時間が流れる。彼は無表情だ。
「勿論だよ!喜んで受けさせてもらうよ。」
彼はさき程とは、うって変わって笑いながら、私の両手を握り上下にブンブン振ってくる。そんなに喜んでくれたなら嬉しい。
「じゃあ明日から早速一緒にやってくれるかな?朝早いけど大丈夫?」
「勿論!こんな美しい薔薇園の手入れが出来るなら徹夜だってするさ!」
「そこまでしなくても……」
彼は本当にこの薔薇園を気に入ったようだ。……そうだ、こんなに気に入ってくれているなら、薔薇園の薔薇を何本か摘んで花束みたいにして渡してあげよう。早速、委員会の日
程などを説明しながら、薔薇を摘む、赤に、ピンクに、黄色。普段から持ち歩いている(ドヤァ)簡単な飾り紙で包んで……出来上がり、と最後に渡そう。
「ざっと、説明はこんな感じかな?じゃあ明日からお願いするね」
この空気だと、一緒に帰るんだろうか……いや恥ずかしいから嫌……なはずなんだけどどこか期待している自分がいる訳で……。
「あのさ……」
嘘!まさか、一緒に帰らないとかいうお誘いかな?
「今日、他の子と帰る約束しちゃってて……食堂で待ってて貰ってるんだ、よかったら一緒に来る?」
「……」
他の子が待ってる……だと……!!
「あ、今日急いでるから先帰るね、ごめん」
私は駆け足でそこから駆け出してしまった。

茨まみれのシンデレラ  第4章 ( No.14 )
日時: 2012/06/30 20:06
名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)
参照: http://www.madoka-magica.com/tv/special/dic/card2.html

——藤宮悠人——さっきから彼の顔が脳内に写真を貼ったように頭から離れない。私は彼が好きになったんだろうか?いやでも「好き」はもっと違うはず、小学一年生の時の初恋
の亮君……告白後3秒で撃沈したけど……とにかく「好き」はもっと違う感覚だ。ならいったいこの感情は何なんだろう?相変わらずの一人での帰り道に考える。彼にあげる筈の
花束も持って帰ってきてしまった、家の花瓶に生けよう、そして、ふとうつむきながら考えていた、頭をあげると


———そこは異世界だった。

「何……これ?」
『辛い時には誰かに話そう』
『見えないSOSの声に気づいて!』
そんな感じのポスターでコラージュしたような道があたりから何本も浮いている。
怖くて走りだしても、一向に出口は見えない、それどころか浮いている道が増えていく。どうしようかと辺りを見回すと、
「ひぃい……!」
変わった色のスーツを着たマネキンがどこから現れたのか、自分の数メートル先にいる、そして体を揺らしながらこっちに向かってくる。よく見れば後ろに似たようなのが何体も
いる。
「何、何かのドッキリ?」
足がすくんで動けない、頭は恐怖で一杯だ。しかしイタズラにマネキンは徐々に近付いてくる。もう先頭のマネキンは数歩先にいる。呼吸が荒くなる、鼓動も弾む、心臓は今にも
爆発しそうだ。

「レガーレ・ヴァスタアリア!」

その時、自分と同い年位の少女の声が聞こえた。すると何処からか、鮮やかな黄色いリボンが溢れだし、マネキン達をぐるぐる巻きにして動きを止める。

「伏せて!」

足がすくんでいたので、半ば転ぶかのようになってしまった。

次の瞬間大量の銃声と共に何体ものマネキンが砕け散る。目の前にいたのは、私と同じ女子学生だ。

「怖かったでしょう?でももう大丈夫、ちょっと待っててくれるかしら?」
「は…はい」
彼女が私に触れると、私の周りが黄色い光に包まれる。
「今日は一気にいくわよ!」
彼女がステップを踏むと、銃が生み出され軽快にも聞こえる銃声で、輝く……まるで宝石のような銃弾を放つ。そしてリボンで縛られたマネキンが砕け散っていく。それはまるで
彼女が行う、舞踏会のよう、

「あ、危ない!」
頭を縛られていないマネキン達の頭が体から外れ、幾つも集まり彼女に襲いかかる。
「人の武器が銃だけだと思わないでよね!」
彼女の手から、さっきとは違った質のリボンが靡き、マネキンの頭達を一刀両断する。しかしマネキンの頭の一つがこちらに向かってくるではないか。
「キャアぁぁ!」
「!……ちょっと退いていてもらえる?」
もとに戻った足で、後ろに下がると、瞬時に戻ってきた彼女が何とマネキンに豪快に蹴りを入れて潰す。普通の女子がやったのならはしたなく思えるこの蹴りも、今は優雅な彼女
の舞踏会の一部なのだった。
「説明不足だったわね、貴女の周りの光は、結界みたいなものだからあのマネキン達の攻撃は受けないわ」
「あの……これって??」
「詳しい事情は後、後そろそろね、着いてきてくれるかしら?」
彼女が私の手をとり、マネキン達が消えた道を小走りする。
「いよいよね、そこから離れないでね?」
「はい」
突然、私達がいない道がまるで吸い込まれるように一つに集まり始める。そしてその一ヶ所から、マネキンのパーツがチグハグに幾つも付いた怪物のようなものが這い出てくる。
「これなら、いけそうね!」
彼女が手を前に翳すと、大量の古びた長い銃が現れ一斉に射撃する。放たれた銃弾が怪物を蜂の巣にし、グロさが10倍程上がる。
「さてと、お待たせしたわね、お嬢さん」
今度は光るリボンを螺旋状に回すると、リボンが大きな大砲に形を変える。
「ティロ・フィナーレ!!」
大砲から打ち出される光線がマネキンを灰にした途端に辺りが歪み始め、夢が覚めるようにもといた通学路に戻る。

「あ、あの」
「……キュウベェがいないって事は、ただ単に襲われただけなのかしら?魔法少女候補かと思ったのだけれど」
彼女が何か独り言を言っているが、内容まではわからない。
「あ、あのさっきは有難うございます!!」
「いえいえ、怪我はない?」
振り向いた彼女は、先ほどのコスプレ衣装のような服と違い制服姿だった。たしかあの制服は見滝原……隣町の中学のはず。
「あの、何かお礼を!」
「お礼なんて要らないわ、困っている人を助けるのが仕事なんだもの、強いて言えば今日見たり聞いたことを誰にも話さない事かしら」
「で、でも」
「……そんなに言うんなら、お言葉に甘えちゃおうかしら、その素敵なバラの花束……一輪頂いてもいい?」
「え、あ、どうぞ!!何なら全部でも!!」
彼女にバラの花束を差し出す。彼女が選んだのは、彼女と同じ、黄色いバラ。
「本当に綺麗ね……ありがとう。じゃあね」
「あ、あのお名前聞いてもいいですか?」
「巴マミ、三つ巴の巴にカタカナでマミ。マミでいいわよ」
それだけ言うと、マミは歩いていってしまう。
「マミさんか……格好いい!」
よく考えてみると、物凄く恐ろしい体験をしたのだが、それよりも彼女の優雅さの方が目に焼き付いている。美しく靡くリボンに、オーケストラの銃達。広がる紅茶の香りに、マ
ミさん。

「灰原つぼみ」
「のわっ!」
不意に後ろから声を掛けられる。振り変えるも誰もいない。
「もっと下だよ下」
そのまま下を向くと、白いマスコットが喋っている。
「何かのおもちゃ?」
「酷いな、つぼみ僕はキュウベェ。君に用があってきたんだよ」
キュウベェ……確かマミさんがさっきそんなこと言ってた気がする。
「君は何か叶えたい夢はあるかい?」
「え?」
急に、そんな事言われても困る。何しろ叶えたい夢なんて山ほどあるのだから。
「あったらどうなるの?」
「一つだけ、僕は君の願いを一つだけなら叶えられる」
「嘘……本当?」
「だから僕と……」
キュウベェが一回ジャンプするとクルリと一回転してまた座る。かしこまっているつもりなのか。


「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ。」

茨まみれのシンデレラ  第5章 ( No.15 )
日時: 2012/07/06 20:22
名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)

「僕と契約して、魔法少女になってよ!」

「はい?」
「君は巴マミに憧れているんだろう?」
確かに、そうだ。憧れている。あんなに、優雅で華麗な人、誰だって見たら憧れるだろう。というか目の前の正体不明の動物(?)が喋っているのに驚く。
「そうだけど」
「君もなれるよ、魔法少女になればね?彼女も魔法少女さ」
「マミさんが、魔法少女??」
「彼女は、いつもさっきみたいに戦っているよ」
さっきみたいに、という事は「これ」は私がマミさんに助けられているのを見ていたのか。マミさんがいつもあんなのと戦っているなんて。
「そこで僕が来たわけさ、君は魔法少女なれる上に願いが一つ叶えられる、こんなに美味しい話はないと思うけど?」
「いやだからさ……」
誰だっていきなり願いが叶うなんて言われたら困るだろう。そもそもつい30分位前に起きた事を頭のなかで整理するので大変なのにそんな事まで考えていられない。
「取り敢えず、考えさせて、まだ状況がわかんないし」
「そうかい?なら無理は言わないよ。今日は変えるべきみたいだね」
彼(?)が走り去っていこうとする。
「ちょっと待って!」
「どうしたんだい?」
「名前……教えて」
「キュウべぇだよ。つぼみ、よろしくね」
キュウべぇが大きな白い尻尾を揺らして駆けていく。


——「はぁ……」
家に帰ると急に疲れが出てきて、夕飯を食べたら直ぐにベッドに横になってしまった。今日は色々あったな……転校生がやって来て、彼と同じ委員会になって、それから不思議な
体験をして、キュウべぇに会った。
「魔法少女ねぇ……」
魔法少女なんて、日曜日の朝のテレビの中らへんにしかいないと思っていた。というか今も若干そうだ、でも……もし本当に願いが叶って魔法少女になれるなら、それはそれで悪
くないかもしれない。
「私が叶えたい願いってなんだろう?」
やっぱり『億万長者になりたい』とか?あぁ正義の味方らしく『世界を花で一杯にしたい』とかもカッコいいな、あぁでも『素敵な彼氏』とかもいいな……。
頭の中に藤宮君が浮かぶ。今の自分にとって『素敵な彼氏』で一番に想像するのは彼なのか。
色んな事を考えていたら瞼が自然に落ちてきた、口から大きなアクビがでる。
「今日はもう寝よう」


——また明日、藤宮君としゃべれますように


Page:1 2 3



この掲示板は過去ログ化されています。