二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 「 僕が、守らなきゃ 」 - カガリビト
- 日時: 2012/08/24 17:31
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=UmeAKdiiYTc
( 願わくば暫くの永遠を、 )
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■ ご挨拶、
ど、どうも…またつくっちゃったよ…くっそう。
二次板(紙ほか)の方で2年前からちまちま書いている蟻と申します。
カガリビトが好きすぎてスレ建てしてしまった次第であります。挫折する可能性の方が多いのですが、自分らしく頑張ろうかと思います。
■ 作品紹介、
原作はボーカロイド楽曲の「カガリビト」という作品でございます。
作者様の考えた設定と楽曲を元にして、小説をつくらせていただきます。非常に稚拙な文ですが、何卒よろしくお願いいたします。
作者:millstones 歌:初音ミクappend
※ 上記URLから「カガリビト」を視聴することができます(youtube)
■ 目次、
( 序章 ) >>1
( 一話 ) >>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8
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スレッド生成 2012-08/03
- Re: 「 僕が、守らなきゃ 」 - カガリビト ( No.9 )
- 日時: 2012/10/07 19:25
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: yWjGmkI2)
- 参照: 無理だねぇ
ティエの笑顔。僕はティエが、その笑顔でどういうことを言っているのか、理解はしたけど受け止めることはできなかった。
彼女に声を届けるなんて、そんな事できるはずもない。できたとして、その前に聞いたこともない。できるなら、僕はもっと彼女に声を届けている。
イレンやアルカも、その言葉をきいて、目を見開き驚愕していた。
「——か……彼女、と話ができるのっ!?」
「それは私も初耳だよ……」
「そんな方法あるの?」
「三人一気に言われると困るよー。まあ訊きたいことは皆同じみたいだからいいけどさ」
言葉の後に溜息を吐いて、ティエはコーヒーを飲み干す。マグカップが勢いよくテーブルに置かれる音が響いた。そしてティエは、再度口を開く。
「別に話すわけじゃないよ。彼女に声を『届ける』だけ」
「そんなこと、僕らだって聞いてないよ? 十二人全員、そんなこと言われてないのに、なんで君だけ知ってるの?」
アルカが訝しげに目を細めた。真剣な表情のアルカに対して、ティエは朗らかで可愛らしい笑みを浮かべたままだった。
「んーっ? まあ、あたしは皆とは違うからねえ」
「何が違うんだ? 私やトゥールはバックアップ、別の意味で違うけど……」
「十番目はねえ、ちょっと外れてるんだよ」
にこり、と笑みを浮かべた。何も変わらない笑みだけれど、少しだけ影が見えるような、得体の知れない感情がティエから込み上げているみたいだ。
「……まあ、いいけど。それで、声を届けることは私たちにもできることなのか?」
「無理!」
ホルダーに入れていたらしいナイフを、いきなりイレンの喉元に突きつけ、ティエはにやりと笑った。
「だねぇ?」
僕は呆然としていた。何が起こったのか、正直分からなかった。アルカはティエを落ち着かせるためなのか、ティエの名前を呼んで、ソファから立ち上がる。同じソファに座っている二人。ナイフを突きつけられたイレンは、それでも無表情を貫いていた。
「…………粉々になったら、逢えるけどね?」
同じ笑顔で、紡がれた言葉。
ティエは持っていたナイフをしまうと、マグカップを手にキッチンに向かった。
「ティエ、一つだけ言ってもいいかな」
「あたしは一つじゃなくても構わないよ」
体を捻り、ソファの背もたれに手を乗せるイレン。そして、見慣れない微笑みで口に出す。一方、慣れた手付きでコーヒーを淹れていくティエ。マグカップからは、湯気がもくもくと出ていてそれだけで美味しそうだ。
「そういうことは、トゥールに言った方がいいよ」
- Re: 「 僕が、守らなきゃ 」 - カガリビト ( No.10 )
- 日時: 2012/08/26 20:58
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: 実はかわいいだけのキャラだったティエさん。
「なっ……なんで僕だよ!」
「彼女が大好きだからな」
「だから違うってば!」
殺されかけたのに、何言ってるんだイレンは……。別に僕は、彼女が大好きなんてことはないのに。尊敬もしてるし、好きだけど、別に彼女に逢えるっていう理由だけで死んだりしない。
「そーなのかい? トゥール」
「えっ、まさかトゥール、実はそうだったの?」
目を見開いて、純粋に驚いている様子のティエ。イレンの言葉に顔をにやけさせて、わざとらしい反応でアルカは僕に言う。アルカかなり腹立つ。
そもそもどうして、あんなにシリアスな雰囲気が、一瞬にしてこうなってしまうんだろう。
「——じゃあ、逢いに行ってみるかい?」
「はい?」
いつの間にか、ティエは僕の手首にナイフをあてていた。瞬間移動? なんて。
イレンの次は僕か。これが終わったら、アルカが狙われるんじゃないだろうな。
イレンの時と違って、意外に僕は落ち着いていた。きっとイレンもそうだったのだろう。ただ周りが緊張していただけで。今回も、また、周りの顔が強張っている。イレンは、冷たい視線をティエに向けていた。けれど、無表情。アルカは、耐性がついたのか、真剣な顔を向けていた。
ちょっとした、沈黙。
——その、瞬間。
ドアがゆっくりと開けられる。その向こうに居たのは、一人の巨大な男の姿。
逆立ったオレンジ色の髪の毛。吊りあがった黄色い瞳。
「何してんだよ……」
まあ流石に、この光景には驚いたらしい。口を開けて、呆けたような顔をしていた。
「おかえりだねえ、アンス。久しぶり」
「うんまあ、久しぶり」
ティエがいつもと変わらない声で、アンスに言った。この状況に突っ込んでもいいのか、アンスは困惑した状態だった。荷物を階段の横にまとめて置いて、口を開いた。
「——いやあ、別にそれが喧嘩でもじゃれあいでも構わないんだけどな、殺すなよ?」
「まっさかあ、殺すわけないだろう?」
呆れたように溜息を吐きながらアンスは口に出す。笑いながらティエはナイフを離した。本当だろうけど、またこんなこと起こりそうだなあ……。
「まあいいけどさあ」
もう一回溜息と共にアンスは言葉を吐き出した。
- Re: 「 僕が、守らなきゃ 」 - カガリビト ( No.11 )
- 日時: 2012/08/31 22:54
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: みじかくてすいません…
「私はティエのことが嫌いになりそうだよ」
溜息を吐き出したイレン。呆れた様子だった。
「んーっ、いいんじゃない? 仲間っていうのはただの言葉だからね」
いつもと変わらない明るい声。こちらに顔すら向けないで、そのまま二階へとのぼっていった。
どうなっているんだろう、ティエは。僕らはいつまでも変わらないけれど、ティエだけだんだん変わっていってるような、そんな気がしてならない。
——いや、最近になって、急激に変わった気がするのだ。
「アンスは、どう思う?」
冷蔵庫にあった、酒のつまみ用の豆を手に取って食べているアンスに訊いてみる。それにしても、なんで酒のつまみなんか食べてるんだろ。酒もないのに。
「どうって、ティエのことか? ……まあ、俺もアイツのことはよく分からないなあ。彼女が意図して『ティエ』を作ったかもしれないだろうし」
「僕たちは、自我があるのに?」
アルカが、よく分からないといった様子で首をかしげた。そのついでに、豆をとって口に放り込む。
「自我かは分からないぜ。ただ俺達が彼女に『自我』と言われたから『自我』と呼んでいるだけかもしれないし、ティエだけ自我を持っていないかもしれないだろ?」
「複雑にして、自我を持ってると見せかけてるってことだな」
豆をぼりぼりと噛み砕きながら、喋るイレン。なんで皆して豆食べてるの。
「それで、アイツがトゥールにナイフをあててた訳は?」
「トゥールがマザコンだから」
「しつこいよイレン!」
無表情のまま、またしれっと言い放つ。何度も違うって言ってるのに、どうしてこうなる。
「イレンが冗談言うのは初めてだなあ」
「冗談じゃないから言ってるんだよ」
「本気かトゥール?」
「違うよ、もう……」
- Re: 「 僕が、守らなきゃ 」 - カガリビト ( No.12 )
- 日時: 2012/10/03 21:29
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: yWjGmkI2)
ティエの殺人未遂事件——というか、思い返せばそれも気まぐれなティエの、ちょっとしたいたずらだったかもしれない。殺す気はなかったみたいだし。
ティエが上の部屋に上ると、皆は一斉に溜息を吐いた。それはおそらく、安堵などといった様子ではなく、ただ疲れたのだろう。不思議で意味不明だから、行動が読めないのだ。
それからアンスはお風呂場に向かい、イレンは上の部屋で休眠をとると言った。ティエとイレンが二人きりで上に居るのは正直大丈夫なのかと心配になるが、あの二人だからお互い自分のことだけ考えてるだろう。アルカは散歩に出かけた。皆がどこかに行きちょっとして、スリミーが帰ってきた。きっと夕飯でも作りに来たのだろう。
僕はというと、ティエのことを考えながら、暮れかけている薄紫色の空を見つめていた。
ティエは何を考えてるんだろう。旅好きで無邪気、なんだろうけど。物凄い、なんか本当はもっと無邪気以上に無邪気な気がする。悪意がない恐ろしさに、どこか似ている。
——気にしてても、どうにもならないんだけど。
ティエは今もティエだし、ティエじゃなくなることはない。名前を付けられた時点で、ティエは『神様』である彼女に縛られているのだから。アンスが言っていた通りに、性格とかもその体に刻まれたのなら、ティエは今ティエの存在に締め付けられて、それ以外のモノには成り得ないのだから。
「よっ、トゥール」
「えうあっ?」
いきなり肩を叩かれた。僕は驚き、間抜けな声が出てしまった。振り返ると、僕と同じ背丈の、傍から見れば少年でしかない奴が笑っていた。
「なんだよ、その声……っ!」
笑いを抑えきれないようで、うまく喋れていない。いや別に、大して面白くないよ。
「どうしたの、ファイ」
「いやあ、似合わないのにたそがれたりしてるから、少年トゥールに何かあったのかなあ、と」
「似合わないのに、って要る?」
「まあまあ、そう不機嫌になるなよ!」
手を腰に当てて自信ありげに笑った。薄茶色のボサっとした髪が、その時に少し揺れる。
「何かあったんだろ?」
「……何もないよ」
僕の隣に勢い良く座ったファイだったが、僕は薄っぺらい笑みを浮かべた。
- coach 偽物 ( No.13 )
- 日時: 2013/11/16 04:16
- 名前: coach 偽物 (ID: kSzpUasK)
- 参照: http://www.fnalynves.com/レディースバッグ-バックパック-jd1-1_2_13.html
コーチ 安い
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