二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【ボカロ】one'sdailylife【合作】
- 日時: 2012/09/30 20:07
- 名前: 百合愛&茉夏&noeru&和葉&はるく (ID: P8Iktffr)
この小説は、私、姫河百合愛と茉夏・noeru・月森和葉・はるくによる合作の小説です!((ボカロのねww
茉夏&noeru&和葉&はるくへ
頑張っていこう!
-キャラの振り分け-
姫河百合愛=初音ミク
茉夏=GUMI
noeru=巡音ルカ・ミカ・神威がくぽ
月森和葉=鏡音リン・レン・KAITO・MEIKO
はるく=VY1・VY2・RUI
書く順番
姫河百合愛→茉夏→noeru→月森和葉→はるく
- Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.42 )
- 日時: 2012/12/01 16:40
- 名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: 2qFw4l..)
「では、あなたはあの時の記憶がないということですか…?」
「え、あ、はい…そういうことになりますね……」
警察は深い溜め息をつくと、メモをとる手の動きを止めた。そして、短く「御協力ありがとうございました」と呟くと、一礼し、そして何処かへと去った。
「気づかなかったみたいですよ、やりましたね、ルイ」
右隣ではあたしの体を支えながら、ミズキが親指をたてている。
「まぁ…ミズキもよくこんなものが思い付きましたよねー…」
そして左隣、本当は殴り倒したいのだが、相変わらずあたしはパソコンのSDカードにデータが移されたまま戻らないので、我慢。
あたしが今どんな状態にあたるかというと、そう、『事情聴取』。どうやらあたしは事故を目撃していたという情報が入ったらしく、病院へ行くことになってしまったのだ。運悪くもあたしは爆発により、事故の記憶が抜けていたようだが……
しかし、何よりも解決しないといけなかったのがこれだ。『身体』。
あたしの身体は爆発によってズタズタになっていた。顔と足の被害が少なかったことが唯一幸いだったことだが、脳内データが壊れてしまったため、SDカードを差しこんでも全く反応がない状態らしい。つまりはただの人形のようなものだ。
しかし、流石に事情聴取をサボるわけにはいかず、とった手段がこれだ。
あたしの壊れた身体に、袖の長いコートを着せ、長いブーツを履かせる。
周りから見たらは異常がないように見せるためだ。それをミズキとロロの二人で支えれば、相変わらずフラフラで立つことも出来ないが、それが表となって『悲劇に嘆く女』を再現することができる。
そして身体の瞳のあたりには小さなカメラが仕掛けられ、そのコードはロロの抱えるノートパソコンに繋がれた。そこにSDカードを差しこめば完成、そして色々な災難を乗り越え、今に至る。
どうやら今にも座り込みそうな身体が上手く『悲劇の女』を再現できていたようで、通る人々に慰められた。ごめんなさい、本当にごめんなさい。
そしてあたしの記憶は『あまりの恐怖をあじわったため、その記憶がとんでしまった』と誤魔化されたのだ。
「いやぁ…これで一見落着ですね!」
ミズキが言った時だった。ふいに後ろから誰かに呼び止められた。振り向くと、さっき去ったはずの警察官がそこに立っていた。
「少し…聞きのがしたことがありまして…もう一度伺わせて頂いてよろしいでしょうか……?」
そう言ってメモをとる姿勢をとった。が、次の瞬間だった。
ゴトン、と何か鈍い音がした。
「ん……? 何か落ち…………」
警察はそこまで言って顔をしかめた。そして落ちたものを確認すると、ギョッと目を見開いてして此方を見ると、震えながら何かを言おうとしていた。
「どうかしま………」
どうかしましたか?そう聞こうとしたときだった。床に転がった『それ』が目に入った。
「あああああああっ!!!う、腕!!
腕もげ……もげっ……!!!」
ロロは苦笑しながら此方を見つめ、何かを言った。「まじウケますね」と聞こえたのは気のせいだと思いたい。
「ちっ…違うんです!!誤解です!!
お願いですから信じてください!!」
ミズキは必死に警察に訴えていた。警察は「ひぃ…」と情けない声を上げ、少し落ち着いたのか「…説明して頂いて宜しいですか…?」と呟くように言った。
多分一生のトラウマになったことだろう。
- Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.43 )
- 日時: 2012/12/01 17:18
- 名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: 2qFw4l..)
午後9時00分。
ミズキ達は相変わらず警察の事情聴取に捕まり、延々と語っている。長くなりそうだったので、俺は先に抜けてきたが……
(しかし一番の理由は『面倒くさいことに巻き込まれたくないから』なのだが)
あの二人が居ないとのびのびできるんですよね…
それが本心だった。
いつもなら「買い物行ってこい」とか「朝食作るの手伝え」とか言われて全く一人でのびのびと過ごす時間がなかったのだ。しかし今日は違う。
あの二人が事情聴取から帰ってきそうな気配はない。遊べるとしたら今しかない…!
俺はテレビまで走ると、急いで電源を入れた。そしてゲームの電源を入れるとリモコンをとりだし、どかっとソファーに腰を下ろした。
「やっぱたまには一人の時間も必用ですよねー…」
そんなこんなで20分ほど経った時だった。相変わらずひとつもステージをクリア出来てはいないが、少しは上達した気がする。初めてプレイした時には初めてから1秒でゲームオーバー。
しかし今回は1分でゲームオーバーだったのだ!やっぱり俺はこういうものが得意なのかもしれない。
そしてもう一度プレイしようとしたときだった。
ブチッ。
そんな効果音が一番しっくりくるだろうと思われるほどいきなり、テレビの電源がきれた。一瞬何が起こったのかいまいち理解出来なかったが、状況を理解したころには遅かった。
「ああああああっ…!!!
またデータがああああああっ…!」
酷い。これはいくらなんでも酷すぎる。ルイに電源をきられた時もかなりショックだったが、今回のショックは更に大きかった。
嗚呼、一人きりの時間がぁ………
真っ黒になっか画面に少しずつ浮かび上がる金髪の少年に、思わず怒鳴り付けてしまった。
「なんなんすかあんた…!!
俺のデータ返せえええ!!!!」
そこで金髪の少年の正体に気がついた。VOCALOID2、鏡音レン……
VOCALOIDファンから非情に人気を集めるキャラだった。
少し驚いたのかせてしまったのかもしれない。そう思って謝ろうとしたときだった。
「おでこのビワはお元気ですか……」
コンプレックスを突かれた。
あれがトラウマとなって俺はビワを食べることが出来なくなってしまったのに…
「あんなものはもう二度と生えないでほしいな、俺としては……」
ふいに本心が零れた。本心を見せないようにして生きてきた俺だったが……不覚。
「あのっ!VY2勇馬さんとお見受けしますけどっ!」
どうやら俺のことを知っていたようだ。VOCALOIDの俺としては、知ってもらえていることは非情に嬉しい。
俺がそうだと告げると、何故か相手はほっとした表情を見せた。そしてVOCALOIDのMEIKOと連絡がとりたいと言い出したのだ。
連絡…そう俺に言われてもしっくりこない。アンドロイドが言うのもなんだが、俺は電子機器にとてつもなく弱いのだ。
「俺…そのへんあんまり詳しくないんスよね…」
素直に感想を述べ、他のやつらに聞いてみるということを言った。よく考えたらいたのだ、自分のすぐそばに電子機器にものすごい強い人がいることを…
そして、それを告げた後に気がついた。
どうせなら連絡とることに条件でもつけてゲームをクリアしてもらおうか…
「あの……」
しかしそう言った時には遅かった。レンの姿はとっくに画面から消えていた。
「まじすか……」
素早い…これがVOCALOID2の実力なのか………
そんなことをぶつぶつ考えながら、またテレビの電源を入れた。
- Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.44 )
- 日時: 2012/12/18 16:46
- 名前: noeru (ID: 50JE8dix)
碧い海を漂うように、無数の電子空間を乗り継いでいく。
たまに、踏切の高音が聞こえるのは気のせいか。
「あれ、ここさっき通ったところだ……?」
右前方にゲームのプレイ画面がある。驚くほど進まないので、目印にしていたのだ。未だに同じ場所で苦戦している。あれをコントロールして出ることは出来ないかな……身体も精神も、もちろん電子機能も全て飛ばされたんだから、元の場所に戻らなければならない……わけじゃない。
何故気付かなかった、僕。
「ええっと、どうしよっかな……貞子みたいに出てくるとか?確か手がこうやって出ていって……出来た。」
思い切って手を画面の内側から突っ込むと、水面の波紋のような現象?が起きて手を元の世界に出すことに成功した。本当に水でもあるのか、空気に触れた手は濡れて冷たくなっている。画面の向こうでは男性の悲鳴が響き渡り、画面上のキャラクターはわたわたと忙しなく動き回っている。
「次は、左手っってわあああああああっ!!」
左手を画面に突っ込んだ途端、プレイヤーの男性に右手を押し戻されバランスを崩した。そのまま画面の内側と外側の間に落ちる。
「いやああああああああああっ!!」
「……で。どうしてくれるんですかぁっ。」
状況をまとめよう。
僕の現在地は、キノコやらブロックやら変な生き物やらちっこいおっさんがいそいそと動いていらしゃるそれはそれはファンシーな空間。
目の前には僕をここに押し入れたVOCALID、VY2勇馬。
簡略化しよう。
僕は今、彼のプレイ中のゲームの中に居る。
「すいませんでした……」
「僕も今度から登場の仕方考えますけど、さすがにここから出たいです。」
僕はもとの姿によく似ているが全く違う。アイコンキャラ状態であり、悲しいことにちっこいおっさんと大してサイズが変わらない。表情も変わらなければジャンプとダッシュが基本操作といった不憫さだ。
その上僕は2つ目のコントローラーを操作しないと動けないのだ。
つまり今、勇馬の手にはコントローラーが2つ握られている。
ここから一生出られなかった場合どうなるかというと、こちらも簡単。一生ゲームキャラとしてちっこいおっさんその他絶対三十路を過ぎているであろう姫もどき等とこのクソファンシーな世界で戦っていく、しかもこれRPGじゃない……って。
「どんな罰ゲームだよクソがああああああっ!!」
せっかく電脳空間で出会いました幾多の巡音ミカさんにいろいろ思い出させてもらったのに?!
もう1人の『私』と僕と私の[裏]探しはどうなるの?!
ああああああレンちゃんに会いたい……せめてエンディングが見た……エンデンィング?
「ふふふふふふふふふ」
「い、いきなりどうしたんですか……?」
「勇馬さん!……言いづらいから勇ちゃん!!」
「勇ちゃん?!」
「このゲーム、クリアしてくださいよ!なんか出られるかもしれないですよ!!脱出フラグ経ちましたよ今!!」
そうだ、それだ。
この流れだとクリア→脱出的な感じだろっ!!
絶対、どんな手を使ってもクリアさせる……!
せめて出れることまでっ!!
出れるかは不明だけど。
- Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.45 )
- 日時: 2012/12/20 19:20
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
どうしたらここから出られるのだろうか。
外部への接触はなんとか果たせた。
そこから姉へ連絡が取れたとしても、自分が元の身体に戻れるかどうかは甚だ疑問だ。
「そうか……」
ここから出られる保証は何処にもない。
自分は自分の状況を他人に伝えることで、自分を落ち着かせたいのだ。
自分は此処に一人ではない。このことを知っている人は他にも居るんだと。自分に認めさせたかったのだ。
改めて画面を見つめるが、依然として画面は闇だ。
「早く、帰りたいな……」
双子の姉と、歌を歌いたかった。
年の離れた姉と、一緒に買い物に行きたかった。
兄の、不思議な曲調の歌を聴きたかった。
「みんな……」
彼の頬を自然と涙が伝う。
勿論、機械である彼にそれは単なる比喩表現に過ぎない。
それでも、そうせずにはいられなかった。
映像の涙を手の甲で擦ると、再び画面を観た。
タッチパネルに触れると微かな機動音がする。
淡い期待を胸に、彼はコンソールに向き直った。
- Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.46 )
- 日時: 2012/12/23 20:14
- 名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: 31IKLfxT)
「このゲーム、クリアしてくださいよ!なんか出られるかもしれないですよ!!脱出フラグたちましたよ今!!」
目の前の画面では、可愛くアイコン化された少女が俺に『いいことひらめいた!』と言わんばかりに訴えかけていた。しかし、その顔に表情はなく、全くの無表情。
更には画面の中でご丁寧に気をつけ状態。その姿は、仕方ないことは分かっているのだが、俺にとっては説得力が全くなかった。
というか必死さというものが感じられない。
音声がギリギリ『焦っています』という雰囲気を持ち出しているので何とか保たれているが、音声が無かったらきっと俺はスルーしていたことだろう。
「ぷくく…………」
「何笑ってるんですか!? ていうか聞いてますか!?」
いや、この状況は笑わざるを得ない。というかそれ以上俺のツボを刺激しないであげてください。死にます、いろんな意味で。
「すいません、あまりにも可笑しかったもんで……」
相手からしたら必死に訴えている中で『可笑しい』なんて言われたのだからいい迷惑だろう。しかしそれ以上説明しようがない。
「面白そうじゃないスか、俺に任せてください、すぐにそこから出してやりますよ…」
相手が俺を頼ってくれているのだ、引き受けない訳にはいかないだろう。俺は2つ目のコントローラーを手に取った。
「そういえば名前聞いてませんでしたね……どちら様ですか?」
「え…?あぁ、僕は巡音ミカ。知らないかな…?巡音ルカの妹で………」
そこまで言うと少女は黙りこんでしまった。言いたくないことがあるなら別にそれ以上はいいか………俺はそれ以上聞くのをやめることにした。
でも、巡音ルカさんの妹ってことは…この子もボーカロイドですよね、てことはさっきのレン君のことも知ってるはずですよね……とりあえずこのゲームクリアしたら聞いてみることにしますか……
「あああああああああっ…!!!!
勇ちゃん前!前!!」
「前…?あ………」
見ると画面にいるミカさんは見事に地面に空いている穴に猛ダッシュしていた。どうやら俺は色々考え事をしている間、無意識にボタンを押していたようだ。
「あー……落ちますねー…」
「『落ちますねー』じゃないんですけど!?死ぬんですけど!?僕死にますけど!?」
「ゲームだし大丈夫じゃないですか?多分コンテニューとか入りますよ」
「『多分』って何ですか!?それで僕死んだら責任とってくれるんですよね!?
…ってああああああああ!!!!!!」
そしてミカさんは穴の中に見事に落ち……………ませんでした。
穴には、ちっちゃいおっさんが「ああぁあぁああ〜……」と無惨に声を上げながら落ちていった。そして肝心のミカさんは穴の手前の「あばよ」とでも言うような位置に待機していた。
「わぁ、凄いですねー…何したんですか?」
「『凄いですねー』じゃないんですけど!?僕死にそうだったんですけど分かってますか!?」
ミカさんはそう俺に怒鳴り付けると、一応質問には答えてくれるのか、「おっさんを身代わりに使いました」と付け足した。か弱い女の子に見えてかなりえげつないことするなぁ…と思ったりしたということは、一生の秘密で。
しかし未だに立ち位置が「あばよ」のままなのは反則だと思います。
自分の意思で動けない事情は分かりましたけど、やっぱり反則だと思います。
この掲示板は過去ログ化されています。