二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- デジモンクロスウォーズ〜新たなジェネラル伝説〜
- 日時: 2012/11/30 18:14
- 名前: ノヴァ (ID: 8uCE87u6)
こんにちは!!初めましての方は初めまして!!ノヴァと申しますm(__)m
今回は「デジモンクロスウォーズ」の小説を書きたいと思います!!
相変わらず初心者で下手な文ですが、読んでいただければ光栄です。
では主人公とそのパートナーを紹介します!
「天原 竜哉」(あまはら りゅうや)
・「やるからにはやる!!」が口癖の中学一年生。運動神経バツグン。ギルモンがパートナー。
「ギルモン」
・シャウトモンに頼まれ、人間界にきたデジモン。竜哉のパートナー。
それではよろしくお願いいたします!!
エピローグ
ギルモンは、ふと遠くの山にそびえるデジキャッスルを見た。そこには、今現在のデジタルワールドを統率するデジモンキングがおり、この世界を見ているのだという。
「一回でいいから会って見たいなぁ、デジモンキング・・・。」
そう呟いたときだった。
ゴォッ!
「うわっ!?」
いきなり突風が吹き、ギルモンは飛ばされた。
顔を上げると、そこには巨大な獣のデジモンがいた。
「お前か?頬キズのギルモンは。」
「ほ、頬キズ?・・これのこと?」
ギルモンはそのデジモンに頬のキズを見せた。この傷はどうやら生まれた時からついていた物だった。
「ふむ、どうやらそのようだな。紹介が遅れた。私はサーベルレオモン。デジモンキング、シャウトモンの臣下のデジモンだ。」
「デ、デジモンキングゥ!?な、ななな、何か僕に用があるのでございますか?」
「デジモンキング、シャウトモン様が御呼びである。さあ、乗れ。」
そう言うと、サーベルレオモンはこちらに背を向けた。
「しっかり捕まれ、参るぞ!」
「うわぁぁぁ!!」
いきなりサーベルレオモンが走り出した。背中に捕まっていなければ即座に落下していただろう。
「わぁぁぁぁぁぁっ・・・!!」
サーベルレオモンの背に揺られることおよそ10分。デジキャッスルに到着した。
「大きいなぁ・・・。どれだけあるんだろ・・。」
遠くからでは分からなかったが、間近で見るとデジキャッスルはとてつもない大きさだった。観光名所と名高いスイーツゾーンの城の数倍はあった。
「何をしている。キングはこちらだ、ついてこい。」
「あ、はい!すみません!」
ギルモンは急いでサーベルレオモンの後ろをついていった。
そのまましばらく歩くと、大勢の護衛らしいデジモンが守っている扉があった。
「キングはこの扉の向こうにおられる。ここからは一人で行け。」
「えぇ!?何でですか!?」
「詳しいことは知らんが、キングはお前と二人きりで話をしたいと申している。さぁ・・・。」
サーベルレオモンが命令したのか、護衛デジモンは去っていった。
そして、サーベルレオモンがその扉を体で押し開けた。
ギィィィィ・・・。
「キング!頬キズのギルモンをお連れしました。」
ギルモンが覗くと、その部屋はキングの間にふさわしく、巨大な部屋となっていた。
「すまないな、サーベルレオモン。お前は下がっていろ。」
部屋の奥から急に声が響いた。
「ははっ!」
そう言うとサーベルレオモンはどこかに行ってしまった。
「さぁ、ギルモンよ。こちらに来るがいい。」
「は、はい!」
ギルモンは慎重に部屋に足を踏み入れた。見ると、目の前に玉座のような物があった。
「よく来てくれたな、ギルモンよ。」
その玉座に座っているデジモンが話しかけた。
「あ、あなたがデジモンキングなのですか!?」
「そうだ。俺がデジモンキング、シャウトモンだ!」
ギルモンはその姿を初めて見た。傷だらけの深紅の身体、鋭く尖ったV字の角、そして威厳と輝きを持った瞳。
「これが、デジモンキング・・・。シャウトモン・・。」
ギルモンはその姿に圧倒されていた。
「さて、ギルモン。お前を呼んだ理由を話そう。・・実は、このデジタルワールドのどこかで、七大魔王デジモンや、それらと手を組んだ凶悪デジモン達が新たな帝国を作っているという話を聞いた。」
「えぇ!?それって一大事じゃないですか!!」
「ああ、その通りだギルモン。俺はその話を聞き、すぐにそれらを討伐するため我が軍を送り込んだが・・・。誰一人として戻ってきた者はいなかった。」
「・・・・・・っ!」
ギルモンは絶句するしかなかった。デジタルワールドを統率するキング。その配下の軍が全滅したとなるとただ事ではなかった。
「そこで近々、昔俺と旅をしたジェネラル達を呼ぼうと思っているが、恐らくそれでも下手をすると歯が立たない可能性が出てきた。」
「そ、そんな・・。」
「そこでだ。ギルモン。お前に新たなジェネラルを探してきてもらいたい。」
「ジェ、ジェネラルを・・・?」
「そうだ。これはお前にしか頼めないことだ。」
「で、でも何で僕が?僕にしか頼めないって・・・。」
「理由は2つある。1つはお前のその頬のキズ。それのキズは他のギルモンには無い特別な物だ。今はまだ言えないが、そのキズを持っているからこそお前を選んだ。そして2つ目は・・。」
「(ごくり・・・)」
「お前は昔の俺と同じ瞳をしている。旅を始めた時と同じ、未来や希望の詰まった瞳だ。その瞳に宿るお前の力。それを試して見たかった。」
「・・・分かりました!!王様の希望、確かに受け止めました!!」
「ふっ、よく言ってくれたギルモン。じゃあ、お前に渡すものがある。ワイズモン!」
「呼ばれなくてもいるよ、シャウトモン。」
「うわっ!?いつの間に!?」
いつ現れたのか、人型
のデジモンがギルモンの後ろに立っていた。
「私はワイズモン。君にこれを。」
そのデジモンは何かを差し出した。
「こ、これって・・もしかしてクロスローダー・・?」
「確かにクロスローダーだが、少し違う。それは『ネオクロスローダー』。ワイズモン、説明頼む。」
「これは以前のクロスローダーをベースに、5年前に現れた英雄達のデータを融合させたものだ。デジクロス・超進化に加え、ワープ進化・スピリットエボリューションなどを可能にした新しいクロスローダーだ。」
「それに、お前が人間界に行った時にそれがお前と心から通じ会えるパートナーを探して、お前をそいつのところに導いてくれるはずだ。」
「こ、こんな物まで・・・。ありがとうございます!王様!」
「じゃあ、早速行ってくれるか?人間界には、ワイズモンが作った装置で行ける。」
「分かりました!!」
「それとだ、人間界で自らを鍛えるのもいいかもしれないぞ。奴等の手下が人間界に攻めてくるとも限らない。」
「では、こっちだ。来てくれギルモン。」
「はい!ありがとうございます王様!行って参ります!!」
「よし、準備が出来た。いつでも人間界に飛ばせる。」
ギルモンはワイズモンが作った転送装置の中にいた。これでギルモンを人間界に飛ばすのだという。
「ふぅ・・。よし!お願いします!」
「いくぞ!転送開始!!」
ワイズモンが手元のボタンを押すと、ギルモンが光に包まれ・・・。消えた。
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- Re: デジモンクロスウォーズ〜新たなジェネラル伝説〜 ( No.1 )
- 日時: 2012/11/30 21:29
- 名前: ショコラ・リィ・サイエンリル (ID: owa39mxZ)
デジモン!!!!!!
大好き!!!!!!!!!!
- Re: デジモンクロスウォーズ〜新たなジェネラル伝説〜 ( No.2 )
- 日時: 2012/12/01 15:23
- 名前: ノヴァ (ID: .1vW5oTT)
「ふぁぁっ・・・・。何か暇だな。」
青空中1年の天原竜哉は学校の屋上で思い耽っていた。昼休みはここでくつろぐのが彼の日課なのだ。
「そういえば、5年前に密かに流行ったっていうデジモンハント・・・。やってみたかったけどなぁ、『やるからにはやる!!』って言っといて結局出来なかったからなぁ・・・。」
そう呟き、再び空を見上げた時だった。
バリバリバリバリッ!!!!
「なんだぁ!!??」
身体を起こすと、目の前に幾多もの電撃が走っていた。しばらくそれを見ていると、やがて穴のような物が出来た。
「な、なんだこれ!?」
その穴はちょうど竜哉が通れる程の大きさで、中には言い表し難いデジタルのような模様が広がっていた。
「竜哉〜、そろそろお昼休み終わるよ〜。」
屋上への扉を開けて出てきたのは幼馴染みの「小桜美紗(こざくら みさ)」だった。
「ってナニコレ!?」
当然のごとく穴を見て驚いていた。
「いや、俺にもわからない・・・。一体なんなんだこれ・・?」
「うーん・・。あ、そうだ!カイト呼んでくる!あいつだったら何か分かるかも!」
カイトというのは彼女と同じく、竜哉の幼馴染みの「カイト・シャール」のことだ。5年前に流行ったデジモンハントがきっかけで、デジモンのことを調べており、たまに二人にもそのデータを見せることがあった。カイトばこの穴の正体が分かると信じたい。
竜哉は再びその穴を覗いて見た。
「ん?なんか・・・奥に見えるぞ。」
先程見たときにはなかったはずの黒い点が穴の奥に見えていた。
「・・・・い・・て・・・ぶな・・い・・。」
「!?な、なんか聞こえたぞ・・。もしかして、この穴の奥から?」
見ると、先程の黒い点が大きくなっていた。
「どいてどいて!危ないぃぃぃぃ!!」
そんな声が聞こえたかと思うと、何かがこちらに突っ込んできた。
ゴチン!
そして竜哉とそれはぶつかった。
『あででででで!!』
竜哉と穴から出てきた何かは二人(?)仲よく頭をおさえた。
「てててっ・・・、っておわっ!?な、なんだよお前は!!」
「いたたっ・・・、ってわっ!?ニンゲン!?」
二人とも同時に相手に質問していた。
「竜哉〜、連れてきたよってナニコレ!?」
ちょうどそこに美紗がカイトを連れてやってきた。
「な、なんだよ・・いきなり連れてきて・・。って、デジモン!?」
「デ、デジモン?」
確かにカイトはそう言った。ということは、この竜哉の目の前にいる赤い恐竜のような生き物がそれらしい。
「確かそいつは・・・。」
そう言うとカイトは片手に持っていたノートパソコンを開き何か調べ始めた。
「・・いた!そいつは・・ギルモンだな。」
どうやらこのデジモンは「ギルモン」というらしい。
「き、君なんでニンゲンなのに僕のこと知ってるの!?」
「こっちも、デジモンに無関心じゃ無いやつもいるんだよ。」
「へぇ・・そうなんだ。って、そうだった!僕、ジェネラル探さないといけないんだった!!」
「ジェネラル?」
「聞いたことがある。確か6年前、デジモンが住む世界、デジタルワールドの覇権を巡って争った時に、クロスローダーという機械を使ってデジモン達を導いた人間・・。それがジェネラル。」
「うん、実はデジタルワールドでまた悪のデジモンが動き出していて、僕はそれを倒す為にジェネラルを探しに人間界に来たんだ。」
「なるほど・・。で、そのジェネラルってのを探すのはいったいどうするんだ?場合によっちゃ俺も手伝うぞ。」
「ええ!?ちょっ、なに言ってんの竜哉!?」
「だって困っているんなら助けてやんないと。それに俺はもうこいつを助けるって決めたんだ!やるからにはやる!!」
困っている人を見ると必ず助ける。それが竜哉だった。
「あ、ありがとう!じゃあ、まずは僕のパートナーを探さないといけないんだ。」
「パ、パートナー?」
「デジモンと共に戦ったり、共に過ごしたりする人間のことだ。場合によってはテイマーとか、他の呼び名で呼ばれることもあるらしい。」
「へぇ、そんなんなんだ。で、どうやって探すんだ?」
「あ、それはこの『ネオクロスローダー』が教えてくれるって。」
ギルモンはどこにしまっていたのかは知らないが、腕を後ろにまわすと何かを取り出した。
「これ?」
竜哉がそれに何気なく触れた時だった。
「ネ、ネオクロスローダーが!」
なんと、そのネオクロスローダーが光輝いたのだ。そして光が消えると、ネオクロスローダーに変化が起きていた。
「色が・・・変わった?」
先程まで白い色をしていたネオクロスローダーが、赤色に金の筋が入った色に変化していたのだ。
「どうやら、パートナーを見つけることが出来たようだね、ギルモン。」
いきなり、ネオクロスローダーから声が流れた。
「あ、ワイズモンさん!パートナーって・・。」
どうやらネオクロスローダーから流れる声はワイズモンというデジモンのものらしい。
「言っただろう。それは君をパートナーの所へ導くと。つまり、君が飛ばされた先にいたその少年こそ、君のパートナーなんだ。」
「俺が、お前のパートナー・・・?」
「そうみたいだね!・・み、認めてくれる?」
しばらく沈黙が続いた。
「・・・当たり前だ!よろしくな・・。」
ドカァァァン!!!!
突然轟音が響いた。足元が大きく揺れ、足元には亀裂が入った。
「な、なに!?いったいなんなのよ〜!!」
「ギルモン、少年くん!どうやら近くでデジモンが暴れているらしい!」
「デ、デジモンが!?」
「行こう!えっと・・君名前は?」
何故か名前を聞かれた。確かにこちらの名前を教えていなかった。
「俺は竜哉。天原竜哉だ!」
「僕はギルモン!行こう、竜哉!」
「おう!ギルモン!」
二人は屋上のドアに向かい、走っていった。
- Re: デジモンクロスウォーズ〜新たなジェネラル伝説〜 ( No.3 )
- 日時: 2012/12/03 22:50
- 名前: ノヴァ (ID: N.hBywMC)
ドカァァァン!!!!
『きゃぁぁぁぁぁぁ!!』
『た、助けてーー!!化け物だーー!!』
竜哉とギルモンが階段を降りると、そこには逃げる生徒で溢れていた。
「デジモンはどこだ?」
「竜哉、こっち!爆発音がこっちからする!」
竜哉はギルモンに引っ張られ、先に進んだ。
「ち、ちょっと待ってよ竜哉〜!!」
その後ろを美紗とカイトが続く。
「あ!いたぞ!」
廊下の端、竜哉達から数メートル離れた場所にこの騒ぎの元凶がうごめいていた。
「ケラケラケラケラァ!」
まるで嘲笑うかのような鳴き声と共にデジモンがこちらを向いた。
巨大な頭、それに対してコードがまとまったような細い体、大きく裂けた不気味な口。不気味さの象徴と言ってもいい風貌のデジモンだった。
「あれは・・・確か『ケラモン』だな。データを無制限に食い荒らす迷惑なデジモンだな。」
カイトが自分のノートパソコンを開き教えてくれた。
「いったいこいつ、何の為に学校に?」
「それはわからない。恐らく、ただ単に破壊の限りを尽くしたいだけなのか、または・・・。」
「ケラケラケラケラァァァ!!」
いきなり叫び声がしたかと思うと、ケラモンがこっちに突っ込んできていた。
「二人とも伏せて!」
「お、おう!」
ギルモンに言われ、竜哉とカイトは床に伏せた。
「ファイヤーボールッ!!」
そう叫ぶとギルモンは口から火の玉をケラモンに向かって吐き出した。
「ケララァ!?」
ケラモンに火の玉が直撃し、ケラモンは再び廊下の端まで吹っ飛ばされた。
「す、すごいな!ギルモン!」
竜哉はギルモンに駆け寄りその背中を叩く。
「あ、ありがとう。でも、まだ倒せてないみたい。」
竜哉達が見ると、ケラモンは既に起き上がっていた。
「ケ、ケラァァァ!!」
するとケラモンがその口を大きく開け、口内に光を溜め始めた。
「ま、まずい・・・。」
見るとカイトはパソコンの画面を見て少し青ざめていた。
「ケラモンの必殺技、『クレイジーギグル』だ!みんな避けろ!」
「ケラァ!!」
カイトが叫ぶと同時に、ケラモンが光弾をその口から発射していた。
「うわぁぁぁ!!」
・・・ドゴアァァァァン!!!!
竜哉達がすんでのところで避けると、光弾はその先の壁に当り爆発した。
「あんなの・・・、当たったらただじゃすまないよぉ・・。」
ギルモンを見ると今の爆発で腰を抜かしていた。
「これ以上あんなの撃たれたら学校がもたない。どうする、竜哉?」
「うーん・・・・。あ、閃いた!ギルモン。お前、クレイジーギグルを押さえられるか?」
「え?『ロックブレイカー』を使えば多分押し戻せると思う。」
ギルモンはきょとんとした顔で答えた。
「よし、それでいこう。今から作戦を言うからよく聞いてくれ。」
「ど、どんなの?」
「それは・・・・。」
竜哉は簡潔に、かつ分かりやすく手早くギルモンに作戦内容を教えた。
「・・・って感じだ。」
「わかった!で、でもできるかなぁ・・?」
ギルモンは作戦内容を聞いて少し震えていた。
「できるさ!だってお前は・・・。俺のパートナーだろ!」
「・・・・うん!ようし!やるぞぉ!」
「ケケラァ!!」
ケラモンを見ると、再びクレイジーギグルを放つ体勢をとっていた。そして、口内に光が溜まっていく。
「よし!今だギルモン!」
「うん!」
竜哉の合図と共にギルモンは助走をつけ跳躍した。
「ケラァ!!」
ケラモンの口から再び光弾が発射される。
「おおぉ!ロックブレイカーァァ!!」
空中でギルモンがドリルのように高速回転し、その光弾に突っ込んでいった。
「うおぉぉぉぉ!!」
ギルモンは光弾を押し返しながらケラモンに突進していく。
「待て!あのままギルモンが突っ込んでクレイジーギグルが爆発したら、ギルモンはただじゃすまないぞ!」
「大丈夫だ。ギルモン!」
「うん!おりゃぁぁぁ!!」
ギルモンはそのままの勢いで光弾をケラモンの口に押し込んだ。
「ケ、ケラァ!?」
「よし、今だ!」
それを見て竜哉はギルモンに向かい叫んだ。
「吹っ飛べ!ファイヤーボールッ!!」
ギルモンが回転をやめ、ケラモンの口に火の玉を撃ち込んだ。そしてケラモンは先程のように吹っ飛ばされる。しかし今度は廊下ではなく、窓の外へだった。
「ケラァァァァァァァ!!!!」
ドグァァァァァン!!!!
吹っ飛ばされた先でケラモンは爆発、四散した。
「やったぁ!!」
「やったぜギルモン!!」
ケラモンが爆発したのを見届け、ギルモンと竜哉はハイタッチを交わした。
「まさか、火の玉で吹っ飛ばして回避するなんてね。すごいじゃない!」
どこにいたのか、美紗が出てきて二人を褒めた。
「あぁ。ついさっき思いついたけど、成功してよかったぜ。」
「にしても、ここボロボロだね。」
ギルモンの言葉を聞いて三人が見ると、周りは目も当てられぬくらい悲惨な状況になっていた。
「これ、いったいどう説明すんの!?」
「仕方がないから、ケラモンのせいにしておこう。肝心のケラモンは消えたけどな。竜哉は?」
「俺もカイトに賛成だ。」
「じゃ、三人と一匹で先生のとこに行きましょ。」
「えっ!?なんで僕も!?」
なぜ、三人に加え自分まで行かなければならないのかギルモンには分からなかった。
「だっていきなり先生にデジモンって言っても信じてもらえるわけないじゃない。証人よ証人。」
「ま、仕方ないさ。行こうぜギルモン。」
「仕方ないなぁ・・・。」
「そうだ、後で君を調べさせてくれギルモン。」
「ハイハイ、そんなことは後々!」
そんな会話を交わしながら、三人と一匹は先生のところに向かって廊下を歩きだした。
しかし、そんな彼らを後ろから見つめる小さな影に彼らは気づかなかった。
「・・・かっこいいな・・。」
- Re: デジモンクロスウォーズ〜新たなジェネラル伝説〜 ( No.4 )
- 日時: 2012/12/05 23:10
- 名前: ノヴァ (ID: uY/SLz6f)
『あ〜疲れたぁ・・・。』
竜哉、ギルモン、美紗、カイトの四人はそろって夕暮れの道を歩いていた。つい先程まで、先生方に今回の騒動のことを説明していたのだが、なかなか信じてもらえず、ギルモンを見せたことでようやく事実を認めてくださったのだ。
「にしても、ギルモンがいなかったら絶対信じてもらえなかったな。いてくれて助かったよギルモン。」
「いやぁ、僕も竜哉と二人の役にたてたなら嬉しいよ!」
ふとその時、竜哉の頭を1つの問題がよぎった。
「あのさ・・・ギルモン。」
「ん、どうしたの?」
竜哉はこの事を話すのは気が退けたが、言うしかなかった。
「お前、下手したら家に来れないぞ。」
竜哉がそう言った瞬間、辺りの時間がしばし止まった。
「俺の父さんとかが、お前を家に居させてくれるかが全くわからない・・・。ど、どうすりゃいいんだーー!!」
「落ち着け竜哉。確か、デジモンはクロスローダーの中に入れられたはずだ。やってみてくれるか?」
「あ、うん。ギルモン、入れるか?」
「わかった、じゃこっちにネオクロスローダーかざして。」
竜哉は言われたとおり、ギルモンに向かってネオクロスローダーをかざしてみた。すると、ギルモンが光に包まれネオクロスローダーの中に吸い込まれていった。
「おおっ、入った!で、どうだギルモン。」
「んー、あんまり居心地よくないかも・・・外の方がいいな。『リロード』って言ったあと、僕の名前言ってみて。」
「わかった。リロード!ギルモン!」
そう叫ぶと、さっきと逆の手順でギルモンが出てきた。
「なるほどな。これ使えば、父さん達にばれないけど・・・。ギルモンはどう思う?」
「えっと、できれば外に出てたいな。クロスローダーの中はさっき言ったけど居心地悪いし・・・。」
「仕方ない、父さん達にちゃんと話してみるか。」
「竜哉頑張ってね・・ふぁ・・・。私疲れたから帰るね〜。」
「それじゃ僕もこの辺で。」
「ああ、じゃあな!」
「ばいばーい!」
二人を見送ると、竜哉とギルモンは決戦の場、自宅に向かって歩きだした。
「よし、着いたぞ。」
日も暮れかかったころ、ようやく家にたどり着いた。
竜哉の両親は地元で有名なピザ屋をやっており、竜哉もたまにその手伝いをすることがある。まだ営業しているらしく、店には明かりが点いていた。
「じゃ、ギルモンも来てくれ。」
「わかったよ。」
そして二人は店の中に入っていった。
「父さん、母さん、いる?」
「おお!竜哉、ちょっと今父さんも母さんも手が離せないんだ!」
厨房の奥から父親が慌てた様子で返事を返してきた。
「いったいどうしたの?」
「釜戸が壊れて火が起こせないんだ!今から急いで焼かないといけないのに、困った・・・。」
そこで竜哉は閃いたことがあった。
「ギルモン!ちょっと来てくれ!」
「え?うん、わかった!」
二人は急いで店の厨房に駆け込んだ。
「父さん!生地は出来てるの?」
「ああ、後は焼けば完成なんだが・・・ってなんだそいつは!?」
「詳しいことは後で!ギルモン!」
両親はギルモンに驚いているようだが、今はそれどころではない。竜哉は焼いていない生地をピザ作りでお馴染みの板に乗せた。
「ギルモン、これに火力抑えめのファイヤーボールを!」
ギルモンは竜哉のやろうとしていることを理解したらしく、大きく頷いた。
「ようし、それっ!」
ギルモンの飛ばした小さな炎は、板に乗っているピザ生地にを焦がさずこんがり焼き上げた。
「母さん!」
竜哉はそれを母親のところに持っていく。
「オッケー!急いで行ってくるわ!」
母親は竜哉の渡したピザを即座に箱に詰め、それをバイクに積み込み配達に行った。
「竜哉、お前やるじゃねぇか!どうやら、さっき言いたかったのは、そいつを飼いたい・・・とみたが、どうだ?」
「うん、そうなんだけど・・・。ダメかな?」
「・・・いや!さっきそいつが居なきゃピザを客に届けられなかった。それに免じて飼うのを許す!母さんには後から話しておくから安心しろ。」
「あ、ありがとう父さん!!」
「よかったぁ!これで僕、竜哉と一緒にいられるんだね!」
「って、そいつ喋れんのか!?ますます気に入ったぞ!」
なにがともあれ、ギルモンはここに一緒に住むことが出来るようになったようだ。
そして、その夜は新しい家族を迎えて、一家団欒を楽しく過ごしたのだった。
「改めてよろしくな、ギルモン!」
「こっちこそ、竜哉!」
- Re: デジモンクロスウォーズ〜新たなジェネラル伝説〜 ( No.5 )
- 日時: 2012/12/21 23:07
- 名前: ノヴァ (ID: uY/SLz6f)
ギルモンと出会って1週間程経ったある日の昼間、竜哉はギルモンと共に学校の屋上に寝そべっていた。
「どうだギルモン、落ち着くだろ?」
「うん、屋上で寝そべるのってこんなに気持ちいいもんなんだね・・・。」
二人は今、溜まり場と化した屋上で仲良く寝転んでいるのが日課となっていた。平日の昼休みはいつもここで過ごしているのが一番落ち着くのだった。
「あっ、やっぱりここにいた。」
「あんまり落ち着き過ぎると、独り立ちしてからニートになるぞ。」
屋上の扉から美紗とカイトが顔を覗かせていた。
「うっ・・・!それだけは嫌だ。」
「竜哉〜、ニートってなに?」
竜哉が体を起こすとギルモンが問いかけてきた。この1週間程の間に分かったことだが、ギルモンはこちらの世界、つまり人間界のことについてはそれほど知識が無く、ことあるごとに質問をふっかけられていた。
「ニートっていうのは、自分で働かないで学校にも通わなくて、自分の好きなことしかしない人間だよ。」
「そうなんだ、ありがとカイト!」
竜哉の代わりにカイトが説明してくれたので助かった。竜哉自身、そこまで知識が豊富な方ではなかった。現に今のニートの意味も断片的にしか意味を知らなかった。
「っと、そろそろ授業だな。戻ろうぜ。」
「確かに、今戻らないと午後の授業に間に合わないな。行こう、美紗。」
「はいはい、わかってますよ・・・。って待ってよ〜!」
「あ〜、竜哉待って〜!」
先をいく竜哉とカイトの後を、美紗とギルモンは階段をけたたましく降りていった。
「やっと学校終わったー!!」
その日の放課後、竜哉達4人は通学路を歩いていた。行き先は竜哉の家兼ピザ屋、「ピザハウス天原」だった。なんでも、ギルモンが天原家に加入したことでピザ作りの効率が上がり売れ行きが上々らしい。そこで、美紗やカイトも含めてピザパーティーをするとのことだった。
『楽しみだな〜。竜哉のピザ・・・。』
美紗とギルモンが何故か息ぴったりにコメントした。
「ようし、僕も頑張ってピザ作るぞ!」
そんな会話を交えていた時だった。
「す、すみません!」
いきなり声をかけられ竜哉は振り向いたが、誰もいない。
「すみません、下です・・・。」
「下?」
そう言われ、竜哉は下に目を向けた。
「初めまして、僕『パタモン』っていいます。」
そこには、オレンジ色の体で大きな耳を持ったデジモンがこちらをじっと見つめていた。
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