二次創作小説(映像)※倉庫ログ

とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】
日時: 2016/01/03 02:21
名前: ショート ◆RNBm3A/DrQ

どうも!
初めましての方ははじめまして、知ってる方はこんにちは。
無名作者ショートですん!

今回はとんがりボウシの短編集みたいなのをやりたいなぁと思って、結局やることにしました。

知ってる人もいるかもしれませんが、実はカキコのとんがりボウシ小説の起源はわたしだったりします(笑)
ついでに言うと、その起源作品がこのほしぞら魔法学校なんですね。

ここでは挫折しちゃいましたが、今は別のとこできちんと進めております。
そして、その本編とはまったく関係なく、やりたい話を短くやっていきたいなぁと思ってます。


さて、恒例のルールでございます。


*いないとは思いますが、アップしたイラストの無断転載、二次加工、トレースなどはご遠慮ください。
*安定のgdgdです。ご注意ください。
*ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、わたしは気まぐれ女なので更新率は期待しないでください。それと、ネタに詰まったときは更新できません。
*短編集とかやったことないんで、上手くできる保証はありません。すいません。いや、そもそも小説がヘタクソなのですが。
*荒らし行為はやめてください。それに反応するのもやめましょう。
*正直言って、なんでもアリです。「こんなのとんがりボウシじゃねぇ」って思うようなところもたくさんあります。原作好きな人は見ないことをオススメいたします。
*宣伝行為はやめてください
*小説に関係ないコメント・雑談はやめてください。雑談は雑談掲示板でやってくださいね
*無駄レスやめてください


**重要:百合要素やホモ要素があります。苦手な方はブラウザバック

**重要2:女装ネタあります。苦手な方はブラウザバック


こんな感じです。
このルールを見て「いける!」と思った人はどうぞ先にお進みください。
万が一「だめだった」としてもわたしは責任を負えませんのでご了承ください。

あと、一応キャラクターの紹介はしますが、ここでやっていたものなので詳細は書きません(めんどくさいし←)


☆★キャラ紹介★☆ >>1


☆★参照記念イラスト★☆
*参照500突破記念 >>38
*参照1000突破記念 >>83 >>86
*参照1500突破記念 >>117
*参照2000突破記念 >>140 >>161
*参照2500突破記念 >>159
*参照3000突破記念 >>179 >>186
*参照3500突破記念 >>185
*参照4000突破記念 >>212 >>213
*参照4500突破記念 >>230
*参照5000突破記念 >>245 >>284
*参照5500突破記念 >>267
*参照6000突破記念 >>297 >>296
*参照6500突破記念 >>298
*参照7000突破記念 >>303
*参照7500突破記念 >>315
*参照8000突破記念 >>323

・参照100ごと記念イラストまとめ >>410

☆★番外変★☆
ショートコント  >>23
ショートコント2 >>40
ショートコント3 >>112


機械室DEきゅーあんどえー☆彡1 >>80


ほしぞら魔法学校検定 >>114


☆★よその子★☆
*カトレアちゃん(はる歌世さん*参照1800記念小説…新人さんとあさひくん)
*リルちゃん(マリさん)
*ルリちゃん(瑠璃さん)


☆★ストーリー★☆ >>409



スレ立て日:2013年3月23日 0:00

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45



Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.466 )
日時: 2019/04/24 14:53
名前: ショート ◆0MUWDC/0Dg
参照: ここからゆうき目線

――――それから一ヶ月の月日が経った。私は、変わらずクラスメートたちから嫌がらせを受けていた。入学当初よりヒドくなり、最近では先生がいる場所でも目を盗んで嫌がらせをされる日々。正直学校なんか行きたくないけど……お母さんを心配させるのは嫌だ……。

「ねぇねぇゆうきクンー、あっ間違えた女の子だっけーきゃははっ」
「何回間違えてるのー? カワイソーあははっ!」

私のことを呼ぶとき、この人たちは必ず“くん付け”してくる。もはや慣れてきたような気さえする……よく飽きないなぁ。
私に嫌がらせをしてくるのは基本的に女子ばかりで、他のやつらは見て見ぬふり。だからこのクラスの人たちとまともに話せたことがない。いつになったら終わるんだろう、こんなくだらない嫌がらせ……。

 *

――――休み時間。次の授業が体育なので、体操服を手に更衣室へ向かう。この学校は、小学校低学年でも男女別に更衣室があるみたい。とはいえ、男子は教室で着替えてるみたいだけど……。
女子更衣室のドアを開けると、中に数人の女子がいた。

「うわ、オトコオンナじゃん! ここ女子更衣室なんですけどー!」
「私はオトコじゃ……」
「うるさいなぁ、出てってよ! 教室で着替えろ!」

女子に突き飛ばされ、私はしりもちをつく。その隙にドアを思い切り締められてしまった。
……入ろうとしても、また同じことの繰り返しになりそうだなぁ。教室は教室で嫌だし……授業に間に合わなかったら困るから、トイレあたりで着替えよう。

――そのあと、私はトイレで着替えを済ませ体育の授業に向かった。今日の授業は体育が最後で、それが終わったら帰れる。体育の授業が終わった後、着替えにイタズラされぬよう、急いで教室に戻り、急いで着替えを済ませた。帰りのホームルームも終わり、やっと教室から解放された。
早足で帰宅していると、後ろから聞きなれた声が聞こえた。

「ゆうきちゃんっ!!」
「あさひくん……? 何?」

走って追いかけてきたのか、あさひくんは肩で息をしている。1ヶ月も無視してしまったのに……何の用だろうか。

「ゆうきちゃん、あのね。1組で……5組でいじめがあるって噂があって……それでその……いじめられてるのがゆうきちゃんじゃないかって言われてて……本当、なの?」
「――――……っ!? そ、そんなのあるわけないじゃん。私、みんなと仲良くしてるよ……!」

な、なんで1組にそんな噂が……! もしかして、更衣室でのこと、誰かに見られた……?
いじめられてるなんて、恰好悪いこと言えないよ……。
あさひくんの表情を見るに、きっと私のことを心配してくれているのだろう。けど、もし私に関わってあさひくんまでいじめられたら……そんなの、絶対に嫌だ!

「大体、あさひくんは1組で私のクラスに関係ないでしょっ! 余計な詮索とか、しないでよ! 大っ嫌い!!」

そう叫んで、私は走って帰った。
あさひくんがいじめられてしまうかもしれないなら、嫌われた方がマシだ――――……!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.467 )
日時: 2019/04/26 14:02
名前: ショート ◆0MUWDC/0Dg

あさひくんに関わるな、と言ってから約2週間が経過した。クラスメイトたちもほかのクラスでいじめが噂になっていることを知ったのか、あれ以来更衣室を追い出されることはなくなった。……が、教室内での嫌がらせは相変わらずであった。

「ねぇねぇゆうきちゃーん」

帰るための準備をしていたら、嫌がらせの主犯格の女子がニヤニヤしながら私の方へ向かってきた。

「……何?」
「ゆうきちゃんってさぁ、本当に女の子なの?」
「……そうだけど」
「だったらさ、証拠見せてよ」

そう言った瞬間、後ろからガバッと腕をつかまれた。
何をする気……!?

「いっつもスカートはいてるけどさぁ、スカートだけじゃ女の子ってわかんないじゃん?」
「はぁ……?」
「だから、ちゃんと脱いで証明してよ」

主犯格が言い終える前に、取り巻きが私のスカートを降ろそうとしてくる。
なんで……なんでこんなことされなくちゃいけないの……!

「何してるの!!」

その叫び声にクラスメイトはひるんだのか、掴まれていた腕がゆるんだ。その隙に急いで逃げた。
すると、目の前にいたのはあさひくんだった。

「ゆうきちゃん、大丈夫? ケガとかしてない?」
「う、うん……」
「ちょっとアンタ、なんなの!」
「え? 僕は1年1組のやえ あさひっていいます!」
「そうじゃないっ!!!!」

怒るクラスメイトを無視して、あさひくんは私に向き直る。

「ゆうきちゃん、なんでこんなヒドいことされてるって教えてくれなかったの?」

……そんなの、言えるわけないよ。あさひくんは心配性だし、いじめられてるなんて知ったら絶対に止めさせる……現にここにいるわけで。それが原因であさひくんがいじめられるなんて嫌だよ……!
何も言わない私を見て、あさひくんはクラスメイトに向き直る。

「なんできみたちはこんなヒドいことするの?」
「は? そんなの決まってるじゃん。名前ヘンでしょ。女の子なのに“ゆうき”って! 男みたい! 気持ちわるーい!」
「何言ってるの? ゆうきちゃんのお母さんが考えてくれた大事な名前をそうやってバカにして、嫌がらせするほうが気持ち悪いしヘンだよ!
 もしこれからもゆうきちゃんをいじめるなら、僕がそっくり同じことをきみたちにやってやるから!」
「なっ……!」
「それに、ほかの5組の人たちだって見て見ぬフリなんかして同罪だよ! なんで助けてあげないの? おかしいよ! 行こう、ゆうきちゃん!」

そう言ってあさひくんは私の手を引いて教室を出た。校舎の裏庭まで来て、あさひくんは私の方を向く。
私は、安心感とこれからの恐怖で涙があふれていた。

「なんで……なんでクラス違うのにあんなこと言っちゃうの? 私、明日からどうしたらいいの……っ」

違う、こんなことが言いたかったんじゃない。助けてくれたお礼が先なはずなのに……。それ以上に、迫りくる明日への恐怖の方が大きかった。
私が泣いていると、あさひくんがいきなり抱きしめてきた。

「ゆうきちゃん、なんで今までずっと黙ってたの? 僕、ずっと心配してたのに……そんなに頼りにならない?」
「そ、そういうわけじゃ…………! 私に関わって、あさひくんがいじめられたらって思ったら……」
「僕だって、ゆうきちゃんがいじめられてるなんて嫌だよ!」

あさひくんは、さらに強く抱きしめてくる。
きっと、本当に心配してくれてたんだろうな……あさひくんに嫌な態度をとってしまったのに……。

「もしまたいじめられそうになっても、僕が絶対ゆうきちゃんを助けるから! ゆうきちゃんのことを悲しませる人は僕が倒すよ! クラスが違ってても必ず駆けつけるから!!」
「あさひくん……」

そう言ってくれるのは本当に本当にすっごく嬉しい……。けど、なんか……すごく恥ずかしいっていうか……心臓がドキドキして、火照ってるような感じがする……な、なんで?
私、いったいどうしちゃったんだろ……。

「ゆうきちゃんは、僕の大事な人だから……僕がゆうきちゃんのことを守るよ!」
「――――……っ!!? あ、ありがとう……」

一気に体温が上昇したような感覚になる。
どうしよう……なんでか分かんないけど……あさひくんの顔が直視できないよっ!
本当にどうしちゃったのかな……?




――――私がこの感情を恋だと知るのは、もう少し先の話です……。


 *FIN*

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.468 )
日時: 2019/08/23 14:39
名前: ショート ◆.6fuTxk7mA
参照: あさゆうの次はてんショ

**10年前のネタを掘り起こす**

*―ショートSIDE―*

「――――でさ、校長のヤロー今度全科目のテストしようみたいなこと言ってたんだよね〜まじありえないんだけど」
「いつも思うけどゆうきその情報どっから持ってくるの……?」

平日の夕方、あたしはいつものようにゆうきのクッソ狭い部屋でお喋りをしている。正直人を呼ぶならもっと片付けてくれと思う。切実に。
人のこと言えるほど片付いてはいないけど、ここまで汚いのに人を呼べる精神は持ち合わせてない……!!!!

「まぁいいじゃんそんなこと〜そのへんは企業秘密よ。ってか話変わるけどさ! ショートはてんまをデートに誘ったりしないの? 好きなんでしょ?」
「は!? 何言ってんの!!?」
「いやいやだから〜、そのままの意味よ! てんまをデートに誘ったりしたことないの?」
「あ、あるわけないじゃん……」

話変わりすぎだし、いきなり何を言い出すのか。そんな度胸あるわけないじゃないか! ゆうきこそ絶対にあさひのことデートに誘ったりしないくせによく言うよ!

「えぇ? なんで? いつまでもそのままじゃずっと付き合えないよ? ためしに一回くらい誘ってみなさいよ!」
「ムリムリムリムリ!! ぜーったいそんなの無理だから!」

ゆうきはあさひに好かれてるからいいかもしれないけど、あたしはてんまに好かれてないもん! 普通に断られてみじめな気持ちになるだけじゃん……!
ずっと付き合えなくたっていいもん。そもそも、付き合えるなんて思ってないし……。

「やってもないのにムリって決めつけないの! それくらいいいじゃない。だいたい、かしこまってデートしてくださいなんて言わなくたっていいんだから、軽く誘ってみればいいのに。なんか口実作って二人で出かけたり遊んだりしたらそれはもう立派なデートでしょ!」
「か、簡単に言うけどさ……その約束のとりつけが一番ハードル高いじゃん! 最初からクライマックスだよ!」
「ふーん、ってことは別にデートしたくないわけじゃあないってことね?」

ゆうきがめちゃくちゃ嫌な笑顔を浮かべる。面白いオモチャ見つけた……みたいな笑顔。
これはなんかダメなやつだ……! 絶対に遊ばれる!!

「嫌とか、そういうわけじゃないけど……」
「なるほどねー、しょうがない。じゃあこのゆうきちゃんがショートのためにひと肌ぬいであげよう!」
「はあ? どういうこと?」
「てんまをデートに誘う作戦を、一緒に考えてあげるってことよ! 感謝しなさい!」

いや別に頼んでないんですけど……ていうか、デートに誘うこと前提!?
絶対ムリだって〜〜〜!!!!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.469 )
日時: 2019/09/26 15:47
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: トリップがいつも思い出せない

「――よし、じゃあ何を口実に誘おうか〜」
「ちょっと待ってよゆうき、本気なの……?」
「当たり前じゃない!」

勝手に考えるのはいいけど、それを実行するのはあたしなんだよね? ちょっと意味分からないんだけど……。
第一、てんまと二人きりで出かけるなんて恥ずかしすぎて無理だよ……!

「あ、そうよ! さっきのテストのやつを口実にすればいいじゃない。今度全科目のテストがあるから、杖魔法で勝負しようって誘うのよ! それだったらデートするって気負わなくてもいいじゃない?」
「た、確かに……それだったら言えるし、当日もそこまで緊張しなくてすむかも……」
「あたしってば天才ね! あ、それとせっかく勝負するんだったら罰ゲームとかもいいんじゃない? 負けた方が勝った方のいうこときく! シンプルでしょ?」
「罰ゲームもやるの!?」
「その方が勝負感あるでしょ! はいけってーい! さぁとっととてんまの部屋に行け!」

思いきり背中を突き飛ばされ、ゆうきの部屋を追い出される。
ほ、ホントにやんなきゃいけないの……?

「約束できなかったら、あたしがてんまに『ショートはてんまのことが好き』って言っちゃうからね!」
「ちょっと! それだけはホントにやめて!」
「だったら頑張っててんまを誘うことね!」

それを言われるくらいならどうにかしててんまを誘った方がマシだ……!
あたしは意を決しててんまの部屋に向かった。


  *


「て、てんまー……いる?」

てんまの部屋のドアをノックしてみる。すると、残念ながら部屋にいたようで、普通に出てきてしまった。
いなかったらよかったのに……!

「何か用か?」
「あ、あのさ! 今度校長が全科目のテストをしようとしてるらしいんだよね」
「定期テストでもないのになんでそんな情報があるんだよ……」

それはホントにそう思う。でもあたしが直接聞いた話ではないし!
情報源はゆうきに聞いてほしい……。

「と、とにかく! テストがあるらしいから、杖魔法で勝負しよ! おまじないと魔法語はあたしもてんまもお察しだし」
「お察しとか言うなよ悲しくなるだろ!!」

でもお察しだよ! 常にあたしもてんまも赤点ギリか赤点だし!
いたずら目的の杖魔法くらいしかできない!

「ていうか……勝負って何するんだよ」
「うーん、まぁかみなりの魔法でいいっしょ! 三本勝負で負けた方が勝った方の言うこと聞くっていう罰ゲーム付きで!」
「……まぁ、いいけど」
「じゃあ今度の日曜日ね! どうせヒマでしょ! 絶対勝っててんまにかめやの怪しいアイテムおごってもらお〜」

半ば無理やり約束をとりつけて、逃げるようにてんまの部屋の前から走り去る。
ゆうきに言われてとりつけたけど……でもやっぱ、ちょっと楽しみかもしれない……!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.470 )
日時: 2019/10/08 14:37
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: ビビの口調がまったく思い出せないのでテキトー

 *―てんまSIDE―*


「じゃあ今度の日曜日ね! どうせヒマでしょ! 絶対勝っててんまにかめやの怪しいアイテムおごってもらお〜」

ショートはそう言って足早に去って行った。
……っていうか、あれ? これってもしかして二人っきり的な……? え、これってデートみたいなやつ?

「ってそんなわけないか……」

そういう雰囲気でもなかったし……オレ一人で浮かれるのもアレだよな……。ていうか、アイツはそういうの気にしないタイプなのか?
いや、でも……ただの杖魔法の勝負かもしれなくても……オレ自身は、やっぱり、嬉しい、かな。
どうせ勝負するなら、勝って一緒にいる時間延ばせないだろうか……。そんなことを考えながら、当日を楽しみに待つのであった。


 *

――――日曜日、当日。普段は休日は寝過ごすが、今日のオレは違う。目覚ましよりも先に目を覚まし、出かける準備を整えている。
今日は待ちに待った、ショートと杖魔法の勝負――……いや、デートの日だ! アイツがどう思ってようと、オレはそう思っていようと思う!

「あ、てんまおはよー! 絶好の勝負日和だね!」
「勝負日和ってなんなんだ……」
「いいじゃんなんでも! とりあえず、海でいい? 広いし!」
「あー、確かにそうだな……じゃあ海行くか」

割と休日は寝起きの悪いショートだが、こいつも今日は寝過ごさなかったようだ。こいつの場合ただオレに勝って罰ゲームやらせたいだけな気がするけどな……。
オレとショートは、他愛もない話をしながら海へ向かい、魔法使いに変身する。

「じゃあこの前言ったとおり、かみなりの魔法で三本勝負ね! 負けた方が勝った方の言うことをきく! いい?」
「ああ。絶対勝ってやる!」
「臨むところ!」

――こうして、オレたちの戦いは火ぶたが切られた。


  *


三本勝負をした結果、ギリギリでオレが勝つことができた。

「あーあ、負けちゃったー。で、罰ゲーム何にするの?」

ショートがしぶしぶ、といった感じでオレに問いかけてくる。
今日が来るまでは、もしこの勝負に勝ったらどうやって一緒にいる時間を延ばそうか……なんて考えていた。が、正直さっきからずっと気になってたことがあるんだよな。

「その前に一つ聞きたいことがあるんだけど……さっきから思ってたんだけど、なんでお前は休日まで制服なんだ?」
「え? だってあたしこれとパジャマしか持ってないもん。パジャマで外に出るわけにもいかないし……制服オンリィ☆なの!」
「は?」

何言ってるんだコイツは……一応中学生くらいの年齢なのに制服しか持ってねーのかよ!
さすがにドン引きだよ! ゆうきですら制服以外の服着てるの見たことあるぞ!

「わかった、じゃあ罰ゲームは今からお前の制服以外の服を買いに行く、だ!」
「ええーっ何その罰ゲーム! 意味分かんないんですけどーっ!」
「うるせぇ! 負けたんだからゴチャゴチャ言ってねーでついてこい!」

オレは嫌がるショートの腕を引いて、スマイル・ビビに向かうのであった。

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.471 )
日時: 2019/10/17 12:31
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: ネタがない!!!

「いらっしゃいませ〜!」

ビビの甲高い声が店内に響き渡る。クッソ嫌そうな顔をしたショートを引き渡し、適当に服を見つくろってほしいと頼む。

「かしこまりました〜! とびっきり可愛くしますね!」

そう言ってビビはショートを試着室につれこんだ。
それにしても制服しか持ってないって……ヤバいだろ! オレは制服の方がイヤだからあいつの思考がまったく分からん……。
そんなことを考えてたら、試着室のカーテンが勢いよく開いた。

「お待たせしました〜!」

笑顔のビビの後ろからおどおどしたショートが出てくる。
トップスは暗い赤のニットで、ボトムスは白地に花柄がプリントされた可愛らしいフレアスカートだった。

「どっ、どうかな……」
「え、いや、まぁ……いいんじゃないの」

いや、バカかオレは! ここはもっと褒めるとこだろ!!
正直めっちゃ似合ってるしめっちゃ可愛いと思うのに! 今のオレは世界一のバカだ!

「て、てゆーか……お前私服持ってないんだからそれだけじゃだめじゃないか? 他のも着てみたら?」
「えぇー、めんどくさ……」
「ぶつくさ言うな、負けただろ!」
「はぁーい……」

ホントはただオレが他の格好を見てみたいだけではあるが……いい感じのいいわけができたのではなかろうか。
――その後、ショートはカジュアル系からモード系などいろいろな服を着させられていたが、すべて可愛くて似合っていた。
今日ここに来てよかった……!

「一応いろいろ着てみたけど……あたしじゃどれがいいか分かんないからてんまが選んでよ」
「え、オレ?」

そう言われてオレは先ほど試着していたところを思い返してみる。
――が、正直すべて似合っていたし、めっちゃ可愛くて決めきれない。

「――よし、じゃあ全部だな」
「は!? 何言ってんの!? あたしそんなにお金持ってないしムリだよ!」
「いや、だからオレが払う。お前は気にするな」
「何を言ってるの!!? さすがに全部はだめだよ!」

ショートが横で騒いでいるが、オレは気にせずそのまま支払う。
制服がイヤなわけではないが、今後この私服姿の可愛いショートが見れるなら正直惜しくない……!

「ほんとに払っちゃった!?」
「別にオレが買いたいと思ったから買っただけだ」
「あ、あり……がと……」

ほかの服は袋につめてもらい、ショートは買ったうちのひとつを身に着けて店を出た。
――――そういえばオレ、さっき似合うとか可愛いとか、ちゃんと言ってないな……でも正直今更言いづらいし……。オレってほんとにバカだな……。

「あっ、そうだこれから学校に忍び込まない? 抜き打ちテストの内容見れるかも!」
「お前マジか」
「よしっ、行こう!」

ショートはオレの腕を引っ張り学校へ走っていく。
こいつのこのへんな行動力……ほかのとこに活かしてくれよ!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.472 )
日時: 2019/10/30 09:38
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: ネタがない!!!

「おわっ、休みなのに学校あいてる! 不用心だな〜」

そんなことを言いながらショートが扉を開く。確かに不用心……。
ていうか、休みの日って先生も学校来てないのか?

「てんま、中真っ暗だよ……電気ってどこある?」
「いや、知らねーけど……って、近くにあるやつじゃないか?」
「あ、そうっぽいね! ……点いた! よし、職員室行ってみよー!」

ショートはさっさと職員室の方へ行ってしまう。
オレも慌てて追いかけ、職員室の中へ入る。

「うーん……置いてない……」
「まぁそう簡単には見つからねーだろ」
「仕方ない……リカルド先生の机でも漁ろうかな」
「なんでリカルド先生?」
「なんか弱みとか握れないかなって……魔法語ムリだし……」

すげーこと言うなコイツ! 授業は諦めるのに職員室漁りは諦めねーのかよ!
いやでもオレも魔法語はムリだしな……ていうか、先生が机に何入れてるのかも気になる。
顔面は怖いけど意外と可愛いもの置いてたりして……。

「授業の資料とかそんなんばっかり……って、ん? なんかマルヒって書いてある!」
「わざとらしくないか……?」
「いいじゃんいいじゃん! 見てみよーよ!」

わくわくしたショートがマルヒと書かれた缶ケースを開く。その中には大量のエ○本とア○ルトビ○オやア○ルトグ○ズなんかが入ってた。完全にR18……。
先生は学校になんつーもんを持ってきてんだ!!
ショートの顔がみるみる真っ赤になり、しまいにはオレに向かってエ○本なんかが入った缶ケースをオレにぶつけてくる。

「サイッテー! ありえない! てゆーかキモイ!!」

缶ケースの中身がオレにバサバサバサーッとオレに降りかかってくる。
その瞬間我に返ったのか、ショートが慌てて謝ってきた。

「ご、ごめんてんま! 中身がキモすぎて投げちゃった……」
「いや、別にいいけど……散らかった中身どーすんだこれ……」

辺りにはエ○本やらグッズやらが散らばっている。
エ○本とかア○ルトビ○オはともかく、グッズとか……あんま触りたくないな。

「うっ……あたしが片付けるよ。てんまは先に戻ってていいよ」
「いやいやオレもやるよ。グッズとか使用済みだったらヤバいだろ」
「しよっ……!? って、リカルド先生にそんな相手いないでしょ! こんなの持ってるだけでもビックリだし……」
「いや世の中には夜の店とかあるだろ……」
「た、確かに……。もうリカルド先生のこと直視できないよ……」
「激しく同意だ……。とりあえずトイレからグッズをつかむためのトング持ってくる」
「う、うん、ありがとう」

オレはトイレからトングをとり職員室に戻る。
それにしても……なんで学校に置いてんだ? 普通こんなとこで見ないだろ……。何考えてんだ先生は……。

 *

すべて片付け終わる頃には、すでに日が沈みかけている時間帯だった。
意外と一日ってあっという間だな……。

「わぁ、もう夕方かぁ……早く帰らないと!」
「……だな」

オレとショートはまた他愛もない話をしながら学生寮へ戻る。
またこうやって出かけたりできたらいいのに、なんて思った。でも、思うだけじゃダメだ。
思ったことは、言わなきゃ伝わらないし……。
もうすぐ学生寮、というところでオレは立ち止まる。

「……? どーしたのてんま、帰らないの?」
「いや、オレお前に言ってないことがあるなって思って……」
「ええー? なに?」
「さっき試着してたやつ、全部似合ってた……し、可愛かったから」
「へっ……!?」
「だから、その……買った服着て、またどっか遊びに行こうぜ」
「えっ……と、うん、また遊ぼう……!」

……今度は、オレから誘ってみようかな。


 *fin*

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.473 )
日時: 2019/12/23 14:53
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: 次はあさゆう+ショート

 **やきもち?**


 *―ショートSIDE―*


――――7月下旬の昼下がり、ほしぞら魔法学校にはいつも通り(?)客人が来ていた。
いつもと違うところと言えば、今日はゆうきがいないというところ。

「あさひ、どうしたの? 今日はゆうきいないのに……」
「ゆうきがいないと来ない人みたいになってない!?」
「実際今までそうじゃん……」

今までゆうきがいない時に来たことがあっただろうか。いやない。絶対にない。

「まぁ確かにそうかも……でも今回はショートに用があって来たんだよ!」
「え、あたし?」
「うん。来月ゆうきの誕生日があるでしょ? サプライズでお祝いしたくて……お買いもの、手伝ってほしいんだ」

結局ゆうきの話である。いやまぁあさひといえばゆうきみたいなところあるからね……通常運転なんですけどね……。

「それはいいけど……なんであたしも行くの? あさひが選んだ方がゆうきも喜ぶと思うけどな」
「うーん、僕は女の子の好みとかよくわからないからさ。ショートも一応女の子だしと思って」
「一応って! 一応って!! 失礼じゃない!!?」
「あははごめんごめん。とにかく、女の子からの意見もほしくて」

まったくー、お願いしに来てるのになぜ貶すのか! でも冷静に考えたらあたし世間一般の女の子の好きなものとかよくわからない気が……。
あ! でもゆうきは世間一般の女の子とは言えないしあたしでいいのか!

「で、いつ行くの?」
「8月の一番最初の日曜日はどう?」
「うーん、その日だったらいいよ!」
「じゃあ悪いんだけど、その日にApple魔法学校に来てくれないかな? デパートが開く時間帯くらいでお願い!」
「いいよ! でもなんでそっちの魔法学校に?」
「こっちだったらゆうきに見つからないでしょ? 見つかっちゃったらサプライズにならないよ〜
 ってわけで、ゆうきに見つからないように来てね!」
「確かにそうかも……分かった、じゃあ8月の一番最初の日曜日ね!」

あさひって勝手に何も考えてないタイプの人だと思ってたけど意外と考えてるんだね!
それにしても、Apple魔法学校ならゆうきに見つからないって言い切るってことはゆうきはあさひのところに全然いかないってことなのかな……。
なんかそれはそれでさびしくないのかな、あさひは……。
でも、他人の人間関係にあたしがあれこれ言うべきじゃないよね! あさひに満足してもらえるように頑張らなくっちゃ!


 *


――――時は経ち、8月の第1日曜日……あたしはコソコソと、音をたてないように自室のドアを閉める。
そう、ゆうきに見つからないため……というより、よく考えたら学生寮の誰にも見つからないようにした方がいいかもしれない! 行先聞かれたら困るし!

「……よし、誰も見てないよね……!」

周りに誰もいないことを確認し、始まりと終わりの扉を開く。
頑張っていいもの選ぶぞー!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.474 )
日時: 2019/12/26 12:23
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: やるやる詐欺…

Apple魔法学校の学生寮に着いたあたしは、真っ先にあさひの部屋へ向かう。
よく考えたら、あさひの魔法学校って全然来たことないなぁ……まぁ作りとかはほぼほぼ変わらないけど!

「あさひー、来たよ!」
「あっ、ショートおはよう! わざわざゴメンねー……って、なんかいつもと見た目違くない?」
「あっ、あー……これは変装のつもりってゆーか……あんまりここ来たことないから意味ないかもだけど……あたしってバレないように?」
「あはは、そういうことかー! なんかごめん……でもありがとう!」

普段は結っている髪の毛をおろし、この前買った服を着てみたのだ。
自分的には、パッと見ではあたしって分からないんじゃないかな……!? という感じの出来である。
全然来たことないとはいえ、来たことはあるからね……!

「じゃあとりあえずデパートに行こうか!」
「うん! なんかいいもの売ってるかなー? ゆうきとてんまを確実に起こすグッズとか……」
「それはどんな魔法を使ってもムリなんじゃ……?」

魔法ですら……!? ていうか、あさひにすらそんなことを思われてる2人って……。
しいて言うならりんねを召喚するくらいだけど、りんねは朝忙しいからなぁ……ていうか、だからあたしが起こしてるわけだし。
2人の夜更かしには困ったもんだよ。

「おおー! デパートついた! ほしぞら魔法学校のとこと全然変わんない!」
「おんなじデパートだからね……とりあえず中入ろう」
「そうだね!」

ハロゲンデパートの中に入ると、なんか高級そうな音楽が流れている。このへんもほしぞら魔法学校の近くにあるデパートと一緒だな!
でもやっぱ置いてるものは違うよね!

「あさひって普段どういうもの買うの〜?」
「ええー……どうだろう、デパートだったらやっぱCDとかかな? あとは楽器とか……」
「そっか、そうだよねーあたしもそんな感じかな! あんま頻繁に家具とか買うのめんどくさくて……」
「僕も模様替えとかあんまり好きじゃないかも……集めるのもめんどうだし」
「あはは、変なとこ気が合うね!」
「確かにね! あっ、これとかどう?」

あさひが指差したのは、装飾がゴテゴテした感じのナゾの人形……しかもなんだか不気味な雰囲気を醸し出している。
あさひって……プレゼント選ぶ才能皆無?

「い、いや……これもらって喜ぶ女子この世に存在すんのか? っていうレベルのもんだよこれ……」
「えっ、そうなの!? 僕はこの不気味な感じが可愛いなぁと思ったんだけど……プレゼント選びって難しいね」

そういう次元の問題か!? ていうかあさひが不気味って言ってるじゃん! なぜそれを彼女に渡そうとするかな!?
最初はあさひが一人で買った方がいいと思ってたけど……やっぱりあさひにプレゼント選びは無理だね!!

Re: とんがりボウシ 〜ほしぞら魔法学校より〜【短編集】 ( No.475 )
日時: 2020/02/12 12:24
名前: ショート ◆8YNGNe.A5.
参照: 書き溜めできん

「でもゆうきへのプレゼントかぁー……どんなのがいいのかなぁ。あたし的には部屋の片づけしてほしいから掃除機とかでいい気がするけど」
「たぶん掃除機なんかあげても使わないよ……」

それは言えてる。間違いなく使わないわ! 掃除機がホコリかぶりそうだよね!
でも、ゆうきって何が好きなのかな……人に嫌がらせすること以外になにか好きそうなことってあったかな?

「もうさー、テキトーにあさひがゆうきに着てほしい服をコーデして買ってあげればいいんじゃない?」
「なんかプレゼントに服ってパパ活感ある気がするんだけど……!」
「た、確かに……えー、じゃあどうしたらいいんだ……」

なんか難しいなこういうのって……そもそも世の中の男性は恋人にいったいどういうものをあげるんだろうか……そういう経験ないし分からない……。

「あっ、じゃあこれでいいんじゃない? このオルゴール! めっちゃキレイじゃん!」
「わぁ、本当にキレイだね! 大きすぎないし、サイズ的にもちょうどよさそう!」

そういってあさひはニコニコしながらオルゴールのお会計をする。
なんとかよさげなのが見つかってよかったー! 音楽は嫌いじゃなさそうだし、悪くはないよね? 楽器はたくさん持ってたし……。

「ショートのおかげでいいのが買えたよ! ありがとう!」
「どういたしまして。そういえばケーキとかはあげないの?」
「あっ、そうだよね! 予約していこうかな……」
「じゃあ行ってみよ!」

売り場を移動し、ケーキ屋さんにやってくる。ショーケースに入ったケーキはどれもすごく美味しそうだ。
なんだったらあたしが食べたい!

「そういえば、前にりんねがケーキを作ってくれたんだけど、そのときゆうきが白いケーキよりもチョコケーキのほうが好きだって言ってたかも」
「そうなの? じゃあチョコレートのやつにしようかなぁ」

あさひがケーキの予約を終え、あたしのところに戻ってくる。

「予約してきたよー! そろそろお腹すいたよね、何か食べる?」
「あっ、じゃあラーメン食べたい! 海いこーよ!」
「いいけど……なぜラーメン……?」
「最近食べてなかったなーって思って! さっ、行こ!」

あたしはあさひの腕を引いてデパートから海へ駆けていく。
暑い中熱いもの食べるのちょっとアレだけど……。たまにはそういうのもいいよね!

「ひげまる! しょうゆラーメン1つちょーだい!」
「ひげまるて……あっ、僕はみそで」

ひげまるが苦笑いをしながら注文したラーメンを作る。
しまった、ほしぞら魔法学校いるときのノリで頼んでしまった。ほしぞら魔法学校では友達みたいなもんだからなぁ……。なんか面白いウワサ流れてないか聞くためにしょっちゅう通ってるし。ラーメンは食べてないけど。

「二人は仲良しだねぇ、恋人同士なのかい?」
「えっ! 違うよ! あさひにはゆうきっていうゴリラみたいな彼女がいるよ」
「ご、ゴリラみたいなって……ひどいよショート!」
「あっごめんごめん。日頃の恨みが……」

昨日もゆうきにイヤガラセされたんだよね!
ほんと、あさひはゆうきのどこが好きなのかなー

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