二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ロックマンエグゼ〜女子高生主人公〜
- 日時: 2013/08/16 21:39
- 名前: アマガミ (ID: iKemwK0t)
初めまして、アマガミと申します。
今回、『ロックマンエグゼ』の二次創作を書いていこうとおもいます。
完全な趣味のものとして書いていくつもりなので暖かい目でお願いします。
※ですが色々と好き嫌いが分かれる作品になると思われますので、注意書きは必見です。
【注意書き】
・この小説は『ロックマンエグゼ』の主人公、光 熱斗の成り代わり小説です。
・光 熱斗は『出ません』。
・そしてタイトル通り、主人公は女子高校生です。
・主人公、もはや別人です。
・ストーリーはアニメ沿いでおこないます。
・恋愛要素も出てくる可能性があります。
このような小説なので
・キャラが出ないなんてありえない!
・『ロックマンエグゼ』のイメージを壊すな!!
等の方々はお読みにならないことを強くお勧めします。
※この小説に出てくる“光 熱斗”の外見については各自、お好きにご想像してください。ここでは内面(性格)のみ表記します。
・普段は若干軽めな性格、でも奥底には熱血な部分も持つ。
・表情や仕草に色気がある。
・よく言うと面倒見がよく、悪く言うと過保護(人間、ナビ問わず)
・年下に対して、とことんまで子ども扱いする(悪気はない)
・同年代の友人と一緒だと、テンションが高くなり、箸が転がっても笑う。下ネタもしゃべる。
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- プラグイン!ロックマン 1 ( No.1 )
- 日時: 2013/08/16 21:46
- 名前: アマガミ (ID: iKemwK0t)
『ウオォォ!!』
立体ホログラムが取り付けられた最新ゲーム機の上で一体の“ネットナビ”が雄叫びをあげた。
するとその上に《WIN》の文字が浮かび、そのネットナビ“ガッツマン”の勝利が宣言された。
「ガッツマンつよーい。やっぱり標準ナビじゃ敵わないかぁー」
秋原高校の制服に身を包んだ少女がパチパチと拍手を送る。
彼女の名前は“光 熱斗”。男のような名前だが、れっきとした女性だ。
熱斗は今の今までガッツマンとネットバトルをし、負けた標準ナビのオペレーターだ。だが熱斗は全く悔しがっていなかった。
その逆にギリギリと悔しそうに歯軋りをしているのは勝ったガッツマンのオペレーター"大山 デカオ"の方だった。
「熱斗!お前まーた手ぇ抜きやがったなぁ!!」
「違うよ、あなたたちの実力だよー」
ビシッとデカオに指を指された熱斗は気にする事もなくゲームから端子を抜き、帰り支度を始める。
「もう一回だっ!」
「残念、私はこれからデートです」
「相手なんかいねーくせに!待てこらー!!」
「あははー、高校生がいつまでも付き合ってられるかー」
いつも着用しているローラーシューズを走らせ、ゲームセンターを後にする熱斗。
後ろからはデカオの怒鳴り声が響き渡った。
※
「熱斗さーん!」
「んー」
熱斗が後ろを向くと、お隣りに住む少女"桜井 メイル"がダッシュボードで追いかけてきた。
熱斗はスピードを緩め、メイルと並んぶ。
「熱斗さん、さっきの試合、惜しかったですね」
「ありがと、メイルちゃん」
熱斗は高校生、メイルは小学生。
歳は離れているが、この二人は仲のよい友人だ。
「でもやっぱり手、抜いてましたよね、オペレーションの腕は熱斗さんの方が上だったもの」
仲がよいからこそ、率直なメイルの感想。
「でもねー、あのまま戦っても多分負けてたし。無理に戦ってナビがボロボロになるよりさっさと終わらせた方がいいじゃない」
デカオには悪いけどね。熱斗はそういって笑う。
デカオがじだんだを踏んで悔しがる姿を思い出してメイルも笑う。
「フフ!…でも標準ナビであそこまで戦えるなんて凄いですよ…あ、」
アラーム音が鳴り、メイルはPETを取り出す。
PET画面にはピンク色のナビがメイルに習い事の時間を伝えている。
「こんにちは、"ロール"」
『こんにちは、熱斗さん!』
ロールはメイルの持ちナビだ。オペレーターに似て愛らしい姿をしている。
「…熱斗さんもカスタムナビにしたらいいのに」
「んー?」
メイルは不思議だった。
熱斗がもしカスタムナビを持てばネットバトルは負けなしだろう。
それだけの実力を熱斗は持っていることをメイルは知っていた。
熱斗は少し考えてから、
「あんまり興味がないから」
それだけ答えた。
※
メイルと別れた後、熱斗は公園に寄りPETの整備をしていた。
だが何かとエラー音が響き、全く作業は進まない。
「あーあ、もういいや」
ふぅ、と息をつく。
公園で遊ぶ子供達を眺めていると、目の前に魚が落ちてきた。
「うわっ!!」
熱斗はとっさに魚から体を避ける。
「なーんだなんだ?不景気な面しやがってー!」
「やーっぱりマサさんか!」
魚を投げてきたのは魚屋の店主"マサ"だった。
マサはこのインターネット時代に珍しいアナログ人間で、熱斗の知るなかで唯一PETを持っていない人物だ。そして熱斗の知るなか一番の人情溢れる人でもある。
「まーたデカオの野郎に付き合ってたんだろう。ほら、熱湯バトルとかいう…」
「熱湯バトルじゃなくてネットバトルですよー、ネットナビを戦わせる…」
ビチビチとイキの良い魚を片手に熱斗はマサにネットバトルのことを教えていると、後ろの車道を消防車がけたましくサイレンを鳴らしながら過ぎ去って行った。
「また連続発火事件か?」
「家のレンジが火を噴くってあれ?」
最近どのニュースを見てもこの事件のことばかりだ。
一月ほど前から突如、様々な機種のレンジから火が噴くという騒動が起きている。酷い所は家が全焼したらしい。
「(あの方向は家じゃないな…)」
消防車の行く先を確認して、当事者には悪いが熱斗は心の中で安堵する。
「おっと、こうしちゃいらんねぇや。熱斗、その魚はやるよ。摂れよ、カルシウム」
マサは何かを思い出したように自転車に乗り、走りだした。
熱斗はマサから貰った生魚を見つめる。
彼女はこれがマサなりの励まし方なのだと知っている。
「あばよ!熱斗!」
「ありがとうございまーす」
聞こえたか分からないが、お礼を言った。
- プラグイン!ロックマン 2 ( No.2 )
- 日時: 2013/08/16 10:02
- 名前: アマガミ ◆hzKqeduFDE (ID: iKemwK0t)
熱斗の母"光 はる香"にマサから貰った魚を渡すと、夕食時にはおいしい煮付けになっていた。
食後のお茶を飲みながら、母との他愛のない話をしていると、やはり話題は例の発火事件のことに。
「怖いわねー、今週に入ってもう10件以上よ」
「コンピュータの暴走が原因らしいけど、ウチは大丈夫?」
お茶をすすりながら尋ねてみる、はる香は一応、業者の人に見せたらしい。
だが、熱斗はあまり安心した様子はない。一日の中で一番家にいる時間が長いはる香のことが心配なのだ。
だが当のはる香はそれ程心配していないようで。
「あ、そうそう、パパからあなた宛に郵便が届いてるわ。はいこれ」
「郵便?メールじゃなくて?」
熱斗の父"光 祐一郎"は世界中を飛び回る冒険家であり、そして名の知れた科学者でもある。
今は家族と離れ、様々な未開の地を巡っている。
「はるばるボルネオからよ」
はたしてその地名は地球儀に載っているだろうか。そんなことを思いながら封筒を開いてみると、中から一枚のROMディスクが入っていた。
「これは…………………なんだろ?」
「熱斗ー、お茶のおかわり入れたわよー」
「はーい」
祐一郎から送られてきたROMディスクはしばしの間放置されることになった。
※
部屋に戻った熱斗はROMディスクの中身をPETにインストールし始めた。
インストールの最中、熱斗は父のことを思い出していた。
最後に会ったのは随分昔だ、そのとき祐一郎とした会話は…。
『熱斗、熱斗ももう高校生だ。そろそろカスタムナビを持ってもいいんじゃないか?』
『んー…別にいいよー。これといって、こういうナビがいいっていうイメージもないし』
『そうか…、じゃあ父さんが考えよう!完成したらデータを送るよ!』
『いや別に『それじゃ熱斗、母さんをよろしく頼むよ!』ちょ、父さーん!』
だった…。
「(もしかしてこのディスクのデータって…)あれ?」
PETへのインストールが完了されたようだか、PETの画面は黒いまま。
再起動してみれば、いつもの見慣れた標準ナビが現れ、PETが更新されたことを告げた。
PET内に他に変わった所はない。
『これから最適化を始めます。最適化終了まで30分かかります。』
「それだけ?」
『それだけです』
「ああ、そう…(やっぱりただのデータディスクかな…)ま、あとよろしくね、私寝るわ」
『はい』
※
夜、すべてが静まりかえった時間、熱斗の意識がぼんやりと戻った。
無意識に顔をPETの方へ向ける。
するとそこには正に今、標準ナビのデータの変更が行われていた。
再び意識が沈んでいく中で、熱斗はぽそりと呟く。
「………ありがとう……」
今まで、いろいろ、本当に。
標準ナビの表情が微かに微笑んだように見えたことを、眠りに落ちた熱斗が知るよしもない。
※
熱斗は元来、朝にめっぽう弱い。
本人も家族もそれをわかっているためか、もはや自ら起きるということを放棄しているし、はる香もよっぽどのことがない限り起こしに来ない。
目が覚めるまで、気にせず延々と眠り続ける。
だが今日はいつもと勝手が違った。
『…くん、…っとくん、熱斗くん!起きて熱斗くん!』
誰かが熱斗を起こそうとしている。
そこらの目覚まし時計の比にならない音量に、さすがの熱斗も顔を歪める。
「あ〜〜〜………、うるさいなぁ!誰だ、さっきから!!」
熱斗がついに我慢できず、起き上がる。
熱斗は声の主にぶつけてやろうと、枕を構えるが、PETを見てその動きを止めた。
PETの中には見たことのない青いナビが、同じく熱斗を見て固まっている。
「…君は?」
『…僕は"ロックマン"。熱斗くんのパパにプログラムしてもらった熱斗くん専用のオリジナルナビ………なんだけど……』
「だけど?」
ロックマンは恐る恐る口を開く。
『光…熱斗"くん"?』
「光 熱斗"ちゃん"です」
部屋に軽く沈黙が流れる。
ロックマンの顔が身体の色と同じようにみるみる青くなり、慌てて謝りだした。
熱斗はその姿を見て笑い出す。
「いーよぉ、気にしなくて。男みたいな名前だもの、初対面の人は大抵間違えるから。それにしても…」
『え…?』
熱斗はロックマンをまじまじと見つめる。
『……///』
ロックマンは少し照れたように固まる。
だが、
「随分と子供のナビを送ってきたね、父さんは」
会って数分でロックマンの自尊心は軽く傷つけられた。
「同じぐらいの年齢設定されたナビが来ると思ったんだけど…。君、ロールちゃんと同じぐらいでしょ?」
『ロールちゃん…?』
「ロールちゃんってのは私の友達のナビで…」
ロックマンは不安になっていた。
祐一郎から熱斗の話を聞いた時は期待に胸を膨らませていたが、実際に会ってみたら男の子だと思っていたオペレーターは明らかに年上の女の子…というより、女性だ。
確かに彼女から見たらロックマンは子供型だろうけど、まさか会ってすぐに言われるとは思ってなかった。
『(僕…、ちゃんとナビできるかな……ん?!)』
ロックマンの目が熱エネルギーを感知した。
それは尋常な量なものだ、一般家庭にこれだけの熱を出す機械はありえない。
『様子がへんだよ!熱斗く…熱斗ちゃん!』
「いや、言い慣れなかったら別に…え?」
「きゃあぁぁ!!」
はる香の悲鳴が家に響く。
「母さん!?」
- プラグイン!ロックマン 3 ( No.3 )
- 日時: 2013/12/15 22:27
- 名前: アマガミ ◆hzKqeduFDE (ID: iKemwK0t)
「母さん!?どうしたの?…うわっ!!」
キッチンでは凄まじい勢いでレンジから炎が噴き出していた。
「熱斗!レンジが突然…!」
「………っ!…えぇ?!」
熱斗はすぐさまに消火器で炎を消そうとするが、炎は消しても消しても噴き出してくる。
しかも吹き出すたびに火力が強くなっているようだ。
「コンピューターの暴走?うそぉ!」
『熱斗ちゃん!熱斗ちゃん!僕をレンジにプラグインして!僕がコンピューターの中を調べてくる!』
「え、君が?」
熱斗はレンジを見る。
レンジの中は明らかに普通じゃない。
その中にこのロックマンを送り込んでよいものかと悩むが、炎は待ってくれない。
レンジそのものが爆発するのも時間の問題だろう。
熱斗はもう一度レンジに強く消火器を噴きかけ、PETから端子を引き抜く。
「しょうがない、危ないと思ったらすぐプラグアウトするからね!
…いけっ!ロックマン!!」
※
『…これは!』
コンピューター内では大量のウイルスたちが破壊活動を行っていた。
「コンピューターウイルスが?」
『レンジの中で大暴れしてるんだ!でもこのウイルスさえやっつけちゃえば…!』
そう言ってロックマンはウイルス退治にかかる。
一体一体を確実に、ロックバスターでデリートしていく。
その戦いぶりに熱斗は驚いた。
「(こんな小さいナビが…。)」
大した時間もかからず、ウイルスは全てデリートされた。
ロックマンはダメージも受けず、無傷。
ロックマンをPETに戻し、熱斗は絶賛する。
「すごーい、ロックマン!君、体は小さいけど強いのね!」
『えへへ…///』
先程は子供型だと言われてしまったが、熱斗に褒められロックマンは嬉しそうに笑う。
「それによく見たらかわいいしー!」
ずこっ
熱斗は褒めたつもりだろうが、その後ロックマンはしばらくむくれていた。
※
「かわいー!ロックマンっていうのー?」
「熱斗、ようやくカスタムナビ手に入れたと思ったら、子供型じゃん。ショタ?ショタ好きなの?」
「お前と一緒にすんなー」
むくれたまま熱斗に高校に連れて来られた訳だが、ロックマンは戸惑っていた。
わかってはいたが高校には熱斗と同い年の人たちばかりであり、同じようにナビたちも年齢設定が高い。
『ちっせぇー』
『かわいー、わからないことがあったら、何でも聞いてね』
先輩ナビたちにそれからロックマンはクラスメートたちのおもちゃにされ、授業が始まる頃にはすっかりヨレヨレだった。
「ゴメンね、根はいい奴らなんだよ」
『う、うん…;そ、そうだ熱斗ちゃん、今朝レンジの電脳に…』
「ネットナビが?」
ロックマンの見た話によると、炎の奥にネットナビの姿を見たという。
「じゃあ、そのネットナビのオペレーターが連続発火事件の犯人…?」
『多分…あ、熱斗ちゃんメールだよ。…け、"決闘状"?!』
「あーまたデカオだ」
熱斗はゲンナリとした顔で呟く。
実はここ毎日デカオから決闘を挑まれている。
さすがにもう勘弁していただきたい。
「勘弁して欲しかったら、本気で闘って、ぐぅの音も出ないほどコテンパンにしてやんなよ。」
「え〜…」
隣の席にして親友のあゆみが耳打ちしてきた。
熱斗にとって、デカオもメイルと同じように小さい頃から可愛がってきたのだ。
それをぐぅの音も出ないほどコテンパンにするというのは気が引ける。
「でも熱斗が本気出さないからあっちもムキになってんのよ」
確かにその通りだけど…と悩んでいるとロックマンが慌てた様子で。
『ね、熱斗ちゃん、今授業中だからもう少し静かにしないと…;』
「そこー!何喋ってんだ!!前出てこい!!!」
「「ぐー」」
『熱斗ちゃん…;』
−−−−−−−−−−−−−
あとがき
主人公が高校生という設定なだけに、同い年の友人もいなと熱斗、ぼっちだと思われそうなので書いてしまったオリジナルキャラ、‘あゆみ’ちゃん。
外見と性格は、イケイケ女子です。
熱斗とは気づいたら友人になっていました。腐れ縁の親友です。
ストーリに程よい距離で熱斗に絡ませていこうと思います。
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