二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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 リリーのアトリエ 1-7執筆中 オリキャラ募集中 
日時: 2015/06/20 23:19
名前: 風死  ◆Z1iQc90X/A (ID: xMHcN6Ox)

 プロローグ————————
 
 幾度かの黄昏を向かえ、世界は終焉を迎えようとしていた。
 せせらぐ川は少しずつ枯れ、木漏れ日を映す木々は少しずつ老いも若いも関係なく崩れ始め……
 砂の海が広がり。
 それでも人々は強く明るく、笑みを絶やさず世界を走っている。
 そんな色褪せながらも最後の炎を燃やしている世界で物語は走り出す。
 赤い瞳に茶色の癖毛を持った、少し暗くて対人恐怖症の少女リリスティー・ヘミングウェイ、愛称リリーによって——


 End

 ___________________


 始めまして、風死と申します。
 アトリエシリーズなんて、カキコの殆どの人が分らないだろうなとは思いますが、それでも書きたくてついに立ててしまいました(苦笑
 結局、直ぐに止めるだろうし、更新は遅いだろうなと思いながらも、なんだかんだで細々とやって行きたいと思います。
 宜しくです。



 
 お客様

 yuto様
 IR様
 竜様
 藍染シオン様
 ポカラ様
 アッコ様

 現在6名様が覗いてくださりました!

 更新履歴
 
 第1話 プロローグ更新 >>4 Part1更新 >>6 Part2更新 >>10 Part3 >>18 Part4 >>24 Part5 >>26 Part6 >>31


キャラ募集要項及びお客様レス返信欄 >>14に掲載 

 注意事項

 ・一部グロテスクな描写、Hな描写が入ると思います。苦手な方は注意。
 ・更新は一ヶ月に2回出来れば良いかなと思います。
 ・宣伝や中傷などはなし。常識です。
 ・話に矛盾があったり、文法ミスや入力ミスが有ったら、教えてもらえると嬉しいです★
 ・コメント下さった方には漏れなくコメント返します。また、小説執筆している人には小説にもコメントする予定です。
 ・3〜4レス書いたら、オリキャラ募集する予定です★

 執筆再開 2015 3月15日

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Re:  リリーのアトリエ 1-5執筆中 オリキャラ募集中  ( No.26 )
日時: 2015/05/17 15:03
名前: 風死  ◆Z1iQc90X/A (ID: xMHcN6Ox)

 第1話 雲海の彼方で Part5

 路地裏にある一見狭苦しいこの店舗は、実は広い。理由は階層数だ。寝室、談話室、書斎といった具合に、この店は全5階構成となっている。リリーは階段の上り下りが面倒だと言うが、年を取って体力が衰え易くなっていると感じているアーシャはありがたがっていたりする。日々体を動かすことは大事だ。何事も体が資本なのだから。

 「ふーん、飛行船であんたらここまで来たの……気流とか色々やばいことになってると思ったけど、無事で何よりだわ」

 そんなアトリエの2階に談話室は設けられていた。狭いとはいえ下層に依頼所を設けるだけあり、10人程度が入ってもごみごみすることはない程度には広い。ウィルベルは頬杖をしながら、気のない様子で言う。

 「無事って言われても実際何度か落ちそうにはなったわよ。長旅だから燃料もぎりぎりだったし……モンスターに落とされそうになったりもしたしね。まぁ、モンスターは大体リンカが請け負ってたけど」
 「自分はそれ位しかできることがないもので」
 「相変わらずかいっ!」
 「にっ、人間はそんなに簡単に変われないものですよウィルベルっ! そもそも貴方だってっ!」

 ウィルベルも空を飛んでいろんな町を往復しているのだから、言えたものではないだろうという様子でマリオンは答える。どうやら案外と艱難辛苦あったようだ。同情するようにウィルベルは溜息を吐く。とうの本人としては、風の精霊の力で気流など物ともせず進めるし、魔力はガソリンなどよりはるかに燃費はいいし、モンスターに襲われても鈍重な気球とは違い機敏で速力もあるしで、案外町と町の往復に苦労した覚えはない。
 一方で相変わらずの脳筋具合を呈する、飯まずいき遅れ女リンカの武勇伝には迷いなく突っ込む。それに対しなかば絶叫めいた声でリンカは反発する。どうやら本人としてもそれなりに思うところがあるようだ。普段の怜悧な様子は微塵(みじん)もない。
 となりにいるマリオンは呆れ顔になりながらも、どこか諦めた様子だ。

 「あぁ、その話は良いからぁっ、って何にやにやしてんのよアンタっ!?」
 「えへへぇ、何か昔のことを思い出すなぁって……」

 苛々とした声を上げるウィルベル。昔と変わらないようなやりとりにアーシャは含み笑い声を漏らす。目くじら立てながら人差し指で、アーシャを指差し怒るウィルベルに、ついには大声で笑い出すアーシャ。ウィルベルは呆れて顔を膨らませた。

 「所であんたらだけじゃないでしょ? 他には誰とか来てるのよ?」

 そしてそっぽを向いて話をそらそうとする。

 「そうね。ルシルちゃんやアヴィン君、ニオちゃんやアーニーさんなんかが私の船には乗ってたわ。もう一機あるんだけど、そっちにはロジー君やエスカちゃん、ハリーさん、レイファーさん、後は直接私は面識ないけど、シャリステラちゃん、シャルロッテちゃん、ミルカちゃんなんかが乗ってたわね。他にも懐かしい面子がいるわよ」
 「随分大所帯ね」

 指折り数えながら言うマリオン。指物ウィルベルも随分多いなと驚く。飛空船は確かに巨大だが、それは案外搭乗限界ぎりぎりなのではないだろうか。むろん、積載比重すなわち、搭乗人員は多いほど航空は大変になる。懐かしい面々の名前に感動するより先に、そんな搭乗数でここまでこれたことへの感謝が先行するウィルベル。どうやらそれほどの数の人員が、この偉業には必要だろうという上層部の意思があるのだろう。そうでなければ上が許すはずがない。彼女は改めて心を引き締めるのであった。

 「えぇ、だから役割分担が大事になってくると思うわ」
 「ふむ、その辺は人員が集まってから、改めて話すほうが良さそうだ。その前に俺から話しておきたいことがある。いいか? ここにいるメンバー以外にはすでに言ってあることでな」
 「どうぞ……」

 ウィルベルの表情を一瞥し、ウィンクしながらマリオンは穏やかな口調で答える。皆が専門の知識を有し、マリオンを含む大半がそれなり以上の武術の持ち主であることを考えると、誰をどのポジションにおいてもそれなりの成果を得ることはできそうだが、相当な専門性の持ち主も多いため、やはり分散させるのがベターだろう。
 それに対しアーシャが何か言おうとしたときだ。アーシャの口を塞ぎ、キースクリフが声を上げる。普段の冷然とした声ではなく、感情の伴った厳しい声だ。周りにいた者たちが黙りこむ。

 「あっ、ここがお姉ちゃんのいるアトリエだよぉアーニーさんっ!」
 「そうか、アーシャちゃんもお師匠さんか……何だか」

 丁度来客の声が聞こえるが皆それに答えはしない。おどおどしながらリリーが客人の接待へと降りていく。アーシャは久しぶりに聞く2人の声になびきそうになるが、ウィルベルがそれを止める。心配しなくても会えるから、今は目の前の男の話を聞こう、と。

 「ふむ、どうやら買出しをしていたメンバーが戻ってきたようだな」
 「買出しって何の?」
 「……重要なものだ。錬金釜と対を成す古の術師の秘法」

 キースクリフが顎を撫でながらつぶやく。どうやら丁度、話そうとしていた内容に直結する物を、アーニーたちは買ってきたらしい。

 「名を増幅車翼(ガブリエラ)という——それのパーツとなるものだ」

 皆が緊張感を漂わせる中、六十路に至った男は厳かにその重要物の名を告げる。天使がごとく者の名を冠する重要機関の存在を。
 

続く

Re:  リリーのアトリエ 1-5更新 オリキャラ募集中  ( No.27 )
日時: 2015/05/19 20:05
名前: ポカラ ◆Cewk4iJLMo (ID: De6Mh.A2)

どうも、お疲れ様です。
今現在このカキコでデジモンの小説を書いているポカラと申します。
っと、自己紹介しつつ以前に一度風死様にコメントを貰っているので認識して頂けていると思いますが。
実は私もアトリエシリーズは好きで、そんなに詳しいという訳では無いのですが何作かは知っています。個人的にはロロナのアトリエが一番好きですね。
何より特に世界観が大好きで、ほのぼのとした感じがとても癒されますね。
有名な作品ですが、あまり小説を書いている人は見かけたことがないので、個人的には凄く嬉しいです。

風死様の長文で丁寧な文章、それを密かに読ませて頂きお手本にさせてもらっております。
他の作品も執筆中の様で中々更新も大変だと思いますが、影ながら応援しています。頑張ってください!

それでは失礼します。

Re:  リリーのアトリエ 1-6執筆中 オリキャラ募集中  ( No.31 )
日時: 2015/06/05 16:49
名前: 風死  ◆Z1iQc90X/A (ID: xMHcN6Ox)
参照: http://www.kakiko.info/bbs_talk/read.cgi?no



 第1話 雲海の彼方で Part6

 耳慣れないその機関の名に、周りにいる面々は息をのむ。その場面でアーニーたちが現れる。アーシャより少し小柄なボーイッシュな黒髪の女性、アーシャの妹であるニオ。そして緑のジャケットを着た、金髪の優しげな美形青年アーニーだ。
 2人ともアーシャと昔から深い面識のある、家族に近い存在だった。だがキースクリフと共に行動するようになった日以来長い間会っていなかった。特にアーニーは今日が10年来の再開だ。奇妙な沈黙の中でも、やはり久方ぶりに会うという郷愁は避けられず。

 「アーニーさん」
 「やっ、アーシャちゃん。随分大人な感じになったね」
 「そー? 全然ぽやぽやした感じたと思うけどぉ?」
 「それはウィルベルちゃんが、いっつも彼女と話しているからだろう?」
 
 抱擁(ほうよう)する。存在を確かめ合うように。アーニーはアーシャの呼びかけに、昔と変わらないような爽やかな口調で答えた。本の少しアーシャの顔を見詰めてから、懐かしむようにアーニーはささやく。少し悪い笑みを浮かべ茶々を入れてくるウィルベル。10年以上前には良くあった光景だ。

 「そういうもんかしら? まぁ、どうよアーシャ? アーニー変わったように見える?」
 「どっどうって? うっ、うん、何か少し小皺が目立つようになりましたね」
 「はははっ」

  指を立てながら、ウィルベルは問う。それにたいし低い天井を見ながら、思い出すように小首をかしげるアーシャ。しばらくして口を動かす。年齢を重ね、顔の年輪が増え深みが増したように感じる、と言ったつもりだったのだが、どうやらアーニーは老けたと言われたように感じたようで。苦笑いする。

 「何で敬語なのよ?」
 「痛いっ、痛いよベルちゃん。久しぶりすぎて……いやいや、アーニーさんには昔から敬語だったよぉ?」
 「そっそうだったけぇ?」
 「そうだよぉ」

 何か少し余所余所しい雰囲気を感じてか、ウィルベルがアーシャにひじ内をする。思いのほか強く入ったらしく、横腹を抱えるアーシャを見て、すまないと思いながらも苦笑が漏れるウィルベル。そんな彼女に対して、アーシャは口篭りながら昔のことを思い出すようにつぶやく。
 最近は同年代以下のメンバーとばかり話しているため、近しい人間に敬語を使うことは久しぶりだ。アーニー、リンカ、マリオンなど年上の知り合いが1日にこんなにも集まる。自然と涙が浮かぶ。

 穏やかな時間。永遠より長い一瞬。そんな胸つく瞬間が確かに有った気がした。

 キースクリフは静かに瞑目し、今日のところは旧知の友たちの再開を祝しあうことにしようと決めた。


 続く


 〜あとがき〜


 今回から1話1話を少し短くするようにしました。
 結局、1スレ長くするほうが更新が遅くなる気がするんだ……
 

Re:  リリーのアトリエ 1-7執筆中 オリキャラ募集中  ( No.33 )
日時: 2015/06/19 19:22
名前: アッコ (ID: AZnUimHw)

小説みさせていただきましたっ
情景描写がしっかりしてあってとってもよみやすかったですっ^^
とってもおもしろかったですっ^^
そして、読み応えがありましたっ
また、読みに来ていいですか?

Re:  リリーのアトリエ 1-7執筆中 オリキャラ募集中  ( No.34 )
日時: 2015/06/25 16:22
名前: 風死  ◆Z1iQc90X/A (ID: xMHcN6Ox)
参照: http://www.kakiko.info/bbs_talk/read.cgi?no


 キースクリフがアーシャの店に現れてから、2時間程度が過ぎた。今は丁度昼下がり。3時といったところだ。久しぶりに見る顔、始めてみる顔。多くの者達がアーシャの狭い家の中に居た。シャルロッテ、シャリステラ、ホムラ、レイファー、ミルカなどの知らない顔、カイルやユーリス、ナナカ、ハリーなど見知った顔。そんな彼らとの親睦を深めようと、デュアレラマレ中を回り食材調達。今日はパーティだと意気込む。

 「アーシャァ、そんなに慌てなくても良いのよぉ?」
 「そうですよぉ師匠。っていうか、どんだけ買うんですかぁ?」
 「そんなこと言ったって、こんなに一杯の出会いとか凄く凄く、興奮するよぉ! シャリステラちゃんたちとも親睦を深めたいし! カイルさんがまさかニオと結婚してたなんて!」
 「そんなのまだ驚くべきことじゃないわよアーシャァ」
 「えっ!? まだ何かっ!」
 「メリエッタさんなんてあのラナンと結婚だからねぇ」
 「…………」
 「師匠? 大丈夫です! ほら、師匠はまだまだ若いです。行き遅れだとかウゲフッ!?」
 「な、に、か、な? リリーちゃん?」

保留


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