二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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しゅごキャラ×鋼の錬金術師
日時: 2014/08/08 17:22
名前: ルミカ ◆UaO7kZlnMA (ID: l5ljCTqN)  

こんにちは!初めましての方は初めまして、ルミカと申します。
以前描いていた小説を再連載しようと思い、スレを立たせて頂きました。 このSSはしゅごキャラのあむちゃんが、鋼の錬金術師世界にトリップしてしまうお話。
ストーリーは鋼の錬金術の原作沿いにオリジナルが入る形になります。ハガレンメンバーは登場が多いですが、しゅごキャラメンバーはあむのしゅごキャラを除き、名前だけになることが多いですのでご了承下さい。
それでは、SSをお楽しみ下さい!

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Re: しゅごキャラ×鋼の錬金術師 ( No.1 )
日時: 2014/08/08 17:23
名前: ルミカ ◆UaO7kZlnMA (ID: l5ljCTqN)  

プロローグ

もし私が消えたら。あなたはどうしますか?
悲しんでくれますか?それとも喜んでくれますか?
私が消えたとしても、悲しむのはあなただけ。
私なんかいなくても世界は回り続ける。人々は生き続ける。そう。私はかけても継ぎ足される「カケラ」なのだから……

 真っ白だった。上も、下も、右も、左も。どこを見ても、何も見えない。ただ白としか表現できない空間だ。
 その空間の中央に、一人の少女が佇んでいた。
年の頃は十代の前半。黄色と白のチェック柄のパジャマを着ている。眠っているのか、眉は閉じられたままだ。そして肩にかかる程の桜色の髪が、あちこちはねてしまっている。朝起きたばかりの人のようだ。

「……」

 少女の顔がコクンコクン、と上下に揺れる。どうやら本当に眠っているらしい。しかし立ったまま眠れる、と言うのはある意味ですごい。

「ん」

 その時、少女の眉間がかすかに動いた。ゆっくりとその眉が重そうに開かれる。眉が完全に開かれると、意志の強そうな金色の瞳が現れた。現れた途端、金の瞳に戸惑いの色が浮かぶ。

「ど、どこ! ここ!?」

 少女は辺りをキョロキョロと見渡しながら、叫んだ。しかし、見えるのは何もない空間だけである。

「ゆ、夢! 夢に決まっているじゃん」

 少女はそう自分に言い聞かせる。そして、両手で自分の頬を思いっきり引っ張った。かなり力を込めているらしく、手が少し震えている。

「ひ、ひはい」

 痛みは現実のものだったらしい。少女の顔が少々歪んだ。その後、さっと頬から両手を離した。

「う、そ……なんで? これって夢じゃないわけ?」

 少女が呟く。

「そう。ゆめじゃない」

 その問いに答えるように、声が響いた。透き通っているかなり高い声。
 直接語りかけているのではなく、空気全体を使って伝えているような不思議な声だった。

「だ、誰!?」

 辺りには誰もいない。人の気配はおろか、何かがいそうな感じすら感じることはできない。

「みえなくていいの」

 声は落ち着いた口調で言う。言っている意味がよくわからず、少女は声に尋ねる。

「何で・・・何でよ。どうして『見えなくて』いいの?」

 数秒、沈黙が流れた。声は何を考えているのだろう。目の前に相手が居ないので、表情を伺うことはできない。携帯で話しているときのようだ。声の調子だけが、相手の機嫌を感じられる手がかり。いつもより、余計に神経を使う。

「今、教えるわ」

 声がポツリと答えた。その刹那。

「!?」

 少女は、両手首を捕まれるのをはっきりと感じた。人間の手によって捕まれた感覚だった。

しかし、自分を握っているはずの相手は目の前にいない。ただ白いだけ。透明人間が、目の前にいると言うのだろうか。

 手首の拘束から逃げようと、少女は手に思いっきり力を込めた。そして自分の方に手を引っ張る。

しかし握られる力はかなり強く、抜け出すことができない。握る力が強くなっていく。手首の痛みも強くなっていき、手首は赤く染まり始めていた。

「な、なにすんの・・・・・・」

 少女は搾り出すような声で、握っている相手に言った。見えないが、さっきの声の主だろう。

「たすけてほしいの」

 面をくらい、少女は非難の声をあげる。

「なんであんたを! それより離してったらぁ!?」

 最後だけ、語尾が上がった。突然足下の感覚が無くなったからだ。床に立っていたはずなのに、それがない。

足を見やると、足は垂れ下がっていた。本当に床が抜け落ちたらしいことを悟る。

同時に腕を捕まれていることで、助かっていると言うことも。

「たすけて。あのせかいを。じゅんびはしてあげるから」

「どういうことよ!」

 しかし、答えはなかった。今度は動物が唸るような、低い音が聞こえてきた。そして辺りが急に寒くなり始める。

「さむっ・・・・・・」

 少女は身を震わせた。パジャマは夏用で素材が薄い。冬のような気温では、寒すぎるのだ。

その時、冷たい空気が自分を撫でていくことに気づく。ぼさぼさの髪が、右に流れていこうとする。

風だ。風がどこからか吹いているのだ。どうやら声の主の仕業らしい。どこまでもいじわるな性分のようだ。

「こらっ! あたしに風邪を引かせる気!?」

 返事はない。それどころか、唸るような音はどんどん強くなっていく。やがて突風が、少女を襲う。

風の強さに、少女は思わず目を閉じる。風が少女を、白い空気を、一気に吹き飛ばしていった。

〜つづく〜

Re: しゅごキャラ×鋼の錬金術師 ( No.2 )
日時: 2014/08/08 22:17
名前: アル (ID: 5prxPZ/h)  

懐かしい作品だな


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