二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ボカロ】君の体温【自己解釈】
日時: 2015/08/01 21:03
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: dRm87XVY)

はじめましてorこんにちは!
日瑠音と申します。(トリップ機能をつけてみた!)
前作のありふれたせかいせいふくが完結したのでまた新しく書きます!


注意
・文才0
・更新がとてつもなく遅い
・荒らし、悪コメはやめてください

題名には自己解釈と書きましたがどちらかというと元にした作品となっています。
(前作を読んで頂いた方は分かるかと思いますが…)
苦手なかたは避けた方が良いかと思います。


長すぎるあいさつで申し訳ありません。
重い話になるかもですがお付き合いいただけたら嬉しいです。

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Re: 【ボカロ】君の体温【自己解釈】 ( No.8 )
日時: 2015/07/30 16:11
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: MmsT0Uvz)

あの出来事以来、カイトの未来に対する様子がおかしくなっていた。
そして、ゆきとは時間の許す限り一緒にいるようになっていた。
未来の方はテレビに出ない方が珍しい、売れっ子となり、家に帰らない事も多かった。


ある日。
「なぁ、カイト」
拓海だった。
「お前、結城さんと付き合ってんなら、小波とベタベタすんのやめろよ」
わざわざ家にまで押しかけなくていいのに。
カイトはそう思ったが、質問に答えた。
「ベタベタなんてしてないよ。拓海がヤキモチやいてんじゃないの」


拓海の顔がカッと熱くなる。
「ちげぇよ!結城さんはどうなるんだよって話だ!」
その時、ゆきがひょっこりと顔を出した。
「何してんの、カイト。あれ、西川!」


「小波!お前も考えろよ!あんなに結城さんの事気にかけてただろ!」
すると、ゆきはニィッと気味の悪い笑顔を見せた。
「そんなことした覚えないし。全部、アンタと未来をくっつけるために決まってんでしょ」
拓海の顔、全身は凍りついた。
「大学初日、カイトを見た瞬間、私は一目惚れしたの。アンタが声をかけてきた時、これ以上喜んだ事は他になかった」


「なのに未来となんて…。最初は驚いたけど、だんだん未来が憎くなって…」
「まあ、西川。アンタには少し感謝してるってこと」
拓海は、すごく驚いた顔で放心状態になっていた。
それをカイトが強引に押し返すと、ドアの鍵をかった。
そしてカイトが気がついた頃には、ゆきともう体を重ねていた。

Re: 【ボカロ】君の体温【自己解釈】 ( No.9 )
日時: 2015/08/01 21:02
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: dRm87XVY)

第四話


次の日、未来が仕事から帰ってきた時だった。
「ただいまー。あれ、ゆきもいるの?…どうしたの?」
小雨の降る、夕方のことだった。
「あぁ、おかえり。未来」


「あのさ、ちょっと、あっち座って」
カイトとゆきが隣にすわり、未来がその向かいに座った。
未来には、嫌な予感しかしなかった。
「なにか、話があるんだよね」


「あのさ…俺、未来の事、すごく好きなんだ」
カイトが、険しい顔で話し出した。
「でも、あの週刊誌の事から、ゆきに言われたんだ」
未来はバッとゆきを見た。
そして悟った。
「未来の事、本当に分かってたの…って」


ゆきが、ぜんぶ。


「そこから俺、どんどん考えてて…気がついたら…ゆきとヤってた」


未来の目から、涙があふれた。
親友だと思っていた彼女に彼をとられた。
彼は、彼女を選んだ。
大切な存在であった二人は、一気に未来の心から消えていったのだから。


「俺は、最低だ。だから、俺と…」





「別れて」




たった四文字で紡がれる言葉のはずなのに、未来にはとても重く感じられた。
そして未来は、大粒の涙をこぼしながら、ギターと貴重品だけを持って家を出ていった。
二人で選んだ家具も、初めてのアルバムも、服も、全部、もう。
未来には、いらなかったから。


未来は、ふらふらと夜まで歩いていた。
とりあえず気がすむまで歩きたかった。
夜の街の灯りは、とても綺麗に感じる。
何も考えたくなんかないのに、思い出すのはそれぞれとの記憶。
(ゆきとは、高校からだったっけ。修学旅行は楽しかったなぁ。
カイトとは、いろんな所に行ったなぁ。でもそれは…)

過去の事なんだな。
それを思うと同時に、未来は。




「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
叫んだ。
濁った、力の限界がつきる音で。
たくさんの人が未来をしかめた顔で見た。
未来はその目を気にせず、走った。
叫びながら涙を流し、全力で走った。


* * *

未来はその後、実家に帰り大学を休学した。
テレビに出る事は漠然と減ったが、音楽番組には出ていた。
カイトとゆきの方は付き合うようになり、あの家で同居している。
未来の物は取りに来たとき困らないように、押し入れの中にまとめてあった。
そんな日々が、三ヶ月ほど続いただろうか。


ある日。
距離を置いていた拓海が、カイトをカフェに呼び出した。
「お前があんな奴だって、俺は知らなかったよ」
そう言って中身のないような顔で笑った。
「それはそうと、カフェでする話じゃないんだけどさ」





「昨日、未来が死んだ」

Re: 【ボカロ】君の体温【自己解釈】 ( No.10 )
日時: 2015/08/03 23:15
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: PA3b2Hh4)

『昨日、未来が死んだ』


「どういう事!?み、未来が…死んだ…?冗談言うな…」
カイトは、冗談言うなって…、と軽く返そうとした。
「お前こそ!…お前こそ!……本当、最低だなお前」
拓海は、あきれたようにへらっと笑った。


「俺、事故現場を見たんだ。バイトの帰りに」
「パトカーや救急車が止まってて、近くの野次馬に聞いたら、結城さんが車にひかれたらしいってさ」
あまりに淡々と話す拓海に、カイトは少し腹が立った。
「ふらふらしてて車道にでちゃってたんだと。そんで昨日の夜死んだらしい。そこはニュースでやってた」


「は!?ニュースで…!?」
カイトはまだ、状況が理解できずにいた。
未来が、死んだ?
「どうして…」


「お前らのせいに決まってんだろ」


現実を突き止められた感じがした。
気持ち悪くて、吐き気がする。
俺の選択で、未来はー…。


「お前と小波が、結城さんを殺したんだ」


拓海は、まっすぐな目でこちらを見ていた。
カイトは逃げたくてしかたがなかった。

俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで 俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで 俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで 俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで 俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで 俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで 俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで俺のせいで



でも、どうしても。
「あ、おかえりカイト」
にっこりと微笑む君に。


すがりつくことしか出来なかった。

Re: 【ボカロ】君の体温【自己解釈】 ( No.11 )
日時: 2015/08/12 14:28
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: 4cJqE2ea)

最終話


「俺は、本当に馬鹿だ」
ゆきの外出中、カイトは一人、家ですすり泣いていた。
「未来、俺、本当は」



お前の事が好きだった。


俺、最低だ。
見捨てるように、ちょっとゆきに何か言われただけで。
一方的に別れてしまったんだ。


その時。
インターフォンが鳴った。
「誰だよ、こんなときに…」
ごしごしと涙を服で拭うと、ドアを開けた。


「拓海……!」
一瞬で気持ちが変わった。
拓海には、もうあわせる顔がない。
「ごめん、今、ちょっと」
カイトがドアを閉めようとした。


「待てよ、このままずっと逃げる気かよ」
拓海はグッとドアノブを握った。
「お前は、間違ったことをしてる!」


「俺らは友達なんだから、俺がお前を正しい道に行かせるのは当たり前の事だ!」


拓海は叫んだ。
カイトはそれを聞いて、泣いていた。





* * *

「ただいまー、カイト」
ゆきが帰ってきた。
「あれ、誰か来てるのー?…って!西川!何で居んの!?」


ゆきが居間に向かうと、カイトと拓海が普通にくつろいでいた。
「あぁ、ゆき、おかえり。ちょっと、話があるんだ」
拓海が、何かあったらアシストするからと言ってくれた。
それだけで、カイトは十分だった。


「俺と、別れて」


ゆきは泣きわめいたり殴りかかろうとしてきたが、拓海が上手くなだめていた。
時間はかかったが、ゆきは荷物をまとめるとさっさと出ていった。








そして、それから一年の月日が立った。
俺は引っ越しをした。
未来のCDとギターだけを持って、後は自分の家具も服も全部捨てた。
金はかかるが、気持ちを切り替えたかった。


ゆきとは極力会わないように、もし会っても目を合わせないようにしている。
拓海とは話す回数は減ったが、気が向くと一緒に飯を食っていたりする。


俺は、作詞作曲を学び始めた。
未来のギターを、何か活かしたかった。
そしてついに今日、一つの曲が出来た。


君に贈る、最初で最後の歌。
曲名は、君の体温。








Fin

Re: 【ボカロ】君の体温【自己解釈】 ( No.12 )
日時: 2015/08/12 14:49
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: 4cJqE2ea)

〜あとがき〜


こんにちは、日瑠音です!
こんな短いgdgd小説ですが、無事完結させることができ嬉しく思います。

最初はもっと重い展開にしようとしたのですが上手くいかないもので、そうはなりませんでした。
最初の方のゆきはそんなにゲスくなかったし、拓海はあんなに良い人ではなかったので。

意味不明の中二病小説なので読んでくれる人がいるかは謎ですが、ここまで読んでいただきありがとうございました!



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