二次創作小説(旧・映像)

東方崩壊譚
日時: 2018/06/27 23:03
名前: 彩都

 少年は博霊神社で目覚め、何を思い、幻想卿を崩壊させるか──

 始めましての方は始めまして、何度も彩都の作品を読んでいる方は有難う御座います。
 彩都(サイト)と申します。
 もう九作目ですよ、九作目! まぁ、一ヶ月一回更新が多いですねぇ……
 まぁ、今回は『東方PROJECT』という原作者『ZUN』さんの三次創作となっております。
 何故二次創作じゃないかって? それは秘密です☆
 そんな話は置いといて、今回の物語は『幻想入りした少年が幻想卿諸共破壊する迄のお話』で御座います。
 基本的に口調や喋り方は原作通りですが、間違っている部分があれば普通にコメントで説明してくれれば幸いです。
 自分も原作(体験版のみですが)は少しだけ経験していますが、それでも新発見は多いです。
 とまぁ、ここら辺でお話は止めまして、それでは、本編どうぞ!

 目次

『東方崩壊譚』第一章 第一話
本編
>>1-15
後書
>>16

『東方崩壊譚』第二章 第二話
本編
>>16-46
後書
>>47

『東方崩壊譚』第三章 第三話
本編
>>48-62
後書
>>63

『東方崩壊譚』第四章 第四話
本編
>>64-78
後書
>>79

『東方崩壊譚』第五章 第五話
本編
>>80-94
後書
>>95

『東方崩壊譚』第六章 第六話
本編
>>96-110
後書
>>111

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Re: 東方崩壊譚 ( No.129 )
日時: 2018/10/17 23:28
名前: 彩都  

「華扇君? あの本の正体、気になる?」
 そう言って、自分の耳に耳打ちする自分、すると妖夢は『止めて下さい!』と、怒鳴る、一体何なんだ……? 自分はそう思い、幽々子に『あぁ』と、返答する。
「あら? そんなに知りたいの? 簡単よぉ? あれは『妖夢が小さい頃に書いていた日記帳』よぉ? 今は達筆なのに、昔はあんなに字が汚かったのぉ」
「ちょっ!? 幽々子様ぁ!? 言わないで下さい、と、あれ程言ったのにぃ……」
 幽々子の言葉を聞いて、妖夢はその場でうなだれる、そんな妖夢を見て、幽々子は『やり返しよぉ?』と、呟く。
「やり返しって何ですかぁ!? 私は幽々子様に何もしていないんですけどぉ!?」
「あら? しているじゃない? 数日前にも、ほらぁ?」
「知りませんよぉ!?」
 完全に幽々子のペースに飲み込まれた妖夢、そして自分はその空気を壊す為に言う。
「はいはい、二人共分かったから、さっさと探そうよ? そんな事していると、晩御飯食べれなくなるよぉ?」
 自分の発言を聞いて、幽々子は『分かったわ、急ぎましょう?』と、言って、書物を読むスピードを上げる、えぇっ……? 自分はそう思いながら、幽々子の行動に呆れた──

「…………」
 自分は本の山で寝転がっていた、あまりにも疲れたからだ、文字を読むってこんなにも辛い事なのか? それとも、自分がまだ慣れていないからだろうか? それはよく分からないが、妖夢や幽々子はそう言う事を軽々とやるなぁ? 尊敬する、自分はそんな事を思いながら、その場で『はぁ』と、大きな溜息を吐いて、天井を見上げる。
 天井は何も書かれておらず、木の板や、木材等で作られ、少しだけ光が漏れていた。
「……暇だなぁ、もう疲れたし……文字は読みたくないや……」
 自分はそんな言葉を漏らし、妖夢、幽々子を見る。
 二人は頑張って、本を読んでおり、巻物とかも読んでいた、うへぇ? 凄いな、二人は……自分はそんな二人を見ながら、欠伸をしていた──そして妖夢が本を閉じて、『ふぅ』と、言葉を漏らす。
「どうだった?」
「全然ないですね? 華扇さんは?」
「んー? 僕もだよ? 言うてないや……まぁ、途中で休憩していたし、あんまり読んでいないけど」
「ちゃんと読んで下さいよぉ? 結構あるんですから……」
 妖夢はそう言って、自分の行動に小言を漏らす、いや、疲れているんだから仕方ないだろう? そんな事を思っていると、幽々子は本を閉じて、『疲れたわねぇ』と、溜息を吐く。
「お疲れぇ」
「お疲れじゃないわよ、貴方の為にやっているのに、貴方は動いていない……動かしているのは口のみ」
「あはは……僕は場を盛り上げるタイプだから──」
「仕事において、それは面倒で邪魔なタイプよ?」
 幽々子はそう言って、大きく息を吸ってから吐いた、そして幽々子は妖夢に『お腹が減ったわぁ』と、言う。
「えっ? お腹が……? もうそんな時間ですかねぇ? 『白玉楼』は昼夜の時間が分からないですし、もう晩ご飯かも……」
 そんな事を言う妖夢、そうか、もう晩ご飯かもしれないのかぁ、自分はそう思いながら、ぽけぇと、二人を見る。
「そうかもしれないわ、だから今日はこれ位にして、明日にしましょう? 時間は有限かもしれないけれど、まだ華扇君は此処にいるんでしょう?」
「えっ? あ、あぁ、そうだね……一応全部の蔵を確認して、自分の所在を確認しないとねぇ? 自分は一体何者で、死人か、幽霊か、それとも、『この世界で存在してはいけない』存在かもしれない……」
 そんな事を言う自分に対し、幽々子が『紫がそんな事をするかしら?』と、言う。
「紫は面白さで色々と判断しているけれど、流石に『この幻想郷に存在してはいけない存在を置いておく』なんて芸当、するかしら? 私は生前から紫の友人だけど、流石にそんな芸当はしない筈だわ、基本的に紫は『幻想郷に危害を加える存在はこの幻想郷に入れない』しね? でもまぁ、例外はいるけどね?」
 幽々子はそう言って、扇子で自分の口を隠す。
 そんな幽々子を見て、『そう言う者か……』と、思う、でも、果たして『幽々子の発言が正しいか、自分の発言が正しいかは紫本人に聞かないとダメ』だからなぁ……自分はそう思いながら、息を飲み込んで、幽々子に言う。
「ねぇ、幽々子? そっちの状況はどう?」
「……急ね? でも、急な話題転換は嫌いではないわ? ……こっちもあまり情報がなかったわ、もしも、もしも仮に『あの書物が事実だとして、どうして私は貴方の事を覚えていない』のかしら? 普通出会っているのなら──覚えている筈、よねぇ?」
「……それは、そうだけど……」
 自分は幽々子の発言に反論出来なかった、正論であり、正しい理論だからだ、でも……こっちにだって、『言い分』はある、なので、自分は静かに幽々子に言う。
「でも、こっちだって可笑しな点がある、それは『何であの書物に書かれている僕はこの格好』、なのか……? もしも『僕が記憶を失う前に幽々子と出会っているっていうのなら、あの格好は可笑しい』んだよ、だって、僕は霊夢の格好じゃなくて、『男性、年相応の格好をしている』筈なんだ、おまけにその時代に『この格好が存在していた』って話も聞かないんだよ? だから、色々可笑しいんだよ、色々と!」
「……言われてみれば、『そもそも貴方は外来人だもの』ね……! そりゃそんな格好していないわ……!」
「でしょ!? ……じゃあ、もしかして──」
「──あの書物は──」
「偽──」
「物……?」
 自分と幽々子の発言が同じモノとなる、偽物、なのか……? あの書物が……? 自分はそう思いながら、『可能性はあるかもしれない』と、思った──

Re: 東方崩壊譚 ( No.130 )
日時: 2018/11/07 22:13
名前: 彩都  

「幽々子様ぁ? 華扇さぁん? もうすぐ蔵を閉めますよぉ?」
 ハッと、妖夢の声を聞いて、我に返る自分、そして幽々子は『今は考えている暇はなさそうね』と、言って、立ち上がり、蔵を出る、自分は『それもそうだ』と、思って、幽々子の後を追って、蔵を出た──

「お腹が減ったわぁ、妖夢ぅー?」
「幽々子様、少しはお待ち下さい、作る時間も下さい……」
「ダメよー、今食べたいのぉ!」
「じゃ、じゃあ、お煎餅でも食べて──」
「飽きましたわ?」
「…………」
 自分の前で、妖夢と幽々子が会話する、うーん、幽々子可哀想……でも、自分じゃあ何も出来ないしぃ……自分はそんな事を思いながら、二人を傍観する事しか、出来なかった。
 そして自分達三人は何とか『白玉楼』の建物に到着し、靴を脱いで、建物に進入する。
「それでは二人共、今から料理を作ってきますので、食堂でお待ち下さい」
「分かったわぁ!」
「あっ、うん、有難う」
 自分と幽々子の発言を聞いた後、妖夢は頭を下げて、自分と幽々子の前から食堂の裏口へ消えた、そして自分と幽々子は食堂に入室して、椅子に座ってから待機する──

「……それにしても、あれは一体何だったんだろう……?」
 自分が静かに呟くと、頬杖を掻きながら幽々子が『知らないわよ』と、答える。
「もしも仮に貴方が過去の人間だとしたら、『私は何故思い出せない』のかっていう、齟齬が起きる、仮に華扇君が記憶を取り戻していて、私との出会いを『知らない』と、言ったら、もっと困惑するでしょう? 私だって、困惑中よ……でも、『隣に紫がいるから、紫が一枚噛んでいる』っていうのはよく分かる」
 幽々子はそう言って、静かに息を漏らす、そ、それもそうだよなぁ? 一番知ってそうなのは紫なんだよなぁ……自分はそう思いながら、俯いて、『一体何が何だか分からない……』と、考え、息を漏らす。
 すると、妖夢が現れ、『ご飯ですよぉ?』と、軽快に呟き、料理を机に置く。
「あらー、今日も美味しそう?」
「それは有難う御座います、それでは華扇さんもお食べ下さい」
「えっ? あ、あぁ、そうだね……」
 自分は妖夢の優しさを受けて、安堵する、そして妖夢は自分、幽々子に箸を渡して、食事を摂らせ、微笑みながら、食堂の裏へと隠れた──

 そして食事を終わらせ、自分と幽々子はお腹を触っていた。
「あぁ、妖夢の料理、美味しいや……」
「あら? 華扇君は『妖夢一人で食事を作っている』とでも?」
 自分の発言に反応する幽々子に対し、自分は首を傾げる。
「えっ? 妖夢一人じゃないの? 僕てっきり一人で作っていると……」
「流石に一人であんな短時間であんな量を作れる訳ないじゃない? 一応料理人の半霊も居るわよ? あっ、半霊は妖夢の周り、私の周りを漂っている白い雲みたいな奴ね?」
 幽々子はそう言って、自身の近くにある白い半霊を触る、自分はそれを見て、『半霊って事は、幽霊なのかなぁ?』と、思う。
 すると妖夢が現れて、『それでは食器を回収します』と、言って、食器を回収する。
「今日も美味しかったよ、妖夢」
「あぁ、それは有難う御座います」
 自分がそう言うと、妖夢は微笑んで喜ぶ、するとそんな姿を見ていた幽々子が『貴方達、お似合いねぇ? 結婚すればぁ?』と、扇子で口を隠しながら、呟く。
「なっ!? ゆ、幽々子様!? 流石にそれは霊夢に申し訳ないというか、何というか、怒られそうじゃないですか!? 一応博麗神社に所属している存在ですし……」
 幽々子の発言に戸惑う妖夢、ケッコン? 何だそれは? 自分はそう思いながら、二人に『ケッコンって何?』と、問う。
「あら? その記憶がないというのは、少し羨ましいわね? 純真無垢な少年少女を黒く汚(けが)す、そんな気分だわ? それで、結婚っていうのはぁ……」
 ケッコンについて説明をしようとする幽々子に対し、『わーわー!』と、顔を赤らめながら、話を切る妖夢。妖夢の顔を見ると、少し頬が赤くなっていたが、それはどうしてか分からない。風邪か、熱かな? 自分はそう思いながら、『それでは食器を回収します! 華扇さん、結婚の事は聞かないで下さいね!』と、言う妖夢を見て、『お、おぅ……』と、返答するしか出来なかった──

 そして幽々子が『それでは解散! また明日ぁ』と、言って、先に部屋に戻る。
 自分は幽々子の後ろ姿を見ながら、『自分も元の場所に戻らないとなぁ?』と、思う。
 自分は食堂を出、『白玉楼』に来た、今迄の記憶を思い出し、自分の力で部屋に戻ろうとする。
 ……それにしても、案外広いなぁ、『白玉楼』って……初めて来たら、絶対道を間違える可能性がある、可能性があると通り越して、絶対間違えるな、自分はそう思いながら、のんびりと歩いて、『多分此処だな?』と、思う障子の戸を見つける。
「……あっていますように」
 自分は静かにそう呟いて、『はぁっ!』と、大声を出して、戸を開ける。
 すると、その部屋は『昨日幽々子が僕に文字を教える為に持ってきた教科書がある部屋』だった、つまり、僕の部屋である。
「……やったぜ!?」
 自分はそう言って、内心安堵し、もしも間違えたら恥ずかしいなぁ? と、思っていた。
「さて、布団を敷いて、寝ますか……」
 自分はそう言って、布団を敷き、寝る準備を整える。
 ……それにしても、今日は色々な事があったなぁ? ……未だ僕の情報は見つからず、それだけが悲しいが。
 自分はそんな事を思いながら、火を消して、真っ暗な部屋の中、目を閉じる──そして暗い部屋の中、僕は静かに睡魔に襲われる──

Re: 東方崩壊譚 ( No.131 )
日時: 2018/11/07 22:16
名前: 彩都  

「はぁっ! やぁっ! とぉっ!」
 ふと、気がつくと、外から謎のかけ声が聞こえ、自分は目が覚めた、時間は分からないので、仮に朝だと考える、朝だと考えても、煩い。
 自分は『煩いなぁ?』と、思いながら、起き上がり、目を擦る。
「はぁ、誰だよぉ……?」
 自分はそんな事を呟いて、起き上がり、体を伸ばす、本当、一体誰なんだろう? まぁ、そんな事を考えても、幽々子、妖夢、僕の三人しかいないので、妖夢か幽々子のどちらかだろう、自分はそう判断し、頭を眠気から、起こす。
「うぅーん……」
 だが、睡魔が勝ち、寝落ちしそうになるが、外の声で目が覚め、ゆっくりとだが、意識を目覚めさせる。
「あーうん、起きたね、うん」
 自分はそう言って、左右へブンブン振って、睡魔をなくし、ボサボサした髪の毛を少し整え、欠伸をして、障子の戸へ向かう。
 一体誰が居るのか? 自分はそう思いながら、勢いよく戸を開ける、スィーッと、簡単に戸が開き、自分の目の前に綺麗な風景が広がる。
 だが、自分の目の前では、声の主は分からない、何だ、少し離れているのか、自分はそう判断し、自分の部屋を出て、縁側に立ち、周りを確認する。
 すると奥で、襦袢(じゅばん)姿の幽々子が木刀を振るって、剣術の稽古をしていた。
「はぁっ! やぁっ!」
 大声を出して、何度も何度も木刀の素振りをしている幽々子を見て、自分は静かに近づく、だが、廊下の木のしなりの音で気づき、『誰?』と、振り返る。
「……何だ、華扇君かぁ、全く、妖夢かと思ったじゃない?」
「驚いたの?」
「そりゃそうじゃない? 一応従者にこんな努力している姿、見せられないわよ、だって私は『白玉楼』の主ですし? 主が努力している姿、従者が見たいかしら?」
「僕が従者なら見たいね」
「えっ?」
 自分の発言を受けて、幽々子は驚いた、そして自分は言葉を続ける。
「だって、間違った振り方をずっとしているより、近くで見て、教えて貰う方が一番の上達する方法だと思うんだ」
「……客人風情がよく言うわね、本当だったら此処で斬っているわ、もしくは能力で殺しているわ? でもそれをしないのは、何故だか分かる?」
「……さぁ?」
 自分が首を傾げると、幽々子は『貴方が紫の大事にしている存在だからよ』と、言う、へぇ、自分が紫に大事にされているのかぁ……自分はそう思いながら幽々子に言う。
「斬って、どうするの? 僕の発言が癪に障った?」
「……そうね、癪に障った」
「つまりそれは正論だ、正論だからこそ『癪に障った』訳だ」
「中々面白い事を言うのね、貴方?」
「そう? 朝だから少しだけ頭が冴えているのかもね?」
 果たして冴えているかは分からないが。
「貴方、本当に面白いわね、道理で紫が見ている訳だ」
「紫が? 見ている? 僕を? おいおい? どうやって見るんだよ? スキマだって、気付かれる場合があるってのに?」
「……他に、方法はあると思うわ、式紙とか、私の目、とかね?」
「……つまり幽々子の目を通して、紫が見ている、とでも?」
「そうよ」
「おいおい? 何て現実味のない話なんだよ? 全くもって不愉快だな」
「そう? 貴方も不愉快に思う事もあるのね?」
「そりゃあるよ、だって僕は人間だからね?」
「人間? 本当に? 妖怪かも知れないのに?」
「妖怪がこんな綺麗な肉体、こんな綺麗な言葉を使うかな?」
「言葉に関しては汚い可能性があるわよ? だって霊夢と関わっているんでしょ? 少しは口が悪いかもね?」
「それは『口が悪い』だけで、『口が汚い』訳じゃあないでしょ?」
「あら? それはどうかしら? 解釈によっては両方一緒かも知れないわ?」
「それはどうだか? 僕は違うと解釈するね」
「私は両方一緒と解釈するわ」
「へぇ、そりゃあご都合主義だ」
「ご都合主義の何が悪いかしら?」
「面倒な相手だ」
「あら? この『白玉楼』の主を面倒な相手だなんて? 貴方は面白い発言をするわね?」
「そう? でも、主に褒められても、ちっとも嬉しくないや」
「あら? それはどうして?」
「そんな格好で威厳がないからさ?」
「…………威厳」
 自分の発言を聞いて、静かに首を下にする幽々子、そしてよく見てみると、幽々子はしょんぼりしているように見える。
「……威厳」
「悲しい……」
「そうだね」
「淡々と返されていて、悲しい……」
「僕もだよ、悲しんでいる幽々子を見るのは辛いし、悲しい」
「原因を作ったのは誰かしら?」
「誰だろう? 部外者?」
「それは正答ね」
「さぁ、誰なんだろうねぇ? その部外者って?」
「私には目の前に写っているわ」
「へぇ、凄いね? 僕には写っていないや?」
「そりゃ……貴方だもんね」
「まさかの? ……いや、それもそうなんだけどね」
 自分はそう言って、欠伸をした、あぁ、もう眠いんだ、自分はそう思いながら、幽々子に言う。
「それじゃ……僕は二度寝、三度寝をするよ」
「あら? これから起きないの? 私と会話しないの?」
「会話をすると寝る時間がなくなるからね? それじゃあ、お休み」
「あらあら? 会話相手が居なくなるのは悲しいわね? まぁ、睡魔には誰にも勝てないし、仕方ないか、それじゃあ、お休み」
「あぁ、お休み」
 自分はそう言って、幽々子と別れ、自身の寝床に戻る。
 そして自分は布団に籠もって、欠伸をしながら、目を閉じ、静かに寝息を立てた──

Re: 東方崩壊譚 ( No.132 )
日時: 2018/11/07 22:17
名前: 彩都  

東方崩壊譚(とうほうほうかいたん) 第七章 第七話 幽霊、亡霊、博麗霊夢

CHAPTER 5 動き出す人霊、動き出す霊夢

「……ふあぁーあ……」
 自分は静かに目覚める、そして起きあがって、『二度寝成功』と、思う。
 さぁて、どうしようかなぁ? この状況じゃあ、完全に朝ご飯には乗り遅れているよなぁ? 自分はそう思いながら、溜息を吐いて、立ち上がろうとする、すると『外から幽々子の声が聞こえ』た。
 まさか? まさか? 自分はそう思い、急いで障子を開け、外を、廊下を確認する、すると『まだ幽々子は木刀を振って』いた。
 そんな幽々子を見て、『あれっ?』と、思う。
 僕は睡眠時間が短かったのか? それとも時間はちゃんと進み、幽々子は自分が寝ていた時間も木刀を振っていたのか? 自分はそんな事を考え、どっちなのかを判断しようとする、すると近くで『お早う御座います!』と、女性の声がした、自分が振り返ると、そこには妖夢が立っていた、手にはタオルがある。
「あっ、お早う……」
「お早う御座います! っと、華扇さんは幽々子様を知りません?」
 首を傾げ、問う妖夢に対し、自分は静かに襦袢姿の幽々子を指で指す。
「静かにして、見てあげな? 幽々子だって、剣術の特訓を隠れてしているんだってさ?」
 自分がそう言うと、妖夢は『本当ですかぁ……?』と、涙ぐんでいた。
「庭師、従者である妖夢は嬉しいです……!」
 妖夢はそう言って、手に持っていたタオルで自身の顔を覆って、妖夢が来た方向の逆側を走って、妖夢は見えなくなる。
 そ、そんなに妖夢は嬉しかったのか……? 自分はそう思いながら走り去った妖夢の方を見つめた──

「…………」
「はぁっ! やぁっ!」
 自分は静かに素振りを続ける幽々子の背後の縁側に立って、静かに座った。
「はぁっ! ……って、華扇君じゃない? どうしたの?」
「えっ? あぁ、お早うって言いたかったんだけど、忙しそうだし、言えなかった」
「あら? そんな事? だったら、普通に『幽々子ーおはよー』って、言えばいいのに?」
「いんや? それが最初の目論見だったんだけどね? でも、『その目論見はすぐに崩れた』んだよね」
「『目論見はすぐに崩れた』……? ど、どう言う事?」
 首を傾げる幽々子を見て、自分は静かに宣言した。
「実は僕が起きた時『妖夢とばったり出会って』ねぇ? 幽々子に声をかけようとしたら、『幽々子様が近くにいるんですか?』って、言って、その後素振り状態の幽々子を見つけて、嬉し泣きして、どっか行ったんだ」
「ちょっ!? 何!? バラしたの!? 華扇君!?」
「い、いや、そうじゃなくて? 妖夢が周りを見回したらって事! だから僕は悪くないって!」
「……本当?」
「ほ、本当だよ? 神に誓えるよ?」
 まぁ、神なんか守谷神社の三柱しか知らないけれど。
「……そう、全く、妖夢も恥ずかしがらずに表に出たらいいのに?」
 そう言って、顔を赤らめる幽々子、そんな幽々子を見て、『まぁまぁ?』と、自分は言う。
「流石に主の特訓している姿は道場以外では見たくないんじゃない? 努力している姿は基本的に他人に見せない方が良いしさぁ?」
「そ、そうかしら……? まぁ、華扇君の言う事も一理あるかもしれないわね……」
 そう言って、素振りを停止させる幽々子、そんな幽々子に対し、自分は『そうだよそうだよ』と、呟いた後、『少しは休憩したら?』と、発言する。
「……それもそうね、何時間も振り回してたら、両腕が痛くなっちゃうしね? あー、華扇君『右手の能力で『疲れを元に戻』して』くれるー?」
「えー? それは無理な願いだよぉ? だって、僕の能力は『直に触れないと』ダメ、だからさぁ……って?」
 幽々子の発言を聞いて、自分は『何かが可笑しい』事に気がついた、あれっ? 僕、『幽々子に何時、能力の説明をした』っけ? い、いや、していない筈だ、でも、どうして『幽々子は自分の『元に戻す』能力を知って』いるんだ……? 自分はそう思いながら、『ゆ、幽々子?』と、不思議に思いながら問う。
「あら? どうしたの? 何かある?」
「え、えと……幽々子? 僕、『何時、僕の能力説明をした』っけ……? した覚え、ないんだけど……?」
 そう言う自分に対し、幽々子は自分の顔を見て、『覚えていないの?』と、首を傾げ、妖艶に笑った。
「し、知らないんだけど……? そりゃ、覚えてもいないし……?」
 不思議そうに返答する自分を見て、幽々子は『いや、貴方は知っているし、覚えてもいるのよ? ほら、思い出して?』と、優しく言う。
「…………うーん、分からない! 一体どういう事だよ幽々子? 教えてくれよ? もしかして教えたのを忘れてるだけかもしれないしさぁ? ほら、教えてくれよ?」
 懇願する自分に対し、幽々子は静かに溜息を吐いて、『仕方ないわねぇ?』と、自分を流し目で見た。
「本当に覚えていないの? 私、何回も『話に出した』んだけどなぁ……?」
 な、何回も話に出した? 一体どういう事なのだろうか? 自分はそう思いながら、唾を飲み込んで、幽々子の話を聞いた──幽々子、君は一体何を隠しているんだ? 分かるように言ってくれよ? 自分はそう思いながら、幽々子を見た──

Re: 東方崩壊譚 ( No.133 )
日時: 2018/11/14 23:43
名前: 彩都  

「はぁ、本当に思い出せないのね? それなら仕方ない、言えばいいんでしょう?」
 幽々子はそう言って、やっと自分に話の本題を切りだした。
「あぁ、教えてくれ」
 自分がそう言うと、幽々子は『分かったわ』と、言って、続けて言う。
「ほら? 何度も言ったじゃない? 『八雲紫とは知り合いだ』って?」
「えっ? どういう──」
 自分がそう言うと、『ハッと気付いた』、あぁ、そう言う事か、自分はそう思いながら、幽々子に言った。
「あー、つまり『八雲紫から僕の情報を聞いた』、と?」
「だーあいせいかぁーい!」
「……あぁ、そうか、確かに何度も何度も幽々子の口から『八雲紫』って、単語は聞いていたなぁ……」
 自分はそう呟いて、頭を掻いた、あー、何かやられた気分だ、自分はそう思いながら、『僕の右手の能力を聞いていたから、あんな発言が出来たのか』と、思った。
「成程、なぁ……」
 自分はそう呟いて、深く、深く、溜息を吐いた、あぁ、もう、あのスキマ妖怪は……自分はそう思いながら、静かに顔を上げ、幽々子に問う。
「……それで? その情報、他には漏らしていないよね? 特に人喰妖怪とかには?」
「……此処は幽霊、亡霊、半人半妖しか、いないのよ? たまに訪れるは、私の友人である八雲紫、式紙の八雲藍程度? いや、もう一人居たわ、人間だけど」
「……そうか、それなら安心だ」
 自分は幽々子の発言を聞いて安堵した、この右手、『元に戻す』能力は、『怪我した部位でさえ、綺麗さっぱり『元に戻』す』という能力、つまり、『人喰妖怪が食べた部分でさえ、能力を発動してしまえば、『食べる前』迄、『元に戻』る』という事だ、これがあるから、自分の能力は人喰妖怪達にはバレてはいけないのだ。
 まぁ、ルーミアには、それを言ってしまったが、その時は『目が赤い、暴走モード』だった為、覚えているか、よく分からない、多分覚えていないと思うから、大丈夫だと思うけど……真相はどうだろう? まぁ、こればっかりはルーミアに聞かないと、分からないけれど。
 僕はそんな事を思いながら、息を漏らし、静かに呟いた。
「まさか八雲紫が一枚噛んでいたとは……? いや、噛んでいたと言うより、関わっていた、か?」
 僕はそう呟いて、『さて、と……』と、呟いて、蔵を見た。
「さぁ、さっさと、他の蔵を見ないとねぇ?」
「あら? 今日も見るの? 忙しいわねぇ?」
「まぁね? 一応僕の記憶が関わっているかもしれないからねぇ?」
 自分はそう言って、体を伸ばし、静かに幽々子を見て、呟く。
「幽々子? いい加減着替えたら? 寒くない?」
「あら? この格好が寒いとでも?」
「うん、僕からすれば、すっごく寒そう?」
「そう? ……実は正解」
「じゃあ、着替えろよ?」
「でも、素振りをしていたし、少しは体が熱いの、だから今の気温が最高」
「そ、そうか……」
 自分はジト目で、幽々子を見た後、一人で食堂へ向かい、食事を摂ろうと思い、食堂の中へと、進入し、静かに待機した──

「…………」
 つんつん、つんつん、と、謎の白い何かが自分の頬をつついたり、自分の事をじっと見ていた、確かこれって、『半霊』って奴だっけ? 自分は
そう思いながら『何だよ?』と、半霊に問うた。
 だが、何も返答はない、何故なら『半霊には口がない』からだ、だから何も喋る事が出来ない、自分はそんな半霊を見て、『無駄だな』と、呟いて、欠伸をして、食堂を出ようとした。
 誰も来ないのだ、それじゃあ妖夢や幽々子を連れ出して、蔵の探検をした方がいいだろう、自分はそう思い、食堂を出ようとした。
 すると、食堂の出入り口の所に妖夢が静かに立っていた。
「…………」
 無言で俯く妖夢に対し、自分は静かに『あっ、妖夢』と、呟いて、『ね、ねぇ? もう、朝ご飯にしない?』と、問う、すると妖夢は静かに『剣を引き抜いて、二刀流で、自分に近づいて来た』のだ。
 その妖夢を見て、自分は一気に後ろに下がって、『止まれぇ!』と、叫ぶ。
 だが、叫んでも、妖夢の速度は変わらない、そして妖夢は何時の間にか、自分の眼前に移動し、剣で自分を薙ごうとした、自分は急いで、ブリッジをするように攻撃を回避し、横に移動し、椅子を投げまくった。
「…………」
 剣を巧みに使用し、椅子を薙ぎ倒す妖夢、自分は椅子を投げ、死角を作って、食堂の出入り口迄、移動していた。
「はぁはぁ……何だよ!? 何なんだよ!?」
 叫ぶ自分だが、妖夢は無言のまま、何も返答しない、自分はそんな妖夢を見て、食堂を出て、幽々子の許へ、移動を考える。
「……くそっ!」
 自分はそう言って、食堂を出て、走って、周りを探す。
 一体何処に幽々子が居る!? 自分はそう思いながら、『幽々子!? 何処だ!?』と、叫ぶ、するとすぐに近くの戸が開いて、『どーしたのー?』と、顔を覗かせた。
 自分は食堂の方へ振り向いて、妖夢が来ていないのを確認し、一気に唾を飲み込んで、幽々子の許へ、移動し、急いで戸を開け、幽々子の部屋に入って、急いで戸を閉める。
 そして自分は幽々子に『妖夢が暴れている! 急いで隠れよう!』と、叫んで、幽々子と一緒に隠れる事を提案する──もしもこのまま自分が隠れたら、幽々子も斬られてしまう! 自分はそう思いながら、『早く隠れよう!』と、幽々子に叫んだ──

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