二次創作小説(旧・映像)

東方崩壊譚
日時: 2018/06/27 23:03
名前: 彩都

 少年は博霊神社で目覚め、何を思い、幻想卿を崩壊させるか──

 始めましての方は始めまして、何度も彩都の作品を読んでいる方は有難う御座います。
 彩都(サイト)と申します。
 もう九作目ですよ、九作目! まぁ、一ヶ月一回更新が多いですねぇ……
 まぁ、今回は『東方PROJECT』という原作者『ZUN』さんの三次創作となっております。
 何故二次創作じゃないかって? それは秘密です☆
 そんな話は置いといて、今回の物語は『幻想入りした少年が幻想卿諸共破壊する迄のお話』で御座います。
 基本的に口調や喋り方は原作通りですが、間違っている部分があれば普通にコメントで説明してくれれば幸いです。
 自分も原作(体験版のみですが)は少しだけ経験していますが、それでも新発見は多いです。
 とまぁ、ここら辺でお話は止めまして、それでは、本編どうぞ!

 目次

『東方崩壊譚』第一章 第一話
本編
>>1-15
後書
>>16

『東方崩壊譚』第二章 第二話
本編
>>16-46
後書
>>47

『東方崩壊譚』第三章 第三話
本編
>>48-62
後書
>>63

『東方崩壊譚』第四章 第四話
本編
>>64-78
後書
>>79

『東方崩壊譚』第五章 第五話
本編
>>80-94
後書
>>95

『東方崩壊譚』第六章 第六話
本編
>>96-110
後書
>>111

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25



Re: 東方崩壊譚 ( No.120 )
日時: 2018/08/22 22:42
名前: 彩都  

「……んんっ」
 そう言って、障子の奥から女性の声が聞こえた、この声は……まさか……『妖夢さん』……!? 自分はそう思いながら、障子を確認する。
 障子の奥では妖夢、そして白い何かが見えていた、ってか、この白いの、何なんだろう? 時間があったら、聞こう、自分はそう判断し、未だ妖夢を見続ける。
「さぁ、今日も素振りの練習だ」
 妖夢はそう言って、障子から見えなくなる、庭の方に行ったのか? 自分はそう思いながら、内心ホッとする、もしもこの現場が見られたら、色々な意味で僕は死ぬ、死ぬを通り越して、本当に消される、自分はそう思いながら少し息を荒くする、すると、ガサゴソと、音を立てて、誰かが起きあがる。
 自分は『まさか……?』と、思いながら、右目の端でその人物を確認する。
 そしてその人物はその場で両手を上げ、布団を落とし、背中を、背筋を伸ばした。
「んんー? よく寝たぁ?」
 そう言って、自分の右端に移る桃色の髪の女性──幽々子だ──そして、幽々子は自分の事を見て、不思議がる。
「どうして華扇君が私の部屋にいるの? もしかして夜這い?」
「夜這い? 何ですその言葉?」
 自分が首を傾げると、『ふむ、知らないの? じゃあ、知らないままでいいわ』と、幽々子は言う。
「って、夜這いの話は置いといても、意味がないじゃない? どうして華扇君は私の部屋にいるの?」
 幽々子はそう言って、四つん這いになって、猫のように自分に近づく、寝返りで服が乱れ、更に四つん這いになっているから、服の隙間から、胸が、平らな胸が見えそうだった。
「い、いやいや! 此処は僕の部屋ですよ!? 幽々子が昨日、この部屋に入ってきたから……!」
 自分はそう言って、正当性を出そうとする、だが、幽々子は聞かない。
「あら? 華扇? 此処は私の部屋よ? 主人が部屋を間違える訳が無いじゃない?」
「じゃ、じゃあ、一緒に部屋を出ようよ? 『幾ら室内が一緒でも、室外、廊下の位置とかは違う』でしょ?」
「……確かに、その言い分も認めましょうかねぇ?」
 幽々子はそう言って、立ち上がって、衣類を整え、部屋を出る、そして周りを一望した後、引き戸を閉じ、自分に向かって言う。
「……ごめん」
「でしょうね」
 謝る幽々子を見て、自分は静かに頷く。
「でも、これで、この部屋が僕の部屋って事が分かったでしょう?」
「まぁ、うん……」
「ほっ、これで助かった、色々と……」
 自分はその場で安堵して、三角座りを崩す。
「はぁ、ホッとしたら、眠くなって来ちゃった、寝ようかなぁ?」
 自分はそう言って、布団の中に吸い込まれるように移動する、すると幽々子が自分の隣に移動して、『寝かせましょうか?』と、発言する。
「……要らない」
 自分は静かに返答し、体を布団の中に収納し、寝息を立てる、そんな自分を見て、幽々子は『お寝坊さんねぇ?』と、発言した、元はといえば、君が悪いんですがね……? 自分はそう思いながら、静かに溜息を吐いた──

「……ん?」
 自分は欠伸をして、ゆっくりと起きあがる、そして、妖夢が立っていた縁側に向かい、戸を開ける、外は明るい、まだ昼なのかな? と、思いながら、周りを確認する。
「あっ、華扇さん」
 そう言って、右方向に妖夢の声が聞こえた、妖夢は両手に衣類を持っていた。
「やぁ、おはよう妖夢、良い朝だ」
「朝? いえ、もう昼ですよ? お寝坊さんですねぇ?」
 そう言って微笑む妖夢、うーむ、もうお昼なのか、断定出来てよかった、自分はそう思いながら、妖夢に言う。
「それで? 今は何をしているの?」
「あぁ、今は洗濯物を干している途中です、幾ら幽霊亡霊だろうと、お風呂には入りますからね?」
「あ、あぁ……」
 自分は昨日の出来事を思い出し、少し顔を赤らめる。
「んっ? どうしたんですか?」
「い、いや! 何でもない!」
「そ、そうですか……? あっ! いけない! 幽々子様に剣術の指南をする日だった今日は! 急いで洗濯物を片づけなければ!」
 妖夢は大声でそう言って、急いで自分の前を通り過ぎる、剣術の指南、か……行ってみようかなぁ? 多分幽々子に近づけば、剣術指南を出来るだろう、自分はそう思いながら、戸を閉めて、幽々子を探した──

「はて、一体幽々子は何処にいるのだろうか……?」
 自分はそう呟きながら、周りをきょろきょろと見回す、うーん、何処にもいないなぁ? 自分がそう思っていると、何時の間にか食堂に辿り着いた、食堂かぁ? あぁ、そう言えば今日は一秒もご飯を食べていなかったなぁ? 自分はそう思いながら、食堂の中に入る。
「失礼しまーす」
 自分はそう言って、無断で食堂に入る、すると、幽々子がのんびりご飯を食べていた。
「あっ、見つけた」
「んー? どうしたのぉ?」
 ご飯を食べながら、呑気に首を傾げる幽々子、自分は静かに幽々子に言う。
「そう言えば……今日は妖夢に剣術を教えて貰う日、だったよね?」
「? それがどうかしたの? って、どうしてそれを……?」
「本人から聞いたよ? それでだ、幽々子? 僕も剣術指南に参加したいんだが、どうだろうか?」
「……さぁ? 本人に聞けばいいじゃない?」
「今はいない」
「でしょうね? だから、一緒に行って、聞けばいいじゃないって?」
「成程、直接聞けってか」
 自分は腕を組んで、『当初の目的は達成した、後は……』と、思った。
「さて、次が……腹減ったんだよなぁ?」
「確かにずっと寝ていたものねぇ?」
「そうそう、だから腹が減って仕方ない」
「じゃあ、妖夢に作らせましょう?」
「……妖夢、大変だなぁ? いや、それならいいや、晩ご飯迄待てばいいし」
「そう?」
 自分はそう言って、幽々子に言う、すると、幽々子は首を傾げて返答した。
 我慢する事も覚えないといけないしねぇ? 自分はそう思いながら座って、幽々子の食事を待った──

Re: 東方崩壊譚 ( No.121 )
日時: 2018/08/29 22:47
名前: 彩都  

 幽々子がご飯を食べ終わり、立ち上がって移動する、自分は幽々子の後を追う。
「あら? 今から行く訳じゃないわ? 少し休憩しないと?」
「あら? そうなの?」
 自分は幽々子と、そんな会話をして、時間を潰す、そして幽々子は巨大な部屋に移動し、畳の上で寝転がった。
「はぁ、寝転がるのって、さいこー……」
「…………」
 休憩って、これかぁ? 自分はそう思いながら、その場で座って、幽々子を見る、本当、幽々子は自由だなぁ? 自分はそう思いながら頬杖を掻いて、幽々子を見続けた──

「…………」
 目を閉じ、座りながら、幽々子を待つ、すると、遠くから、妖夢の声が聞こえる。
「幽々子様ぁ!? 稽古の時間ですよぉ!」
「……ふむ、もうその時間かぁ」
 ゆっくりと起きあがる幽々子、そして欠伸をして、立ち上がる。
「さぁ、華扇? 行きましょう?」
 優雅に、清楚に、見えた幽々子に驚いて、『あ、あぁ』と、返答する自分、そして自分と幽々子は部屋を出る。
「はぁい? 妖夢ぅ? 此処よぉ?」
「あっ、幽々子様、規定の時間より少し遅れていますよ! っと、華扇さんも同席ですか」
 幽々子の言葉に反応する妖夢、そして幽々子が妖夢に言う。
「えぇ、そうよぉ? あっ、妖夢ぅ? 華扇君も一緒に剣術の稽古したいそうよぉ? どぉ?」
「えっ? 華扇さんが? まぁ、いいですけれど……」
 少し驚いた表情をし、頬を人差し指で掻く妖夢、何だぁ? 参加してほしくないみたいな言い方は……? 自分がそう思っていると、『それでは、稽古場に向かいましょう』と、言う妖夢。
 自分と幽々子は妖夢の後をついて行き、稽古場へと向かった──

「へぇ、木の床かぁ」
「えぇ、裸足でも滑らないように木の方が使いやすいんですよね、すぐに変える事も出来ますし」
「成程……妖夢は頭がいいなぁ?」
「いえ、私はまだまだですよ……」
 稽古場に着いて、自分は木で張った床に言葉を発す、そんな自分に返答する妖夢。
 すると、『それじゃあ、行いましょう?』と、言って、幽々子が自分に木刀を渡してきた。
「有難う……って、重っ!?」
 自分は幽々子に渡された木刀の重みに驚愕する、すると、幽々子は『えっ? 軽くない?』と、首を傾げる。
「お、重いです……」
 自分はそう言って、何とか持ち上げる、すると妖夢が『それは幽々子様専用ですし……』と、小声で言葉を濁す。
「あっ……そうだったのね? それはごめんなさい?」
 幽々子は自分から木刀を奪い、妖夢から渡された木刀を自分に渡した、これは軽い。
「よし、それじゃあ稽古を始めましょうか……っと、そう言えば聞き忘れていました、華扇さん、今迄に剣術を指南された事は?」
「今さっき、初めて木刀を持った」
「…………分かりました、それでは、幽々子様は素振りを、私は華扇さんに剣術の初歩を教えます」
「分かったわ」
 そう言って、木刀を上に上げて、下に降ろす素振りを繰り返す幽々子、そして自分の方に来て、『それでは、初歩を教えます』と、妖夢が言う。
「今、幽々子様がやっているのは『素振り』です、剣や刀はこの素振りをする事で、ある程度は扱えます、では、私の真似をして下さい」
 そう言って、妖夢は自分の隣に移動し、真剣を抜いて、素振りを開始する、自分も妖夢の真剣を見ながら、妖夢の素振りの姿形を真似てみる。
「まず、最初に頭の上に剣を、木刀を持ってきて……一気に下に下げる! この時、下げる場所は柄が自身の股間がある所迄下げて下さい、分かりましたか?」
「あ、あぁ……」
「それでは、何回か繰り返してみましょう」
 妖夢はそう言って、自分を見ながら素振りを開始した、ふむ、ふむふむふむ、これが素振り……何だ、案外簡単じゃないか? これなら、大体の素振りは出来そうだ、だが、両手をピンッと、張るから、案外腕が痛くなるな、自分はそう思いながら、その場で素振りを続ける。
 そして大体素振りを十回程度終わった後、妖夢が『それでは次の段階に行きます』と、言う。
「次の段階?」
「はい、次の段階です、次の段階は『居合い抜き』という段階です、この『居合い抜き』というのは、『剣を、刀を鞘から抜いて、すぐに斬りつける』という技です、剣術においては『速攻の技』と、いう認識をして下さい」
「そ、速攻の技……」
「そうです、『鞘から抜いた瞬間に斬りつける』ので、最速で出せる技ですね」
「へぇ……その『居合い抜き』ってぇのは、どれだけ強いの?」
 自分が首を傾げて、そう言うと、『そうですね……』と、顎に手を当てて悩む妖夢。
「うーん、大まかに言えば、『先手の技』なので、私からすれば、相当強いですね、剣術の中じゃあ? ですが、言葉にするのは少々難しいですね? 熟練者なら、『『居合い抜き』は最強』という人も居ますし、剣術最強の人でも『『居合い抜き』は弱い』とも言いますし……その威力は本人次第、と、言った方がいいですね? まぁ、使い所によっては最強と、考えてもらってもかまいません」
「成程、使い所によっては最強……」
 自分は妖夢の発言を受けて、自分が持つ木刀を見つめる。
『最強の技』、『最速の技』、か……もしもこの技を修得出来たら、自分はもっともっと、強くなるかもしれない、僕はそう思いながら、妖夢から、鞘を受け取る──

Re: 東方崩壊譚 ( No.122 )
日時: 2018/09/05 23:38
名前: 彩都  

東方崩壊譚(とうほうほうかいたん) 第七章 第七話 幽霊、亡霊、博麗霊夢

CHAPTER 3 捜し物、本格探索

「それでは、私の体を見ていて下さい」
 妖夢はそう言って、剣を一度、鞘に直して、少し体を剣の方へ捻(ねじ)る。
 そして深呼吸した後、一気に剣を横から前に抜く、すると、剣を抜いた早さで『風が斬られ、ビュンッ! という空を斬る音が聞こえ』た。
「……これが『居合い抜き』です……って」
 妖夢がそう言うと、妖夢は自分に向かって、怒鳴った。
「幽々子様!? 見えていますよ!? 寝ころばないで下さい!」
「えぇー? だって、眠いんだもん……?」
「眠くても稽古は稽古!」
 自分の隣に移動して、妖夢は寝ころぶ幽々子に怒鳴る。
 ……驚いたぁ、自分はそう思いながら、額の汗を拭う。
「ちょっと幽々子ぉ? 驚いたじゃないか? 妖夢の大声にさぁ?」
「あっ、も、申し訳ありません!」
「いや、謝らなくてもいいよ……」
 自分の発言に妖夢はその場で頭を下げて謝るが、過ぎ去った過去の話なので、許す事にした。
「あ、有難う御座います……」
 妖夢は少し恥ずかしそうに顔を照れさせ、頬を掻く、そして自分は寝転がる幽々子に発言する。
「ご飯食べた後に寝転がると、牛になるよぉ!?」
「なればいいじゃない? 亡霊の牛って面白くない?」
「面白くねぇよ!? さ、さぁ! 立ち上がって! 起きあがって!」
 自分はそう言って、幽々子の手を掴んで、持ち上げようとする、だが持ち上がらない、ど、どう言う事だ? そう思いながら、幽々子を見る、すると、捕まれていない手で大量の白い何かを掴んでいて、自分は驚いた。
「うわっ!?」
 そんな使い方があるのか、自分はそう思いながら驚愕する、すると、妖夢が『幽々子様!?』と、再度大声を出した。
「どうしたんですか!? そんなに稽古をしたくないんですか!?」
「えぇ、そうよぉ? だってご飯後だもの? 眠くて眠くて仕方ないわぁ?」
「えぇっ……」
 幽々子の発言を受けて、妖夢がその場で呆れる。そして妖夢は静かに自分を見つめ、『今日はこの辺で終わりましょう……』と、溜息混じりに言った。
「あ、あぁ、そうだね……?」
 自分もぎこちないが、返答する、こうして今日の稽古は終了した。
 さぁ、次は何をしようかなぁ? 自分が妖夢に木刀を渡すと、妖夢が『あっ』と、呟いた。
「そう言えば華扇さん、まだ蔵とか、探しておりませんよね? 時間があるなら、今から行きません?」
「今から? まぁ、時間はあるし、行けるけど?」
「そうですか、分かりました、それでは出入り口で少々お待ち下さい、荷物を片づけたら、急いで支度します」
「あぁ、分かった、それじゃあ、少し待機してるよ」
 自分は先に稽古場を出て、出入り口付近に待機する。
 すると、幽々子が白い何かと遊んでいた。
「え、えーと幽々子? その白いのって……」
「あら? 華扇もこれが気になる? これは『半霊』よ、私や妖夢に引っ付いているの、まるで相棒みたいな者ね?」
「へ、へぇ……」
 でもその半霊とやらを使用し、体を重くしたのは驚きだ、自分はそう思いながら、幽々子に言う。
「え、えーと、その半霊って奴? それは何なの?」
「何なのって……そんなの簡単じゃない? これは『死者の魂』よ」
「死者の魂……」
 幽々子に言われた言葉を繰り返した自分、そして幽々子が言う。
「あのね? 此処、『白玉楼』は『死者の魂を管理している』の、だから、こういう死者の魂、半霊のような姿で存在しているの、いちいち人型だと、喋るし、煩いし、何より幅を食うからね? だからコンパクトに」
「成程……小さくさせる事で一杯死者の魂を管理出来る、と……」
「そう」
 幽々子は静かに頷いて、微笑む。
 成程なぁ? 何だか今日は色々と為になる話を聞けた気がする。
 自分はそう思いながら、『お待たせしました』と、隣で言う妖夢に気付いた。
「お待たせしてすみません、案外時間がかかってしまいました」
「いや、別にいいよ? 時間がかかるのは仕方がない事さ? ってか、妖夢も半霊を持っているんだよなぁ? 邪魔だとは思わないのか?」
「えっ? あっ、いや、この半霊は私の相棒なので……昔からこの子と一緒にいるので、慣れましたね……というかどうかしたんですか? 急に半霊の話をして?」
「えっと……幽々子に教えてくれてね? 初めて半霊という存在を知ったから……」
「成程……幽々子様? 何か可笑しな事、もしくは変な事、嘘とは吐いていませんよね?」
「つ、吐く訳ないじゃない!?」
「うっそだぁ……幽々子様の事だ、絶対嘘を織り交ぜてそう……」
 目を細め、言う妖夢に対し、『さ、流石に今回は嘘や変な事を言っていないわよぉ!? ほ、ほら、華扇君も助けてぇ! 弁護してぇ!』と、叫ぶが、『あー、そう言えば何か変な事を聞いたなー? 何か嘘っぽい事を言われたなぁ?』と、言い、『そうなんですか、幽々子様……?』と、妖夢を怒らせてみる。
「ちょっと待って!? 華扇君の方が嘘よ!? わ、私は何もしていないわよぉ!? ねぇ、妖夢! 信じてぇ!」
「知りません! さぁ、それでは華扇さん、蔵へと向かいましょう!」
「あ、あぁ……」
 自分は妖夢にそう言われ、妖夢の後をついて行く──自分の後方では『華扇君の嘘を信じないでぇ!』と、叫ぶ幽々子が居た──

Re: 東方崩壊譚 ( No.123 )
日時: 2018/09/12 22:09
名前: 彩都  

「……それで? 華扇さん、今さっきのは華扇さんの嘘ですか?」
「えっ? あぁ、そうだけど?」
 蔵に向かっている途中、妖夢が自分に聞いた、自分は静かに返答した、すると、妖夢が親指を立て、『素晴らしいです……!』と、目を輝かせた。
「有難う御座います華扇さん、これで少し憂さ晴らしが出来ました」
「そ、そうか……」
 自分はそう言って、『憂さ晴らしって……』と、呆れる。
 まぁ、一応イライラする事もあるもんなぁ? 自分はそう思いながら、妖夢の後に付いていく。
 そして、庭を出て、巨大な蔵に向かった。
「でっけぇなぁ……」
「まぁ、西行寺家の物も入っているので……それでは入りますよ……」
 妖夢はそう言って、鍵を使用し、開錠する、そして、妖夢は静かに戸を開けた──

「……うわぁ」
 妖夢が蔵の戸を開け、開けた勢いで砂埃が舞う、おまけに蔵の臭い匂いがこちら迄来て、少し顔を顰める。
「が、我慢です……!」
 妖夢はそう言うが、少し涙目だった、それにしても、此処に僕の情報があるのか? もしもなかったら、どうしようか? 自分はそう思いながら、その場で深呼吸し、真っ直ぐ蔵の中を見つめる。
 見つける、見つけるんだ、僕の情報を!! 自分はそう思いながら、妖夢に断って、蔵の中に入った。
「……うわぁ、凄い量だなぁ? これは一日では済まないと思う……」
「そうですか? まぁ、これと同レベルの蔵は沢山ありますし、時間は限られている、なので、出来るだけ早急に捜し物を見つけた方がいいでしょう」
 マジか、自分はそう思いながら返答する。
「確かに……あまり此処に滞在しては二人の迷惑になるかもしれないからね──頑張ろう、自分?」
 自分は自分を鼓舞するように言い、ごくり、と、唾を飲み込む。
 と、とりあえず、近場から探そう、自分はそう思い、出入り口付近の書物に手を取った。
「えーと、これは……うん、読めない」
 しまった、自分がまだ文字を読めない事に気がついていなかった。
 平仮名ならまだしも、漢字はまだまだだ。
「えーと、これは『西行寺家の歴史』と、書いてあります」
「『西行寺家の歴史』? つまり幽々子の一族の歴史か?」
「はい、そのようです、えーと、『西行寺家の歴史、それは初代西行寺家当主、西行寺──』」
 妖夢は自分から本を受け取って、読み始める、そして妖夢は本に書かれている『西行寺家の歴史』を語る──それから数分後、前書きを読み終える。
「──これは全ての西行寺家の一族の歴史を纏めたものである──ですって、一応幽々子様迄の全ての西行寺家の歴史が書かれているようで……華扇さん、この先も聞きますか?」
 妖夢はそう言って、本の目次を確認していた、自分は首を横に振って、『いや、いい』と、言う。
「それは西行寺家、幽々子の一族の話だ、僕の話があるとは限りえない」
「ふぅむ……そうですかね? 私は一応幽々子様の欄を確認してみますね?」
「う、うむ、妖夢がそこ迄言うなら、従うよ……」
 自分は折れて、妖夢に本を任せる事にした、出来れば書物ではなく、巻物、出来れば巻物で絵巻が嬉しい、文字が読めないとはそう言う事だ、自分は周りを確認し、巻物を見つけた。
「これは……」
 自分は巻物を解(ほど)き、中身を確認する、だが、巻物は書物で、急いで、巻き直した。
「……見なかった事にしよう」
 自分がそう言って、巻物を元に戻した瞬間、『えぇっ!?』と、妖夢の驚く声が聞こえ、妖夢の方に顔を向ける。
「ど、どうしたの?」
 自分の発言を聞いて、妖夢が、『か、華扇さん! こ、これを見て下さい!』と、叫んで、本の一部分を指指す。
「はぁ? どうしたんだよぉ? 妖夢が慌てるなんて珍しいな?」
 自分は小言を言いながら、妖夢の隣に向かう、すると書物には『西行寺幽々子と、八雲紫が描かれて』いた、自分はその絵を見て、『幽々子の、生前の姿?』と、首を傾げた。
「え、えぇ、一応は……で、ですが! それよりも重要な事が! 『生前の幽々子様の隣を見て下さい』よ! と、とんでもない状況になっていますよ!?」
「はぁ? 何処がだ……よ……?」
 自分は驚く妖夢の言葉通りに生前の幽々子の隣を確認する、すると『生前の幽々子の隣に一人の少年が立っている事が確認出来』た、ん? 何だこのガキ? 何処かで見覚えが……? 自分はそう思い、目を凝らす、すると自分は『一人の少年』を理解する事が出来た、この少年、『僕』だ。
 しかも、格好が今の巫女装束で一緒だ、どうして? もしかして『僕は昔から存在していて、紫が今の世界に、未来へと送った』……? い、いや、そんな訳があるか? その前に紫の能力は過去未来に干渉出来るのかって話もあるけれど……自分がそう思っていると、妖夢が発言する。
「『我が西行寺家の娘、謎の人物八雲紫とその付き人、華扇(かおう)と名乗った少女と出会う』……華扇さん、貴方って、本当に男?」
 訝(いぶか)しげに見る妖夢に対し、『い、一応男!』と、大声を荒らげる自分、全く、これを描いた人もちゃんと僕を男だと認めろよ!? 自分はそう思いながら、『僕は生前の幽々子と出会っている、しかも、その時の記憶がないから、抜かされている……?』と、思う。
 い、一体僕は、何者なんだ……? 自分はその場で妖夢が開けたページを見つめる──

Re: 東方崩壊譚 ( No.124 )
日時: 2018/09/19 22:43
名前: 彩都  

「本当、不思議ですよねぇ……」
 妖夢はそう言って、ペラペラと、次のページを捲る、だが、華扇という人物の情報はこれっぽっちで、その後、妖夢は書物を閉じた。
「……情報はこれで終了、さて、次の物を探しましょう」
「あ、あぁ……で、でも! こ、これで少しは進んだんじゃないかな!? 僕が生前の幽々子と同じ時代を生きている、つまり僕はそれ程迄、今も生きていたって事になる!」
「……ですが、華扇さんは『その記憶がない』んですよね? それならその考察は難しいのでは? 証拠がなけりゃあこの書物を信じるのは……」
「で、でも! 証拠は今の所、この本にしか記されていない……そ、それじゃあ、他に探して、僕に関する情報を探せば──」
「それ、今している事ですよ?」
「あっ……」
 妖夢に正論を言われ、自分はその場で無言になる、妖夢は一人静かに書物を手に取り、書物を読み続ける。
 自分はその場で『僕は、長生きだった……?』と、首を傾げた──

 それから時間が過ぎて、蔵の一階部分は大体見終わった。
「はぁ……量が多いなぁ?」
 自分がそう呟くと、妖夢が『ははは……』と、笑う。
「ですが、まだ蔵はありますし、この蔵レベルのサイズですしね……毎日一つ探索するといっても、結構大変ですしねぇ……」
「そう、なんだよなぁ……まだまだ蔵はあるんだよなぁ……」
 妖夢の発言を受けて、肩を落とす自分、すると妖夢が『それでは、二階に向かいましょうか』と、発言する。
「二階?」
「えぇ、一応重い物は一階に、軽い物や額縁、西行寺家に重要な物は二階に移動させて、保管しているんです」
「へぇ、二階ってすげぇなぁ」
「そうですねぇ? だから二階の物がなくなってしまえば、西行寺家は色々と危険に……」
 妖夢の説明を受けて、『壊さないようにしないとなぁ』と、思うが、『元に戻す』能力があるので、壊れても大丈夫なのかと、自己完結をする。
 そして先に妖夢が梯子を使って、二階に登り、自分も後から梯子を登る。
「……うわぁ、くっらいなぁ?」
 自分がそう言うと、妖夢は『一応重要な物がありますので、光に当てないようにしているんです、だから暗いんです、申し訳ありません』と、謝辞をする。
「い、いや、謝る必要はないよ、こういう重要な物を残すには、暗く、湿気がない所を選択しないといけないからね?」
「えぇ、それもそうですね」
 自分と妖夢はそう言って、二階の物を漁る。
 うーん、中々にいい物が見つからないなぁ? 自分の情報が書かれたのは、一階のあれだけだし……もしかして、本当に二階に自分が書かれた情報なんかあるのだろうか? 少しだけ疑心暗鬼になってしまうなぁ。
 自分はそう思いながら、二階を探索していると、『んっ?』と、変な声を出す妖夢、一体どうしたんだろう? 自分はそう思いながら、妖夢に『どうしたのー?』と、発言する。
「か、華扇さん……こ、これを見て下さい……」
「んー? 何なんだぁ?」
 自分がそう言って、妖夢の所に向かう。
 そして妖夢が手にしていた物を確認する。
 妖夢が手にしていた物、それは『幽々子の日記』だった。
「華扇さん……見ます?」
「妖夢は……どうなんだぁ?」
「…………見たいです」
「そうか、じゃあ、見よう」
「ですね!」
 自分は何時でも責任を逃れられるよう、適当に、曖昧な返答をする。
 そして妖夢は適当にページを捲って、読み始める。
「えー……日にちは分かりませんが、『晴れ』、と書かれていますね……それで内容は『今日もあつい日だった』と……『だから水あびをした』と……『たのしかった』で終わってます……」
「凄く短いなぁ?」
「そうですねぇ、でもまぁ、幽々子様が幼かったから、という可能性もありますよ? だって、所々平仮名ですし?」
「あぁ、そっか、それもそうか……」
 妖夢の説明を受けて、成程と、思う自分、そして妖夢に自分は言う。
「さぁ、それじゃあ、さっさと探索に戻ろうか?」
「そ、そうですね……変に時間を潰してしまった……」
 妖夢はそう言って、頬を掻きながら周りを探索する。
 ……さぁ、自分も探索をしないとなぁ? 自分はそう思いながら、近くの額縁を開いて、確認したりする──

「はぁ……二階も、ほぼ終わったよぉ?」
「こちらも……もう終わります……」
 自分と妖夢はそんな会話をしながら、溜息を吐く。
 あんまり自分の情報は手には入らなかった、手に入ったのは、一階のあれだけだった。
 はぁ、悲しいぜ? 自分はそう思いながら、溜息を吐くと、『ぎゅるるる……』と、お腹が鳴った。
「……華扇さん?」
「はい?」
「お腹、減りましたか?」
「減りました」
「……それでは、ご飯にしましょうか? 結構時間も経過した事でしょうし?」
「……確かに……時間が経過したのは事実だ、それもそうだね? よし、ご飯にしよう」
「そうですね、それでは先に出ていて下さい、後始末をするので」
「分かった」
 自分は急いで二階から一階に降りて、蔵を出る。
 それにしても、結構時間をかけて探索したなぁ? 自分はそう思いながら蔵から出て、鍵をかける妖夢を見た──さぁ、腹が減った腹が減った、そもそもご飯食べていないし、空腹が凄い……自分はそんな事を思った──

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


E-Mail


URL


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。