二次創作小説(新・総合)

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逃走中#CR01 学園のペリー・クリスマス【完結】
日時: 2020/02/25 22:19
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: 5VUvCs/q)

お久しぶりですの方はお久しぶりです、はじめましての方ははじめまして、灯焔です。
2020年の節目、ということで私の数字もキリが良く心機一転ということでまた書いていきたいと思います。逃走中。
毎度のことながらマイペース更新になりますのでご容赦ください。


様々なキャラクターが住まう世界が融合して生まれた終末の世界、『コネクトワールド』。久々に筆を握ったので、特にひねらずシンプルに案を出してみました。
今回は一体どういう結末を迎えるのか…。こうご期待です。
今回の舞台は、先日主人公であるベレト、ベレスがスマブラに参戦決定した『ファイアーエムブレム風花雪月』から、『ガルク=マク大修道院』。
フォドラの大地の中心に織りなす修道院であり、ここは士官学校も兼ねています。ベレトやベレスは物語の序盤で教師のスカウトを受け、ここにやってくるわけです。
そんな場所で一体何人の逃走者が逃げ切ることが出来るのか?それともハンターに全員確保されてしまうのか?
逃走者、ハンター。各々の思いが、駆け引きが、デッドヒートが、今始まる。

今回のミニドラマは少し時期を外してしまいましたがクリスマスのお話となっております。
主演のあの方のネタは某あの曲の歌詞からアイデアをいただいております。
珍しくミニドラマにしては本人出演が多いですが、原作とは全く以て関係ないのであまり深く考えすぎないようにお願いします。

また、キャラクターの性格や設定に関しては基本的に原作から逸脱しないようにしておりますが、脚色が強い場合もございます。キャラ崩壊の可能性がある為ご注意ください。
お口に合わなかったなど不快に思われた場合はブラウザバックをお願いします。



<ルール>
逃走エリア:『ガルク=マク大修道院』
主人公であるベレスが教師として来訪することになる、フォドラの中心に佇む大修道院。
かなりの広さを誇るこの建物は、大きく『学校エリア』『大聖堂』『市場』の3エリアに分けられる。
また、逃走中に使用するエリアは1Fのみである為、2Fのエリアである書庫などには侵入できない。
詳細 >>1
ミニドラマ紹介 >>2

逃走時間:75分

賞金:45万(1秒100円)

ハンター:初期3体(OPゲーム会場のハンターボックスに3体)



<参加者>

【pop'n musicシリーズ】より (3人) 詳細 >>3
ミミ
ニャミ
ナビ

【ダンガンロンパシリーズ】より (3人) 詳細 >>4
苗木誠
日向創
赤松楓

【おそ松さん】より (3人) 詳細 >>5
松野おそ松
松野十四松
松野トド松

【スーパーマリオシリーズ】より (3人) 詳細 >>6
マリオ
ルイージ
ピーチ

【ファイアーエムブレムシリーズ】より (3人) 詳細 >>7
エーデルガルト
ディミトリ
クロード

【ひなビタ♪】より (3人) 詳細 >>8
山形まり花
和泉一舞
芽兎めう

計18名


逃走中#CR02 シード権争奪予想アンケート実施中!
※締め切りました

逃走中#CR02 参加者募集中! 及びMVP投票受付中! 
※締め切りました
作者枠発表 >>76


○AfterBreakTime
 ①『本部の日常』 >>16
 ②『朱雀登場!』 >>25
 ③『異世界と道化師と』 >>28
 ④『社長は疾風と共にやってくる』 >>37
 ⑤『這い寄れポップンマスターズ』 >>39-40
 ⑥『かみさまのうた』 >>47
 ⑦『混沌はカカオ味』 >>49
 ⑧『打ち上げパーティ』 >>77-81


以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。

打ち上げパーティ ( No.77 )
日時: 2020/02/23 22:02
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: A4fkHVpn)

サクヤ「それでは皆様、ご自由に打ち上げをお楽しみください。後ほどミミさん達によるバンド演奏があるそうなので、そちらも是非聴いていってくださいね!」

ポエット「ミミちゃんたち、えんそうするのー?!ポエット楽しみー!」

エーデル「ミミって楽器も弾けるのね。…私も何か演奏してみようかしら」

ミミ「サクヤさん直々に頼まれてね!本当はもう1人いるんだけど、今日は4人で演奏するよー!」

テント「ふふっ。それでは演奏の準備が整うまで、私が直々に新作のマジックをお披露目しましょう!」

MZD「張り切りすぎてパーティ会場壊すなよ」

ヴィル「16回目の時は修復にとんでもない時間がかかったからな…」

テント「そんなこと致しませんよ!そもそも、16回目の時は神様だってパーティ会場崩壊させた原因の一端は担ってるんですからね?」

MZD「え?そーだった?忘れちゃった」

タイマー「忘れちゃったんだ…」



無事MVPと作者様の発表も終わり、各々が穏やかに余興のパーティを楽しんでいました。
…マリオとカービィ、それにメタナイトの姿が見当たりませんが、『今は』気にしないでおきましょう。
本編中にルイージが話していたことを踏まえると、後々面倒なことが起こりそうな予感がしますが…。
キュベリア?七海さん?発表が終わったと同時に控室に移動して、既に寝ています。

そうこうしているうちにテントカントのマジックショーが始まったようですよ!



テント『それでは、このテントの中から……あ~ら不思議!沢山のハトが!!』

ルシェ「すっご~い♪ハトが沢山出てきた~!ねぇねぇマモニス、塔帰ったらアレ習得してボクに見せてよ~」

マモニス「出来るわけないじゃないですか!彼は『伝説のマジシャン』なんですよ?!」

ナビ「ハトさんいっぱいだ~♪」

おそ松「1匹くらい持って帰って売りさばけないかな」

チョロ松「捌けねーよ!!!何言ってんだお前!!!」

テント「ハトが泣いてらっしゃるのでそこまでにしてあげて…」



テントが指を鳴らすと、彼の近くに群がっていたハトは一瞬で消えてなくなってしまいました!
何が起こったのでしょう。彼のマジックは、単なる娯楽ではなくまるで『魔法』みたいです。
間髪入れずに彼はまた指を鳴らし、消えたところから大量のシャボン玉を発生させました!



テント『それではこのシャボン玉を~~~……。そーれっ!」(パチンッ)

まり花「凄い凄い!お星さまになっちゃったよ~!」

クロード「あんたのそれ本当に魔法じゃなくて技術なのか…?どんなからくりなんだ?なぁ?なぁ?」

ロイ「マジックの種明かしを攻め立てても駄目だと思いますよクロードさん。それにしても、凄い技術だなぁ…」

めう「写メるなり!パシャ!あーーーーーーブレたーーーーー!!!!!」

デデデ「すっげえなぁ。オレ様もマジック覚えて次のスマブラの宴会に持っていくか!」

テント「…さて、そろそろ私の出番はここまでのようですね。ここからはマドモアゼル達による可憐な演奏を、是非お聴きください!」



テントが手をステージに向けると、そこには楽器を持ったミミ、ニャミ、MZD、ヴィルヘルムの4人が。
ちなみに担当はミミがドラム、ニャミがギター、MZDがベース、ヴィルヘルムがキーボード。
どうやら準備が整ったようですね。数刻の沈黙の後、ニャミがマイクを手に話し始めます。



ニャミ『みんなー!今日は逃走中に参加してくれてありがとー!ってあたしが言うのもなんか変だよね。MZD言い直して?』

MZD『じゃあなんで最初に『あたしが言うー!』って言ったんだよお前。まぁいいや。そんじゃ改めまして…。
   みんな!今日は逃走中#CR01、初めての祭りにに参加してくれてありがとな!みんなの協力のお陰で、こんなに楽しい逃走中にすることが出来た!感謝するぜ!』
  
赤松「いえーい!」

ニャミ『あたし達も超楽しかったよ!ミミちゃんにエーデルちゃんもしっかり逃走成功させたし!と、いうわけで!そのお祝いも兼ねて、今からあたし達4人でバンド演奏をしまーす!しっかり聴いていってねー!
    本当はあたし達の他に、ギターとボーカルを担当する『ジャック』ってお友達がいるんだけど…。今、どこにいるのか分からなくてさ。彼にも届くように、今日は精一杯歌いたいと思いまーす!』
    
ベルナデッタ「ミミさんが言っていた、『人工生命体』の方でしょうか?」

エーデル「何故そう思うの?ミミの話では『魔族』と『神』もいたわよね?」

ベルナデッタ「あのマゼンタの髪の方は肌の色からして絶対に普通の人間じゃないですし、サングラスの男の子の方はあたしよりちっちゃいのにあんなにしっかりしてるし、こっちも人間じゃないですし。…消去法です」

エーデル「貴方の消去法のやり方がよく理解できないわ…」

ニャミ『今日は2曲歌いまーす!1曲目は…これは、『pop'n music うさぎと猫と少年の夢』っていうパーティで初披露された音楽なんだ。元々『うた』ちゃんっていうあたし達の友達が歌ってた歌を借りてきたんだけど、超良い曲だから絶対に好きになれると思うよ!
    それでは…聴いてください。 『TRUTH behind U』』



ニャミが曲名を言い終えたと同時に、ヴィルヘルムが伴奏に入ります。
流石クラシックアレンジャー出身貴族、鍵盤捌きは見事なものです。
あっ、演奏が始まりましたね!天の声も騒がず静かに聴きたいと思います。



♪ TRUTH behind U 『pop'n music うさぎと猫と少年の夢』より



ニャミ『願いの果てに 僕らの距離を知るのが怖いと

    震える声で 光を拒む 君と巡り合った』
    
    

ミミ/ヴィル『When I realized why you were crying,

       felt your tears as like me.』
     
     
     
ニャミ『追われるように 焦がれるように 答えを求めて

    胸に抱いた 一縷の夢が 霞と知って』
    


ニャミ『歌をやめた 僕は今

    思い出したんだ』
    
MZD『希望を』

ニャミ/MZD『命のある意味を』



ニャミ/MZD『この声が 争いを 巻き起こすのろいだと

      何度も貫かれ 木霊の平和を生きてきた』



ディミトリ「綺麗で透き通った歌声だ。こんなものが聴けるだなんてな…」

日向「なんか…かんどうするっ…」(号泣)



ミミ『"I know can't see your world…"』

ニャミ『"But that's why I love…"』



ニャミ『僕の歌は』

MZD『想いは』

ニャミ/MZD『祝福の証だ』



ニャミ/MZD『この声は 僕達の 壁を照らし出すけど

      この愛は 僕達の その悲しみさえ包むんだ
      
      だから 僕達は 歌うんだ』



大歓声のままアウトロを終え演奏は終了!



イブ「いいぞ!いいぞー!」

苗木「凄い歌声だった…!こんなのがもう1曲も聴けるだなんて…!」





ニャミ『どう?どう?いい曲だったでしょ!それじゃボルテージが冷めないうちに2曲目いっちゃいまーす!
    2曲目は『pop'n music  eclale』っていうパーティで初披露された音楽なんだ。あたし達が披露した曲のうちの1つなんだけど、すっごくお気に入りだから今回バンド演奏用にアレンジして持って来ちゃったんだ!とーっても元気が出る曲だから、最後まで聴いていってねー!
    それじゃ聴いてください!『僕の気持ちを描く』』
    
マルス「(エクラ…)」


    
ニャミが曲名を言い終えたと同時に、2曲目の演奏が始まりました!
キーボードもそれっぽい音に変化しています。これ、MZDに前の世界で散々つき合わされた成果なんだとか。



♪ 僕の気持ちを描く 『pop'n music eclale』より



ニャミ『ひたむきな姿を描く そう言って筆をとった

    前を見て進む先には キミが輝く何かがある』
    
    

    それを目指して いけばいいんだよ
    
    見えない力がみなぎる やっぱり不思議な言葉
    
    
    
    それでも!
    
    
    
    不安がよぎるときも 怖いと思うときも
    
    その言葉で吹き飛ばして 行けるさ!
    
    
    
    キミが夜空を見れば 僕は三日月を描くだろう
    
    そうやって未来へ
    
    
    
    少しずつの思いが 重なり合ってゆく
    
    雨にも負けない気持ちで
    
    最後には僕のサインを
    
    
    
    Lalalala…』
    
    
    
ピーチ「とっても元気を貰える曲でしたわ!」

ルイージ「勇気をくれる歌だったね!ボクこの曲好きになっちゃった!」



ボルテージMAXのまま2曲目も演奏終了!
歓声がパーティ会場を埋め尽くします!



ニャミ『それじゃ最後に、あたし達バンドメンバーを紹介しておしまいにしまーす!まずはドラム!あたしの大親友、ミミちゃん!』

ミミ『今日はありがとー!逃走成功のお祝いもありがとー!』

ニャミ『続いて!ベース、我らがポップンの神!MZD!』

MZD『演奏聴いてくれてありがとな!オレ達も超楽しかった!』

ニャミ『そして!キーボード!貴族系幽玄紳士、ヴィルヘルムさん!』

ヴィル『演奏を聴いてくれたこと、心から感謝する。ありがとう』

ニャミ『最後に!ギターを担当したあたし、ニャミ!あたし達の演奏を聴いてくれてありがとう!みんな、大好きだよー!』

ナビ「ボクもみんな大好きだよ~♪」

ハテナ「のい、のーい♪」



4人『ありがとうございました(ー)!!!』



拍手が鳴りやまぬまま、『ミミとニャミは』ステージを後にしました!
―――え?2人だけ?皆様ならもう理由を知っている、はずですよね?



ミミ「…あれ?なんで2人とも降りてないの?カラ松さんとマルスさんとユーリがステージに上がって来ちゃったよ?」

ニャミ「まさか…これって…」



流石2人とも、察しが早い!パーティは次回、うーん…あと2回くらい?
打ち上げは、もうちょっとだけ続くんじゃ。

打ち上げパーティ ( No.78 )
日時: 2020/02/23 22:03
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: A4fkHVpn)

ミミとニャミがステージから降りてしばらくした後、代わりにステージに上がって来たのはカラ松、マルス、ユーリ。
カラ松はMZD直々にスカウトされていたので分かりますが、何故に2人…?ユーリは分かります。ボーカル兼ギターですからね。確かにマルスは王子ですし、鍵盤は得意そうですが。
パーティ会場に混乱が広がりつつある中、彼はニャミが戻したスタンドのマイクを再び取り、話し始めます。



MZD『オーケーオーケー。混乱させちゃってるところごめんな!実はあいつらにも内緒でもう1曲歌おうって、ゲーム中にヴィルとこっそり話してたんだよね。
   でも、あいつら抜きでやるならギター足りないし、ヴィルがキーボードもう1人欲しいっていうからさ。で、今回急ピッチでスカウトをしてみたワケ。変則的なメンバーでビックリしたとは思うけど、事前の音合わせはバッチリだから期待しててくれよな!』
  
赤松「キーボードが必要なら私を呼んでくれれば良かったのに…。十四松さんについていけば良かったよ」

霧切「彼は『牢獄ルームを勝手に出て行った』と聞いているわよ?流石にゲーム中のスカウトは無理でしょうね…」

十四松「たはー!そういえば楓ちゃんもピアニストだったねー!マジごめんマンモス!」

まり花「それならわたしだって!キーボード担当だよっ!」

イブ「イブだって!ベース担当だし!」

めう「ずんどこ丸持ってくればよかっためう!」

日向「バンド3人娘は少し座ってような?」



まさかそんな話が進んでいると思わず、音楽系の才能を持つ女子たちがぶーぶー文句を言っています。
MZDはそんな彼女達の反応をどうどうと抑え、語りを続けます。



MZD『今回サプライズで歌うのは、21回目のとあるイベントで披露した曲のロングバージョンだ。この逃走中が少しでも末永く続くように。この世界の平和が少しでも長く続くように。そんな祈りを込めて、今回選ばせてもらった。
   それじゃ、聴いてくれ!曲目は―――『創世ノート』』
  
ミミ「創世?」

ニャミ「ノート……ロング!!」



MZDが曲名を言い放ったと同時に、ヴィルヘルムによる伴奏が始まりました!
この曲、『BEMANI学園』という他機種連動イベントが初出の曲なんですよね。…BEMANI学園verのMZD、いつか使えるようになりませんかねぇ。



♪ 創世ノート 『私立BEMANI学園』より



MZD『さあ 混沌の海に はじまりの旋律を ともに奏でよう!

   光在れ 闇を分かて
  
  
  
   黎明を呼び寄せる 空を描いた
  
   運命を受け止める 大地踏み固めた
  
   止め処なくあふるる水面に
  
   ばらまかれた兆し達
  
   未来が宿る いのちのかけら
  
   何度も終わり迎えて 新しい神を待つ
  
  
  
   生命を司る 光あつめた
  
   微睡を溶かす 鏡 闇にうかべた
  
   朽ち果てた嘘の箱庭に
  
   忘れられたレクイエム
  
   荒野に 蒼きいのち潤い
  
   原罪秘めた果実の 熟する時を待つ
  
  
  
   星が 導いた 生まれたての大地に 花は咲くだろう
  
  
  
   蒼天に 刻み込まれた契約
  
   支配 ふりかざす孤独を いつか知る
  
   ああ 鳥たちが 羽ばたき空を駆ける
  
   未来を胎内に孕み眠る この世界で』
  
  
  
ソティス「…………」

ベレス「…どうしたのソティ―――。……泣いてる?」

ソティス「分からぬ…分からぬが…この旋律を聴いておるとな…?涙が止まらぬのじゃ…」



MZD『泥濘に沈み込む 運命を切り開く その力与えた

   安寧を貪って 招く惰性と混沌の末裔を 雷は捌いた
  
  
  
   くりかえすなら ぼくが かみさまになる
  
  
  
   少年は もう全て知ってしまった
  
   世界を創る戯れは 続いていく
  
   ああ 終末を また1ページ刻んで
  
   滅びと創世 繰り返すこの世界
  
  
  
   少年が遺した ノートの果てに
  
   描かれた約束に 辿りつくまで
  
   ああ 幻想は 羽ばたき空を駆ける
  
   笑顔も涙もみな消えた この世界で
  
  
  
   いまもぼくが かみさまなら
  
  
  
   闇を抜けて 未来となれ
  
   光纏い 希望となれ
  
   神を超えて 命となれ―――』
  
  
  
サクヤ「…懐かしいですね。筐体の前でも…この曲を解禁して…泣いて…」

アクラル「今も昔も、変わんなくていいものは変わんなくていいんじゃね?」

サクヤ「…そう、ですね」



幻想的なメロディーと旋律に、演奏が終了したその瞬間から大きな拍手がステージを包みました。
そして、彼らは今度こそ深く一礼をし、ステージから降りて行ったのでした。



エイリーク「マルス王子、素晴らしい演奏でした。思わず私泣いてしまいました…」

マルス「ぼくも演奏中何度も泣きそうになったよ…。凄く、深いメロディーと歌詞だった」

アイク「はじまりのうた、か。あいつもそんなことを思っていたのかもしれないな」

クロム「世界には色んな考えの神がいるんだな…」

ソティス「このわしを泣かすとは絶対にゆるさんぞあの音の神め…!ぐすっ…」



ユーリ「急に何事かと思えば。君とセッションをするのはこれが3度目だな」

MZD「リミックスが2回と今回の1回なー!急で本当悪かった。でも助かったよ。ありがとな!」

ユーリ「次はこの魔族とは別の収録日にまたセッションをしたいものだな」

MZD「あはは…お手柔らかに頼むぜ…。ヴィル、お願いだから無言で魔法スタンバイするの止めて?」

ヴィル「『鬱憤晴らし』と言ってくれないかMZD。私は今実に気分が悪い」

MZD「眼が鬱憤晴らしレベルじゃないから止めてるんでしょーが!!!会場壊れるわ!!!」

ヴィル「お前がそこまで言うなら仕方があるまい…。今日はこの辺で勘弁してやろう」

タイマー「神様がいなかったらこれどうなってたんだろう…?」

ニャミ「ヤバい香りしかしてなかったから助かったよね…」

ミミ「本当だよ。ユーリとヴィルさんが絡むとMZD完全にツッコミ役だよね」

MZD「オレが止めねーとマジでこの世界終わるからな」

ミミ/ニャミ「えっ?」



カラ松「おで…かんどうして…ちゃんどひげでだ…?」

トド松「あーあー、泣かないんだよカラ松兄さん。凄い良い演奏だったんだから泣いたら台無しじゃん」

カラ松「でもぉ~~~~~~~」(泣)

一松「……まあ、そいつが泣く理由何となく分かる…。あの歌詞、幻想的だったけどなんか哀しい歌詞だったよね」

チョロ松「カラ松は感化されやすいからな。それに、これは悲しみの涙じゃないしいいんじゃない?」

十四松「終わりよければすべてよーし!」



各々演奏後感想を言い合う参加者達。気持ちが伝わって良かったですね、MZD。
そんな彼らを見守りながら会場から立ち去る影が2つ。
ニアとアシッドは彼らの演奏を聴いた直後、いつの間にか姿が消えてしまっていました。





サクヤ「兄貴。少し外まで付き合ってはくれませんかね」

アクラル「何?!遂にお兄ちゃんとデー『違います。空が騒がしいのです』ちぇっ。…空が騒がしい?」

サクヤ「まるで『何かが降って来そうな』気配を感じまして。もしかしたら…『世界が混ざる』可能性があります。だから、確認しに行きたいのです」

アクラル「OK。早く確認しに行こうぜ。まだまだあっちの余興は長そうだからな、付き合ってたら確認する時間が無くなっちまう」

サクヤ「感謝します。それに―――『アレ』の回避も出来るのですから、ね?」

アクラル「???」



サクヤが意味深な言葉をのぞかせた裏では―――。赤い帽子とピンクだまが―――!!!
あ、あ、あいつらが……遂に『手を組んでしまった』……!!!
ATTENTION!ATTENTION!急なカオスにご注意ください!!!

打ち上げパーティ 暴走開始…? ( No.79 )
日時: 2020/02/24 22:01
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: A4fkHVpn)

ルイージ「よーし、演奏も聴けて元気出たし、パーティをもっと盛り上げ―――」



サクヤとアクラルが去ってすぐ―――。
『あいつら』は、現れたのです。




























???『みんなぁー!盛り上がってるかーい?!さっきの演奏凄かったね!ボクも思わず感動しちゃったよ!』

???『ここからはボク達が打ち上げのパーティを盛り上げていくよー!!!』



















クロム「待て!誰だあいつらを組ませたのは?!」

ロイ「MVPの発表から分かりきってたことじゃないかー!!!いつになるかと不安になってたけど今なのー?!」

最原「ねぇ、なんで一部の人が怯えてるの…?」

ピーチ「すぐに分かりますわ…」



2つの声の正体を知っているスマブラメンバーは急に青ざめます。
そりゃそうだ、本編でもルイージがかなり不安に思っていましたからね。
多分予測はついていると思いますが―――その正体は。



















♪ペリーでぇす! 『pop'n music18 せんごく列伝』より



マリオ『超スマブラ界のスーパースター!マリオだよー!』

カービィ『同じく!超スマブラ界のわかもの!カービィでーす!』

ルイージ「あああああああ、恐れていたことがぁぁぁぁぁぁぁぁ………」

デデデ「この世の終わりだ…!!!」

日向「デデデ大王?!おい、ルイージ?!」

マリオ「なんだいなんだい!ルイージは最初から怯えちゃってさ。せっかくボク達『スマブラレジェンズ』がパーティを盛り上げようと張り切ってるのにさ!」

ルイージ「兄さん達が組むと碌なことにならないの自覚無いの?!」

MZD「碌なこと……」

ヴィル「嫌な予感しかしない…」



軽快な黒船ファンクと共にステージに現れたのは、スマブラ界のレジェンドことマリオとカービィ。
彼らはパーティを盛り上げようとしているのか、両手に何故かクラッカーを持っています。鳴らすつもりはないのでしょうか。



マリオ「という訳で、怯えてるルイージはほっといてここからボク達のステージだよ!みんな楽しんでいってね!」

カービィ「今回は素敵なゲストも呼んできたよー!我らが『VIVA★カオス軍団』の同志よ、集えー!」

マルス「『VIVA★カオス軍団』?!いつの間にそんなもの作ってたの?!」

マリオ「それは愚問だよマルス!スマブラ支部に合流する前から同志を募って交流を取っていたのさ!さあ、カモーン!!!」



冷静にツッコミを入れるマルスを尻目に、マリオは『VIVA★カオス軍団』なる同志を呼び出しました!
それと同時に四方八方から気配が。な、なんなんだ?!なんなんだ?!
















ウオヲ『俺は限界だぁぁぁぁぁぁ!!!!!』

ニャミ「なんであんたがいんの?!」





ラピカ『VIVA★カオス!とっても素敵な響きだにょよ~!!』

リピカ「仕事サボって何してるかと思ったらお前……!!!」(わなわな)

ジョマンダ「抑えて!抑えて!」





花村『ふふふ~ん、僕の魅力的なスイーツで誰の心もとろけさせてあげるよ!』

日向「花村?!」

苗木「向いちゃ駄目な方向向いちゃったね…」





ノノ『せくしーばでぃーなマムクート、ノノ!さんじょー!』

クロム「何故ここにいる?!」

マルス「…クロム、残念なお知らせだけど…」

クロム「何?!」

マルス「今ルキナから連絡があってさ。『これから面白いことがあるそうなので、同志のノノさんをよろしくお願いします』だって」

クロム「―――?!!」





なんと、合図と共に現れたのはウオヲ、ラピカ、花村輝々、ノノ!とんでもない面子なんですけど?!
しかもマリオ、まだ隠し玉があるようで…。ニヤニヤしながらステージ後方を指差します。





マリオ『今日来てくれたのは彼らだけじゃない、もう一人いるのさ!ちゅうもーく!!!』

????『きょひょひょ~!こういう催し物で驚かせるのもいいよね~!!!』

MZD「あっ」

ヴィル「何故貴様までいるのだ…!!!」(ふるふる)



















ごくそつ『地獄の底からごくそつくんだよ~!!!せっかくの盟友のお誘いだもん、来ないわけないよね~!!!きょひょひょ!』

ポエット「うわっ!ポエットよりずーっとたかいところにいるよ!」

ミミ「てかごくそつくんの持ってる大砲、ぺるりさんのじゃん!!!」

ぺるりさん「エッ?!………あーーーーーーー!!!!!ワタシの大切な大砲がーーーーー!!!!!」

MZD「ドラマに出てる間に盗られたなこりゃ…」

マリオ『今回来てくれたのは一部!ボク達に賛同してくれた人達が世界中にはもっともっといるんだよ!ちなみに『VIVA★カオス団』はメンバーを随時募集中です!』

ユーリ「メンバー…募集中…」

ニャミ「毒されないでユーリ!!!」



ぺるりさん、ご愁傷様です。さて、大砲を盗んだということはなにか嫌な予感がしてまいりましたが。
何するんですか一体。…先程のマルスの口ぶりからしてルキナも彼らと同類ということですかね。



マリオ「ミミさんとエーデルガルトさんが見事逃げ切ってボクも嬉しさMAXだからね!今回はその気持ちを、ドラマになぞらえて『大砲』でお祝いするよ!!!」

ピーチ「ま、まさか…貴方はその為に『ケーキの作り方を訪ねて』いましたの…?!」

ルイージ「ピーチ姫、どういうこと?!」

ピーチ「大砲から出てくる『中身』の正体を察してしまいましたわ…!!!」

MZD「非常にまずいことになって参りました」





混乱する一同を尻目に、カオス軍団は大砲の狙いを会場に定めた!
全てを察してしまったピーチと何が何だか分からないルイージ!
混沌を極める会場!そんな顔を一目しながら彼らは叫ぶ!














マリオ『はっしゃーーーーーーーーー!!!!!』

MZD『お前ら、全力で逃げろおおおおおお!!!!!』





カオス軍団の砲弾から、何故か逃走中開始?!
彼らの暴走は続く…。

打ち上げパーティ 暴走開始 ( No.80 )
日時: 2020/02/24 22:02
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: A4fkHVpn)

ピーチの不安が的中したその正体は『ケーキ』!!!
軍団の女性陣曰く『味には保証あり』とのことですが……渡し方が違う!!!





ノノ『ノノの命中率は凄いんだよー!!!それそれーーー!!!』

クロム「誰彼構わず撃つな!!!ってデデデ大王ーーー?!」

デデデ「何故オレ様が集中攻撃されているんだーーーーー?!」(寸のところで避けている)

日向「お前がこの中で一番遅いと思われてるからだろうな…」

めう「冷静に分析してる場合じゃないめう…ぎゃーーーー!!!!!」

霧切「くっ…何処か逃げられる場所はないの?!」

エーデル「扉を見て来るわ!」



カオス軍団お手製のケーキが会場を飛び交う中、扉を確認しに行くエーデルガルト。
何とか扉に辿りつき押したり引いたりしてみますが、扉はびくともしません。



エーデル「(駄目ね…。彼らが鍵をかけている…)」



どうやら鍵がかかっているようです。
も、もたもたしていると狙われてしまいますよ!



ウオヲ『俺にカレーをよこせぇぇぇぇぇ!!!!!』(ズバババババ)

タイマー「カレーじゃなくてケーキでしょお?!ってエーデルガルトさん、危ない!!!」

エーデル「―――?!」



カオス軍団、その隙を逃すはずがありません!一部が大砲をエーデルガルトに向けて発射!
ケーキは彼女にあたる……と、思いきや。





















クロード「おっと。大丈夫か皇女様?」

エーデル「えぇ…。庇ってくれた…わけじゃ、なさそうね。…大丈夫?」

クロード「いやー。咄嗟に盾にしちまって悪いな王子様」

ディミトリ「…………」(ケーキまみれ)





ディミトリを盾にしやがった!!!なんだこの嫡子!!!
彼にケーキが当たってしまったのを皮切りに、続々と被害者が……!!!











カービィ『遅いぞーーー!!!特大ケーキ砲、くらえってんだい!!!』

デデデ「食べ物を粗末にするぐわあああああああああああ!!!!」(ケーキ直撃!)

クロム「デデデ大王?!大丈夫かしっかりしあああああああああ!!!!!」(ケーキ直撃!)

ロイ「ごめんクロム。マルスを盾にするわけにはいかないんだ!」

マルス「クロムも盾にしちゃ駄目だよ?!」

アイク「マルス、お前に当たりそうになったら俺が庇ってやる」

マルス「死亡フラグを立てないでぇ!!!」





マリオ『美味しいケーキはいかがかな~?』(ズババババ!)

十四松「やきう?!ケーキはやきうだったの?!」

トド松「野球は関係ないでしょ十四松兄さん?!っておそ松兄さん何兄弟盾にしてんの?!」

カラ松「たすけてくれとどまづ~~~~」(泣)(ケーキまみれ)

チョロ松「…………」(既にケーキまみれ)

おそ松「オラオラかかってきやがれ!このおそ松様に攻撃を通すなら松野家の弟全員倒してからにするんだな!!」

トド松「兄弟全員盾にしようとすんなこのクソ松!!!」

一松「カエリタイ」





ミミ「うわーーーーー!!!どこもかしこもケーキ弾まみれだよおおお!!!」

ポエット「(床に落ちたケーキをぺろり)……おいし~い♪でもなんでいっぱいうつんだろうね?」

ニャミ「ポエットちゃんは相変わらず神メンタルだなぁ…。ねぇ、ステージの舞台袖に避難できないかな?!」

MZD「無理だろ。ステージはマリオとカービィが牛耳ってるし、舞台袖に行くなら絶対にステージを通らないといけないからな…」

タイマー「いつ終わるんだろうこの恐怖…」

ヴィル「まだまだやめるつもりがなさそうだからな…。テーブルなどを影にして隠れるほかあるま―――」

ごくそつ『よそ見してる暇あるのかな~~~~~?????』





ごくそつくん、MZDに狙いを定めケーキ砲発射!





ヴィル「MZD!!!―――ギュアッ!」(ケーキ直撃!)

MZD「ヴィル!!!庇わなくていいのに……!!」

ヴィル「お前に当たって気絶でもされたらこちらの気が済まないだろう!!!…腕で防いだから問題は無い……が、意外に威力があるなこのケーキ…」

ニャミ「そりゃ大砲撃つプロのごくそつくんの大砲ケーキだもん。威力高いに決まってるよ」

ミミ「もう何回も見た光景だから見慣れたらそうでもないよねこのカオス…」

ぺるりさん「ケーキ…オイシイデース…」(ケーキまみれ)

ミミ/ニャミ『ぺるりさーん?!!!!』

ナビ「いつの間にかユーリさんもどっかいっちゃったよ~?」

ハテナ「のいのい…」

MZD「こんな大変な時にサクヤもアクラルもどこいったんだよあいつらーーーーー!!!!!」





MZDの叫びは空しくホールに響くだけでした…。





















~運営本部 入口前~



サクヤ「まさか想定した以上のカオス軍団が入り込んでいたとは…。後でちゃんと『後片付け』しないとなぁ」

アクラル「笑顔で言うと怖いんだがな?……で、外には出てきたけど何も代わり映えしねえぞ」

サクヤ「思い違いだったのでしょうか…?」



危険を察知し、会場の外へとやって来たサクヤとアクラル。サクヤは隠しカメラで会場の様子を見守っていました。
会場は後で何とかするとして、空を見るサクヤ。彼女の『予感』とは打って変わって、外は青空を映し出すばかり。
やはりサクヤの気のせい…?そう思った瞬間、『空』は変わったのです。



アクラル「なッ……―――」

サクヤ「これが、『世界の融合』……」



2人が見た『空』は、まるで飴細工に溶けたかのような気持ち悪い色。
恐らくこれから『巻き込まれるであろう世界』を絵の具で荒々しく混ぜるかのように、『それ』はぐるぐると渦巻いていました。



サクヤ「…待ってください、混ぜられる世界……『1つじゃない』……!」

アクラル「は…?俺、不死鳥の時に何回かこれ見たけど、『2ついっぺん』は初めてだぜ…?!」



渦は、1つではありませんでした。禍々しい世界の渦が、空へと溶けていきます。
2つの渦はドロドロとこの世界の空に混ざり―――そして、消えてしまいました。



サクヤ「『完全に、混ざった』ということでしょうか…。ならば、この世界に新しく降ってきている人物がいるやもしれません」

アクラル「本部の奴らも自力であの建物に辿りついたのが多いんだろ?今の心配事はそっちより会場じゃね?」

サクヤ「そうですね。……そろそろ『おしおき』が必要なようですし」

アクラル「俺、お前のこと大好きだけど笑いながら刀構えるところだけはちょっと怖いと思うなー」



『世界の融合』。また2つ、異次元の世界がコネクトワールドに混ざってしまいました。
ということは、また新しいゲームかアニメのキャラクターが本部に現れるかもしれませんね。
―――今はそちらより、ケーキまみれの会場を何とかする方が先決。2人は会場への道を引き返していきました。





そして、それを見つめる『影』が1つ。





『あれが『セーリュー』と『スザク』…。アタシら『道化師』の邪魔になる存在ってワケね。
 さっき『ゲンブ』が『ビャッコ』を起こすところは確認したし……今は報告しにかえろーっと。
 『JOKER』が生きてるかも確認しないといけないしねー』
    
    
    


―――『道化師』?もしかして、奴らが動いてる……?
一筋縄ではいかない逃走中#CRの世界、一体どうなってしまうのでしょうか。

打ち上げパーティ 暴走終了! ( No.81 )
日時: 2020/02/24 22:03
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: A4fkHVpn)

~?????~



一方、こちらは先程謎の人物からの発言があった『玄武』ことニアがいる場所。
ニアがいるということは、社長であるアシッドも勿論います。
どうやら『白虎』を起こしたとのことですが…。様子を見てみましょう。



ニア「まさか…『世界の融合』にこの土地が巻き込まれるとは思いませんでしたわ…。社長、大丈夫ですか?」

アシッド「いや、流石は『玄武』。咄嗟の判断で私は無傷だよ。ありがとう」

ニア「うふふ…。怪我がないのであれば良かった…ですわ?―――さて、起こした白虎が融合で離れていなければいいのですが…」



現在ニアとアシッドがいるのは、渋谷のど真ん中。どうやら元々は雪原だったようで、『世界の融合』が起こった果てに渋谷に置き換わってしまったらしいのです。
どうやら起こしていた白虎も融合の影響で、ここではないどこかに飛ばされてしまったようで…。ニアが察知を続けているお陰で見失わずにはいられているようですが。
彼女は魔力を放ち続けながら、白虎がいるであろうルートを辿ります。



ニア「そんなに遠くには離れていませんわね…。このまま辿れば、すぐに見つかると思いますわ」

アシッド「私には察知能力がないからね…。ニアの能力にはとても助けられているよ」

ニア「あら、ご謙遜を。……社長は、ゼウス様の一番弟子であらせられるのですから…。もっと自信を持ってもよろしいのではないかと…私、思っておりますわ」

アシッド「それは言わないでくれたまえ。誰かが聴いていたらどうするんだい?」

ニア「これは失礼しましたわ…。…さて、着きましたわ」



しばらく歩いていたニアですが、巨木の真下の位置で歩みを止め、魔力を解放しました。
彼らの目の前には―――真っ白い鬣を携えた、美しい『白い虎』が、眠っていました。
彼が『白虎』。このコネクトワールドを守る四神の、最後の1体になります。



ニア「飛ばされたショックで再び眠ってしまわれましたのね…」

アシッド「相当永い間眠っていたと聞いている。サクヤやアクラルの察知が届かない程に…」

ニア「それほどまでに…彼にとって世界は『興味のない』ものでしたの。神々と魔族の戦争も―――『JOKER』を生み出そうとしている輩がいることも―――」

アシッド「……四神が揃えば、『JOKER』の居場所も分かるのか?」

ニア「それは…分かりませんわ?生きているかどうかも分かりませんもの。ですが―――『道化師』の目的を阻止するには、一歩前進できることに間違いは…ありませんわ。
   それでは……そろそろ、起こしましょう」
   
   
   
立ち話もなんだと、彼女は早々に白虎の近くに立ち寄ります。
そして、アシッドでは理解できないような言葉を囁きました。



―――すると、どうでしょう。白い虎がみるみるうちに人型に変わり―――



『白い短髪の、背の高い青年』に姿を変えたではありませんか。



ニア「おはようございます『白虎』。いえ……この姿ならば『アカギ』と呼んだ方が…よろしいのかしら?」

アカギ「だれ……?その、気配は……。ニア……?」

ニア「間違いありませんわ…。貴方様が眠っている間、世界はめぐるましく変わってしまいましたのよ…?今は、『世界の融合』が加速し様々な異世界の住人がこちらに落ちてきてしまっていますの…」

アシッド「私達は今その『世界の融合』について調査をしているところなんだ。もし良ければ…君の、白虎の力を借りたいんだ」

アカギ「構わない……けど、『サクヤ』に会ってからで……いい?俺も、どれだけ眠っていたか……わからない、から。状況を知りたい……」

ニア「了解しましたわ。一旦会場まで戻りましょう…」



白虎はどうやら『アカギ』という名前のようです。サクヤ、アクラルとも面識がある様子。
彼はサクヤと話したいそうなので、彼らは早々とあのケーキまみれの会場に戻ることにしました。



……それで、会場はどうなっているんでしょう?








~運営本部 打ち上げパーティ会場~





マリオ『それそれそれー!!!次いくよーーー!!!』

カービィ『スペシャルケーキ砲、喰らえー!!!』

日向「容赦なさすぎだろ!!う、うわーーーーー!!!!!」(ケーキ直撃!)



まだ終わってなかったんかい。あの後、ケーキ弾のあまりの速度と威力に倒れてしまう参加者が続出してしまい。
カオス軍団により鍵がかけられ医務室に行けないので、治療も出来ず…とかなり追い詰められています。



十四松「おそ松にーさんがあの後すぐに連続ケーキ喰らって倒れてくれたのはよかった(?)けど…ゲームセットはいつなのー?!」

ミミ「MZDー。神パワーで何とかならないのー?」

MZD「神パワー使ってもいいけど会場ぶっ壊れるぞ。それでもいいなら使うけど。ヴィルの敵取らなきゃならないし」

ニャミ「やっぱなし。しかもヴィルさん死んでない」

エーデル「容赦がない…相手はどれだけ弾を用意しているの…?」

マルス「アイク…ごめんね…」

ロイ「何か無限に弾を仕掛ける方法でもあるのかな…」



起きている参加者も数えるくらいしか残っていません。MZDが無傷な理由?後ろの倒れてるケーキまみれの幽玄紳士を見れば一目瞭然でしょう←
かろうじてミミとニャミもテーブルを盾にまだ残っている状態ですが、彼女らが狙われるのも時間の問題です。
対してカオス軍団はまだまだやる気の様子。これでは埒があきません。



ルシェ「キュベリア様も控室で寝てるから助け求められないし~。マモニスはさくっとやられちゃったし~。どーしたらいいんだろ?」

ピーチ「マリオ達をどうにかして止められればいいのですけれど…」



防戦一方の参加者達。彼らに勝ち目はないのでしょうか…?



















ごくそつ『さあ、そろそろフィナーレといこうかねぇ!!!きょっひょっひょ~!!!』

マリオ『最後に相応しい特大のスペシャルケーキ砲を用意したよ!みんな、味わっていってね!!!』

カービィ『狙いは――――――お前だーーー!!!』




















MZD「まずい十四松!狙われてる!!」

十四松「えっ えっ あーーーーーおおきいーーーーー!!!!!あれはよけられないーーーーー!!!!!」




















十四松の何倍もの大きさがある大砲が、彼に向かって撃ち放たれようとしています!
これは逃げられない!というか十四松だけじゃ被害収まらないんですけど?!



マリオ『サプライズというやつだよ!!!さあ、はっしゃ―――』
























サクヤ「『waxing and wanding』」








一閃――――――。
十四松に向けられていた大砲は、跡形もなくバラバラになりました。





サクヤ「兄貴。大砲ケーキの弾を作っている元凶は舞台袖にいます。とっ捕まえて連れてきてください」

アクラル「りょーかい。見っけたら燃やしていい?」

サクヤ「燃やしては駄目です。大丈夫ですか、十四松くん」

十四松「さくや、さん……」



サクヤとアクラル、間に合ったようですね!ちなみに、扉は彼女が手に取った『大典太光世』で斬りました。
お陰で外へと通じる入口が開きました。やっとですよ。
彼女は一瞬無事な参加者の方を向き、優しく声をかけました。



サクヤ「皆さん。倒れている参加者を医務室まで連れて行ってもらえますか?それとピーチさん。申し訳ないんですが罪木さんも見事に倒れていまして…。大砲ケーキの犠牲者の治療をお願いします。罪木さんが起きたら、協力して治癒をお願いしますね?」

ミミ「わ、わかった!運び終わったらピーチ姫の手伝いをするよ!」

ニャミ「ケーキが重点的にあたっちゃった人からが優先だよね!やろうミミちゃん!」

マルス「ミミとニャミは女性や子供を優先的に医務室へ連れて行って。男性はぼくとロイで連れていくよ。それでいいよね?」

ロイ「勿論だよ!任せてマルス!」

ピーチ「今回復魔法が使えるのはわたくしだけですものね…。やってやりますわ!」

ルシェ「そんじゃボクは寝てるキュベリア様と七海ちゃんを起こしてくるね~。人手はあった方がいいでしょ?」

エーデル「うちのクラスにも惰眠を貪る同級生がいるから…起こすのを手伝うわ」



サクヤの指示で、それぞれが被害者の救出活動にあたります。
そんな彼らにもケーキを浴びせようとするカオス軍団ですが、『ケーキの弾』が出ません。
しばらく待っていると、舞台袖からアクラルと元凶の2人が出てきました。



アクラル「メタナイトとユーリが何かしてたからとっ捕まえてきたぞ」

MZD「ケーキの弾を作ってた原因が捕まったから大砲が意味をなさなくなったんだな…」

サクヤ「…ユーリさんはどうだか知りませんが、メタナイトさんに関しては完全にカービィさんに騙されてましたね」

メタナイト「な、何っ?!私は『カービィと手合わせを出来るかわりに余興を手伝え』と話を聞いていたのだぞ?!」

アクラル「お前のその執着心を利用されたんだよなあ…。あのピンクだま、狡賢いというかなんというか…」

MZD「ユーリに関しては完全に『好奇心』を刺激されたから、だろ?勘弁してくれよー…」

ユーリ「興味を持ったのだから仕方あるまい!まさかこんなことになるとは思っていなかったがな」

サクヤ「今回の件に関しては、2人と恐らくユーリさんと同じ理由で来てしまったノノさんに関しては不問とします。―――『おしおき』を喰らいたければ、残っててもいいですが」

ノノ「ノノかえる!!」



彼女の放った『笑顔』に、カオス軍団の表情が引きつります。
あーあ、完全に怒らせてしまいましたね…。






―――3人が会場を去って、数分後。
































MZD『さーて?打ち上げを台無しにした反省、―――しっかりしてもらおうか』

サクヤ『一からみっちり反省なさい』

アクラル『一からみっちり心燃やしてやんよ』













会場には轟音と悲鳴がしばらく鳴り響いたんだとか…。

そして、その光景を見ていた影が3つ。























アカギ「…………」

アシッド「随分なタイミングに帰って来てしまったようだね…」

ニア「お後が、よろしいようで?」

アシッド「…よろしくは、ないかな?」



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…何もよろしくはないですね。しかし、これで四神が揃いましたね!実はちゃんと揃うのって初めてなんです。
さて、気になるワードが沢山出てきましたが…それについては次回以降、追って行きましょう。
それでは皆様、次回の逃走中でお会いいたしましょう!Adieu!


逃走中#CR01 ~学園のペリー・クリスマス~ THE END.

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