二次創作小説(新・総合)

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東方断切録
日時: 2018/04/15 17:30
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)



どうも、マシュ&マロです♪

 分からなかった所は私なりの自己解釈で皆様にお届けする『東方二次創作』となっております。
((※面白くなかったり内容が意味不明な所があるかもしれませんが温かな眼差しでお願いします※))


 【内容説明】(軽めです)

 今日も昨日も平和な幻想郷、そんな幻想郷に“ある少年”が幻想入り....、という感じです。


それでは、小説スタートッ!!

Re: 東方断切録 ( No.6 )
日時: 2018/08/29 20:35
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)



 ーーパキンッ!!


 夜空に鉄の破片が飛び散り月の光も合わさって輝く雨となって降り注ぐ。


 「ったく!、この辺に苦情相談所があったらマッハで飛び込んでやる」


 「......ヤダ」


 「ウゥゥルゥゥウセェーッ!!」


 近所迷惑になりそうな程の大声を挙げながら少年の刀は綺麗な曲線を描いて振り落とされる。しかしそれも避けられ近くにあった桶が代わりに真っ二つになった。


 「・・・・・・ヤダ」


 そんな言葉と共に辻斬りの両手に大量の刃物が現れて空中へと一気に投げられた。


 「さっきから見飽きたんだよッ!!」


 襲いくる刃物すべてを切り捨ててみせると少年は前へと飛び出した。


 「こちとら眠いんだよっ!」


 「・・・・・・ヤダ」


 その後、刻々と同じような様子が過ぎ去っていき数十分。


 「ハァ....ハア..ハァ.....ハア...ハァ...ハア.....ハァ....中々しぶとい奴だな」


 「・・・・・・ヤダ」


 「まーたソレかよ、聞きすぎて耳が二つとも剥がれそうだよ」


 そう言って刀を構え直して身構える少年、それと同じように辻斬りの方も大量の刃物を構える。


 「そんじゃ、どちらが逝きますか?」


 「・・・・・・ヤダ、俺。」


 「ようやくまた別のも言ったかよ、そんなに同じこと喋るから激レアケースだったりするわけ?」


 「・・・・・・ヤダ」


 「うん....もう死ね♪」


 風を切るかのように前へと飛び出した少年は怒りを上乗せした一撃で辻斬りの持っている凶器を一掃する、そして勢いをそのままに体を捻って回転を加えた刀が人里の地を舞妓する


 ーーガキンッ!!


 先程までの切れ味に布でも被ったのか辻斬りの出した刀に止められる。


 「そろそろ限界だな、こりゃ....」


 少し足元が揺れてくる少年は最後の力を絞って刀に力を注いで辻斬りを弾き飛ばすと地面に尻もちを着いてしまった。


 「ハァ......ハア..ハア....ハァ......ハア....ハァ....やっぱり切れ味の他にも別の要因があるのかなぁ?」


 自身の刀に視線を注いでそう言った少年、だがそんな事を考える暇もなく辻斬りが追い討ちをかけてきた。


 「ウオッ!!、危ねっ!?」


 土が付きながらも辻斬りからの攻撃を何とか回避していくが体力に長期戦には向いてないようだ。


 ーーグサッ!!


 「!!.....痛ッ!!」


 そうこうしている内に少年の脇腹に数本の刃物が刺さり血が滲み出てくる。


 「ハァ....ハァ........ハァ...ハァ....ハァ..........ハァ....ハァ...この状況は結構マズイよね?」


 脇腹の痛みで歪んだ苦笑いを浮かべている少年は油汗をかきながら持っていた刀から手を離した。


 「・・・・・・すー…‥殺すんなら殺せよ....。」


 自分の人生を諦めたように呟いて顔を辻斬りに向けた少年、その言葉に答えるかのように辻斬りの手に新たな刀が現れ少年の頭上に影を落としながら構えられる、....そんな時だった・・・・・・。


 「......“霊符<<夢想封印>>”....。」


 少年の背後からそんな声が聞こえてくると辻斬りに向かって七つの虹色玉が襲いかかり辻斬りの体を高らかに弾き飛ばしたのであった。


 「......フー・・・・。やーと見つけたわよ辻斬り!」


 少年が振り返ってみるとお祓い棒を片手に辻斬りへと向ける紅白姿の巫女がいた。

Re: 東方断切録 ( No.7 )
日時: 2018/09/01 12:43
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)



 夜の人里での出来事より少し前、人寂しげな場所にある神社では一人の少女と一人の妖怪が月を見ながら縁側に座っていた。


 「でっ・・・・何の用よ、紫....。」


 「あらあら、私がアナタを訪ねて来るのに理由は必要かしら?」


 そう言うと霊夢に微笑みかける紫という妖怪はまた月を見上げたのだった。


 「人の家に勝手に出入りしてくるのが嫌なのよ!!」


 「可愛い顔してそんな事を言うものじゃないわよ。それに数年前までは私と一緒に住んでたじゃないの」


 「そ、それは!昔の話であって今は・・・・!!」


 「あらそうだわ。今夜は人里が騒がしいみたいよ」


 「人里が?、なにか祭りでもあるってわけ?」


 「ちょっと違うかしら....。」


 「何よ?、勿体ぶらないで言いないよ」


 「じゃあ耳を貸して」


 「はいはい、何なのよ」


 「・・・・・・・・。」


 紫の顔が離れると、溜め息を吐いてから縁側から立ち上がる霊夢。


 「あら、何処か行くの?」


 「決まってるでしょ、人里よ!」


 足元が浮き上がり紫を残したまま空を飛んでいく霊夢。紫はそれを見送るとスキマを開いて消えていった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 「まあ、退治する前に聞くけど言い残したことはあるかしら?」


 「・・・・・・ヤダ」


 「....そっ、じゃあバイバーイ」


 力強い一歩を踏み出して辻斬りへと飛び出すと、体を捻って霊夢は回し蹴りを繰り出した。


 ーーバキンッ!!


 蹴りは辻斬りの出現させた刀に当たるも、あまり威力で刀もろとも辻斬りを蹴り飛ばしたのだった。


 「フー.....かったるいわねぇー」


 「す、すげぇ.....。」


 目の前で起こった事に面食った少年が言えたのはただそれだけだった。


 「あーとソコの少年、ちょっと離れてなさいよ」


 そして霊夢はそう言って辻斬りへと躊躇なく進んでいく。


 「もーさっさっと退治された方が楽だと思うわよ~?」


 「・・・・・・ヤダ」


 「ですよねー・・・・・。」


 霊夢はそう言って肩を落としてみせると斬りかかってた刀を軽く屈んで避けてみせ、そのあとお祓い棒を辻斬りの顔に突きつけた。


 「はい、これでおしまい・・・・・。」


 「・・・・・・ヤ...ダァ....。」


 お祓い棒の先から眩しい程の光が放たれ、辻斬りは後ろへ向けて煙をあげながら吹き飛ばされた。


 「・・・・・・はぁ~!、まったく....何だったんだが...。」


 そう言って霊夢が顔を上げると辻斬りの体が段々と灰と化していき風に呑まれて消えていった。


 「今のは.....?.....、んっ?」


 「た、助けてくれて....ありがとうございます。」


 「良いって事よ、それに怪我してるみたいだし手当てしてあげるわ」


 「えっ、あ~大丈夫ですよ!」


 「ごちゃごちゃ言わないで行くわよ」


 「えっ、行くって何処へ....?..、ウワっ!?」


 少年の片腕を掴んで宙に浮かび上がる霊夢、それと同時に掴んでいる少年の体も同じように宙へと浮いて霊夢と共に何処へと飛んで行ってしまった。

Re: 東方断切録 ( No.8 )
日時: 2018/12/09 16:35
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 「・・・・・・?、まず此処....どこ?」


 最初に見えてきたのは板の並んだ天井、次に目に入ってきたのは畳の床とそれに横たわっている自分の体だった。


 「..?...どうして....いや、待てよ」


 思い出した。助太刀に現れた変な巫女らしき人物にその後連れて行かれたんだった。


 だとすると、この部屋はその巫女の家の中なのだろうか。そうしていると視線を感じた俺は後ろの方を振り向いてみた。


 「あら、意外と勘は良いのね?」


 「でっ、あなたが治療をしてくれたんですか?」


 腕やその他諸々に巻かれた包帯を見ながらそう言った少年、すると何か足りない気がした。


 「アッ!、俺の刀っ!?」


 「コレの事かしら?」


 そう言ってある刀を持ち出した霊夢、すると飛びつくかの様な勢いで自身の刀を掴み取るが勢いのあまり部屋の壁まで回り転げてしまった。


 「今のところは無茶は控えなさい、傷がまた開いちゃうから」


 「あ、はい、分かりました。」


 「それとその刀、呪われてるわよ」


 「・・・・・・・へっ?」


 確かにこの刀を拾ってから色々と災難はあったが呪われてるとまで思いもしなかった。


 「どんな効力の呪いかは分からなかったから、予防処置って事で鞘に御札が貼ってあるわ」


 今まで気づかなかったが確かに鞘の数ヵ所に真っ白い御札が貼られてあった。


 「鞘から抜かない限りは何も起こらないと思うから、無闇に剥がさないでよね?」


 「えーと、そんなに危険なの?」


 そう聞いてみると、目の前の相手はゆっくりと畳の床に腰を下ろした。


 「んー、危険っていうより気持ち悪いって感じかしら?」


 「気持ち悪い?、この刀ですか?」


 「そお、背筋に悪寒が走るっていうよりは、体の底から不快感が湧き出してくるような気持ち悪いオーラが刀から駄々漏れだったのよね」


 「へー、そうだったんですか」


 そう言いつつ刀を見下ろしていた俺の耳に相手の声が聞こえてきた。


 「敬語で喋るのやめてくれるかしら?、なんか他人行儀で面倒臭いのよね」


 「分かった、それで君の名前は?」


 「受け入れるの速いわね? まあいいわ、私の名前は『博霊 霊夢』この博霊神社の巫女兼“幻想郷の管理者”よ、ところで貴方は?」


 「えーと、身元不明って事で」


 「あー貴方、外来人でしょ?」


 「あっ、正解! 何で分かったんだ?」


 疑問に思い、その事について聞いてみた俺に対して霊夢は落ち着いた様子で答えてくれた。


 「たまにいるのよ、幻想入りした時に記憶が欠けちゃうのとかね。でも一時的なものだから気長に待てば時期に戻ってくると思うわ」


 「それなら良かった、このまま自分が何者なのか分からないままなのは嫌だしな」

 「まあ今日はうちに泊まってきなさい、どのみち行く場所もないでしょ?」


 「それじゃあ言葉に甘えさせてもらうな、そんじゃお休み」


 「えっ、もう!? てか眠りに着くの速ッ!」


 そう言って頬を掻く霊夢、すると少年の刀が霊夢の目に入ってきて手に持ってみた。


 「まったく何なのかしら、この刀は?」


 ーービリッ!!


 「きゃッ!」


 思ったよりダメージは小さかったが、突如として電流のようなものが走り掴んでいた刀が霊夢の手を弾くように弾け跳んだのだった。

Re: 東方断切録 ( No.9 )
日時: 2018/12/10 21:13
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 「・・・・・絶対に変。これは人が持ってちゃいけない物だわ」


 そう言って刀を床から拾い上げた霊夢、見た目だけなら普通の刀なのだが霊夢には一般人では見えないものが見えていた。


 「うぇ!、気分が悪くなってきちゃったわ」


 先程まではなかった禍々しいまでのオーラが霊夢の体を床から這い上がるように包み込んでいた。


 「・・・・・・離れなさい。」


 その一言で充分だった。霊夢の周囲から掻き消されるようにオーラが消え去ったかと思うと淡々とした足取りで外へと向かった。


 「封印じゃ不十分だわ。何か起こらないうちに滅しておかなきゃ」


 そう言った霊夢の手にはしっかりと例の刀が握られていた。そして神社の一角まで来るとその刀を置いて構えた。


 「スー・・・ハー・・・・、【[霊符]夢想封印】ッ!!」


 七色に輝く複数の玉が霊夢の周囲に出現し刀へと一斉に攻撃を繰り出していった。そして霊夢は煙の舞うなか別の攻撃を繰り出して追い討ちをかけたのだった。


 「ふー、と....。こんなもんかしら?」


 『まだ、だ.....。』


 霊夢の目が大きく開いた、刀から声が聞こえたかと思うと壊れるどころか傷すらついておらず更には霊夢自身が施してあった御札がペリペリと剥がれ落ちて塵と化してしまった。


 「これは妖刀どころか並の妖怪を越えてるわね。何でこんなもんを彼奴が持ってたのかしら....?..、ねぇ 喋れるなら話してもらえないかしら?」


 『・・・・・・・・・・・。』


 「あーそ、話したくないってわけね。じゃあ此方もそれなりの態度でいこうじゃないの」


 霊夢は眼下に見える刀を再び拾うと力強く握って槍投げの構えを取った。


 『おい! 待て待てッ!、話すから!? 喋るからッ!?』


 「あら、今度はよく喋るじゃないの? でも時間切れよっ!」


 『ま、ちょっ! 待って~~~ッ!!』


 霊夢によって投げ飛ばされた刀は大きな悲鳴を残して何処かへと消えていった。


 それを見送った霊夢は小さく欠伸をすると天にも届きそうな背伸びして一言だけ言った。


 「あ~眠いっ!、無駄に動きすぎちゃったわね」


 そんな事を言って自身の家へと戻っていく霊夢、だがしかし近いうちに大仕事が待っているとは霊夢自身も予想できなかったのであった。

Re: 東方断切録 ( No.10 )
日時: 2018/12/11 16:26
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



「・・・・・・ん?、あー朝か」


 目が覚めた少年は体を起こすと周りを見た、そして今の状況を思い出した。


 すると____。そこへ起きたばかりらしい霊夢の姿が現れたのだった。


 「おはよう霊夢。」


 「おはよ....えーと、名無しの少年?」


 「名前がないからってそれは酷いんじゃないかな?」


 「じゃあ、なんて呼べば良いのよ?」


 「んーそうだな。じゃあこの刀からでも取るかな」


 そう言ってすぐ横にあった刀を取った瞬間、俺の耳に霊夢の驚いたような叫びが聞こえてきた。


 「何だよ霊夢?、俺は何も悪い事はしてねぇぜ?」


 「そ、その刀よっ!、どうしてあんのよッ!?」


 「..?....そりゃあ俺が寝る前にここに置いたからな? どうした霊夢、幽霊でも見えたのか?」


 あまりの霊夢の表情に堪えきれず笑ってしまった少年、だが霊夢の表情はその後も変わらなかった。


 「あとで出かけましょ、訪ねたい場所ができたわ」


 「え?、まーいいけどよ霊夢?」


 少し疑問を持った少年だったが訪ねるチャンスを逃してしまい頭を掻きながら、去っていく霊夢の背中を見ていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「ちゃんと荷物持ったわね?、と...言っても刀しかないみたいだけどね」


 「へいへい......っで、何処に向かうわけ?」


 「赤い悪魔が巣食う館、“紅魔館”よ」


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