二次創作小説(新・総合)

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ケロロ軍曹VS銀魂 次元を超えたコラボ篇 であります
日時: 2019/03/10 15:25
名前: 若大将

ケロロ軍曹のキャラ達がなんやかんやで銀魂の世界に飛ばされてしまう物語です。
毎週土曜日と日曜日の間に2話か3話ずつアップする予定です。ですが、諸事情により、1ヶ月程空く場合があるかもしれないので、そこの所はご了承下さい。
注(キャラ崩壊、捏造等か若干あるかもしれません。)

〈大長篇〉
『真選組の赤い悪魔篇』>>17-33
『実体化ロワイヤル篇』>>48-

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第39話 やっぱ手洗いうがいが一番の予防法 であります ( No.45 )
日時: 2019/02/04 16:18
名前: 若大将

「いやはや、まさかお前がインフルエンザNF型にかかってしまうとはな。」
「うるせぇよ。ていうか何しに来たんだよ?」
完全隔離ボックスの前であぐらをかき、銀時と話をしている桂。
銀時は嫌そうに相づちを打つが、妙に桂がニコニコしているのが、余計に銀時の気持ち悪さを悪化させた。
「何でそんなにニコニコしてんだよ?ただでさえ気持ち悪ぃのに、さらに気持ち悪ぃテメェの面見てると、もう気持ち悪い通り越して何になるんだよ、えぇ?頼むから帰ってくれよ。」
「まあまあ。とりあえずテレビをつけてみろ。お前に朗報だぞ。」
渋々銀時は、あらかじめ完全隔離ボックスの中に入っていた小型テレビをつけると、お昼のニュースが放送されていた。
生憎、銀時が愛してやまないお天気アナウンサー・結野アナでなく、花野アナが現場リポートをしているのが映っていたが、銀時は目を見開かせ、テレビに釘付けになっていた。その理由は……。
『こちら、現場の花野です。今私は、大江戸ウイルス研究所の前にいるのですが、あのインフルエンザNF型に新しい発見があった模様です。
教授、一体どんな発見があったのですか?』
『えー、今世間を脅かしているインフルエンザNF型。水以外の物を口に含むと、死に至るかもしれない超危険ウイルス。ですが、研究を重ね続けてきた結果、一つだけ、口に含んでもよい食物が新たに発見されました。』
「!?お、おいヅラ!どーゆーことだよこれ!?」
「ヅラじゃない桂だ。見ての通りだ。今までは水しか飲む事が許されなかったが、これからは水の他に、一つだけ口にしていい食べ物が見つかったみたいだ。」
「ってことは、水だけの生活からやっと解放されんのかぁ……。」
銀時は安堵の表情を見せると、桂はパンパンになっている風呂敷の中から、何かを取り出そうとした。
「そこでだ。その新しく食べられるようになった物を、見舞品として持ってきたのだ。」
「お前にしては珍しいな。
それでよぉ、その食べ物って何なんだよ?甘い物ならなおさらだけど、もうこの際何でもいいよ。とにかく腹を満たしたいからな。」
腹を満たせるという、昨日からの願いがようやく叶う事に喜びを感じ、銀時はソワソワしていた。
「ふふ……これだよ。」
「……………………。」
喜びで満ちていた銀時の顔は、一瞬で硬直した。桂が風呂敷から取り出したのは、何やら箱のような物だった。それにその食べ物が入っているのだが……。
「えーっと………………その……………。何それ?」
「ん?見て分かるだろ?青汁だよ。」
「…………ん………ああ、あの苦いけど体の健康にはいいあの緑色の、って食い物じゃなくて飲み物じゃねぇかぁぁぁ!!!」
銀時の叫び声が部屋中に響いた。
「はぁ!?青汁!?ふざけんじゃねぇぞ!!ただ水が苦くなっただけみたいなもんじゃねぇか!!今までと何にも変わってねぇじゃん!ただ飲むだけの生活だってことに何の変わりもねぇじゃん!!」
「これまでは、水以外の物を食すと、それに含まれている成分がNF型ウイルスと化学反応を起こし、有害物質を誕生させてしまう。
しかし、先程ニュースで言っていた通り、青汁の成分のみが化学反応を起こさない事が判明してな。」
「誰も聞いてねぇんだよそんな事!じゃあお前、その風呂敷の中にあるのって………!」
桂は風呂敷を広げると、その中にはおびただしい数の『粉末青汁3g×30本』の箱があった。
「ほんのささやかな気持ちだが、まあ遠慮せずに受け取ってくれ。」
「………ちょっと高級な所が腹立つな……。💢」
「……さっきから聞いていれば、せっかくお前の為に持ってきてやったというのに、何だその態度!人の善意を無駄にしおって!」
「善意もクソもねぇだろ!つーか元はといえば、テメェのせいで俺は昨日から水だけの生活する羽目になったんだよ!!」

え?で、ではもしかして、銀時さんがNF型になったのって……。

「ああそうだよ。全部こいつのせいだよ。こいつにウイルス写されたんだよ!
俺より前にNF型になって、そんで完治した日、飲みに行こうって誘われんだよ。まだこいつに菌が残ってるかもしれねぇから、嫌な予感はしてたけど、見事に的中したよ!そして今こんな状態だよ!」
「だったら断ればよかっただろ!別に強制な訳ではなかったのだから!」
「テメェがNF型にかからなければ良かっただけの話だろーが!」
どんどん銀時と桂の口論はヒートアップしていき、先程まで眠っていた冬樹も起きてしまった。
すると……。
「……冬樹君。ちょっとうるさいから静かにさせてくるね。」
と、冬樹の耳にはそう聞こえた。
寝ぼけているのか、よく状況が分からないのだが、何かを蹴り飛ばす様な音、次に窓から何かが墜落した様な音は聞こえた。
「ん……。西澤さん……?」
「あ、冬樹君!起きちゃった?」
「……あれ?桂さん帰ったの……?」
「……あ、うん!真選組が来たからって、窓から逃げていったわ。」
何故、すっと言わなかったのかは、冬樹には分からなかった。気にせず再び眠りにつくと、桃華は完全隔離ボックスに近付き、銀時に向かって、
「……また騒いだりしたら、あのロン毛みたいに窓から突き落とすからな?箱ごと。」
裏桃華状態でそう囁いた。
「…………はぁい…………。」
震えた声で銀時はそう言った。
「………ったく……。青汁ねぇ。苦いのはあんま好きじゃねぇんだよな。……まあでも、贅沢言ってらんねぇしな。」
銀時は箱から粉末青汁の袋を一つ取り出し、コップの中に入れた。そのコップに水を入れて、青汁の完成。
「……んん……この苦々しい色……。」
生まれて初めて青汁を飲む銀時にとっては、少し抵抗があった。だが、せっかく桂が持ってきてくれたのだから、意を決してコップを持ち、緑色の液体を口へと運んだ。
「んぐ………。」

どうですか?初めての青汁は?

「…………まあ、苦いだけの液体だよ。お世辞にも、上手いとは言えねぇ。でも…………、水以外の物を口に出来たと思うと…………ぐすっ……えぐ………。」

え、えぇー……?

「……感動の余り…………涙が……どまらねぇ……!」

そんな青汁ごときで……。どんだけ水だけの生活が嫌だったんですか……。

「分かったよーな口で言ってんじゃねぇぞゴルァ!!」

ぐぇぇ!!
最近私殴られ過ぎませんかぁ………!?

「ふぅ………。気分悪くなってきた。」
NF型とはいえど、食べ物を食べてはいけないのを除き、症状は普通のインフルエンザと同じ。あれだけツッコんできた為、体がフラフラしてきた。そして、その場で横になり、そのまま眠りについてしまった。





そして翌日……。

「ふぅぅぅ!!!完全復活!!!」
感染してから3日が経ち、医師からの許可も出た銀時。外の空気を吸えることに喜びを感じていた。
「大変だったアルな。青汁臭いけど。」
「青汁臭いけど、よく耐えたでありますな!」
「とりあえず、青汁臭いはもういいだろ?てかそんなに臭い?」
「臭いネ。足が。」
「青汁関係無くなってんじゃねぇか。」
あの後、青汁と水を交互に飲み続け、何とか水分だけで過ごしてきた銀時。そのせいなのか、かなりブクブクしているが、まあそれはいいとして……。
「とりあえず!!」
「はいはい、分かってますよ。僕と夏美ちゃんで作っておきましたから。」
先程から、台所からほおばしいいい匂いがするのを、銀時は逃していなかった。
「遠慮はいらないわ。たらふく食べていいですよ、銀さん。」
夏美が台所から、大量の肉が盛られた皿を持ってきて、テーブルに並んだ。さらにそのテーブルには、肉の他にも数多の料理が置かれていた。
「3日間大変でしたね。」
「3日分の栄養、蓄えて下さい。」
ちゃんとした食事は実に3日振りだ。当然銀時は遠慮などするはずもなく、
「いただきます!!」
と両手を合わせて、料理を口に頬張った。

インフルエンザNF型、とても恐ろしいですねぇ。皆さんも、手洗いうがいはしっかりとして下さいね。当たり前な事なんですが、これが一番の予防法なんです。
しかし銀さん、見事復活出来て良かったですね……










数日後。

って、あれ?

「………………………。」
新八と夏美は、マスクをして、ある一室に座っていた。まだ冬樹が治っていないのか、と思ったが、その冬樹は今、冷蔵庫から何かを取り出していた。もうとっくに治ったみたいだ。
「夏美ちゃん。NF型には、もう一つ恐ろしい点があるんです。それは………。」
新八の目線には、何故か再びあのNF完全隔離ボックスが部屋に置かれていた。しかもその中に入っていたのは………。
「………普通のインフルエンザとは違って、何度も何度もかかってしまうんですよね、銀さん。」
「あーぞーだおー……。(ああそうだよ!!)」
中から思い切りボックスを叩き、ガラガラな声でそう言う銀時の姿があった。

えぇー!?ぎ、銀時さん!またNF型になったんですか!?

「さっきも言いましたけど、普通のA型は、一度かかったら連続でかからないんです。B型を除いて。でも、NF型はそんなの関係ありません。何度も何度もかかってしまうんです。」
「銀さん、水持ってきましたよ。」
冬樹は冷蔵庫から、ありったけの水を持ってきて、ボックスの中に入れた。だが、冬樹は何故か、二人分のコップも中に入れた。

あれ?銀時さんの他にも、誰かNF型になったんですか?

「あ、見ない方がいいですよ。とんでもない絵図になってますから。」
ナレーターが中を覗いてみると、そこには、銀時に抱きつこうとする一人の女がいた。
「三日間も銀さんと同じ空間にいられるなんてぇ〜!!至福!!」
「こーつだえなんどましでくれ……。まーでうーとーすぃー……。(こいつだけ何とかしてくれ!!マジでうっとうしい!!)」
さっちゃんがいるだけでも異質なのに、ボックスの中は納豆のネバネバがそこら中に引っ付いていた。まさにとんでもない絵図だった。
ところがさらに驚かされたのが……。
「……この人、わざわざ銀さんと一緒になりたいからって、自分からNF型にかかったんです……。バカですよね?」
「とりあえず銀さん。また三日間頑張って下さいね。」
心配そうに見る夏美の目には、必死にさっちゃんに抵抗する銀時の姿があった。
「(何で俺だけこんな目に遭わなきゃいけねぇんだぁぁぁぁぁ!!!)」

お知らせ であります ( No.46 )
日時: 2019/02/04 23:42
名前: 若大将

「ケロロ軍曹VS銀魂 次元を超えたコラボ篇」、「スーパーマリオアドベンチャー 〜SEVEN BRAVERS〜」の作者の若大将です。
再び諸事情により、2、3週間程投稿出来なくなりました。次回投稿日は2/23(土)を予定としております。それまでどうかお待ち下さい。

第40話 二人きりな時程気まずい物は無い であります ( No.47 )
日時: 2019/03/03 19:16
名前: 若大将

ここは万事屋。一見、至って普通な感じはするが、室内では………。

「………………。」
「………………。」
「(…………何この状況…………。)」
室内には、真選組の隊服を着た赤い天人とメガネの天人が、机を挟んで座っていた。そこからは、とてもと言っていい程、プラスな雰囲気は漂ってはいなかった。
「………………。」





実は20分前………。

「あれ?神楽ちゃんどっか行くの?」
「おう!貯めに貯めた給料で酢こんぶ爆買いしてくるアル!」
「いってらっしゃ〜い。」
そう言い、神楽は定春と共に万事屋を出て行った。
「おい新八。いい加減こいつ何とかしてくれねぇかな?」
ぶっきらぼうに銀時がそう言う理由は、銀時の天然パーマで遊ぶトキキにあった。この世界に来た時からずっと、銀時の天然パーマをおもちゃの様に扱うものだから、銀時はずっと鬱陶しく感じていた。
「アハハ!このモジャモジャ楽しー!!」
「俺の天パのどこに面白みを感じてんだよこいつは。お前いい加減離れろよ。」
「だったら銀さん。そんなに嫌なら、刈ってしまいましょうよ。」
「……え?」
新八の発案に銀時は動きを止めた。
「トキキ君は銀さんの天然パーマが好きなんですよ。なら、それを無くせばいいんですよ。つまり、丸刈りにすればいいんじゃ?」
「冗談言うんじゃねぇよ。刈ったら元に戻らねぇだろ。」
「確かにそうですけど、その髪質も元に戻らないかもしれませんよ?天然パーマから解放されるかもしれませんよ?」
すると、銀時はすぐさま立ち上がり、財布を手に取った。
「ちっと床屋行ってくる。」
そう言い、髪に引っ付いているトキキと共に万事屋を出て行った。
「(あんな嘘信じるなんて、どんだけ天パから解放されたいんだよ……。
というか……、僕一人だけになっちゃった……。)」
新八は、自分しかいない室内を見渡した。いつもは銀時と神楽の口喧嘩でやかましかった室内も、しーんと静まり返っていた。
ケロロはタママと共にファミレスに行き、冬樹は桃華に遊びに誘われ、夏美は小雪とショッピングに出掛けた。その為、今は新八たった一人だけだった。
たまには一人も悪くない、と思い、お茶を飲もうとすると、インターホンが鳴った。
「はぁーい。」
依頼人かと思って、新八は玄関の戸を開けると、そこにはギロロが立っていた。
「あれ?あなたって……。」
「君は確か…………、そこら辺にいたメガネの天人。」
「僕ちゃんとした人間です。何ですか〝そこら辺のメガネの天人″って。」
「それより、ケロロはいるか?」
「ケロロさんなら……、朝から出掛けましたけど……、ケロロさんに何か用でも?」
「まあな。」
「……良かったら、帰ってくるまで待ちますか?」
「……そうさせてもらうよ。今日は特に仕事も無いからな。」
そう言い、ギロロは万事屋の中へ入っていった。





そして現在に至る……。

「………………。」
「………………。💧」
あれから20分は経つが、室内に響くのは、外からの雀の鳴き声と時計の秒針が動く音のみだった。
こんなに喋らないのはいつ振りだろうか。
新八は別にコミュニケーション力が無い訳ではない。人並みに話はするし、交友関係もそこそこある。
なのだが…………。
「(……話し掛けづらすぎる……。この人と一体どーゆー話をすればいいのか……。駄目だ、全く分からない。ていうか、何で『帰ってくるまで待ちますか』なんて言ったの?ケロロさんがいつ帰ってくるかなんて分かりもしないのに…。流石に20分も沈黙は耐えられない…何か話題を……。)」
流石に耐えかねたのか、勇気を振り絞って、新八は20分振りに口を開いた。
「あ、あのぉー。」
「ん?どうした?」
「……だ、だんまりもあれなんで、テレビでも付けましょうか?」
そう言い、新八はそそくさとリモコンを取り、テレビを付けた。テレビ番組で何か話題が生まれるかもしれない、という考えからなのだろうか。だが……。
『えー、今日は全体的に晴れる模様でしょう。』
今はまだ午前。これと言って面白い番組もなく、どのチャンネルもニュース番組や天気予報ばかり。それでも新八はめげなかった。
「……し、しばらく晴れの日が続くみたいですね……。」
「…………そうみたいだな。」
「………………。」
再び辺りは静まり返った。
「(余計に空気悪くしちゃったァァ!!何だよ『しばらく晴れの日が続くみたいですね』って!そんなの今知って何になるんだよ!駄目だ!!何も会話が思いつかない!!………!!そうだ!!)」
何か話題が思い付いたのか、新八は再び口を開いた。
「……真選組でのお仕事……どうですか?」
「………結構やりがいはあるよ。
元の世界では軍人だったから、その知識を活かして活躍することはかなりあったよ。」
「ケロロさん達とは同じ小隊で仲間なんですよね?」
「ああ。中でもケロロとドロロは子供の時からの付き合いだ。だからあの二人の事はよく分かる。知ってるか?ドロロはかつて、宇宙一のアサシンだったんだぞ。」
「ド、ドロロさんが!?すぐトラウマモードになるあの青い人が!?」
「その覚え方はどうかと思うが、そうだ。ドロロは小隊一の実力者だが、トラウマモードになると最弱になる、まあギャップが激しい奴だ。」
「初耳です……。」
「………というか、随分と饒舌になったな。」
「えっ!?あ、確かに……。(無自覚に普通に会話してた…これはいいかも……!)
あー、実は、このままだんまりなのはどうかな、と思って……。感じませんでしたか?25分前から凄い気まずい空気になってたの。」
すると、ギロロはふふっと不意に笑った。
「?」
「ふふっ……。まさか、俺と全く同じ考えをしていたなんてな。」
「え?ギロロさんもですか!?」
「ああ。俺もこの空気には耐えられなくてな。俺も何か話そうとは思ったが、いかんせん話題が何一つ無くて…。」
「やっぱ、そうですよね。二人きり程気まずい物は無いですよね。」
「だよな……ははは…!」
「そうですよねぇ…あははは…!」
しばらく二人は笑い続けた。
何故二人は笑っているのだろうか。沈黙から解き放たれたのがそんなに嬉しいのだろうか。はたまた、気まずい空気を変えれたのが嬉しいのだろうか。
「はははは………!……………。」
「……………。」
だが、笑っているのもそう長く続くはずもなく、再び気まずい沈黙の時間が始まってしまった。
「(……そんな予感はしたけど……どうしよう?)」
「(また気まずい空気になってしまった……。)」
顔を下に向けたまま、同じ様な事を考えている二人は、お互いの顔を見合わせた。
「……………。💧」
「……………。💧」
「……そういえば、ケロロさんに用って、一体何の用なんですか?」
またあの時の流れを掴もうと、新八は再び口を開いた。
「実は、三日前から俺の携帯電話が行方不明でな。心当たりがある所は全て探したが、全く見つからない。ケロロなら何か知ってるのでは、と思ってここに訪ねたんだ。」
「…………そういえばケロロさん、数日前から誰かとコソコソ連絡を取っていたような……。
何か、『明日には必ず届ける』とか言ってたような気が……。
でも、その件とはあんまり関係ないかもしれません。」
「……確かに、無縁かもしれないな…。」
すると、玄関の戸が開く音がした。同時に、聞き覚えのある声も聞こえてきた。
「ただいまでありま〜す!」
どうやらケロロが帰って来たみたいだ。
「あり?新八殿!何してるんであり……ゲッ!ギ、ギロロ!?」
「ゲッてどういうことだ貴様。」
「いやいやいや、何でもないでありますよ!」
慌てふためいた様子で、ケロロはそう言った。この時、既に新八は大体の事は悟っていた。
「そ、それよりギロロ、我輩に何か用でありますか?」
「ああ、そうだった。俺の携帯電話を見なかったか?三日前に無くなってな。何か知ってるか?」
「え…………。」
するとケロロは、そーっと左手を後ろに隠した。
「…………?お、おい。どうした?何か知ってるのか?」
「…え!?い、いや知らないでありますなー。ギロロの携帯なんて知らないでありますなー。どっかに落として誰かに拾われたんじゃないでありますかー?」
「……何でそんなに棒読みなんだ?💧」
鈍感なギロロは、まだ何も分かっていないが、もう読者の皆様は大体察しがついているだろう。
「というかケロロ、俺に何か隠してるのか?」
「いやいやそーゆー訳では無いでありますよぉ!」
すると、ケロロの左手から何かが落ちた。チャリンと音を出して、それは床に落ちた。ストラップの様な物だった。
「これって………携帯用のストラッ」
新八が言い終わる前に、後ろから銃声が聞こえ、弾がケロロの股を通り抜けた。
「ゲ、ゲロォ………!」
「これ……俺が携帯に付けていたストラップだよな……違うか?それを何で貴様が持ってるんだ?えぇ?」
鋭い目を光らせて、ギロロが銃を持ったまま、ケロロへと近付いていった。完全にご立腹状態だった。
「ち、違う違う違う!誤解であります!我輩もギロロとお揃いのを買ったんでありますよぉ!」
「ほぉ……なら、どうして携帯に付けていないんだ?何でさっき頑なに左手を隠していたんだ?何か理由でもあったのか?」
「ゲロォ………!!!💧」
「……俺の携帯を返してもらおうか……!!」
「ち、違うんでありますギロロ!!沖田殿に頼まれたんであります!!『最近うるせぇから何かあいつの弱みを握りたい』って言うから仕方なく…!!もし断ったら我輩が酷い目に遭う羽目にな」
ケロロが言い終わらないうちに、万事屋から爆発音が響き渡った。そして、丸焦げになった何かがどこかへ吹っ飛んでいったのが江戸の皆には見えた。
「……………ふぅ。」
「………あの……ギロロさん……。」
「……玄関をめちゃくちゃにしてすまないな。修理費は俺の方から出しておく。邪魔したな。」
そう言い、ギロロは万事屋から出て行った。再び一人になった新八は、爆発によってめちゃくちゃになった玄関を見つめ、へなへなとその場に腰を下ろした。
「……………何で運動もしてないのに、こんなに疲れてるんだろう………。」
新八は顔を上げて、青く澄み渡った空を見つめた。疲れたせいか、立つ気力すら無かった。



「ゲ……ゲロォ……ギロロの奴ぅ……!よくもやってくれたでありますなぁ……!」
一方、ギロロに吹っ飛ばされたケロロは、とある道路に倒れていた。
「仕方ないじゃん、沖田殿の頼みなんだからさぁ……!逆らったら何されるか分かんないんだからさぁ……!」

まあまあ、軍曹も伍長の携帯盗んだんですから、沖田さんも悪いし軍曹も悪い!しっかり反省して下さいよ!

「この借りは……絶対返すで、ゲロォォォォ!!!」

軍曹ぉ!!道路にいつまでも倒れてたら、そりゃ轢かれますよ!!

「これで吹っ飛ばされるの二回目〜〜!!」

軍曹ぉ〜〜!!





《作者からのメッセージ》
「ケロロ軍曹VS銀魂 次元を超えたコラボ篇」「スーパーマリオアドベンチャー 〜SEVEN BRAVERS〜」作者の若大将です。
用事が長引いてしまい、予定日の2/23に投稿出来ませんでした。申し訳ございません。
今日からいつも通り投稿していきますので、今後もよろしくお願いします。

第41話 落とし物は交番に届けろ であります ( No.48 )
日時: 2019/03/10 15:22
名前: 若大将

「………………。」
「………………。」
「………………。」
とある路地裏。そこに、隠れるかのように息を潜めている長髪の男と白髪の少年、そして得体の知れない白い天人がいた。
「チクショー。どこ行きやがった?」
「片っ端から探すしか、方法はありやせんねぇ。」
その三人を探しているであろう、黒い隊服を着た二人の男が路地裏付近にいた。
「必ず近くにいる!手当たり次第探せぇ!!」
近くにいた、似たような黒い隊服を着た男達にそう言うと、男達は各自その者達を捜索し始めた。
「………………何とか撒いたようだな。」
長髪の男が、様子を伺いながら路地裏から出てきた。それに続いて、白髪の少年と得体の知れない白い天人も路地裏から出てきた。
「得体の知れない白い天人じゃない、エリザベスだ。」
「今日はかなり危なかったんじゃないですか?」
「何を言う。623殿の実体化ペンさえあれば、真選組など恐るるに足らぬ。」

ここで一つ、おさらいをしましょう!
実体化ペン!それは、623さんがクルル曹長から貰った、描いた物を実体化出来る超便利アイテムなのです!

「今日だって、とっさの判断で煙玉を描いてくれたおかげで、真選組から逃れられる事が出来たのだ。まさに今の俺達は無敵と言ってもいい位だ。」
「そんな事ないですよー。」
エリザベスが、『見つかる前にアジトへ戻りましょう』と書かれたカンペを桂と623に出した。確かに、真選組がここを捜しに来るのも時間の問題だ。急いでアジトへと戻ろうとしたが、何故か623が立ち止まったままだった。
「?どうした623殿?」
桂とエリザベスの目には、623が何やら焦っているような感じに見えた。
「……………桂さん…………。」
623は、青ざめた表情でゆっくりと桂の方を見た。そして………。










「実体化ペンが…………………無い。」





翌日……。

「……という訳だ。共に探すのを手伝ってくれ」
「帰れ。」
桂が言い終わる前に、銀時は桂を玄関から蹴り飛ばし、追い出した。
「な、何をする銀時!!俺はお客様だぞ!!」
「生憎、うちはロン毛の指名手配犯だけは受け付けない『決まり』なんでね。他当たってくれ。」
「それ俺しか当てはまらないじゃないか!!」
「テメェと関わるとロクな目に遭わねぇんだよ。」
「というか、これは623殿の問題なんだぞ!大事な実体化ペンがなくなったとなると、俺の作せ……、いやいや、623殿にとって非常に困る事になるのだぞ!」
「今『俺の作戦』って言いかけたよな?お前何か企んでるだろ?あいつのペン悪用するつもりだろ?」
「とにかくだ!探すのを手伝ってく、リュエッ!!」
「冗談じゃねぇ!!誰がテロリストのお願いなんか聞く、ギャッ!!」
「口喧嘩ならよそでやってくれます?」
言ってる最中に、夏美に掃除機で思い切り頭を叩かれたものだから、二人は舌を噛み、大出血をしてしまった。

もう夏美ちゃん、銀さんにも容赦なくなってるじゃないですか……。

「完全に我輩みたいな扱いでありますよ……。」
「でも軍曹さんと銀時さんって、似てる所結構ありますからねぇ〜…。」
その様子を、後ろで見ているケロロとタママと冬樹。出血の事を冬樹は心配しているが、ここでは出血なんて日常茶飯事だ、と何事もないかのように万事屋にやって来た新八が言ったので、気にしない事にした。
「(……でも本当に大丈夫なのかな……。)」
だが若干気になっている。
「まあまあ銀さん。受け入れてあげましょうよ。」
「新八君……!!」
まるで、神を拝むかのような体勢で桂は新八を見た。
「……ったく。ま、あいつの為だと思って頑張るか。」
渋々銀時が鼻をほじりながらそう言った。
「流石我が友であり同士だ!!銀時、お前なら分かってくれると思ったよ!!」
「同士になった覚えも友になった覚えもねぇ。
それよりもヅラ……、報酬の件なんだけどぉ……。」
「ん?ああ、金ならいくらでも払うぞ?」
すると、銀時は桂に近づき、耳元でこう囁いた。
「……一ヶ月だ。」
「はぁ?」
「一ヶ月の間、俺に実体化ペンを使わせろ……。」
口角を上に上げて、目を充血させた状態で、銀時は桂の方を見ると、桂は顔を青くした。
こいつ………確実に何か企んでいる……!

いやあなただって何か企んでたでしょ?

「その代わり金は一円たりとも払わなくていい。どうだ?悪くない話だろぉ?」
下衆な笑みを浮かべて、銀時は桂の肩を掴んだ。銀時に掴まれた右肩がギチギチと嫌な音を出していたのは、遠くから見ていた他の者達にもしっかりと聞こえていた。
「何してるアルか?」
「また何か企んでるんじゃ……。」
「本当、煩悩だらけのろくでなしなんだから……。」
「おい何したんだおめぇら?早い所実体化ペン探すぞ。イヒヒッ……。」
「お、おい待て銀時!一ヶ月はさすがに……!」
「んん?どうした?嫌ならこの依頼受け付けないけどぉ?」
憎たらしい笑みを浮かべて、銀時は再び桂の右肩を掴んだ。昨日、あれだけ探しても見つからなかったから、仕方なく万事屋に頼んだのだが、まさかこんな事になるとは予想していなかった桂は、大きくため息をついた。
「………手伝ってくれ……。(欲の塊のこいつに頼んだのが間違いだった……!!)」
「……りょ〜かぁ〜い。」







「……ん?何だそれは?」
場所は変わり、ここはとある天人の宇宙船。そこには、スーツ姿の白い天人が沢山いた。
「社長。これはですね、昨晩道で拾った物なのですが……。」
その中に、きっちりと髪を七三分けにしている眼鏡の天人が、社長と呼ばれている男にある物を差し出していた。
「……ただのペンじゃないか。」
「それがですね、調べてみた結果、描いた物を実体化する事が出来る摩訶不思議な代物なのですよ!」
「か、描いた物を実体化?」
「そうです!これを使えば、我が社の売上は格段に向上しますよ!」
「……でかしたぞパックリン!これで今年もガンザーグ・カンパニーは、コピピッピ星No. 1の株式会社の座に就けるぞぉ!!
では早速、総動員でそのペンをコピーしろぉ!!」
「御意、ガンザーグ社長!!!」

……何やら不穏な予感がします……!
と、いうわけで、作者の突然の思いつきで、予定にはなかった大長篇『実体化ロワイヤル篇』を次回からお送りしたいと思います!

第42話 インク切れには気をつけて であります ( No.49 )
日時: 2019/03/17 23:35
名前: 若大将

依頼を承った後、銀時はケロロ達も使い実体化ペンを探しに万事屋を出た。
各自それぞれに散らばる中、銀時は先に探していた623とエリザベスと合流し、なくした所に心当たりはあるのか、と尋ねていた。勿論、全ては人助けなどと言う綺麗事の為ではなく、己の欲望の為に行っている事だ。
「(実体化ペンで何実体化しよっかなぁ〜♪)」
「(……何考えてるんだ……?)」
もう既に銀時が何か企んでいる事については、623も大体察しがついていた。
「……それで、最後にあのペン使ったのはいつ、どこなんだ?」
にやけてばかりだった顔を元に戻して、銀時は623に問い掛けた。
「確か…………あ、あそこだ。」
「なら、そこら辺にある可能性は高いな。行くぞ。」
そう言い、銀時と623とエリザベスは『あそこ』へと早速向かった。なのだが…。



「確か、最後に使ったのはここだったはずです。」
「ここねぇ……って、吉原じゃねぇか!」
623が言っていた『あそこ』とは、遊女達が働き、とてもと言ってもいい程少年誌に載せられない店が建ち並ぶ、吉原桃源郷だった。一体ここで623は何を実体化させたのか……。
「お前らヅラとここで一体何しようとしてたんだよ!?ここどーゆー所か分かってんのか!?」
「吉原ですよね?よくアニメで見てますから分かりますよ。」
「大体、おめーまだ未成年だろ?こーゆー所はまだちっと刺激的過ぎなんじゃねぇのか?」
「ええ……まあ……。実際入ってみたら……結構……。」
あからさまに顔を赤らめている623を見て、こいつもまだツルツルのチェリーだな、と銀時は心の中でそう思い、吹き出しそうになるのを堪えた。
さらに623の脳内では、遊女達に色々と絡まれて散々な目にあった光景が写っており、あんなに女性にベタベタされたのは生まれて初めてだったものだから、さらに顔を赤くさせた。
「ここの女は肉食だから、お前みたいなイケメンは絡まれやすいんだよ。ま、初めては奪われてなさそうだから、大丈夫だな。」
何でそんな事まで分かるんだよ、と読者は思ったかもしれないが、本題に戻り、623は吉原に来た時の出来事を銀時に話し始めた。





時は遡り、昨日の午後3時程……。

「最近吉原で、再び非合法薬物の売買が多発していてな。しかも、その薬物の出所は天人だ。この国が腐っているのは、薬物も原因の一つだ。今回はそこを叩く。」
「なるほどね。」
すると、桂はある屋敷を指差した。
「今晩あの屋敷で密会が開かれる。情報収集の為、あそこに盗聴器を仕掛ける。623殿、盗聴器をお願い出来るか?」
「面白そうだねぇ。その作戦、俺も乗るよ。」
623はすぐさま、スケッチブックに盗聴器を2個描くと、盗聴器が描かれた白紙がすぐに実体化を始めて、あっという間に盗聴器となってしまった。
「やはりいつ見ても摩訶不思議なペンだな。どこの天人の技術なのだろうか?」
「さあねぇ?それより、早い所あの屋敷に忍び込みましょう。」
「そうだな。」

そして場所は変わり、ここは目的の屋敷の中。先に侵入したエリザベスが、『見た感じ、今は誰もいないみたいです』と書かれたカンペを出し、後で侵入した桂にOKのサインを送った。桂はそれに反応し、先程実体化された盗聴器2個を手に持った。
「623殿はエリザベスと外で待っていろ。ここからは流石に危険過ぎる。」
「了解。」
「それとな………、あ、あくまで……、じょじょじょじょ、情報収集の為にだな……、こ、この吉原に来たのであってな……!けけ決して破廉恥な目的で…ここに来た訳では……!」
鼻息を荒くして顔を赤くしている桂を見て、完全に興奮している事は未成年の623でもすぐに分かった。
『分かったから早く行って下さい』と書かれたカンペを出し、エリザベスは桂を蹴っ飛ばした。そのまま桂は密会が行われるであろう部屋に忍び込んだ。
「……大丈夫なのかな…?」
『流石に少し心配だから、ついて行ってみよう』と書かれたカンペを出し、外で待つのをやめて、2人は桂を尾行する事にした。
そして、そーっと部屋の襖を少し開けると、そこには桂の姿があった。もう盗聴器を手に持っていない事から、既に仕掛けたのは明白だった。だが、623はここで、ふと疑問に思った。
「よくよく考えてみれば、盗聴器仕掛けるのって、そんなに時間かからないはずじゃ……?なのにどうして外で待ってろなんて言ったんだろう?」
すると、桂は部屋から出て行った。そっちは言っていた集合場所とは逆の方向だった為、何か怪しいとエリザベスは思ったのか、尾行を続けた。
「桂さん、一体どこに行ったんだろう?」
桂をつけていくと、今度は桂が違う部屋へと入っていくのが目に見えた。まだ盗聴器を仕掛けるつもりなのか、とは思ったが、もう盗聴器はない。
一体何の為に部屋に入ったのだろうか。
部屋に近づき、襖に耳をあてると、桂と女性の人の2つの声が聞こえてきた。
「……何してるんだ……?」
「………こ……れちゃ……すかぁ……。」
微かに桂の声が聞こえたが、襖を隔てている為、何を言っているのかよく分からない。耳を澄ましてよく聞いてみると……。
「……えっ!?そ、そんな事までしてくれるんですかぁ!?い、いくら何でも少しやり過ぎなのでは…!?」
「固い事言わないでお兄さん。ここはそういう所でありんす。」
「し、しかしだなぁ……!!」
「ならどうしてここに参られたのですか?」
「うぐっ………!!」
「遠慮は無用でありんす。」
「………あーー!!どうなっても知らないからな!!」
「えっちょ、ちょっと待ちなんし!そういう意味で言った訳じゃ…!ただ酒の事を言っただけで…!」
「煽ってきたのはそっちの方だろう!!遠慮はせん」
と、言い終わる前に、別の襖から大きな音がしたのを、623とエリザベスは聞き取った。その方向へ目を向けると、吉原の自警団である『百華ひゃっか』が苦無くないを持って桂の前に立っていた。
「!?」
「女に粗相をする輩は、女の敵。つまり吉原の敵。
主、覚悟は出来ているだろうな?」
そう言いながら、桂の前に現れたのは、百華の筆頭である『死神太夫』こと月詠であった。キセルの煙を吐き、桂の前に苦無を向けると、それに合わせて、百華一同が桂に苦無を向けた。
「あ………とりあえずだな……さらば!!」
持ち前のスピードで、桂は襖を突き破り、部屋の外へと出た。
「!?エ、エリザベス!?それに623殿まで!!外で待ってろと言ったのに!」
「あ、えーと……そのぉ……。」
『遅いから心配して来たんですよ』とエリザベスが咄嗟に嘘の供述をした。それに納得したのか、桂はエリザベスの上に乗り、窓から脱出するように促した。
さらにエリザベスは623も抱え込み、窓を思い切り蹴り、外へと出た。
「ヤバい!後ろ!」
月詠達が一斉に投げ付けた苦無が、エリザベスに向かって来た。実体化ペンで何か描こうにも、間に合わない。
すると、エリザベスが苦無の方へと向き、口からガトリングを出して苦無に向かって撃ち出した。弾が苦無をはじき返し、串刺しになるのだけは免れた。
華麗に着地を決めて、早い所逃げようと駆け出したが、エリザベスはすぐに立ち止まってしまった。
「指名手配犯・桂小太郎に似てる奴が、ここ吉原にいるって通報があって駆けつけてみれば、似てるどころかご本人じゃないですかぁ。」
「今日こそてめぇをひっ捕らえてやるよ、かーつらぁ!!」
運悪く、真選組が駆けつけてしまった。
沖田がバズーカをぶっ放すと、エリザベスは驚異的な跳躍力でかわし、そのまま真選組の集団の上を飛び越え、逃げ出した。
「追えぇ!!今日こそ必ずとっ捕まえろぉ!!」
土方がそう言うと同時に、隊士達が刀を抜きエリザベスを追いかけ始めた。
「へへっ。なら、これでもプレゼントしてやる!」
623は咄嗟の判断で、煙玉を実体化させて、地面に叩きつけた。煙が辺りを包み、エリザベスの視界さえも遮る程だった。
「ゴホゴホッ……!」
「そのまま逃げろ、エリザベス!」
そしてそのまま、煙の中へと消えていった。





「……まあそんな事があって、多分煙が充満していた時に落としたんだと思うんですけど……。」
「って!!お前吉原行ってまで何やってるアルか!!」
「いや、ちょっ待ってリーダー……!ゴフッ!」
「ていうか、吉原に来た9割の目的がそっち系じゃねぇか!!完全に破廉恥な事考えてんじゃねぇか!!」
いつの間にか合流していた桂をボコボコにしている銀時と新八と神楽。
「結局はてめぇが欲情してあんな騒ぎ起こしたからなんじゃねぇか!!」
「まあまあまあ、落ち着くでありますよ!」
「それに、落とした事に気付かなかった俺も悪いんですし…。」
「そうだぞ。623殿の不注意こそが原因だ。」
「微塵も自分が悪いと思ってないんですけどこの人!!」
「でも、話を聞く限り、吉原にある可能性は高いですね。」
「でも……。」
冬樹は辺りを見渡した。これ程広大な吉原を探すとなると、日が暮れるどころの問題ではない。ましてや10人程度で探すのだから、キリがない。
「……俺に考えがある。」



場所は変わり、ここはとある茶屋。
「それで、用とは何じゃ?銀時。」
そこには、顔に傷跡が付いた女性と車椅子に乗った女性がいた。
顔に傷跡が付いた女性こそ、百華の筆頭である『死神太夫』こと、月詠。そして、車椅子に乗った女性こそが、かつて遊女の頂点に立つ花魁であった伝説の花魁、日輪。さらに言うならば、この茶屋は日輪が経営している『茶屋ひのや』なのである。
「単刀直入に言うとだなぁ、ペン見なかったか?」
「ペン?………ああ、そういえば……。」
何か心当たりがあるのだろうか、月詠は懐から何かを取り出した。
「もしかして、これの事か?」
「うんうんうん。これ小説だから別にいいんだけどさぁ、何でそんなモザイクがかかってるのかなぁ?何でちょっとヌルヌルしてんのかなぁ?」
「ん?これの事じゃないのか?ペンでもあるが、振動機能も付いていて肌滑りのいい液体も出せる。何かしらの快楽を得られる、今吉原で人気のペンなんだが。」
「何で日常製品と大人のおもちゃを組み合わせた製品売ってんだよ!!ペンとして使わせる気ないだろ!!
それに見ろ!!こっちには中坊がいるんだよ!あんまそーゆーの出すなよ!」
「さっきから気になってはいたけど、銀さん、その子達は?」
日輪が銀時に尋ねてきたので、銀時は説明した。
「……ほぉ。世の中そんな摩訶不思議な事もあるのだなぁ。」
「でも、いいの?吉原って、まだ中学生には刺激的過ぎなんじゃ……。」
「心配いらないネ。晴太なんて、小学生なのにこの町に平気で住んでるじゃん。」
「そーゆー問題じゃねぇよ。こいつらは『ケロロ軍曹』っていう子供向け作品から来たの。同じパロディ作品でも、『銀魂』とは訳が違ぇんだよ。下品じゃねぇんだよ。分かったか?」
「でも、月詠さんも知らないとなると、623さんのペンは一体どこに……?」
「聞いた話だとそのペン、描いた物を実体化出来るのじゃろ?なら、奴らに拾われてたらまずいかもしれん。」
「奴らって誰の事ですぅ?」
「最近江戸を騒がせている天人、コピピッピ星人のことじゃ。
奴らの母星であるコピピッピ星は、宇宙でも類を見ない経済惑星。だが、奴らの本当の正体は、他の惑星の会社の商品をコピーし、あたかも自分達が製造したかの様にそれらを販売する、卑劣極まりない連中じゃ。そんな奴らがここ最近、この吉原で密会をしている。恐らく、コピーした商品を高値で売りつけているのだろう。
そんな奴らに、描いた物を実体化出来るペンなどという、売れる事間違いない物が手に渡ったら、すぐにコピーして、商品にするだろう。」
「ゲロォ……。それは流石に」
「まずいんじゃねぇの?」
ケロロが言い終わる前に、横から声がした。
「ゲロォ!?ク、クルル!?いつの間に!?」
「ついさっき。くっくっく〜。」
いつの間にかクルルがそこにいたものだから、一同は驚きを隠せなかった。
「驚かすんじゃねぇよカレー野郎。」
「んなことより623。せっかく俺が作ったもん、何なくしてんだよ?」
「悪かったってクルル。悪気があった訳じゃないんだし。」
「俺が作ってやったのによぉ。」
「クルルが他人の為に何かを作る性格じゃないってのは、俺が一番知ってるよ。」
「チッ、バレたか。」
「……しかし、もしコピピッピ星人に拾われてたとしたら、かなりまずい事になるでありますよ。」
「……でも、もしかしたらそこら辺に落ちてるかもしれないし……。」
「手掛かりが少な過ぎアル。」
すると、あるスーツ姿の男2人が何か話しながら歩いているのが皆の目に見えた。だが、地球人にしてはあまりにも真っ白な肌をしており、ドラマで見るようなサラリーマンみたいな動きをしていた。
「先輩、良かったのですか?今日は大事な会議があったのですよ?」
「気にする事はない。それより、この吉原で今まで体験した事がないプレイがあると聞いてだな!その瞬間、俺の股のレーダーが吉原の方をさしてだな!」
「あのパックリンが珍しく手柄を立てたんですよ?昨日吉原に行ったら、偶然アレを拾ったなんていうご都合的展開!話によると、描いた物を実体化出来るペンらしいですよ!これは間違いなく売れますよ!」
「じゃ、じゃああんな物やそんな物も……!!」
「先輩イメージするのはいいですけどモザイクだらけです。煩悩だらけじゃないですか。
でも、実体化出来るペンなんて、どこの星の技術なんでしょうね?」
「ああそこなぁ、ケロン星っていう星なんだけどさぁ…………。」
いきなり話に割り込んできた銀髪の男は、その2人を木刀で殴り、目にも止まらぬ速さで縄で縛りつけた。
「な、何をする!?」
銀髪の男の背後から、目を光らせた緑、黒、黄色の3匹のカエル型宇宙人が骨を鳴らしながらその2人に近づいてきた。
「なんでもケロン星ってのはぁ……。」
「こわぁ〜いカエル達がぁ……。」
「実体化出来るペンってのを作ってる星なんだぜぇ〜?く〜くっくっく〜……!!」
3匹が、顔を真っ青にしている2人の目の前に立つと、2人分の悲鳴が吉原中に響き渡った。







「……というかドロロ、俺達の出番は?」
「……ギロロ殿……拙者はいつも通りでござるよぉ……。」
「………………。💧」


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