二次創作小説(新・総合)

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真・仮面ライダーディケイド
日時: 2019/05/03 10:54
名前: SK (ID: RFHU8Zky)

皆さんこんにちは
仮面ライダーが大好き、SKです。
今回初めて小説を書くことになりました。
そんなわけで恐縮ながら予告をさせていただきます。
「真・仮面ライダーディケイド」、5月5日日曜日から掲載予定です。
更新は毎週日曜日あたりを予定しています。
今回は以上です。
もしよければ今後の「真・仮面ライダーディケイド」をお楽しみに。

Re: 真・仮面ライダーディケイド ( No.1 )
日時: 2019/05/05 08:28
名前: SK (ID: RFHU8Zky)

世界の破壊者、ディケイド。
18ある仮面ライダーの世界を破壊し、なおも破壊を求める修羅。
彼を倒す者こそが世界の救世主となる。
第一話 世界の崩壊
 「変わらないなぁ…。」
かつて自分が住んでいた街並みをファインダー越しに眺めながら、門矢奨太(かどやしょうた)はつぶやいた。
写真の修行のために世界各地を巡る旅に出た2年、すっかり変わらない街並みを眺めながら奨太はシャッターを切った。
亡くなった父親のものだと旅に出る時に母にもらった赤紫色のカメラはなぜかいつもピンボケするが、奨太はそんなピンボケの写真を不思議と嫌いにはならなかった。
「家に帰ったら現像してもらおうかな。」
そんなことを考えながら奨太は歩き出した。
と、足を止める。
この町に帰ってきて初めにあいさつしないといけない人間が現れたからだ。
「お久しぶりです、鳴滝(なるたき)おじさん。」
チューリップハットにコート、メガネをかけた男がそこに立っていた。
「やっぱり変わらないですね、2年前と何も。」
「フッ、お世辞かい?」
「ちょうど近くにレストランもあるしそこで少しお話ししましょうよ。」
「家には早めに帰らなくてもいいのかい?」
鳴滝の言葉に、奨太は首を横に振った。
「ちょうどお昼頃はお客さんがたくさん来る頃だし、僕が言ったら迷惑になりますよ。」
「ではそうしようか。」

 「あなたにあってかれこれ15年以上たってますね。」
「最初にあったとき、君は3歳だったかな。あんなに小さかったのがこんなにもたくましくなるとは、あの時は思いもしなかったよ。」
「お恥ずかしい。」
ハンバーグステーキを食べながら二人は親しげに会話を続けていた。
と、鳴滝の顔が真剣になる。
「そろそろ考えてくれたかな、例の件。」
鳴滝がそうつぶやいた途端、奨太の手が止まる。
「世界の破壊者を倒せ、ですか?」
「2年も考える時間があったはずだ。そろそろ答えを聞かせてもらおうか。」
「いまだに信じられませんよ。世界の破壊者なんて…。」
「だが事実だ。」
鳴滝がコーヒーを一口飲んだ。
「君に渡した力はその破壊者を唯一倒せる力だ。君も旅の中で使ったのだろう?」
「さすが、情報が早いですね。」
「あの力を使いこなせるのは君しかいない。君がやらなければこの世界は破壊されたしまう。」
「…あと一日。」
奨太が小声でつぶやいた。
「あと一日考える時間を下さい。明日には答えを出します。」
「明日?」
「はい。」
鳴滝がため息を一つついた。
「わかった、明日まで待とう。だが忘れるな。君が迷っている間にも世界は破滅へと近づいている。」
鳴滝がそう言った途端、鳴滝の後ろから銀のカーテンのようなものが現れ、鳴滝はそれに吸い込まれるように姿を消した。
奨太はそれを見送って席を立つ。
と、ここで奨太はあることに気が付いた。
「鳴滝おじさん、自分の食べた分のお金を置いて行ってない!」

 「街は変わってないけど、ここはずいぶん変わったなぁ。」
奨太が自分の実家の前に立ってつぶやいた。
かつてそこにあった写真館はなぜか喫茶店に代わっていた。
「手紙で喫茶店になったってのはわかってたけどまさか本当だったとはね。」
奨太はそうつぶやきながら扉を開けた。
途端、コーヒーのいい匂いが奨太の鼻に流れ込む。
もう昼も終わったというのに店内はまだ大勢の客がいた。
もっとも、この店はコーヒーがおいしいからこんなに繁盛しているわけではないが…。
「母さんは相変わらず人気者だなぁ。」
この店の店主である奨太の母、夏海(なつみ)は美人として有名でこの店がこんなに繁盛しているのも夏海の人気によるものだ(もちろんコーヒーも格別だが)。
店内を見回すとなるほど、ほとんどが男性客だ。
「間が悪い時に来ちゃったかなぁ…。」
奨太が回れ右して立ち去ろうとした時だった。
「お、誰かと思ったら奨太じゃないか。」
後ろから声をかけられた。
振り返るとそこには眼鏡をかけたエプロン姿の青年が立っている。
「お久しぶりです!トウマさん。」
小野寺(おのでら)トウマ。
3年前からアルバイトをしている青年だ。
早くに亡くなった彼の父親がここの店主、夏海と知り合いということもあり4人の弟、妹を養うため働いている。
「たくましくなったな。」
「そういうトウマさんは全然変わりませんね。」
「おいおい。そこはまた一段と男らしくなった、とかだろ。」
「すみません。」
と、トウマの頭にメニュー票が炸裂した。
「痛っ!」
トウマの頭にメニュー票を振り下ろしたのは黒髪ロングヘアーの女性だった。
「小野寺さんが仕事さぼって誰とお話ししているかと思ったら、久しぶりね。門矢君。」
「あっ、未來(みらい)さん!そういえばバイト先がここに決まったって手紙に書いてありましたもんね!」
海東(かいとう)未來、奨太の幼馴染だ。
奨太が旅に出た後、ここにバイトするようになって今年で2年目だ。
「店長に行ってくるわ。息子が帰ってきたって。」
「そ、そんなぁ。いいですよ別に…。」
「そんなことねぇよ。店長はお前がいなくなってからいつもお前の心配してたぜ。あっ、それにここだけの話未來ちゃんも」
トウマがそこまで言いかけたところで再びトウマの頭にメニュー票が落ちた。

 「奨太!!」
店の営業時間が終わったと同時に夏海が奨太に抱き着いてきた。
「お帰り!無事でよかった。」
「や、やめてよ母さん、みんな見てる。」
周りでは店員たちがジーッと奨太と夏海を見つめている。
「どんなに心配したと思ってる?すっごい心細かったよ。」
「や、やめてよ。」
店員たちの間で拍手が沸き起こる。
「皆さんもやめてください!」
「奨太ー。」
そんな楽しそう様子を陰から見ている男がいた。
鳴滝である。
「こんな平穏も再び破壊されてしまうのか…。ディケイドによって。むっ!」
鳴滝が空を見上げて顔をしかめる。
空にはあの、銀のカーテンのようなものが広がっていた。
「世界の崩壊がもうすぐそこだ。明日に返事をもらうといったが手遅れになるかもしれん。」
鳴滝は忌々し気にそう言うと近くの電柱を殴りつけた。

次回の真・仮面ライダーディケイドは…
第2話「ディケイド」
新たなライダーは破壊者か、救世主か。

Re: 真・仮面ライダーディケイド ( No.2 )
日時: 2019/05/12 08:37
名前: SK (ID: RFHU8Zky)

世界の破壊者、ディケイド。
18ある仮面ライダーの世界を破壊し、なおも破壊を求める修羅。
彼を倒す者こそが世界の救世主となる。
第2話「ディケイド」
平穏な朝が来た。
昨日に行われたパーティーは日にちが変わっても続き結局お開きになったのは午前4時を回ったところだった。
なので奨太はしっかりとした睡眠がとれず、長い旅の疲れもいまだに残っていた。
「まったく。こっちは疲れを取りたいってのにお母さんはやる気になると止まらないもんなぁ。」
洗面台の鏡と向かい合いながら奨太はつぶやいた。
と、「答えは出たかい?」
後ろから声がする。
奨太は大きなため息を一つつき、次いで口を開いた。
「もうここまでくると訴えられますよ、鳴滝おじさん。」
「冗談を言っている暇はない。」
鳴滝の顔はいつになくまじめだった。
「世界の崩壊がもうすぐそこまで迫っている。もはや一刻の猶予もない。だから」
「だから早く決断してくれ、ですか?」
奨太が鳴滝の言葉を遮る。
「でもお願いです、あと少し考えさせてください。鳴滝おじさんがうそを言うとは思えません。でも、そうだとしても、まだ信じられないんです。そんな信じられないことのためにまた母さんを置いていくことなんてできません。」
「そうか。」
鳴滝がため息をつく。
「こっちも強要はしない。もしいやだというのなら今日の正午、君に渡した例のベルトを返してくれ。場所はこの近くにある公園だ。」
鳴滝はそれだけ言い残すと、銀のカーテンの中へ消えて行った。
「…それに僕には無理です。世界の破壊者を倒すなんて…。」
鳴滝を見送りながら、奨太はぼそりとつぶやいた。

 午前11時ごろ。
奨太はトウマ、未來とともに材料の仕入れに出かけていた。
「って、鳴滝のおっさんが言ったのか?」
「はい…。」
トウマと未來は奨太の良き相談相手だ。
母に相談できないようなことは奨太は基本、彼らに相談する。
「未來ちゃんはどう思う?」
「私は別に門矢君がやりたいようにやればいいと思うけど。」
「それが自分でもわかんないんです…、僕は本当はどうしたいのか…。」
「ま、とにかく。奨太は断るつもりでいる、そうだよな?」
「…まぁ…一応…。」
奨太が力なくうなずくとトウマは小さくため息をついた。
「あのなぁ、これはお前が決めることなんだ。それなのになんでそんなに自分で決めるのが嫌なんだよ。お前のいく道だろ?」
「…だって…。」
「もしその選択が間違いだったらいやだ、でしょ?」
未來が厳しめの口調で話す。
「そんなことを考えるのは弱虫だけよ。」
「っておいおい、それは言いすぎだろ。」
「しょうがないでしょう。このまま決断を出させない気ですか?」
「にしてもそこまで言う必要は…。」
「…僕は…。」
奨太はうつむきながらいきなり駆け出した。
「お、おい!奨太!」
トウマが後を追おうとする。
と、二人の足が止まった。
「な、なんだ…あれ…。」
その場にいたものは目を疑ったであろう。
目の前にあるビルが突如銀のカーテンに吸い込まれていったのだ。
それだけではない、ビルだけでなく空を飛んでいた歯と、商店街の店、そして道を歩いていた親子まで、ありとあらゆるものがカーテンに吸い込まれていく。
「な、なんだこりゃ!」
「世界の崩壊だよ。」
3人の後ろから声が聞こえた。
振り返るとそこにいたのは、もちろん鳴滝である。
「この世界の崩壊が始まったのだ。見たまえ。」
鳴滝が指を刺した先では銀のカーテンから何かがこちらに入り込んでいた。
「この世界にはいないはずの怪人たちだよ。みな破壊者のせいだ。」
鳴滝がそうつぶやいた時だった。
目の前に銀のカーテンが現れそこから怪人たちがうじゃうじゃと出てきた。
怪物たちは4人を見つけるや否や、そっちの方に襲いかかった。
「こっちに来てるんじゃない?」
「おいおい、逃げようぜ。」
「だめだ!」
鳴滝がいきなり声を張り上げる。
「なに言ってんだよ!鳴滝!」
トウマが鳴滝につかみかかるが、鳴滝はいたって冷静な顔をしていた。
「私はまだ奨太君から答えを聞いていない。」
「こんな時になに言ってんだ!」
「どうするかね、奨太君。」
「答える必要はねぇ!さっさと行くぞ奨太!」
「奨太君!」
「奨太!」
二人が奨太に詰めよる。
一方の奨太はしばらくうつむいたままだったがやがて口を開いた。
「…未來さんはどっちがいいと思います?」
「言ったでしょ。私は門矢君がいいと思う選択をすればいいって。」
「…わかりました。」
奨太はそう言う都会人と3人の間に立った。
「おい!何をやる気だ!戻って来い!」
トウマが叫ぶが奨太は振り返らない。
「鳴滝おじさん、僕は破壊者を倒します。それでこの世界の破壊を止められるなら。」
奨太はそう言うと懐からカメラにも似たマゼンタ色の「ディケイドライバー」を出し、腰の前にあてた。
途端、そこからバルトが伸び奨太の腰の前で固定される。
そして奨太は腰に下げていた白いバックルの中から一枚のカードを取り出した。
怪人たちはなおも進んでくる。
「変身!」
奨太がそう叫びディケイドライバーにカードを差し込む。
「KAMEN=RIDE」
そう鳴ると奨太はドライバーを閉じた。
「DHIKEIDO」
すると奨太の姿が変わっていく。
マゼンタ色の体、緑の大きな目にバーコードのようなものがついた顔。
怪人たちは足を止めた。
「なんだ、奨太が…、怪物に…。」
「ディケイド。」
そうつぶやいたのは未来だ。
「世界の破壊者はディケイドだって父さんから聞いたけど…。」
「ああ。そしてそのはかいしゃを倒せるのもディケイドだけだ。」
鳴滝は奨太、いやディケイドの後姿を眺めながら言った。
「いきますよ。やられてくないんだったら逃げてください、と言いたいところですがここで逃がすわけにはいきません。」
奨太はそう言うとバックルを剣に変形させ、怪人に切りかかっていった。

次回の真・仮面ライダーディケイドは…
「クウガ編・古代の怪物」
新たなライダーは破壊者か、救世主か。

ちょっとしたお知らせ
皆様からのリクエストをお待ちしています。
今回募集するのはクウガの次に登場する主人公平成ライダーです。
リクエスト掲示板の「真・仮面ライダーディケイド掲示板」にクウガの次に出してほしいライダーをお書きください。
リク受付期間は5月12日から19日までです。
皆様のリクエスト、心よりお待ちしております。

Re: 真・仮面ライダーディケイド ( No.3 )
日時: 2019/05/19 08:14
名前: SK (ID: RFHU8Zky)

世界の破壊者、ディケイド。
18ある仮面ライダーの世界を破壊し、なおも破壊を求める修羅。
彼を倒す者こそが世界の救世主となる。

第3話「クウガ編・古代の怪物」
「KAMEN=RIDE,DHIKEIDO」
「いきますよ。」
ディケイドが怪人たちを切り倒していく。
が、妙なことが起こった。
切り倒された怪人たちが次々に起き上がり、再びディケイドに襲いかかったのだ。
「えっ?」
奨太は驚きの声をあげながらも再び切り倒す。
が、怪物はなおも奨太に襲いかかる。
と、鳴滝が叫んだ。
「そいつらはおそらくグロンギだ!古代よりこの星に住む戦闘民族。グロンギは封印エネルギーでしか倒せない!」
「じゃあどうするんだよ!」
「クウガよ!」
トウマの声を遮って未來が言った。
「クウガ?それって・・・」
奨太は剣に変形させていた「カードブッカー」の中から一枚のカードを取り出しドライバーに差し込んだ。
「KAMEN=RIDE,KUUGA」
するとディケイドの姿が再び変化し仮面ライダークウガになった。
「いきますよ!」
再びカードを一枚、ベルトに入れる。
「FINALATACK=RIDE、KUKUKUKUUGA」
すると奨太の右足が赤く輝く。
すかさず奨太は高く飛び上がりグロンギ達にキックをお見舞いする。
そのキックの威力はすさまじく、グロンギを一掃した。
「ふぅ。」
奨太は大きく息を吐くとベルトを外し、変身を解いた。
「な、なんだよ!今の。」
トウマが驚きながら駆け寄る。
「これがディケイドの力。」
未來が静かにつぶやく。
「やはりすごい。素晴らしい才能だ。これほどの実力ならディケイドも…。」
「鳴滝さん、一ついいですか?」
奨太が鳴滝に駆け寄る。
「本当に…、破壊者を倒さないと世界は救えないのですか?ほかに何か道は…。」
「…そんなに破壊者を倒したくないのか?」
「はい…。」
鳴滝は少し考えてから再び口を開いた。
「自分で考えるんだ。自分で自分の道を考えろ。しかし自分で答えが見つけられなかったのであれば私の言うことに従ってもらう。それでいいかな?」
「はい。」
「ではそうしよう。」
鳴滝がそう言うと鳴滝の後ろに銀のカーテンが現れた。
「だが旅に出るにはまだ早い。君はまずこの世界を救わねばならない。」
鳴滝はそう言い残して銀のカーテンの中へと消えて行った。

 「ってもうこんな時間かよ!やべーやべー!」
鳴滝が去ったのち、トウマが腕時計を見て叫んだ。
「トウマさんは弟さんたちが無事かどうか確認してきてくださいよ。まぁグロンギは全部倒したから大丈夫だと思いますけど。僕らは先に店に帰ってます。」
「わかった。道中気をつけろよ!」
トウマはそう言うと弟たちが待つ保育園の方へ全力で走り出した。
「じゃあ行きましょうか、未來さん。」
「…門矢君。ほんとにグロンギは全滅したのかしら。」
「え?」
未來の言葉に奨太は首をかしげる。
「確かにみんなを襲っていた連中は全員倒したはずですよ。」
「じゃあなんで鳴滝は出発しろ、と言わなかったの?彼は一刻も早く門矢君を出発させたいはず。それなのにまだ旅をはじめろとも何とも言ってない。それに最後に言ったあの言葉。」
「じゃ、じゃあ、つまり…。」
未來がうなずく。
「まだグロンギは全員倒されてなんていない。」

テレビのニュースを見えいた夏海にも、当然怪物が現れたおいう情報は伝わった。
幸い、今日は定休日で店員が出勤途中に襲われたということはなかったが夏海はふと思った。
「これって…。世界の破壊が始まったってこと?」
過去に一度、夏海はこの出来事を体験している。
これがそれと同じことなら…。
「…士君。」
今はいない夫の名をつぶやくと、夏海は自分の部屋のクローゼットを思いっきり開けて何かを探し始めた。

とある山の山奥。
そこはグロンギ達の住処だった。
「ゴギ、ラザバンビンバダシバギジョグザ。(おい、まだ何人か足りないようだが。)」
グロンギの首領らしき男が叫ぶとその部下らしきグロンギが前に出てきた。
「ゴセグ…、ゾグジャサジャサアダサギブ。(それが…、どうやらやられたらしく。)」
途端、あたりのグロンギが騒ぎ出す。
と、「ギズラゼ。(静まれ。)」
首領が一喝した。
「ゴンバボドゼゴゾソギデゾググス。ビュグビョブンジャリゾゴギグスポドパザセゼガソグドゼビン。(そんなことで驚いてどうする。究極の闇を阻止することは誰であろうとできん。)」
そして一拍おいた後、グロンギの首領はさらに声を張り上げた。
「ボセジョシゲギバスゲゲルゾザレス。ジョグデビパボゾロサ。(これより聖なるゲゲルを始める。標的は子供だ。)」
その一声でグロンギ達が一斉に動き出した。

午後9時を回った時、小野寺トウマは自分の家で睡眠をとっていた。
幸い弟たちは全員無事でトウマは安心して夢の中にいることができた。
と、「うぁぁぁ!」
下から聞こえた弟たちの悲鳴でトウマは飛び起きた。
「ど、どうした!」
大急ぎで階段を駆け下りる。
下につくとそこにいたのは腰を抜かしている弟と、昼間のグロンギによく似た姿の怪物だった。
グロンギは小野寺を一目見ると窓から飛び降りて立ち去っていった。
「お、おい。大丈夫か?」
トウマが弟に駆け寄ろうとする。
と、トウマはあることに気付いた。
ベットの上に寝ていたはずの一番下の弟の姿がないのだ。
「くそ!」
トウマは大急ぎで窓から飛び降りグロンギを追う。
そして窓から飛び降りる寸前、弟にこう言い残した。
「大急ぎで門矢翔太を連れて来い!」

次回の真・仮面ライダーディケイドは…
「クウガ編・大丈夫」
新たなライダーは破壊者か、救世主か。

先週募集したリクエストの受付を終了します。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。次のリクエスト受付は来週の日曜日からとなっております。皆様のご参加、心よりお願い申し上げます。

Re: 真・仮面ライダーディケイド ( No.4 )
日時: 2019/05/26 13:13
名前: SK (ID: w1J4g9Hd)

世界の破壊者、ディケイド。
18ある仮面ライダーの世界を破壊し、なおも破壊を求める修羅。
彼を倒す者こそが世界の救世主となる。

これまでの真・仮面ライダーディケイドは…
光夏海の一人息子、門矢奨太は世界の崩壊を目撃する。
世界を救う決心をした奨太は鳴滝からもらったディケイドライバーで仮面ライダーディケイドに変身し、襲ってきたグロンギの集団を撃破した。
しかしその夜、奨太の古くからの友人で兄のような存在である小野寺トウマの家にグロンギが出現、トウマの弟をさらっていった…。

光喫茶店。
光夏海、そして海東未來が明日に向けての準備を始めていた。
「いつもありがとね、未來ちゃん。奨太が帰ってきたけどあの子ずーっと写真のことばっかやってて全然手伝ってくんないのよ。すごっく助かったわ!」
夏海がそう言うと、未來は照れくさそうに頬をかいた。
「いいえ、私はただ…。」
「あー、そうかそうか。未來ちゃんは奨太と一緒にいたいもんね。フフフッ。」
「や、やめてください!」
夏海の言葉を未來は顔を真っ赤にして否定する。
そして一方の奨太は…。
部屋の一室にこもって今日撮った写真の現像を行っていた。
「人を殺すなんて、僕にはできない…。でも鳴滝おじさんがそこまで憎んでいる世界の破壊者って…。」
と、コンコンコン。
奨太の部屋の窓をたたく音がした。
「トウマさんか。こんな時に何だろう。」
子供のころからいつも奨太の部屋の窓から入ってくるのは決まってトウマだった。
だから奨太は今回もトウマだお思い窓を開けた。
が、そこにいたのはトウマではなくトウマの弟のタカキだった。
「君は確か…、トウマさんの弟の。何か用かな?」
「か、怪物が…コウセイを連れてっちゃった…。」
「コウセイって確か…、トウマさんの一番下の弟。って怪物!?」
「トウマ兄ちゃんが奨太さんに知らせろって…。」
「で、トウマさんは?」
「怪物を追っかけて行ったけど…。」
それを聞いて奨太は椅子から立ち上がるとカバンを首から下げ、大急ぎで玄関の方へ走っていった。
「ちょっと奨太、どこ行くの?」
「トウマさんが…じゃなくて、ちょっと星をカメラで撮ろうと思って…。すぐ戻るよ!」
「ちょっ、奨太!」
夏海の言葉を背に奨太は勢いよく玄関から飛び出した。

 「待ちやがれ化け物!」
一方のトウマは、グロンギを追って今まさに山の中に入ろうとしていた。
と、足を止める。
「なんじゃこりゃ。」
トウマの目の前に広がっていたのは大量の子供がおりの中に入れられ、その周りをグロンギ達が取り囲んでいるという光景だった。
「こ、こんなにいやがったのか!?」
トウマがそうつぶやいた時だった。
「ザセザ。(誰だ。)」
後ろから声が聞こえ振り返るとそこには2体のグロンギがいた。
「ビガラ、ビンゲンザバ。(貴様、人間だな。)」
「ジャヂヂラゲ。(やっちまえ。)」
グロンギは手に持ったこん棒をトウマに振り下ろす。
「終わった…。」
トウマが心の中でそうつぶやいた時だった。
「FINALATACK=RIDE、KUKUKUKUUGA。」
グロンギが後方に吹っ飛び爆散した。
トウマが目を開けるとそこに立っていたのはクウガの姿の奨太だった。
「タカキ君ありがとう。おかげでトウマさんを助けることができた。」
「し、奨太…。」
「さぁ、いきますよ。」
奨太はそう言ってグロンギ達の集団に殴りこむ。
グロンギ達は大混乱に陥った。
「バ、バビザ。(な、なんだ)」
「デビギュグザ、デビギュグ。(敵襲だ、敵襲。)」
その混乱の中で奨太はグロンギを次々に倒していく。
そしておりにたどり着くと、おりを破壊し子供たちを出した。
「トウマさん!この子たちを頼みます。」
「わ、分かった!」
トウマはそう答えると、タカキとともに子供たちの誘導を始める。
と、コウセイが木の幹につまずいて転んでしまった。
グロンギの首領はそれを見ると、「ガンボゾロゾべサゲ。(あの子供を狙え。)」
と、命令を発する。
「はっ!」
奨太もそれに気づくが既にグロンギに囲まれ、駆け付けられない状態になっていた。
グロンギがコウセイに迫る。
と、トウマがコウセイとグロンギの間に入った。
「お兄ちゃん…。」
「早く行け、お兄ちゃんは大丈夫だから。」
トウマはコウセイににこりと笑いかけるとグロンギに向き直り、
「俺を殺せるものなら殺してみろ!」と叫んだ。
「だめだトウマさん!」
その時、いきなり奨太の変身が解け、クウガのカードがドライバーからひとりでに出てきた。
それが光ったと思うと、トウマの方へ飛んで行った。
トウマがそれを反射的にキャッチすると、カードは消えその代わりにトウマの腰にクウガの変身ベルト、アークルが現れた。
と、トウマの頭の中で何かの記憶がよみがえる。
「そうか…。これって父さんの…。」
トウマは静かにそうつぶやくと叫んだ。
「変身!」
するとトウマの姿がみるみる変わっていく。
赤いボディ委にクワガタのような角、その姿は仮面ライダークウガそのものだった。
「バ、バンザド。(な、なんだと。)」
「残念でしたね。」
奨太の声に首領が振り返ると、いつの間にかディケイドに変身した奨太によって奨太を囲んでいたグロンギ達が一掃されていた。
「あとはあなたとトウマさんの前にいるグロンギだけですかね。」
「ビ、ビガラ!バビロボサ!?(き、貴様!何者だ!?)」
首領が震えながら奨太に尋ねると奨太は深く息を吐いて、
「通りすがりの仮面ライダー、らしいです。」とだけ言った。
「いきますよ、トウマさん!」
「おう!」
「FINALATTACK=RIDEKUKUKUKUUGA」
二人の必殺のキックによってグロンギ達は粉々に爆散した。

 「ただいま…。」
奨太が光喫茶店に帰った時にはもう夜が明けていた。
奨太は母親が寝ているのを確認すると手早く荷物の整理を済ませ、家を出て行こうとした。
と、ある小包が目に留まる。
そこにはきれいな字で「奨太へ」とだけ書かれているものだった。
開けてみるとそこには一枚の手紙と何かの端末のようなものが書かれていた。
「話はすべて未來ちゃんから聞きました。そっか、また旅に出ちゃうんだね。それも今度は世界を救うための。お母さんにできることはこれだけしかありませんがこの小包に入っているものはお父さんが残していったものです。もしもの時はそれがあなたを守ってくれます。それが世界を救う手助けをしてくれます。最後に…、ほんとは旅になんか出てほしくない。でもそれがあなたの決めた道ならお母さんはその道に進むことを応援します。ただ、一つ約束を守ってください。それは…」
「絶対に帰ってきてね、か。」
奨太は端末をバッグの中に突っ込んだ。
「未來さんも余計なことをするなぁ。」
そうつぶやくと、奨太は家の扉を静かに開けた。

次回の真・仮面ライダーディケイドは…
「龍騎編・ミラーワールド」
新たな仮面ライダーは破壊者か、救世主か。


ちょっとしたお知らせ
皆様からのリクエストをお待ちしています。
今回募集するのは龍騎の次に登場する主人公平成ライダーです。
リクエスト掲示板の「真・仮面ライダーディケイド掲示板」にクウガの次に出してほしいライダーをお書きください。
リク受付期間は5月26日から6月1日までです。
皆様のリクエスト、心よりお待ちしております。


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