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くろこちゃん
作者: zorolove☆ ◆hy8R8Q8mII  (総ページ数: 18ページ)
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10~

*15*

「せっかく京都行くんだから!楽しまなきゃ!!」
幸来がポンと私の肩をたたく。
ああ、やっぱり私には幸来が必要だ。心が温かくなる。

「早くバスに乗り込めー。」
先生の合図で次々と生徒がバスに乗り込む。
勿論私は幸来の隣。
「めっちゃ楽しみ!!」
「俺金閣寺行く〜!!」
所々から生徒たちのしゃべる声が聞こえる。
けど私は、先ほどの声が気になって、口を開かなかった。

『次はさあ、このクラス全員であそぼっ!!』
あの声は、一体誰?
きっと、あの声の言う‘‘遊ぶ‘‘というのは、‘‘殺す‘‘ということなのだろう。弾があの声によって殺された。
となると・・・。次は・・・・。
クラス、全員が・・・・。

やだ、やだやだ!!!
幸来が居なくなっちゃう!!そんなのやだ!!!
『やだなんて、言ってられないよ。』
突然、冷たいあの声が聞こえた。
「・・・やだよ・・!!!幸来と、離れるなんて・・・!!」
『やだなんて、言ってられないよぉ?だって、もうみんなと遊んでるもん♪』
「え・・・?」
『すぐに分かるから。嫌でも、ね。』
声が消えると、女子の甲高い声とともに、バスが横転した。
一瞬の出来事だった。

「(え・・・?)」
シン、と静まり返ったバスの中。
私は、奇跡的に腕を強く打っただけで済んだようだ。
他のみんなは・・・・?

「きゃああああああ!!!!!!」

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