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くろこちゃん
作者: zorolove☆ ◆hy8R8Q8mII  (総ページ数: 18ページ)
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10~

*16*

そこには、血だらけのクラスメイトが居た。
首が変な方向にぐにゃりと曲がっている人、腕がバスに押しつぶされている人、頭がつぶれている人__。

どれも、無残な姿だった。

「いやああ・・・・!!皆ぁぁ!!!!」

何故私だけこんなに軽傷で・・・。
と、頭の中に幸来の顔が浮かんだ。
「幸来!!!」
「ん・・・!明日香・・・?」
「え・・・さ・・ら・・?生きてる・・!」
幸来は、生きている。
足は折れていそうだが、どこからも血を流していない。
助かった・・・!!
「幸来〜〜!!よかったぁ〜!!」
私は泣きながら幸来に抱きついた。
「痛ッ!明日香!痛いよっ!!」
「うぅっ、ごめん・・・!!」
「どうしよう・・・!皆、死んじゃった・・のかな?」
「うん・・・。」
修学旅行が台無しだ。悪夢になってしまった。
私と幸来は横転したバスから出た。
「人が出てきたぞ!!」
外はやじ馬でいっぱいだった。
「貴方たち大丈夫なの!?他の子は!?」
少し中年のおばさんが聞いてきた。
「・・・・皆、死んじゃいました。」
幸来が冷静に答える。
『ね?分かったでしょう?』
頭の奥で声がした。いつもの声だ。
『なんで幸来とは遊ばなかったか分かるぅ?』
「?」
『幸来はね、明日香が必要としてるから遊ばなかった。』
「やっぱり、あんたの仕業なんだ。」
私がそういうと、その声はこくりと頷いたような声を出した。
「あんたは誰なの?いい加減教えなさいよ!!」
『・・・いいのぉ?聞いて・・・』
「・・・は?」
どういう意味なのか分からない。
聞いてはいけない?何故?
『私はねぇ・・・。明日香の心の中に居るんだぁ・・。名前はね、』
「・・・名前は?」
『まだいわなぁい!だってぇ、まだ幸来と遊んでないもんね。』
私は背筋がゾクッとした。
「やだ!!幸来は殺さないでっ・・・!!」
『殺すなんて言ってないよぉ?私は‘‘遊ぶ‘‘って言ったんだけどぉ☆』
やだ!やだやだやだ!!!幸来ぁぁぁぁ!!!
『次は、如月幸来・・・・。幸来とあそぼっ☆』


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