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君といた時間。
作者: 副生徒会長  (総ページ数: 26ページ)
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10~ 20~

*3*

Time2
「暑いから窓開けようか。もう、このエアコン!壊れてんのかしら?おんぼろだからなぁ。」
と言いながらおばさんは窓を開けた。外の空気もじめじめしてて、入ってくる空気は車内と同じようにモワッとしている。
「ああ。もうホンット暑いのっていやンなっちゃう!優ちゃんは夏好き?」
僕は少しだけ首を横に振った。おばさんはあからさまに気を使っている。去年、お父さんの法事で会った時には僕をいじりまくってたのに・・・。『あああ!もうほんとカワイーわー!さすが京ちゃんの息子ッ!ほんとに男の子なの?』とか『あらっ。不愛想ね〜。そんなところも可愛いわ。ウフッ★(ウインク)』など。あの時みたいに明るくふるまっているように見えるけれど、おばさんは質問なんてあんまりしない。自分のことを話しまくってるおばさんだ。なのに今は僕の顔色を窺っているようだ。笑方だって自然じゃない。ちょっと吐き気がする。自分がこんなにも気を使わせているなんて思うと、情けなくなってくる。幸い暑さでじっくりと考えることができなくて、すぐに吐き気はおさまった。そんな感じで続けていたら、おばさんの家。つまり僕のお父さんの実家についた。

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