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*29*
「…あ、おはよう、しずくちゃん」
「―――ああ、おはよう」
紗綾たちが下駄箱に着くと、そこにはしずくがいた。
昨日のことを思い出し、少し気まずいが…。
しずくは、それに気付いてないようだ。
―――――――――――――――――――――
放課後、理科準備室。
「涙の洞窟について、調べてみました」
圭吾がいつにもまして真剣な表情で話し始める。
紗綾、黎夜、志穂、しずくが緊張した面持ちで静かに話を聞く。
「―――の、―――辺りです。さっそく、明日、行って来てください」
『はい』
(きっと、すごい戦いになる)
みんな、真剣な顔をしていた。
波香を連れ去った悪魔は、もう1人いるはずだ。
―――きっと、洞窟の前で待ち構えているだろう。
(誰も、傷つけさせない。波香ちゃんを助け出す―――!)
紗綾は、心の中で、強く誓った。
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