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*25*
終章
「そんなことがあったのか……?」
サイモンが目を見開き、驚きながら質問した。
「ええ、そうよ。誰かさんが私の胸を凝視したわ!」
「ラクーナ、それはごめんって」
「どっかの誰かさんが、肌色の女性特有の胸を、ね!」
「ごめん」
「一生許すものですか!」
と、ラクーナは捨て台詞を吐いて、フレドリカのもとへとスタスタと行ってしまった。
残された男子三人は、ためいきを吐いて感想を述べる。
「「「大変なことになった……」」」
――どうしよう。ラクーナに話しかけられない。
――どうしようか。フレドリカに遺跡について聞けない。
――どーすれば。ギクシャクすんのは苦手なのに!
俺、サイモン、アーサー。
樹海近くに残された三人は、また、大きなためいきを吐いたのだった。
それは、空高く二酸化炭素となって上っていった。
「そういえば……はい」
「――! ツバサも!?」
――ちなみに、あとで俺とフレドリカがプレゼントを交換したのは、みんなには秘密。
緑色のタータンチェックの、シンプルなブックカバー。
嬉しい贈り物をもらって、少しは気分がやわらいだ俺であった。
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