完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~

*42*

 『ルール、シルブプレ』

 おいおいおいおい……いきなり始めるなよ……俺はルールが分からないんだから──えっ?横になって寝れば良い?それだけで良いのか?最近のゲームって進んでるなぁ……
 あっと言う間に異世界に到着、俺は新米ゲーマーとして、ドラゴンや、怪獣等を倒す仕事に就く、というゲームだが、いまいちルールという物が分からない、頭の中で考えて、戦うという、少し難しい事をしなければならないのだ、まぁ、その前に操作になれないといけないんだが……

 頑張って、スライム状の生物、『スラムイ』を倒した俺、因みに俺は剣士として、戦っていく所存だ、そんな事を考えながら、周りの敵を見遣る、俺に襲い掛かりそうなモンスターが俺に近付いている、精々レベル100の勇者である人と戦うよりレベル3以下の俺と戦った方が良いだろう、さぁて……足よ、頑張って持ってくれよ?そう、俺は、走って逃げた、そうでもしないと死ぬからだ、そして、何で逃げないと死ぬのかって話なんだが──なるべくリアルに対して痛みやダメージを体験させたいという意思で、『ゲーム内で死んだら、現実でも死にます』って言われたら、誰もが焦るよな?だけれど、嘘だった事が判明、死ぬ少し手前迄のダメージを受ける事らしい、でも、俺は死んでその痛みやダメージを受けたくないから、逃げて逃げて、逃げまくるけどな!

 な……何とか、撒いたかな?結構走って、体力が切れてしまった……だが俺は今、宿屋に来ているので安心だ、すぐ回復出来る……だが、すぐ回復しても面倒なので、ゆっくり、後で回復しようと思った。
 ただ、疲れたなぁ、宿屋のベッドの上で、そう思いながら、不貞寝する、まぁ、寝るのは悪い事じゃないし……そう思いながら、寝る──そして、起きる、まぁ、結構寝れてスッキリした、まぁ、今目指すは、王都『グリフォニア』という場所だ、そこで女戦士や盗賊等を買って、パーティーメンバーにしないといけない、そうでないとこのゲームのストーリー上のラスボスが倒せないからだ、ラスボスと倒すと、レアアアイテムが貰えるので、このゲームのプレーヤーは切磋琢磨すると言う訳だ、まぁ、俺は戦いに出ずに、のんびりカジノとかで遊ぶけどな。
 中々良いキャラが出てこない……ゲーム上、キャラはガチャで決まるのだ、よくある話、『課金しても良いキャラが出ねぇ!』とかもあった、でも、俺にはそれは関係無い、そう思いながら、無心になって引いてみる、すると、超絶レアの女騎士が現れた、その姿を見て、プレイヤーは驚いていた……何なんだ、このキャラが良いのか……?オジサンにはさっぱり分からんよ……
 余計にゲームをややこしく感じた俺だった……

 単純にレベル上げというのは、所謂『作業ゲー』である、レベルを上げる事を作業としか思わない輩もいる、何だか、そう感じてしまうのだ、自分はレベル上げと言う作業ゲーをしているのでは無いか?と……とか考えても、レベルが上がった時の幸福は何とも言いがたい物で、何度も何度モンスターを倒して、自分はレベルアップしていく……
 苦労して上げたレベルも運営が『このゲーム、もう止めまーす』何て言ってみたらどうだろう?自分の今迄の努力が報われない気がしていた、だけれど俺がプレイしているこのゲームはまだまだ発展途上のゲームだった、だから、まだまだ改良点があった、と俺は思った、まだまだ改良点があるから、ゆっくり改良していけばいいと思った、そう思いながら、俺はゲームを止めた、俺にはまだまだ難しいゲームだったからだ、一応はセーブをしておいたが、果たして、このゲームをまたするかは分からない……最悪もうしないかもしれない、それ程年を取った、俺には難しいゲームだと思った……

「単純に中年以降のゲームでは無いね、基本、高校生から成人、精々25歳迄の男性を取り囲む様にして創ったゲームだからね、無理は無いよ」
「余計にそのセリフが心にグサグサ突き刺さるんだが!?」
「頑張って、若者に慣れて下さいよ」
「余計な一言だっていうんだよ、俺は若者には慣れたくねぇなぁ……」
「あぁ、そうですか……でも、少しはこのゲーム、楽しめましたか?」
「完全にまぁ、少しだけな、最初の少しだけな!」
「中々ボロが出ませんね……ちょっと苛つきます」
「すまん……お前の期待通りの答えが出来なくて……」
「ていうか、今回のゲーム、結構難しくないか?」
「完全に脳を使いますからねぇ……それはいえますね」
「ねぇ、ていうかさ、テストプレイヤーも大変なんだぞ……何で俺ばっか……」
「完全にテストプレイヤーじゃないですか、貴方はそのプログラムを作った張本人ですから……」
 楽に言うけどなぁ……そう、俺はこのゲームの開発者の一人だ、まぁ、開発者数人でこのゲームをしていた──そしてこのゲームをして、俺は思う、もう少しルールが必要だと……
 とりあえず、ルールをもう少し詳しく説明、それを他の開発者に話すと『俺も難しかった』『少し意味不明な所もあったからな』と帰ってきた、これが改善点だ、そう思いながら、俺達はよりよいゲームへと改善していく……
 苦しくても、お客様が楽しければ良いじゃない、そう思いながら、俺達は作る……最高のゲームへと……

 NEXT 『レトロ』

41 < 42 > 43