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色褪せた僕は、
作者: たまはる  (総ページ数: 15ページ)
関連タグ: ラブコメ 馬鹿 ちょいシリアス 
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10~

*4*

「痛って~...お腹ぎゅるぎゅる言ってるし...」
そうぼやきながら、一番後ろの窓際の席にカバンを置いた。
すると、クラスメイトの木山迅(きやまじん)が話しかけてきた。
「おはよう、叶望。」
「おはよう」
「今日、うちのクラスに転校生が来るらしいぞ。何でも女子だ」
だから朝から騒がしいわけだ。というか、なぜ女子を強調したのか小一時間ほど問い詰めたいところだが、まぁいいか。
...え?待って、俺の隣の席空いてね?
「あっふーん」
大体想像ついていたので、別の席へどうぞ。
「はいじゃあ今日は、転校生を紹介するぞ」
「夢野夏樹(ゆめのなつき)です。よろしくお願いします」
「じゃあ夢野の席は...」
高まる心拍数、流れ出る冷や汗。
「花山の隣だ。花山、後で校舎の案内してやってくれ」
「.....ハイ」
燃え尽きたよ、真っ白にな。
「俺、花山叶望。よ、よろしく」
「まぁ、握手してあげないこともないけど?」
.....何この人。

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