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時空監理局外伝 「牙組」 (完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 173ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 仮面ライダー 時空監理局外伝シリーズ 
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*126*

...一方、北都

龍我が目を覚ますと、腕を拘束されていることに気付く

龍我
「チッ...なんだよこれは」

石動
「お目覚めかな?万丈龍我」

龍我
「...マスター!それに未来のメイドウィン!」

【ウ フ フ フ】

石動が未来メイドウィンを担ぎ、龍我の近くに座らせた

龍我
「一体ここは何処なんだよォ」

石動
「どこだか知りたいか?ヒントは...葛城巧...」

龍我
「葛城...実家があるっていう北都か!?」

石動
「大正解!そしてここはグローバル・ファウストの秘密基地ってワケ」

龍我
「...お前、何を考えてやがる?」

石動
「お前や戦兎の成長...もあるが、実は最近もう一個出来たんだよ!」

石動
「こちらにおられる黒影様が考え付いた『リメンバー・ツルギ・プロジェクト』を成功させることだ!」

龍我
「...ああ?」

【大好 キ ツルギチャン ヲ 生 キ 返 ラセル】

【ソレガ ボク ノ 生 キル 理由】

石動
「と、この通り黒影様は愛する恋人『黒影剣』にまた会うためにこの計画を始めた」

龍我
「そしてその計画で生まれた失敗作の1つが、あのたくっちスノーだろうが」

石動
「そう、どう頑張っても完成しなかった...だが黒影様はたくっちスノーの設定回収力に興味を示し、成分を接種しパンドラボックスのエネルギーを利用することでより本物に近い存在を産み出そうと考え付いた!」

龍我
「お前、そんなふざけたことの為に...」

石動
「ふざけた?何言ってやがる、死んだ人間に会えるんだぞ?無念の死を遂げた人間に、もう一回話せる、接することが出来る...素晴らしい計画だろう?」

龍我
「だがよ、そんなもので産み出された人間は本物じゃねぇ!!全く似てない紛い物だ!!」

石動
「ふーん、これを見てもそんな口が聞けるのかな?」

石動が指を鳴らすと、エレベーターが開き、女性が現れる...その女性は、龍我がよる知る人間だった

龍我
「そ、そんな...どうして...?」

「...龍我、久し振り、元気にしてた?」

龍我
「...っ、香澄なのか...本当に?」

疑問に思った未来黒影は石動の方に顔を向ける

石動
「ん?あれが気になりますかい?アレは小倉香澄、あそこにいる万丈龍我の恋人で、あいつの敵討ちの為にファウストを倒してるんすよ」

龍我
「それだけじゃねぇだろ!テメェらファウストは俺を陥れて殺害の罪を着せて!体の弱い香澄をスマッシュに変えやがって!!ぶん殴るだけじゃ...」

香澄
「龍我、こんなことはもうやめて」

龍我
「香澄、お前何を言って....」

石動
「その子の言うとおりだ...つまりお前が俺達に戦う理由は、冤罪と恋人の敵討ち...」

石動
「北都なら身分を隠せばそれなりな暮らしはできるし、恋人も目の前にいる...もう、戦う理由はないはずだ」

龍我
「....そ、それはっ」

香澄
「ねぇお願い龍我、私と一緒に北都で暮らそう、もう戦わなくていいんだよ...」

龍我
「くっ、うっ、香澄、お前さえ生きててくれれば俺は....!!」

石動
「いいねぇそういうの、本当に愛ってものを感じるよ...ねぇ?黒影様」

【大好 キナ 事 ニ 理由 ハ イラナイ】

龍我
「マスター、しばらく香澄と二人きりにさせてくれ」

石動
「ああいいよ、どうせその鎖は鍵がないと外れないし...いこ」

石動は未来黒影を持ち上げ、別の部屋へと向かう...


青羽
「いやぁマジスゴかったっすね、マスター」

石動
「おいおいよせって、これも黒影様の技術のおかげよ」

黄羽
「それにしても、死んだ人間をそっくりに作れるなんてスゴいね!」

赤羽
「ああ!カシラも誰か頼んだらいかがです?確かスカイウォールの時に親を...」

猿渡
「...いや、俺はいい、親と会っても何を話せばいいかわかんねぇし」

赤羽
「そう...ところで、俺たちの強化は?」

石動
「忘れてないとも!こっちこっち!...あ、猿渡は留守番な」

黄羽
「行ってくるね、カシラ!」

猿渡
「ああ、期待してる」

...

香澄
「龍我...」

龍我
「この手錠を外してくれなんていわねぇさ...」

龍我
「死んだって分かっていててもさ、諦めきれない部分が心の奥底にあった」

龍我
「会いたかったよ....香澄ぃ!!」

何かが弾けたように龍我は大泣きし、香澄に可能な限り駆け寄る

そんな龍我を香澄は優しく抱き締める

香澄
「もう大丈夫よ龍我...もう苦しむ必要なんて無いから、今までの事は忘れて、一緒に過ごそう...?」

龍我
「ああ...!!」

猿渡
「話は済ませたか?」

龍我
「グリス...!」

猿渡
「猿渡一海、それが俺の名前だ」

猿渡
「仮面ライダーとして戦ってた頃は敵だが、ここ北都で暮らすと言うのなら話は別だ、北都民として歓迎する」

龍我
「何も裏はねぇだろうな?」

猿渡
「当然だ、俺は北都の為に戦っている、北都に関わるのだったらお前は味方だ」

龍我
「...おう、ありがとよ」

龍我
「だけどよ、今は戦時中だ、奴等とやり合う事に...」

猿渡
「無理に戦うこともない、俺は北都の大地主をやっている、土地を貸してやるから畑でも耕して平和に過ごせ」

龍我
「...何かわりぃな、仕事までくれてよ」

猿渡
「北都の入り口はあそこだ、恋人と幸せにな」

猿渡は龍我の手錠を外し、外への出口を指差す

龍我
「ああ...行こう、香澄。」

香澄
「ええ...」

...
「やるっすねカシラ!完全に無力化しましたよ!」


「ああ...そうだ赤羽、これ買ってきてくれ」


「おっす...野菜の種にクワっすね!」


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