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*54*
一方、たくっちスノー達は
たくっちスノー
「で、黒影はそん時に...」
戦兎
「お前あいつの話しかしないよな」
たくっちスノー
「ごめんな、話す内容が黒影との思い出しかいなくてさ、旅の話なんてしても意味分かんないからつまらないでしょ?」
ネメシア
「...聞いていいですか?」
たくっちスノー
「何?」
ネメシア
「副組長にとって、局長ってどんな人物なんですか?」
たくっちスノー
「...こんな事言うと変だと思われるかもしれないけどさ、自分にとって黒影はお父さんみたいな存在なんだ」
戦兎
「お父さん?」
たくっちスノー
「ああ、自分の時代でも時空監理局局長の仕事をこなすあいつは本当にカッコよくてさ、それでいて優しいし、自分の話にも乗ってくれる」
たくっちスノー
「そのクセ仕事もすげーこなす、天才とか完璧って単語はあいつの為にあるぐらいの超人でな」
戦兎
「俺たちが見て、あの人はそんな風に見えないけどな」
たくっちスノー
「失敬な!お前達の見えないところで数百枚ぐらい資料を読み漁った後に判子押したり、色んな世界と交渉したりしてるんだからな!」
戦兎
「なんで言い切れるんだよ」
たくっちスノー
「自分も同じ仕事をしているからだ!代理とはいえ局長だし」
オルガ
「へぇ...凄いですね」
たくっちスノー
「いやいや、スゲーのは黒影だよ、自分はあいつの真似してるだけに過ぎない」
たくっちスノー
「...すげぇよ、あいつは」
享楽
「....」
オルガ
「どうかしました?」
享楽
「いやァ、なんでもない」
たくっちスノー
「昼はどうする?回転寿司とお好み焼きの店があったはずだが...」
戦兎
「じゃあ寿司で!」
たくっちスノー
「よし!」
享楽
「ああ、ワシはええ」
オルガ
「食べないんですか?」
享楽
「食う必要が無いんじゃ、ワシはそこら辺でブラブラしてるからお前らの好きにしな」
たくっちスノー
「あ、ああ...」
享楽はたくっちスノーの元を離れ、何処かへと歩いていく
享楽
「お父さん...かァ」
...
一方ファウスト...
幻徳
「石動、今俺達が何を求めているか分かるか?」
この男、氷室幻徳。
ファウストの幹部格【ナイトローグ】の正体にして、ビルドの世界の代理首相。
いわばビルド世界における【たくっちスノー】とも言える存在であった
石動
「フィフティ・シリーズだろ?」
幻徳
「違う、人間だ」
石動
「人間?」
幻徳
「...スマッシュを製造する研究員、スマッシュに改造するためのモルモット、フィフティ・シリーズの実験体...数多くの人間が必要なのだ」
幻徳
「それに...」
そんな時、幻徳のスマホから非通知電話がかかり、幻徳はそれに答える
幻徳
「俺です、はい...ええ、準備が出来次第そちらにも提供します、今後とも仲良く...」
ピッ
石動
「へぇ、一体誰から?」
幻徳
「NPG機関と呼ばれる組織だ」
幻徳
「向こうではある方法で膨大なエネルギーを産み出す技術を手に入れたらしく、人材を提供することを条件にそのエネルギーをこちらにも譲ることを交渉していたのさ」
石動
「だから人間を集めてるってワケか」
幻徳
「ああ...もっと集めなくては...人間を、実験体を...」
Sヴヴァ
「ほう...」
幻徳の中に、膨大な欲望がメダルのように溜まっていくのを、ヴヴァは見逃さなかった
Sヴヴァ
「ナイトローグ」
幻徳
「どうした?」
Sヴヴァ
「俺には分かる...お前に貯まっている欲望が」
Sヴヴァは幻徳に詰め寄ると、額にセルメダルを入れ込む
幻徳
「お前、何を...!!」
Sヴヴァ
「その欲望、解放しろ! 」