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くろこちゃん
作者: zorolove☆ ◆hy8R8Q8mII (総ページ数: 18ページ)
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作者: zorolove☆ ◆hy8R8Q8mII (総ページ数: 18ページ)
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*6*
「っ〜!!!消したい!消したい!!けしたいけしたいけしたい!!!!!!」
明日香は何度もベットを蹴った。その度にベットが軋む。その音は、明日香の、怒り、絶望、憎しみを表しているようだった。
次の日。
明日香は、苛立ちを隠せなかった。
今まで、こんなに如月姉妹を、両親を憎く思ったことはなかっただろう。
重たい気持ちを抱え、教室に入った。
友達に挨拶をされると、気のない返事で返した。
鞄を机に下ろすと、椅子に腰を下ろし、深くため息をついた。と、肩に手が置かれた。
「よっす、紺野。」
「・・・弾。」
この男は弾晃尚(ただ あきなお)。私の隣の席の男だ。
こいつは何かと明日香に突っかかってくる。
「・・何の用?」
「へっ?いやぁ、別に・・・。声、かけただけ・・・。」
「・・そっ。」
ったく、何なのよ。こいつも消えてほしいなあ。
私は教科書を机に入れ始めた。と、斜め前の席が空いているのに気づく。
斜め前は幸来だ。なんだ、あれだけでへこんで学校来れなくなったの?如月家はうたれ弱いのね。
明日香はそう思いながら教師が入ってくるのを待った。
しばらくして、教室のざわめきが収まると、担任が入ってきて、HRが始まった。
「えー。今日は如月が妹を亡くしたため、欠席となる。皆、如月が学校に来るようになっても、この話は持ち込まないように。」
クラスでどよめきが走る。私だけが、気持ちが高まっていた。
実留が、死んだ・・・!!!
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