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■些細な嘘から始まった ■【遂に完結!】
作者: 碧  (総ページ数: 77ページ)
関連タグ: 殺人 複雑  
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私だって、母さんさえしんでなきゃ……まぁ、こんな悲しい話はやめて、パーティーに私も入っていった。
目に映るのは、豪華な食べ物ばかり。
毎日食べている、貧相な梅干付きの白飯と、焼き鮭とは違うなぁ。まぁ、当たり前だけど。でも、梅干付きの白飯も美味しんだけどねー。
私の辛いアルバイト生活では、この食事だって豪華な食べ物だが……まさか、こんな豪華な食事が出来るとは。嬉しいが、驚愕だ。
私が見て美味しそうだと思ったのは……なんとも言えない緑黄色野菜のサラダだ。ハムや、トマトも盛ってある。すごく美味しそうである。
私がサラダに目を輝かしていると、光は言った。
「葵、あれ食べないの?」
といい、七面鳥の照焼きを指差した。
おぉ、豪華だ。でも、私は断わった。
自分で言うのもなんだが、私は貧乏人だからサラダで十分です。まぁ、でも折角だから今日は贅沢しよう。
七面鳥の照焼きは要らないけど……あっ、あれ美味しそうだな。名前は分からないけれど、蛤に赤いソースがかけてある。私は、貝類好きだから目に止まった。それと…今日の昼の一斗の血……いや、いまは忘れよう。
「ん、これが食べたいの?」
光が、私の視線をたどって言う。うん、と光の顔をみて頷いた。
すると、光はすぐに私用にこれまた豪華な細工がされた大きな皿に蛤を盛った。綺麗に盛ってくれたせいか、さっきより美味しそうに見えた。
早く、食べたいなぁ。でも、せっかちはいけないからゆっくり我慢する。
光の横で待っていると、日子さんが私に近寄ってくると、私に、透明のグラスに入った赤い飲み物を渡した。
……血!? なんて馬鹿な考えは放って置こう。多分、これは……えっと……名前忘れたけど、私が飲んでいいのかな…飲酒にならないのかなぁ。
でも、隣の光も受け取っていたから私も貰った。今日くらいは…特別だよね。しかも、20まであと、3年だし!

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