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*4*
「だいじょうぶ、だねぇ。ぼくは、いつも、ずっときみの側にいるからねぇ。」
黙ったことをいいことに、ヤツは、もとの口調に戻ると、そのまま、
変わらぬ表情で、あまりにも
酷すぎる言葉をボクに、言い渡した。
「ん〜、じゃあ、早速人殺し、いきますか?だねぇ。」
「!?」
「何も、恐れることは、ないねぇ。目撃した人も、すべてヤれば、
解決なんだからねぇ。」
「おい。ボクは、恨んでいる奴らにしかしないって、そう約束したはずだ。」
「ぼくは、時間は効率的に、やる方がいいっていうきみの考えに従って案を出したんだねぇ。人間の魂を集めれば集めるほど、実力も高まる手っ取り早い方法なんだねぇ。あ、じゃあ、案を変えてみる?
これはどうかねぇ?
名づけて、第一小女子連続消失事件。
悪魔の13日の金曜日に一人ずつ、教室から消えていくんだねぇ。
そして、最後には、第一小女子全員、不慮の事故により、死亡。
…アハハハっ!これは、我ながらなかなかのナイスアイデアじゃない?
サイッコーだねぇ。」
その時、ボクの中で何かが、きれた。
「…にしろ」
「え?」
「いい加減にしろって、いってるんだよ!!」
「ん?ぼくは、いつも、良い加減にしていってるつもりだよ?」
「ふざけるな!!何度いったら、わかるんだよ!
ボクは、 ウジャウジャしているミジンコのような魂に、ボクの磨かれた黒魔法を汚されたくはない!」
「おーコワイコワイ。魔王さんがお怒りなさって。もう、態度は、申し分ございません。まさしく、あなた様こそ、魔界を支配されるお方…
「違う!!違う違う違う違う違う!!
ボクは、反撃のヒーローじゃない!!魔王でもない!!魔界を支配されるお方なんかでもない!!
…ボクは、ボクは、ボクは…!!
身体中から、脂汗がじっとりと吹き出して、
湯気が、シュウシュウと音をだしているのが分かる。
意識が、おぼろげに暗転しかけ、ふらつきそうになったので、
とっさにひざまづく。
また、あの激痛が襲う。
息づかいも、おぼつかなく、ゼエゼエと吐きながら、
それでも、立ち上がろうとして、
……………………………………………………………………………………………………………………人間。」
「…えっ?」