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僕達の止まった砂時計【完結!!】
作者: 杏月  (総ページ数: 17ページ)
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10~

*13*

今は家に帰る途中――・・。

「心結ちゃんの大切な人が僕で・・・何か嬉しいなぁ」
「そ・・・そうかな」

今はもう高校生なので、何故一番大切な存在だったのかは分かる。
晴に恋をしていたからだ。あの頃は、まだ小学生ぐらいだったから、そんな風には思ってもなかったのだろう。

「・・・・ずっと生きていたら、心結ちゃんとこうやって、帰るのは普通だったのかな・・・」

少し寂しそうな、悲しそうな目をした晴。それを見て、心結も黙ってしまった。
そうしている内に、心結の家に到着した。

「親・・・いるけど、入るの?」
「何言ってるの?僕は一応霊体だから。心結ちゃんにしか見えないんだよ」
「そ・・・そうなんだ」

元々、幽霊やお化けが苦手な心結は、少し引いた。晴は「あれ?」という顔になった。

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