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僕達の止まった砂時計【完結!!】
作者: 杏月  (総ページ数: 17ページ)
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10~

*14*

ガチャ、と、心結は自分の部屋の扉を開ける。

「あれ?」
「ん?どうしたの?」
「いや・・・」

心結は、人差し指を前に出した。指した方には・・・砂時計があった。

「何で、逆になってるの?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「何を・・・?」

少し嫌な予感がした。これを聞いてしまうと、また晴とは会えなくなると―――・・・。

「僕が戻ってきてもね、制限時間はあるんだよ」
「制限・・・時間?」

心結は、ハッとなり、砂時計を見る。
残りあと半分もなかった。

「いっ・・・嫌!!!」
「あっ・・・!」

心結は必死になり、砂時計を横にした。
その砂時計に、心結の涙がポタポタとついた。

「嫌だよ・・・。これで消えたら、もう会えないんでしょ!!!
そんなの・・・絶対嫌!!晴は、それで・・いいんだ」
「ちがっ!!」

心結は砂時計を床に落とし、部屋から去って行った。

「心結ちゃん!!―――・・・っ!」

晴は砂時計を拾い、心結を追いかけた。

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