完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*5*
(5)
放課後...
「明日香、トイレ行くから待ってて。」
実咲がトイレへ入った。
「うん!」
「明日香!」
「雨生衣、どうかしたの?」
「実咲と...帰っちゃダメだからな。」
「え、でも知ってるでしょ?家、隣だよ。
一緒に帰りたいし!雨生衣、おかしいよ?」
「大事な親友に、悪い菌をうつしたくないの!」
そう言い残して、雨生衣は校門を潜った。
「雨生衣、待ってよ!ねぇ!」
聞こえなかったみたい。
それと同時に、実咲が来た。
「どうしたの?」
「ううん、何でもない。一緒に帰ろう。」
「うん。」
実咲と...帰っちゃダメだからな。
言葉がよみがえる。
でも...そんなの...本当の『親友』じゃないよ。
雨生衣、なぜウチらの
友情を...絆を...壊そうとするの?
こんなの、絶対おかしい。私、実咲と帰るよ?
「ねぇ、何でボーッとしてるの?」
「あっ、ゴメンね。帰ろ!」
私は憂鬱なまま、家に帰った。
PR