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*7*
(7)
翌日...
「明日香ぁ!」
教室に入ると雨生衣に抱きつかれてた。
勿論、実咲もいるし戸惑った。
「はぁ?」
こう言うしかなかった。
「何よ、私一人だけの大切な親友なのに!」
実咲のいる前に大声で言った雨生衣。
ひどい、ひどい、ひどい!
私は雨生衣の手を振り払い、実咲の方を向く。
「雨生衣、お前ひどいぞ!」
蒼汰が言った。
私には蒼汰がなんかいつもとは違く見えた。
「そうだ、そうだ!」
雨生衣に大ブーイングが起きた。
まだ実咲はうつむいている。
「あぁ、もう!やめよう。
実咲、こんなの忘れちゃいな。」
「う...ん...」
涙声の実咲。雨生衣が悪いのに。
雨生衣はいつの間にかいなくなってる。
「逃げた!」
雨生衣は結構、優秀な人だし先生に
『先生、皆が意地悪してくる〜』
とか言えば皆、休み時間無しになる。
皆も同じことを考えてたみたいで
「俺ら...やばくね?」
泰芽が言う。皆がうなずく。
「仕方ない。あの鈍感先生にお説教受けようぜ。」
蒼汰が言う。どうやったって雨生衣はチクる。
しょうがないもんね。
「実咲、大丈夫だからな。」
実咲が片想い中の達也に慰められてた。
「恋...したいなぁ...」
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