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作者: peach (総ページ数: 28ページ)
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ー夏風邪と甘い時間ー
夏休み初日、優衣達と海にいってから早くも二週間がたち
あと残す夏休みも二週間を切ろうとするある日…。
ピピッ…
「39,2度すごい熱…」
「なんかぼけーっとする…。」
樹が夏風邪を引きました。
それも超高熱!!!
樹は昔から熱が高くなるタイプだから、大変。
「待ってて、今おかゆ作ってくるね。」
「うん。」
熱の時に失礼だけど、
熱の時の樹って素直で可愛い笑
ついなんでもしてあげたくなっちゃうんだよね。
これが母性本能ってやつ!!?
なーんておかゆを作りながら考えていた。
よっしゃ完成♪
「樹ー出来たょー♪」
「うん…。ありがとう。」
いただきますといって樹はおかゆを食べはじめた。
と思ったら、
カシャン!!!
「!!!?」
「桜ごめん。具合悪くて、まともに食えない。」
樹がスプーンを落としてしまった。
「分かった残しても平気だよ?」
「違う。食べさせて…。」
!!!!?
それはあのそのお口にあーん的なのりのやつですか??
なんて考えてる場合じゃなくて、
樹は本当につらいんだから、彼女としてやってあげなきゃ!!
「うん…分かった。」
あたしはスプーンにおかゆをいれて
樹の口元まで運んだ。
「はい、あーん笑」
樹は口を開けておかゆを食べた。
よかった。
その後もおかゆを食べてすべて間食してくれた。
「桜ごめん。水のみたい。」
「はーい!待ってて持ってくる!!」
あたしはペットボトルの水をもって樹のところへいった。
「はい樹ー」
樹はあたしを見ると
少し考えて
「飲めない…飲まして…。」
「!!?//」
水を飲ませるってことは、口でだよね//
ってか樹絶対あたしで遊んでるよ!
「ククッ…。」
超笑ってるし!
もういいやってやる//
あたしは口に水を含み樹の唇に重ねた。
ゴクッ。
水を飲む音だけが聞こえる。
「桜ありがとう。やっぱお前好きだ。」
「ーーーーっ///」
そんな甘い告白をして樹は眠りについた。
心臓のドキドキが止まらない。
まさか風邪でこうなるとは思わなかったな…。
でもね樹。
あたしも大好き。
5日後…。
「桜のおかげで元気になった。サンキューな」
「うんっ!!」
「あれ??桜顔赤くね?」
「えっー??」
樹があたしのおでこに手を当てた。
「熱っ!!馬鹿お前超熱あるじゃねーか!!」
あっそういえば朝からボーっとすると思ったら…。
あたしはそこで意識を失った。
「おいっ桜!!!」
2人が高熱をだし、夏休みが半分潰れたのは言うまでもない。
そして、君と過ごす時間はもうわずかだったことを
あたしは知らない。