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リンゴはうさぎさんに《終・栗のあとがき》
作者: 栗おこわ  (総ページ数: 19ページ)
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10~

*7*

第5生 小鳥のペンとシロクマのメモ帳

「さて…と」
と、お母さんが立ち上がる
「父さんと透の朝ご飯。。。」

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「ああ…どうしよう。見えていないみたい…」
と、今になって気づく私…
「物も持てないみたいだし……」
と、試しに家のリモコンを握…れるわけないけど。。。
「!?」

「に、握れた…?」
バッと、自分の手を見る
「うん…透けてるよねぇ」
と、再確認する

これ、声も聞こえてたんじゃ。。。と、思い
「お母さん」
と言ってみたが、返事も、振り向きもしなかった
「そりゃあそうだよネ…」

じゃあ書こうと思い立ち、ペン入れの方へ行きペンを取り、自分の部屋へ行きメモを取った。
「さて…」















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かたん

「?何かしら…透、起きたのかしら」
音のした方へ行く
「…ペン?」

テーブルを見る

「…メモ?しかも…百合架の」
と、不思議に思い、メモを取る

「!!」


お母さん・お父さん・透へ

百合架です。
今、家に来ています。でも、お母さんには見えないようで、残念です。(幽霊なので…)でも、物は持てたので、こうして手紙を書いてます。

お母さん・お父さん・透へ
いきなり死んでしまって、ごめんなさい。
でも、私は今、不幸せではありません!優しい女神様が居て、天界はいいところです。心配しないでください。

最期に
今まで、育ててくれて、愛してくれてありがとう。私は、家族みんなが大好きでした―


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お母さんは、あの手紙を読んだ後、悪戯ではないかと疑っていたが、筆跡を照らし合わせて、「私」の書いたものだと分かった途端、その場に泣き崩れた。
私も、もらい泣き(笑

でも、さっき「悲」で泣いたからかもしれないけど、「悲」じゃなくて、「感謝」の涙だった、ような気がする。

で、その後にお父さん・透が来て、同じ反応。

私、そのとき、ちょっと笑ったの。私、Sなのかな?
フフフ、不思議だよね。なんでだろ?


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