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作者: 栗おこわ (総ページ数: 19ページ)
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第5生 小鳥のペンとシロクマのメモ帳
「さて…と」
と、お母さんが立ち上がる
「父さんと透の朝ご飯。。。」
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「ああ…どうしよう。見えていないみたい…」
と、今になって気づく私…
「物も持てないみたいだし……」
と、試しに家のリモコンを握…れるわけないけど。。。
「!?」
「に、握れた…?」
バッと、自分の手を見る
「うん…透けてるよねぇ」
と、再確認する
これ、声も聞こえてたんじゃ。。。と、思い
「お母さん」
と言ってみたが、返事も、振り向きもしなかった
「そりゃあそうだよネ…」
じゃあ書こうと思い立ち、ペン入れの方へ行きペンを取り、自分の部屋へ行きメモを取った。
「さて…」
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かたん
「?何かしら…透、起きたのかしら」
音のした方へ行く
「…ペン?」
テーブルを見る
「…メモ?しかも…百合架の」
と、不思議に思い、メモを取る
「!!」
お母さん・お父さん・透へ
百合架です。
今、家に来ています。でも、お母さんには見えないようで、残念です。(幽霊なので…)でも、物は持てたので、こうして手紙を書いてます。
お母さん・お父さん・透へ
いきなり死んでしまって、ごめんなさい。
でも、私は今、不幸せではありません!優しい女神様が居て、天界はいいところです。心配しないでください。
最期に
今まで、育ててくれて、愛してくれてありがとう。私は、家族みんなが大好きでした―
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お母さんは、あの手紙を読んだ後、悪戯ではないかと疑っていたが、筆跡を照らし合わせて、「私」の書いたものだと分かった途端、その場に泣き崩れた。
私も、もらい泣き(笑
でも、さっき「悲」で泣いたからかもしれないけど、「悲」じゃなくて、「感謝」の涙だった、ような気がする。
で、その後にお父さん・透が来て、同じ反応。
私、そのとき、ちょっと笑ったの。私、Sなのかな?
フフフ、不思議だよね。なんでだろ?