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名探偵コナン 夢物語1『これから』
作者: らいち。  (総ページ数: 6ページ)
関連タグ: 名探偵コナン 江戸川コナン 灰原哀 少年探偵団 世良真純 沖矢昴 FBI らいち。 
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*2*

3.覚悟

「私、名前決めたよ。」
「ホォ…。もういいのか?」

次の日の朝、10時を少し過ぎた頃。
奈都は昴に報告にいった。

「鈴木」

一瞬の間があって、
「おや…?」
と首を傾げる。
「名付け親になってくれる?」

奈都がダメ元できいてみたところ、

では…少し時間が欲しいですね…

と、返事をもらったので、
彼女は部屋に戻ることにした。


私は一体誰なんだろう。
窓ガラスに映った姿を見て、思う。
お父さんとお母さんは思い出したみたいだけど。

あと…
誰だったっけ
あの人?

初めて昴さんを見た時、
あの人の顔が浮かんだんだよね。

伸ばしかけの黒い長髪…
私と同じ色の瞳…
黒いニット帽…

考えてても仕方ないか。

ぼふ、とベッドに飛び込むと
知らないうちに眠ってしまっていた。


昼食をすませた2人は、銀行に向かった。
デパートに行こうとしたのに、お金が足りなかったらしい。

帝都銀行…

って、
えぇーっ?!

気づいた時にはもう遅かった。


「ほら、とっとと巻け!」
何と。
銀行強盗に巻き込まれちゃいました。

「二回も強盗にあうなんて、どうなってるのこの銀行!」
「一回目のほうは知っているのかい?」
「途中でよったコンビニに置いてあった本に、書いてあったの。
 【帝都銀行 あの強盗事件の知られざる真相!】…ってね。」

週刊誌のことか、と眼鏡を上げ直す昴。
めんどくさい、と口を尖らせる奈都に苦笑しつつ外を見ると、
野次馬の中に少年探偵団が。
女子高生3人組もついているようだ。
またもや苦笑するコナンに、2人は手を振って挨拶を交わす。

もう、会えないかも、しれないからね…

そう思ったその瞬間、
世良真純と目が合った。

あれ…?
あの人にそっくり…
でも、どうしてここにいるの?

外にいる真純も同じことを考えているらしく、
不思議そうに奈都を見ている。
シャッターが閉まるまで、それは終わらなかった。
 




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