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桜庭中学1年の日常〜会話文だけで紡がれる物語〜
作者: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU  (総ページ数: 5ページ)
関連タグ: オリジナル 対話体小説(に近いです) 
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*3*

2.片思いはカタオモイ
な:テスト、俺に負けたんだから、好きな人言えよ〜。
ね:うん…。でもね、言うと悲しくなる。
な:?
ね:私ね、弦汰のことが好きなの。
な:……そりゃあ、悲しくなるわな。
ね:今、弦汰は4組の萌ちゃんと付き合ってるでしょ?私、2人が付き合う前から…
な:好きだったのに?
ね:うん…。
な;いつから好きなの?
ね:1学期から。
な:まぁ、ガンバ。

も:弦汰呼んで。
ね:OK。
げ:何?
も:今日、塾の予習どこだっけ?
げ:ここだよ。
も:ありがとぉ〜。じゃあ、バーイ。
な:ラブラブだな、弦汰!
ね:もう、デレデレだね。
な:みんな!ちゅうもーく!弦汰は4組の上岡と付きあ……
げ:黙れ
ね:何で秘密にすんの?
な:もうバレバレなのに。


な:もうすぐ生徒会選挙だって。誰が立候補するんだろ。
げ:俺、副会長に立候補しようかな〜。那威瑠、応援演説者、よろしく。
な:うん、もちろん!

な:弦汰、副会長に立候補したんだよ。俺は応援演説者。
ね:ふうん…。
な:どうしたの?
ね:実はさ、4組の藤原 千笑も立候補したらしいんだよね。
な:それがどうしたの?
ね:うちさ、千笑とね、幼なじみなの。家も近所だし。でも、弦汰はうちの「アレ」じゃん?
な:なるほど…。でもココは弦汰でしょ。弦汰は寧音のさ「アレ」の前に、クラスメイトじゃん。
ね:演説聞いて決める。でも、弦汰の方向で考える。
な:あっそ。でも、そんな悩まなくても。

ち:あ、寧音!
ね:千笑!
ち:私さ、副会長に立候補したんだ。応援演説者は、同じクラスの田中 美沙。
ね:頑張ってね。
ち:投票よろしく。
ね:……。じゃ、またね〜。

な:今日、投票日かー。演説緊張するなぁ。
クラスメイト:大丈夫だよ。
クラスメイト:弦汰、那威瑠。演説頑張れよ!
ね:ガンバ〜。

選挙管理委員会(以下、選):では、体育館に全校生徒全員が入場したので、最終演説会を始めます。生徒会長及び副会長を選ぶ大切なものですので、しっかり聞きましょう。では、立候補者と応援演説者は登壇してください。
選:生徒会長立候補、2年1組田中 涼君、応援演説者山岡 和孝君。生徒会長立候補は1人です。
選:2年副会長立候補、2年3組斎藤 海斗君。応援演説者畑内 悠生君。2年4組富田 由奈さん、応援演説者佐藤 凛さん。2年副会長立候補は2人です。
選:1年副会長立候補、1年3組竹ヶ原 弦汰君、応援演説者金子 那威瑠君。1年4組藤原 千笑さん、応援演説者田中 美沙さん。1年副会長立候補は2人です。

選:それでは、1年副会長立候補者演説に移ります。では、竹ヶ原 弦汰君お願いします。
げ:副会長にこの度立候補しました、竹ヶ原 弦汰です。僕は……

選:全立候補者の演説、応援演説が終了しましたので、投票に移ります。各クラスの投票箱に、投票用紙を折って入れてください。

ね:おはよう〜。
クラスメイト:おはよう。
放送:キンコーンカンコーン〜
(一同):?
放送:昨日の選挙の投票結果についてお知らせいたします。生徒会長田中 涼君。
過半数の信任を得て、当選。2年副会長は斎藤 海斗君が当選。1年副会長は竹ヶ原 弦汰君が当選。選挙管理委員会は3学年委員会が担当しました…
げ:!
クラスメイト:弦汰、おめでとぉ〜。
な:よっ、副会長!
ね:おめでとう!

ね:決めた!
な:?
ね:もう、弦汰は、いい。
な:え、でも、ずっと好きだったんでしょ?
ね:私が、弦汰よりずっと好きな人がいることが分かった。
な:だれ?
ね:…那威瑠。
な:……マジ!?俺?
ね:だって那威瑠優しいし。
な:俺も、寧音のこと、か……
ね:改めて言う。好きです、付き合ってください!
な:うん、いいよ。
ね:あ、ごめん。さっき言いかけてたの何?
な:教えない!
(片思いはカタオモイ、完)



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