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サトミちゃんちの8男子〜異常な日々〜 完結ありがとう!
作者: もも  (総ページ数: 206ページ)
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*193*

―?―

ん…。ここは…どこ?
なんか、壁、床一面白くて、ピンクのカーテンに、茶色いドア。
そして…壇上へと続く、赤くて、細長いマット。

なんていうんだっけ、これ…。
とまあ、こんなことはいい。

とにかくここはどこかを、突き止めなくっちゃ。

ん、あれは…。
ワインレッドの物体に、黒い物体。なんか近くに、黄土色に近い…金みたいな色の物体も見える。

よし、行こう。

あたしは、呪いを解いてきて、分かったことがある。
考えるよりも、行動だ、ってね。

だから、急ぎ足で、向かう。

サ「はぁっ、はぁっ、はぁ、はっ…」

だめだ。意外と距離がある。
ううん、だめ、ここであきらめちゃ。
いくぞ、自分!しっかりするんだ!!

自分に自分で応援して、また駆け出す。
どんどん近く、近くなっていって…

正体が、わかった。

サ「ソウスケ、ブンゴ、ゲンパチ!」

ラストスパート、と思って、思いっきり駆け出す。
そうか、あの3つの物体、3人の髪だったんだ…。

ほぼ一面真っ白だから、目立つのね。

ソ「え…。あ、サトミ!」

サ「わーっ!やっと、やっとだれか見つけた。…」

がクッ

あたしは床に膝をついて、へにゃへにゃと座り込む。
と、同時に。

サ「う、わぁぁぁぁぁぁっ!みんなぁ、みんなぁぁぁっ」

なぜか、一気に涙があふれてきた。
きっと、3人だけでも見つけて、ほっとしたんだと思う。
ううん。それだけじゃない。
きっと、ママとパパが死んじゃったときも、あたし、こうやって泣きたかったんだ。

きっと、これは、2回分の涙。

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