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南総里見八犬伝 その後 【完結しました!!】
作者: もも  (総ページ数: 23ページ)
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10~ 20~

*8*

八犬士たちは、ずんずん歩いていった。足も止まらないが、当然、会話も止まらない。

壮介「なあなあ」

信乃「ん?」

壮介「こんな狭い範囲にいたら、すぐに回っちまう。義成公様は、どのくらいたって結論をお出ししてくれるのだろうか」

信乃「確かに。1日2日で決まるのならば、城の中で待たせるだろうし」

毛野「なかなか決まらない感じなのならば、約何日後、と決めて集まらせるだろうし」

道節「ていうか、なんで前みたいに呼んでくれないんだ?」

信乃「確かにそうだな…」

確かに、道節の言う通りだ。この間はわざわざ呼びにまで来てくれたのに、しかも今回は、新兵衛の説得―自分たちは旅に出たいんだ、という話―を聞いて、少しばかり納得してくれた気もしたのだが、それにかかわらず、なるべく近くにいろ、だなんて。

子分吾「ま。待ってればわかんじゃねえの?待ってればいいんだよ。待ってれば」

信乃「なんで子分吾さんはいつもそんなにおおざっぱなんですか!!少しは方法を考えたりしないんですか!?」

子分吾「おおざっぱ、って…。俺一応、宿屋やってたからな?しかも、待ってる、っていうのも一つの方法だぜ?」

信乃「ですが!」

新兵衛「はいはいはいはい。喧嘩終わり。確かに信乃兄の言う通りかもしれない。だけど、俺は、おじちゃ…じゃなかった。子分吾兄ちゃんの考えにも一理あると思うけどな」


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