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*18*
ザああああああああ…
風が冷たく吹く。
もう夏だというのにこの異様な涼しさ。
あきらかおかしい。
…異常気象…?
なんて考える暇はなかった。
わたしは木の後ろで神々を見ていた。
見届けるのがもっともだと思ったからだ。
「てか美嘉ちゃん、貴女今更後悔してるの?
無駄無駄ー!
だってもうおそいしね」
「止めるからーーー何が何でもこの戦争を止めてみせるから!
それがわたしの償いだから!
やってみせるーーー」
「あんたほど馬鹿見たことないわ」
クレアさまは可憐に言い放つ。
痛い子と思われてもいい。
でも
わたしは。
この戦争を止めなくてはならない。
だってそれがわたしのおかした罪。
何年間も気づかなかった罪。
犯しては行けない、重罪。
止めて見せる。
何が何でも。
それがわたしから神へ対する償いなのだから。
「ひゃははははははははは!
貴方ばかぁ?ばっかー!おっかしいね!
ひゃははははははははは!!!!」
狂ったかのような笑い。
この神はもう、正気ではない。
それでも。
命をかけてでも。
止めて見せる。
わたしが守られてきた時のように。
誰も傷つかないようにーーーー
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