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繰り返される永遠の物語〜魔法界編〜
作者: 夕月カレン  (総ページ数: 27ページ)
関連タグ: ファジー  王国 
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story2*片割れと懐かしの愛情

「はっ…」

ーーーえ?
ここはどこ?
わたしは戻らなきゃ。
神々戦争を止めなくてはいけないのにーー。

『おかえり、美嘉』

「ーーーえ?」

この声…。
もしかしてーーーー母さん?
懐かしい声だ。
オルゴールの音とともに母さんの声がする。

『…どうしたの?ここに居ていいのよ?ずっと。
私は貴方をずっと待ってたのよーーーー』

「母さんが…わたしが来るのを…」

あの時、最後に聞いた母さんの冷たい声ではなく、懐かしい愛情にありふれたら声がした。
優しい声がした。
私を待ち続けてくれた母さんがそこにいた。

「母さんなんだ…ほんとうに…」

『そうよ。私は貴方の母親ーーー駄目な母親だけれど、ずっとまっていたわ。貴方が来るのをーーー。
だけれど私はこうして貴女に巡り会えた。これはもう奇跡だわ。
すごく嬉しいのがわかるかしら?』

「母さんーーーー
わたしも会えて嬉しいよ…大好きだった…」

母さんは優しく微笑んだ。
こんなわたしにカオルくんと同じように微笑んだ。
ーーっ!
そうだ!
カオルくんがわたしを待っている。
行かなきゃ。
帰らなきゃ!

「母さん!わたし、帰らなきゃ行けないの…
わたしを優しく待ってくれているひとがいるのーーーー」

母さんはまた微笑んだ。
何かを喜んでいるように。

『そうなのね。貴女を迎え入れてくれる人が受け入れてくれる人が、大切なひとが出来たのね。
それは良かったわ。人見知りだったでしょ?ずっと心配してたわ』

「うん…
その人のために守るために帰らなきゃ行けない」

『帰る場所ーー。なによりも貴女にとって大切なことだわ』

「うん。
母さんもわたしが帰る場所のひとつだったよ」

母さんはすこし寂しそうにする。
何かを後悔するように。

『貴女とずっと一緒にいたかった。でも永遠なんて無理だった。
だから私は貴女に思い出させるために全部で4体の使いを造った。
心を持ち、貴方を受け入れてくれる使いを』

「…うん…」

『そして見事に貴女は私に会いに来てくれたわ。これほど嬉しい事はないのよ。使いは貴方を受け入れてくれたでしょう?』

「うん、だけどーーー神々戦争が始まったの…」

わたしには止め方がわからない。
ただの魔女だから。
どうすることもできない、とほんとうはこころの隅で諦めているのかもしれない。

『ーーー貴方の言う大切な人。
一番貴方を、受け入れてくれたのは?
優しく微笑んでくれたのは?
一緒に笑ってくれたのは?
泣いてくれたのは?
誰だったしら?』

ーーーーカオルくん…?

『それが神々戦争を止めるヒントよーーー』

「カオルくんがーーーー」

ざあああああああああああ…

すごい風…!やだ!
怖い、なにこの殺気立った風はーーー。

「母さん、なにこの風すごいねーーー
母さん?、どこ?」

まえを見れば椅子に座っていたはずの母さんは消えていた。

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