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*21*
時間はさかのぼって1時間前のことだ。
僕は空腹を感じていた。そんな時、冷蔵庫を開けると、おケーキ様がいらっしゃった。
僕は瞳を輝かせ、無心で頬張った。
ケーキを口に入れた瞬間、ふわりと甘いクリームが口の中でほろほろと溶け、
ふわっふわのスポンジがクリームと絶妙な甘さをあみ出していた。
また、スポンジとスポンジの間には甘く、仄かに甘酸っぱいイチゴが埋め込まれていた。
僕は一口食べるたびに、頬がとろけ落ちそうだった。
最後の一口を口に放り込みむしゃむしゃと咀嚼していたころ、舞が1階に降りてきた。
そして、僕がケーキを食べ終えた皿を見るやいなや、般若のような形相で僕に詰め寄ってきた。
なんと、このケーキは舞が咲ちゃんと一緒に食べようとしていたものだったのだという。
僕は当然、買いに行かされた。
ついでにジュースも一緒に買わされた。完全にパシリだ。
そして、今に至る。
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